2018-07-19(Thu)

7月27日 朝鮮戦争休戦65周年キャンドル行動@大阪

7月27日に、朝鮮戦争休戦65周年キャンドル行動が、大阪はうつぼ公園で開催されます。

私が生活フォーラム関西のみなさんに呼びかけた文章を、そのままこちらにも転載します。

ぜひ、万障繰り合わせのうえ御参加ください。

****************************

「戦後民主主義」として後生大事に護られてきたものが、実は沖縄占領と朝鮮戦争という犠牲の上に成りたっていたということは、みなさまご存じの通りです。

そんな宗主国から与えられた甘い汁に満足するのではなく、自分たちの手足で自分たちの国を作らなくてはならない、というのが自由党に結集する私たちに共通する思いではないでしょうか。

この7月27日は、朝鮮戦争が休戦して65年目の日となります。

他者の犠牲の上ではなく、堂々と誇りをもって生きていくために、一刻も早く朝鮮戦争を終結させ、過去の過ちはしっかりと精算することが肝要です。
朝鮮戦争の終結と精算なくして、日本の真の独立はないと言えるでしょう。

一部リベラル勢力からは蛇蝎のごとく嫌われている米国トランプ政権は、その見かけとは裏腹に、世界の警察をやめるべくアジアの安定に向けて動いているようです。
朝鮮戦争を終結に、今ほど近づいたときはありません。

しかし、北朝鮮への敵愾心を煽ることで延命を図りたい安倍政権は、日朝会談への道筋を立てることすらせず、むしろ米朝韓が進めようとしている戦争終結を妨害しようとしているのではないかとすら思われます。
このままでは、日本は蚊帳の外どころか、ひとりアジアの孤児となる危険性すら感じます。

休戦65周年の日に、私たち日本国民の意思を表明することは、とても重要なことではないでしょうか。

7月27日(金) 18:30 うつぼ公園

キャンドルでPEACEの一文字をつくるイベントがあります。

20180719.jpg

筆頭呼びかけ人は いつもお世話になっている服部良一さんです。

生活フォーラム関西としても賛同し、キャンドル20本を引き受けています。
自由党のノボリ旗を探して来てください。キャンドル(電池式)をお渡しします。

こぞっての御参加をお待ちしております。




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2018-07-18(Wed)

ネルソン・マンデラ生誕100周年に思う

今日は、ネルソン・マンデラさんの生誕100周年だそうです。

今から28年前、獄中から釈放されたマンデラさんは世界を行脚され、日本にもやってきました。
大阪では扇町プール(当時は大きな客席のある屋外プールでした)で、歓迎の集会がひらかれ、私もひと目お顔を見ようと駆けつけたのを覚えています。

私は高校の時(40年くらい前)の社会科のグループ学習で南アフリカを担当し、アパルトヘイトについてもずいぶん資料を探しました。
しかしそのころは大きな図書館にもほとんど資料はなく、国会図書館に行ってもは高校生は入れてくれず、南アフリカ領事館にも行ったけれども、もちろんアパルトヘイトのことなど欠片も教えてくれませんでした。

そんなこともあって、マンデラさんは私の中では伝説の人でした。
そのマンデラさんが、27年間の獄中から解放された今、何を話すのだろうと私はワクワクしながら扇町に向かいました。
(その時会場で配られたバンダナ。だいぶ色あせたけど今でも持っています。)
20180718.jpg
ところが、マンデラさんが語ったのは、ほとんど「南アフリカに経済支援を!」という要請でした。
不当弾圧に怒り、人種差別の撤廃と黒人の解放を叫ぶことを期待していた人たちには、聞きようによったら、な~んだつまらない、とも聞こえかねないほどに、勇ましくもなく、カッコよくもなかったのです。
でも、そのとき私が感じたのは、獄中から出てきたばかりなのに南アフリカの人民の今を必死に考えるマンデラさんのすごさでした。

アパルトヘイトを撤廃して新しい国作りをするために、絶対に必要な経済援助。
(ちなみにマンデラさんは、日本政府(海部政権)に32億円の援助を要請したそうですが、残念ながら日本は「世界で最初に援助を断る」国になってしまいました。)
自らの恨みを晴らすことよりも、どうしたら国民が幸せになれるのかを考え抜いた答えが、白人を追放することではなく融和によって経済発展を目指すことだったのです。

あのときマンデラさんが、復讐に燃えて黒人の解放を叫んでいれば、それは正義だとは思いますが、南アフリカは内戦状態になり各国も干渉して泥沼状態になっていたかもしれません。
それが国民の幸せなのか、マンデラさんは獄中で悩みに悩んだのではないでしょうか。

正義よりも優先することがある。
それは 国民の生活 である。
それを教えてくれたのがマンデラさんだったと 私は思っています。

誤解のないように書いておくと、正義を捨てろと言っているのではありません。
自らの正義は主張しながらも、正義を100%貫徹するのではなく、違う「正義」を持つ人たちとも妥協の道を探りつつ、まずは国民の生活が成り立つことを優先すべきだ ということです。

もうひとつ。
「国民」というのは 奴隷ではない ということです。
隷従させられた民は 国民ではありません。(かつての日本では臣民と言われました)
等しく「国民」であること、これも 国民の生活 の不可欠の要素です。

■■

ふりかえって今の日本、マンデラさんとは対極の政治家が権力を握りしめ、それに対峙すべき野党もマンデラさんとはほど遠い人たちが大勢を占めています。

長くこのブログを読んでくださっている方はお気づきかもしれませんが、私は2011年3月以来、極端に書くことが少なくなってしまいました。
津波と放射能という圧倒的な破壊力と、そこから国民を守らなければならないはずの政治の無能。そして、悲痛な願いの言葉が、政治に届かないという無力感。
それまでは、毎日でも気軽に書くことができていたのに、キーボードを叩くのが本当に辛くなってしまいました。

あれから7年たって、いままた西日本水害の惨状を目の当たりにしています。
3.11の民主党の対応もひどかったけれども、それに何重も輪をかけてひどい安倍政権の対応。
7月5日午後2時の気象庁がおこなった緊急会見を見て、安倍晋三は「これで災害がおきれば、しばらくは野党の追及をかわせるぞ」と喜んだのでしょう。
だから、その夜に赤阪自民亭に出席し、良い気持ちで酒を喰らっていたのです。

非常災害対策本部の設置をわざと遅らせたのも、災害が小さなものではドサクサに紛れてカジノ法案を通してしまうことができないからでしょう。
安倍晋三にとって、カジノ法案は生命線です。なぜならば、世界で唯一自分を守ってくれるトランプへの不可欠のワイロだからです。
自らの延命以外にはまったく関心のない安倍晋三は、自然災害はニュースを独占して国民の目をくらませてくれる天恵だと思っている。彼の言動を見れば、そうとしか考えられません。

体が震えるほどに怒りがこみ上げます。
何をやっても、どんなにひどいことをしても、「問題ない」とひとこと言えば許されてしまう安倍晋三。
なんだよ 何やってもぜんぜん平気じゃん。ひーひひひひ。
その高笑いが耳の中でこだまして、昨夜からあまり眠れません。

それにしても、一応は国会も法律もあるこの日本で、なんでここまで傍若無人の独裁が許されるのでしょうか。

理由は二つです。

■■ <1>選挙に勝つから。

なんで選挙に勝つのか。これも理由は二つ。

① 野党がバラバラだから
バラバラな政党に自分の生活を預けよう とは思いません。当然です。
ヨーロッパのように小政党が毎回連合する習慣があれば別ですが、日本では凸凹感の強い政党連携には不安感が強く、国民は自らの生活をかけようとは思わないのです。

② 野党の政策が「生活が第一」じゃないから
そもそも、民主党が消費税を上げたことが、野党負け続けの大原因です。
当時の幹部が頭を坊主にまるめて「間違っておりました」と国民に土下座するのが、大前提です。
そのうえで、2009年マニフェストを思い出して、バラマキでもいいから国民の生活が第一の政策を、具体的に発表することです。
すぐには野党がひとつにはならないでしょうから、共同政策を大々的に打ち出すのです。
もちろん、西日本水害をふくめたこれまでの大災害へ生活再健も、その筆頭課題です。

この二つをやれば、小沢一郎さんが言うように、次の選挙では絶対に勝てる と私も確信できます。
なにせ、あれだけ投票率が低かったにもかかわらず、得票数だけ見れば与野党はほぼ拮抗しています。
自民公明に維新とこころまで入れても 比例の得票率は52%にすぎません。

候補者の一本化だけでも少しは効果がありますが、2009年には民主党に投票したけど、裏切られたのでもう投票には行かない という約2000万人の人たちに響くためには、さきほど書いた①と②を実行しなければなりません。

あの政策ではあの党はダメだ とか、いつも国会でジャマする とか 野党内でゴチャゴチャ言っている方々は、マンデラさんの凄まじい決断を思い起こしてください。
アパルトヘイトを推し進め、自分を27年間も獄中に閉じ込めた国民党(NP)と連立して、新たな国作りをはじめたのですよ。

いま改めて、「国民の生活が第一」というスローガンを思い出すべきは、安倍政権ではなく野党各党、とくに「一緒にやるのはイヤ」とダダをこねている方々です。
安倍政権に「国民の生活が第一」を思い起こせと百万遍言っても通じるわけがありませんが、野党の皆さんならば、少しは分かってくれるのではないかと 最後の期待をしているのです。



幸か不幸か、アベノミクスでアホほど円を刷りまくってきましたから、財源論はウルサく言わなくても、ブタ積みになったり対外資産として大企業の利ざや稼ぎになったり、超富裕層の金融資産になったりしているしているカネが数百兆円あります。
これの本の数%を市場で動かすように誘導(半強制)すれば、日本の経済は息を吹き返します。

当面の復興予算は、まったくの無用の長物を即刻中止すれば、数兆円捻出できます。
それは、リニア新幹線と イージスアショア です。
他にもあるでしょうが、とにかく被災地支援は緊急を要します。直ぐに止められることから手を付けることです。
(リニア新幹線を止めるには、かなり面倒な権利関係が発生するのは承知ですが、それでも本質的に国民は何も傷つきません)

全国社会福祉協議会のホームページに、ボランティア募集の一覧が出ています。

被災地の災害ボランティアセンター等の状況
◆12府県の58市町で災害ボランティアセンター設置


ニュースでは限られた地名だけが何回も報じられますが、これほど広範囲で被害が出ています。
これ以外にも、まだ危険でボランティアに入れない地域もあるようです。

これに対して、安倍政権の対応は

矢継ぎ早発表もポーズ 安倍政権の被災地支援は中身空っぽ
日刊ゲンダイ  2018年7月18日


予想通りとはいえお粗末な限りです。
だいたい、自衛隊とボランティアだけに頼り切りということがおかしい。
ただ(定額)で使えるものだけ使って、カネの掛かることはやらないということですよ。

全国から作業員を雇って、熱中症にならないように1時間ごとに交代で投入すれば、劇的に状況は改善します。
浄水場の修復も、まずは政府が費用を補償して最優先で進めなくてはならないはずです。

とりあえず生きていける状態にするのに、おそらく数百億円はかかるでしょう。
それくらい、リニアとイージスアショアで、余裕で賄えます。

野党は、こうした救済策を、今すぐ共同で発表していただきたい。

「国民の生活が第一」

悲惨な災害になってしまった今だからこそ、あらためて思い起こしてほしいのです。


■■ <2>日本の政治勢力で唯一トランプにすり寄ったから

安倍政権の強さの根源は、トランプが当選した直後に、これまでのいわゆるジャパンハンドラーズの系統からバッサリと梶を切ってトランプにすり寄ったことです。
ものすごい賭けでもあり、ある意味で慧眼です。

これまで従米一本槍だった日本国内は、「他の国のことなんて知らないぜ」「アジアは勝手にやれば」「アメリカは世界の警察なんてやってられるか」的なトランプのやり方に、右から左まで、口をそろえて反対しました。
そんななかで、ただ一人、安倍晋三は統一協会のツテをたよってトランプに駆け寄り、ぺろぺろと靴をなめたのです。

2016年末の時点では、当選したとは言え本当にトランプが政権を維持できるのかも不透明な段階ですから、あれでもしトランプが失脚していたら、安倍政権も従来のジャパンハンドラーズと官僚組織によって完全に葬られていたでしょう。
しかし、安倍は賭に勝ち、トランプはジワジワと足下を固め、今や再選を伺う勢いになりつつあります。

これを、日本の左翼リベラルは、悪と悪が手を組んで最悪だ と捕らえているようですが、そんな見方しかできないとしたら、それは政治ではなくおとぎ話です。
野党が政権交代を目指すのであれば、米国政権との関係を抜きにものを考えることはできません。
明日にでも属国を辞められるのならいいですが、官僚組織も政治家も経済界も、がっちり従米ネットワークで固められているこの国が、政権交代したくらいでガラッと変わるものではありません。

であるならば、どこで話をつけるのか、どこまで妥協するのか、どこでトランプを喜ばせて納得させるのか、は冷徹に判断しなければなりません。
野党だからと言って、トランプに悪罵を投げかけていればいい というのはあまりにも無責任で、そもそも政権とる気がないのがバレバレです。

トランプとしても、これほどに真っ黒で不正の塊のような安倍晋三よりも、もっとまともな交渉相手がでてくれば、そっちの方がマシだなと思うでしょう。
CIAも冷静に分析しているはずです。野党がまとまれば、安倍政権は崩れる と。
いまは安倍晋三が唯一のポチなので、しかたなく保護している米国ですが、より安定した交渉相手が登場すれば、そちらに乗り換えることになります。
そうなれば、安倍晋三は贈収賄罪か斡旋利得罪で塀の向こうにサヨウナラです。

なのに、安倍の延命を許しているのは、結局、野党が対米政策で安倍晋三に負けているのです。

トランプが好きでも嫌いでも、対米従属がイヤでもなんでも、国民の生活を預かる政治家であるならば、米国との関係を築くことは第一級の課題です。
「国民の生活が第一」 は、まさにここにおいて真価を発揮します。

あちらは「アメリカファースト」
こちらは「国民の生活が第一」
お互いに主張して妥協する。
もちろん属国は不利ですが、少しでもマシにする。
そういう覚悟と準備を、野党こそがしなくてはならないのです。

マンデラさんも、長くアパルトヘイトの南アフリカを支援してきた国々をまわり、経済支援を要請しました。
本来ならば、支援ではなく賠償を請求してもいいくらいのものです。
しかし、これから国を作らなくてはならないマンデラさんは、激情をおさえて支援を要請して回ったのです。

最後にマンデラさんの言葉を

   何事も成功するまでは 不可能に思えるものである
                       ネルソン・マンデラ




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2018-07-09(Mon)

よく国を治めるものは まず水を治める

春秋時代に斉の管仲という宰相が桓公に箴言したとか言われていることわざ。

この数日間、とくに西日本に住んでいる人たちはこれをひしひしと感じているはずです。

このたびの西日本大水害は、まだ全容がつかめていません。
NHKをはじめとしたマスコミの報道も、取材に入ることのできた場所の映像を繰り返し流し、同時多発でおきている水害の様相はまったく伝えることはできていません。

大手マスコミといえども、津々浦々にくまなく特派員を置いているわけではないので、ある程度はしかたのないことでしょう。
やはり問題なのは、規模の大小はあれど、毎年毎年くりかえし自然災害に見舞われているこの国の行政が、いつもいつも後手後手に回るということです。

現場の役場や消防や警察の職員は、もちろんギリギリの頑張りをしてくれています。
しかし、大災害になれば、そんな現場の必死の頑張りだけではどうにもならない、ということこそが、これまでの大災害の教訓ではないでしょうか。

とくに、今回のような範囲で見るならば東日本大震災を上回るような広域災害については、即座に国が乗りだして情報収集と支援のリソースを配置しなくては、助かる命も助からないということがおきてしまいます。

そもそも、防災担当大臣という名称の大臣が禄を食んでおり、国土強靱化を叫ぶ首相が政権を握っているのです。
いくら50年に一度の大雨といえども、ここまでの被害になってしまった責任ということが問われるでしょう。
50年ごとにこんな被害が起きて良い訳がありません。



まず、大雨が予想された時点から、実際の対策にはいるまでの問題です。

およそのことしか分かりませんが、気象庁と自治体レベルでは、それなりに早いめの対応をとっていたようです。
5日(木)午後2時の段階で「記録的な大雨になる可能性がある」という異例の会見を、気象庁は東京と大阪で同時に開催しました。
記録的大雨で気象庁が異例の会見 警戒すべき地域は
2018/07/05 MBSニュース

少なくとも、行政に関してはここが災害対策のスタートラインです。

政府関係者も、さっそく災害対策本部の準備にかかるかと思われたその夜、驚くことがおきました。
20180709-1.jpg

7人の死刑執行にサインしたばかりの上川法務大臣がニコニコと出席しているのもカルトなみの怖さですが、気象庁の異例の発表を知らないはずのない安倍首相や小野寺防衛大臣が、災害対策なんかどこ吹く風で総裁選対策で楽しく酒飲んで騒いでいたのです。

さらに、本当に被害が顕在化して特別警報が続々と出された6日になっても災害対策本部は作らず、もう多くの街が水没してしまった7日になってから、ようやく非常災害対策本部という首相がトップでは”ない”組織を作りました。
しかも、完全に二日酔いの状態でしたから、6日夜も首相公邸でしこたま飲んでいたようです。
挙げ句の果てに、対策会議をわずか15分やっただけで、昼前にさっさと自邸に帰ってしまったのです。

これは本当に怖いことです。
なにが怖いかと言えば、この国の指導者は 「災害を防ごう」という気持ちがない と言うことだからです。
災害対策は、災害が起きて、ひどいことになって、ニュースでさんざん騒がれてからおもむろに、エラそうに、いかにもやってやってるぞという態度でやることであって、被害が出る前から準備するようなことじゃない と心から思っているということです。

本心ではなくても、災害時には対策しているポーズをとらなくちゃいけない、と思っていれば、いくらなんでもあの気象庁の会見の後に楽しい飲み会はやらないでしょう。
彼らは、安倍さん本人を筆頭に、とんでもない被害が出るまでは、対策なんてできないよ と本気でフツーに考えているのです。
被害が確定してから激甚災害に指定してやれば、被災者には感謝されるんだから、なんか文句ある?ということです。

ちなみに、激甚災害に指定してもらって補助金を受け取るためには、地元の自治体は膨大な書類を用意する必要があります。
激甚災害指定が、本来なら地元民の支援に向けるべきマンパワーを奪うものだと言うことは意外と知られていません。

それはともかく、自然災害は人気取りのチャンス くらいにしか思っていない人たちが指導者であることは、日本に暮らす上で恐怖です。



さらに、あの国土強靱化はどこいっちゃったの? ということです。

2014年に大々的に始まった国土強靱化計画の大きな項目として ちゃんと「異常気象等による市街地等の浸水」 があります。
5年以上もの年月をかけ、その間には昨年の九州北部豪雨による大災害を防げなかったという負の経験もふまえつつ、いったい何をしていたのでしょうか。

たしかに、ハザードマップを作ったり、自治体が避難指示などを出すためのシステムをつくったり、ソフト面ではある程度のことはしていたようです。ただ、そのあたりの実務はすべて自治体がやっていることであって、大層に国土強靱化とぶち上げたにしてはお粗末です。

今回の大規模な水没は、河川の堤防決壊で起きています。
全国の堤防そのものを、文字通り強靱化していれば、被害程度は桁違いに小さくなっていたはずです。
そうしたカネの掛かることには手を付けてこなかったのが、国土強靱化計画だったようです。

あんなにカネを摺りまくったアベノミクスなのに、一番役に立ちそうな防災対策には、チョロッとしか使わなかったんですね。
発表されている一覧表を見ても、「成果」の欄には推進とか策定とかばっか書いてあって、国土強靱化というイメージとはずいぶん違うなあと感じるでしょう。

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アメリカ様から兵器を買いまくったり、公的資金で株を買いあさったりする代わりに、本気でカネを使って国土強靱化をしていれば、雇用も生まれるうえに災害の被害は確実に減っていたはずなんです。
このことは、野党のみならず、圧倒的多数の地方自治体首長と膨大な中小ゼネコンをかかえる地方の自民党も、党中央を激しく突き上げなければならないはずです。



とにもかくにも、今もまだ行方不明の人が100人近くいます。
膨大な家屋が住めなくなっています。
インフラもズタズタです。

これを個人や地方自治体の自己責任にしてしまっては、自然災害の国である日本は成り立ちません。
たとえそれが安倍晋三の総裁選に向けたパフォーマンスだとしても、とにかく最善の策をとらせなくてはなりません。

私は、政治家がちょっとくらい汚職をしたくらいでは、さほど腹は立ちません。
モリカケのような極端なことをやるからトンデモナイ ということになりますが、少しばかりの身内びいきをやったくらいは、政治家失格の本筋ではないと思っています。

本当に怖いのは、政治家に「国民を守ろう」という気持ちがない ということです。
守り方が正しいか間違っているかは、この際おいといて、そもそもそういう気持ちがない。
これが、政治家として最低最悪です。
そして、そういう政治家が強力な政権を握って離さないのは、この世の地獄です。

かつて、「国体」を護るために国民を道具にした政治家がこの国を地獄にしました。
いま、自らの権力を「国体」と考える政治家が、同じことを繰り返そうとしています。

直前に十分な警告があったにもかかわらず、西日本大水害を防ぐことはできませんでした。
すくなくとも、この国の政府は、酒は飲んでも対策は何もしませんでした。

せめて、これからの救援と復旧のために、できる限りのことを、具体的に要求していかなくてはなりません。
そしてもし、それにも言を左右にして逃げ回るようならば、命を守るための最後の手段は、政権交代です。

そのためにも、野党はバラバラのテイタラクを脱して、一致して復興のための手段を提示すべきときです。

民主党政権が崩壊した原因は 公約違反の消費増税と、災害に際しての無策と隠ぺい=「ただちに影響はない」だったと私は思っています。
民主党の流れをくむ野党は、その負の経験を深く反省し、心を入れ替えて国民を守る主体となっていただきたいと願っています。




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2018-06-29(Fri)

日本、16強入りで賞金約13億2000万円を獲得

いやあ~ 昨夜のサッカー なんとも後味が悪かったですねえ。
ワールドカップの歴史に残る試合になるでしょうね。
勝っていれば遅延行為で反則だろうけど、負けてるから反則にすらならない。
サッカーとしては最低だけど、プロ(職業人)としてはきわめて合理的で頭脳的な判断 ということでしょう。

日本、16強入りで賞金約13億2000万円を獲得
2018.6.29 スポーツ報知


日本人は喜んで決勝トーナメントで応援するでしょうが、世界中を敵にしてしまったのも確かです。
これから数年間は、日本以外で開催される国際大会はすべてアウェイであり、オリンピックでも他国の人は誰も開催国を応援してくれないということです。

当然ながら全世界にブーイングは鳴り響きましたが、実は昨日は昼間にもブーイングがおきていました。
サッカーに比べるとずっとずっと小さなブーイングですが、私たちの暮らしにはサッカーとは比べものにならないくらい影響の大きなブーイングでした。

姑息すぎ! W杯にぶつけて高プロ法案を“強行採決”! 労働者のニーズはでっち上げで、本当は「経団連の要望」だったのに
2018.6.28 リテラ
 

数年後には密かに法律が改正されて、誰でも働かせ放題 になるでしょう。
派遣労働を解禁したときと まったく同じパターンです。
派遣解禁で日本人の所得はどんどん下がり、働き方改革で定額働かせ放題 というわけです。

ただし、一部で巻き起こったブーイングは、こんな最悪カイカクを強行採決した安倍政権に対してではありませんでした。

「高プロ」採決させた国民民主に「裏切り者」の罵声 
2018年6月28日 田中龍作ジャーナル


そうです。採決に反対しなかった、国民民主党に対してだったのです。
リベラルのみなさんほど国民党ぎらいではない私でも、さすがにこれはアカンやろ!と思いました。

参院の野党第一党である国民党が、委員長解任決議案に反対し、平穏な採決に賛成してしまった。
「連合も最初は高プロに賛成してたもんなあ。」「やっぱり国民党は裏切り者なんや。」
と、この問題に注目していたほとんどの方が思ったことでしょう。


この裏切り採決から数時間後、西野ジャパンの「頭脳プレー」が炸裂しました。
私の頭の中では、西野監督と国民党がダブって見えました。
なぜなら、どちらも、目の前の結果に対してはきわめて合理的な判断をしていたからです。

今の安倍政権は、どんな抵抗をしようが通すと決めた悪法は100%通します。
そのことには、ブーイングしている方も異論はないでしょう。
国民党に罵声を浴びせる立憲などの議員とても、7月22日の会期末まで3週間以上もフィリバスターを続けることはできないでしょう。
どの野党も、法律が通ることは分かった上で、その過程をどうするか という選択をしているのです。

であるならば、採決に応じる代わりにひとつでも付帯事項を付けさせる方が、わずかでもマシだという国民党の言い分も、合理的ではあるのです。
頭から湯気を立てておられる諸姉諸兄におかれましては、なかなか理解しにくいかもしれませんが、良い悪いではなく、目の前の結果に対してだけ考えれば、合理的です。

もちろん、西野ジャパンとは結果得られる大きさが違います。
西野ジャパンはイエローカード2枚分で決勝進出ですが、国民党はわずかな付帯決議に過ぎません。
しかしそれでも、目の前の結果だけを、「どっちがマシか」で考えるならば、どちらもきわめて合理的です。

ただし、こんなことがおきるならば、合理的な指揮官も違う選択をしたかもしれません。
決勝に進出しても、日本中が卑怯なサッカーをした日本代表に愛想を尽かして、だれも応援しなくなる。
体を張って採決を引き延ばせば、日本中で100万人の連帯デモが巻き起こる。

現実は、そうではありません。
最低のサッカーでも、決勝に行ければほとんどの日本人は納得していますし、渋谷のスクランブルは狂乱騒ぎでした。
これまで野党が審議拒否を貫いても、フィリバスターと牛歩で抵抗しても、ほとんどの国民は無関心です。

そうした現実をふまえた上で、「どっちがマシか」を考えれば、西野監督も国民党も、やはり合理的だったのです。



勝てたはずものを、寝返ったせいで負けた、というのならば、それは本当の裏切りです。

それはまさに、政権をとった民主党が消費増税に寝返ったのがそれにあたります。
また、少し地味ですが、2011年6月の菅内閣に対する不信任決議にあたって、鳩山由紀夫氏が突然ひっくりかえしてしまったのも、今から思えばあきらかに裏切りです。
(鳩山さんは かならず後で「ダマされた」と言いますが、同じ言い訳を何回使うんでしょうねえ。)
じつはあれが、日本の分水嶺だったと、私なんかは思っています。

あの時に、「裏切り側」におられた方々が、今はあっちとこっちに別れて「裏切り者!」と言っている、と私には見えてしまいます。
申し訳ないですが、私は執念深いんです。

しかも裏切ろうが裏切るまいが、結果は大差ない という圧倒的な少数同士の争いです。
後から書くように、国民党の判断は間違っていると私も考えていますが、湯気を立てて激怒はしていません。
それをするタイミングは、7年前に過ぎ去ってしまったからです。

今は、残念ながら、少数同士の争いではなく、「少数」から脱却することを考えなくてはなりません。
だからといって、なんでもかんでも「共闘」すればいい とも思いません。
共闘しても「少数」なんですから、むしろ「効果的な少数」になることを考えてもいいのです。

徹底抗戦の姿を見せることが、はじめは少数でも多くの支持を得られるのであれば、あえて無理な共闘はしないほうがいいわけです。
国民党は維新と同じ「ゆ党」枠にいれてしまって、それ以外の立憲、共産、社民、自由 だけで最大限の抵抗を繰り広げるのがただしい戦略ということになります。

しかし、現実はどうでしょうか。
国会において、もっとも過激に戦っている山本太郎を擁するわれらが自由党は、ついに支持率0%になってしまいました。
太郎さんが街宣をやれば、通りがかりの人が足を止めて人垣ができます。
知名度は国会議員中でもトップクラスです。
内閣総理大臣に面と向かって「貴方が膿です」と言ってのけ、鋭い質問を毎週毎週くりだし、フィリバスターや牛歩も一人でもやりきる山本太郎の党が、支持率0%です。

選挙を一回休んでしまったのだから仕方ない、と思いつつも、正直言って私もこの結果はショックでした。
しかし、結果は結果。現実は現実です。
ではどうするか、と考えるしかありません。

2009年には政権交代が実現したのに、その立役者の小沢一郎と徹底抗戦王の山本太郎の党が0%。
ここからわかることは、「国民は政策で選択するんじゃない 実現される政策で選択しているんだ」 ということ。
どうみても実現可能性のなさそうな政策なんて、見向きもしない。

絵に描いたオイシイ餅よりも、口に入る苦い団子のほうがいいのです。
たしかに、苦い団子は腹を壊すでしょうが、絵に描いた餅は餓死します。

別の見方をすると、選挙というのは、支持されるから勝つのではありません。
「勝つかもしれない」と思うから支持されるのです。

いかに「勝つかもしれない」と思ってもらえるか。
その意味で、少数がバラバラ では絶望的ということです。
絵に描いた餅でも餓死しないほどの、裕福なリベラル層ばかりではないのです。この国は。



では、国民党の判断は正しかったのか。
あの判断を批判するべきではないのか といえば、やはり批判されるべきだと思います。

それは、あの西野ジャパンの最低のサッカーが批判されるべきなのと同じです。
だって、あんなサッカーを子どもが真似したらどうするんですか?
すくなくとも西野ジャパンは今後は 「子どもたちに夢を与えたい」とかは言えないですよね。

「勝手なことするなら、俺たちも勝手にやらせてもらうぜ。ガチャン」という枝野さんが大塚さんにかけた電話もどうかと思いますが、国民党も「政権交代」を本当に目指しているのならば、野党全体をどうやってまとめるのか、という視点が必要です。
これをやったら、野党は決裂する ということは、合理的な思考はできる国民党なのですから、分かっていたはずです。
それでも採決に応じてしまった、というところが問題なのです。

採決に応じたこと自体よりも、野党の決裂が分かっていたのにやってしまった、ということの問題です。
もし仮に、西野ジャパンの選手の中に、ぜったいにあんな最低の戦術は許せない という人が半分くらいいたとして、それを分かっていながらあの判断をしたとしたら、これは西野監督の判断は合理的 とはいえません。
チームはバラバラになってしまい、決勝に残ってもろくなたたかいはできないでしょう。
ほぼ全員が理解してくれる と思ったからあんなことをやったのです。

しかし、野党はそうではありません。
国民党の「合理的」な判断は、野党間のみならず、支持者や市民運動にまで、修復しがたい亀裂を作ってしまいました。

これまで私は、市民運動のひとたちにも立憲の議員さんにも、機会のあるたびに「国民党とも話をしなくては」「勝てる形を作らなくては」ということを言いつづけてきました。
しかし、昨日のあの対応では、ちょっと限界を感じてしまいます。

国民党の「こ」と言っただけで、こっちまで裏切り者扱いで、はじき飛ばされてしまいそうです。
そんな「自分は正しい」というリベラル感覚が、少しずつ変わってきたかなあと思っていた矢先に、国民党にあんなことされると、元の木阿弥。どうしていいのか分かりません。

とは言え、大多数の国民の目には、高プロが強行採決された意味も映っていないでしょうし、まして何党が何をしたかなんて、知ったことではないでしょう。
ただ、「なんだかまた野党がもめてるよ」くらいの印象です。



2009年には民主党に投票したけど、それ以降は投票にいかなくなった人が 約1500万人。

何があっても、野党に投票してくれる人が約2500万人。

どっちを向いて政治をするんですか ということ。

2500万のパイの奪い合いをしている場合じゃないんです。
たしかに、昨年の総選挙では、この票だけでも自公の票を上回っていました。
ただ、バラバラだったという一点で、大負けしてしまいました。

なので、なおさら2500万のほうに目線が行くのですが、私は違うと思います。
注目すべきは、声を拾うべきは、1500万人のほうです。

「実現できるかも」と思えば、ふたたび腰を上げてくれる1500万人に意識を集中すれば、自ずと方向は出てくるはずです。
パイの取り合いでギスギスしているのがバカらしい ということが分かるはずです。

1500万人が納得してくれる動きになれば、これまで入れ続けてくれた2500万人は着いてきてくれるはずです。
そのためには、合理的な判断をできる冷静さも必要ですし、ブーイングを受けるようなことはしないという「気持ち」の入った判断も必要です。

どれだけの人を説得できるかわかりませんが、私はこれを言い続けていこうと思います。




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2018-06-19(Tue)

地震はいつも突然やってくる

いやあ 昨日の地震はびっくりしました。

まだ寝ぼけているところに、比較的周期の短い揺れが始まり、思わず壁にしがみつきました。
幸いにして家は地盤のいい場所なので、震度5強とか6弱とかいうわりには、大した被害はありませんでした。
電車が止まったので、いろいろ足止め食ったりとかありましたが、ライフラインも問題ありません。

ただ、事務所は江坂の街中で、きわめて地盤の悪い場所にあり、普段から前の道路をダンプが走っただけで揺れるほどのオンボロビル。東北の地震の時ですら結構揺れました。
なので、こんな有様に。

20180618-1.jpg

今日いっぱいは復旧にかかりそうです。

ところで、今回の地震、「どの断層が動いたのかわからない」そうです。
しかも、その解説を、「地震予知連絡会」の学者が、平然とやらかしてました。

ちょっと待ってくれよ。
地震予知連絡会の連中は、解説する前に言うことがあるだろ。
「みなさんの税金を使って研究してるのに、いっつも予知できなくてごめんなさい」だろ。

一度たりとも予知なんてできた試しのない「地震予知連」
それが、のうのうとテレビに出てきて、しかも言うに事欠いて、「どの断層か分かりません」と。

おきた後ですら「どの断層か分からない」レベルなのに、なんで予知なんてできるんだ?
おまえは超能力者か!! とキレかけた人も、その筋のなかでは多かったはずです。

なんでできもしない地震予知を「できる」と強弁して、いつまでも政府は予算を付け続けるのか。
それは、はっきり申しまして、原発のためです。
ゲンシリョクハツデンショを作ったり稼働させたりするためには、「○○以上の地震はおきません」というお墨付きが必要です。
いわゆる「想定」ですね。

いつどこでどんな地震が起きるかなんて、誰にも分からないのに、「ここでは○○以上の地震はおきません」という、神のお告げのようなものを断言するカルトっぽい人がいないと、原発は動かすことができないんです。
そのためには、「地震は予知できる」と言いつづけなければならないわけです。

今回もそうだったけど、ほとんどの大地震は、知られている活断層ではおきていません。
つまり、ほとんどの大地震は 想定外 なんです。
詳しくは、一昨年の記事を見てください。

「活断層で地震が起きる」という神話の上に建つ原子力発電所

予知できなくても、恥じらいもなくテレビに出てきて謝罪の言葉もないような、つまり「自分でも予知なんてできるわけない」と思っている地震予知学者が決めた「安全」の上に暮らしているんです、私たちは。

ということで、原発はやっぱり即止めて、一刻も早く廃炉にしなくては ですね。

そして、家を建てるときは構造計算を、住んでる家は耐震診断を ご用命は明月社に と営業トークをしておいて、片付け作業に戻ります。

最後になりましたが、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。




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2018-06-14(Thu)

在日米軍撤退というリアルを日本人は受け入れられるか

朝鮮戦争の終戦が、指呼の間に迫ってきました。

もちろん、抵抗する勢力は米朝はもちろん、日韓はじめ周辺国にもガンコにこびりついていますから、まだまだ予断は許さないとは言うものの、このまま進展すればかなり早い段階で68年間も続いている朝鮮戦争は終結します。

そこで問題になるのが、在韓米軍の問題です。
在韓米軍と言われていますが、あれは正確には米軍を中心とした「国連軍」です。
朝鮮戦争の勃発に対し、1950年の国連決議83号、84号に基づいて編成された国連の軍隊というわけです。

ですから、朝鮮戦争が正式に終戦したら、在韓米軍=朝鮮国連軍は法的には解体しなければなりません。
当然ながら、駐留をつづけることはできません。

もし続けるのであれば、あらたに米韓で条約を結ぶ必要がありますが、文在寅政権がそれに応じるでしょうか。
フィリピンと同じように、韓国軍の基地内に一部居残ることはありうるかもしれませんが、基本的には撤退の方向になるでしょう。

それは、米韓朝の3カ国にとって、共通の利害でもあります。
アメリカファーストのトランプは、もう他国のためにはびた一文使いたくない というのが基本方針です。
武器を使い潰してくれないと困り果てる軍産複合体にとっては無駄こそ命ですが、トランプは無駄金は使いたくないし、その方針にアメリカは賛同して彼を選んだのですから。

韓国にとっては、朝鮮戦争が無いのに米軍を置いている意味がまったくない。
韓国は中国ともそれなりに外交関係を作っており、北と和解すれば、自国軍ですら縮小できるかもしれない。
徴兵制によって若者の能力が阻害されている問題は以前から指摘されており、ひょっとすると徴兵制すらなくすかもしれない。(私の想像だけど)
そんな流れの中で、なんで米軍を置いておく必要があるのか。

しかも、韓国も米軍の駐留経費の70%を負担しています。
これから北朝鮮の開発にむけて多額の費用が発生するというのに、そんなカネを使っている場合では無いでしょう。

そして何より、(日本人は麻痺していますが)、他国の軍隊を自国内に駐留させることは屈辱なのです。
テレ朝の玉川徹が「韓国の左翼は対米自立だから」と言っていましたが、一部の安保マフィアのような利害関係者以外は、右から左まで、みんな米軍には出ていってもらいたいのがホンネ ということです。

北朝鮮にとっての在韓米軍撤退の利益は、これは言うまでもないでしょう。

ということで、トランプが暗殺されるとか、北朝鮮で軍隊のクーデターが起きるとかしない限り、在韓米軍は撤退か大幅縮小ということになるでしょう。



では、在日米軍はどうなるのか、です。

在韓米軍とは別問題だ、という説もありますが、少なくとも密接に連動しているのは間違いありません。
先ほどの 朝鮮国連軍との関係では、在日米軍の基地は朝鮮国連軍の基地でもあるという現実があります。
外務省のホームページに書いてありますが、

キャンプ座間
横須賀海軍施設
佐世保海軍施設
横田飛行場
嘉手納飛行場
普天間飛行場
ホワイトビーチ地区

は朝鮮国連軍が使用できる ということになっています。
日本は朝鮮国連軍と地位協定を結んでおり、在日米軍基地と言われているものは、同時に朝鮮国連軍基地でもあるのです。

でも、在日米軍の駐留経費のほとんどは日本が出しているのだから、トランプも納得するんじゃないのと思うかもしれません。
たしかに、駐留関連経費の93%、3790億円を日本が負担、さらに辺野古新基地建設を含む米軍再編費用などを含めると、なんと6000億円も日本が出しています。

20180614.jpg

在日米軍関係経費(平成30年度予算) 防衛省HP

これ、単発じゃなくて毎年ですからね。ビックリです。
こんだけ日本が出しているのに、トランプはなにが不満なの? というわけです。

でも、よく見てください。
ここにでているのは、駐留経費であって、軍隊そのものの運用費用ではありません。
爆弾やジェット燃料やオスプレイの購入費やカールビンソンの維持費までは、さすがに含まれていません。

単純計算してみると、米軍130万人のうち5万人が在日米軍なので、だいたい4%弱。
アメリカの国防予算は7100億ドルくらいで、その4%は280億ドルくらい。
つまり、在日米軍の軍隊としての運用費は2兆~3兆円くらいかかっているとも考えられます。
あまりにもザックリだけど、駐留関連経費の6000億円はほとんど日本が出していても、それでもアメリカにとってはかなり大きな負担がある、というのは間違いありません。
だからトランプは、「日本がもっとカネを出さないと撤退する」と選挙中から言っていたのです。

もちろん、安倍政権のことですから、出せと言われれば1兆でも2兆でも出すかもしれません。
しかし、60兆円に満たない税収から、毎年何兆円というカネを外国の軍隊に出すのか、と言う問題は、さすがの日本人にも衝撃を与えずにおかないでしょう。

その衝撃は、これまで安倍政権に批判的だった人たちにはもちろんですが、まったく無関心だった人もさすがに「兆円」という話には「?!」と思うでしょうし、何よりもこれまで安倍ちゃんを熱烈支持してきた極右勢力に激震が走ります。
極右の人たちは、当然ながら、自衛隊を国防軍にして予算も倍の10兆円くらいにして核武装も目指そう、と思っています。
ところが、自国軍ではなく、米軍に何兆円も出すとなれば、さすがのヘタレ右翼さんたちも割れはじめるでしょう。
半分はどこまでも米つきバッタを続けるでしょうけれども、半分は安倍ちゃんにはついて行けないということになる。



右翼さんたちの近未来は、だいたいそういう方向になるでしょう。
問題は、左翼とかリベラルです。
もちろん、共産党から国民党まで、野党は何兆円も米軍に出すなんて反対するに決まっています。
そこは疑う余地はありません。
問題は その先です。

本当に 「米軍撤退を歓迎」するのか ということです。

ゼロにはしないとしても、インテリジェンス部門と横田や横須賀の司令部機能を除いて、在日米軍は撤退したいともしトランプが表明したら、左翼から保守リベラルまで居並ぶ野党勢力は、どう反応するでしょう。

言い訳やレトリックはいろいろあるでしょうが、共産党を筆頭にこぞって(事実上)反対するのではないか と私は想像します。
つまり、「在日米軍がいないのなら自主防衛だ」という議論に、現在の左翼は耐えられないからです。

真っ正面から非武装中立を唱えていた時代は、迷いなく米軍は出ていけと言えたわけですが、今では共産党ですら自衛隊は(実質的に当面は)必要と認めてしまっています。

自衛隊をどうする(共産党HP)

社民党は、「違憲状態」というよく分からない言い方をしているが、要するに存在そのものは合憲だが、今のありようは違憲だということのようです。国境警備という任務に限定すれば、当面の武力の保持は認めているように見えます。

社会民主党宣言 Ⅲ(6)

このように、「武力は無い方がいい」けど「武力で国境を守る」という基本姿勢を認めてしまうと、「米軍がいなくなったのだから自衛隊を増強するべきだ」という議論に本質的に対抗できません。
あくまで、テクニカルに「どの程度、どういう戦力が必要か、必要でないか」という話にならざるを得ません。
空母や長距離ミサイルはどっから見ても専守防衛じゃないけれども、それだって、「非武装中立」という単純明快な回答に比べたら分かりにくいことこの上ないわけです。

だから、米軍が本当に撤退してしまったら、「独自武装」勢力に攻め込まれる と言う危機感は、左翼であればあるほど強く持っているはずです。
言い方は悪いですが、米国が言うところの 「瓶のフタ」論に、意識してかどうかは別にして、反対側から依存してしまっている。

日米安保につきまとう「瓶のふた」論
2012.2.11 日経新聞


1990年3月27日付ワシントンポスト紙に日米関係の歴史に残る発言が載っている。「瓶のふた」発言である。在日米海兵隊ヘンリー・C・スタックポール司令官(少将)による次のような発言である。
 「もし米軍が撤退したら、日本はすでに相当な能力を持つ軍事力を、さらに強化するだろう。だれも日本の再軍備を望んでいない。だからわれわれ(米軍)は(軍国主義化を防ぐ)瓶のふたなのだ」。

(引用以上)

むしろ、自衛隊を合憲と言い切ってしまっている保守リベラルのほうが、米軍撤退については明確な態度が取れるでしょう。
自由党については、小沢一郎は「第七艦隊だけで十分」というのが持論ですし、山本太郎はもちろん撤退大歓迎でしょう。
国民党は、自衛隊増強すら言いかねませんから、その分だけ米軍撤退には遠慮せずにすむ。
自衛隊合憲だけど左翼に人気のある立憲は微妙なところで、まだどんな態度をとるか読めませんね。その時の風次第でしょうか。



私自身の持論は

自衛隊は、武器を捨てて「国境なき救助隊」に

2011年に書いたこの記事を、私は今でも変更する気はサラサラありません。
この論は「命をかけて侵略の可能性を極限まで小さくする」部隊は必要だと言う前提に立っている点で、「たぶん侵略はされないよ」という幻想的な非武装論とは違うし、だからといって「最小限の武力ですまそう」という根拠のない専守防衛論ではなくて「武力以外の力を使う」という積極的な防衛論です。

もちろん、政権交代を何回繰り返しても、そう簡単にここまでたどり着けるとは思いません。
しかし、ひとり一人が、「米軍なき日本」をどう生きるのか、どう運営するのか、本当のリアルを想定して議論しなくてはならない時に、その端緒にやっと立ったのです。
「戦争反対」と「政権交代」を唱えてきた人たちこそが、「米軍撤退後」の日本の舵取りをどうするのか、政権交代を果たして1億2千万人の命と財産を預かった時にどうするのか、今、真剣に議論する必要があります。

それをせずに、これまで通りのうやむやのままに「その日」を迎えてしまったら、「独自武装、自衛隊増強、国防軍に」という大きな流れに抵抗できないどころか、内紛の挙げ句に粉みじんに吹き飛ばされてしまうでしょう。

結論なんてでないでしょう、そう簡単には。
それでも、違う意見を聞き、理解し、また理解してもらうという作業を繰り返さなければなりません。
「戦争反対」と、それに責任を持つために「政権交代」しなければならない、という点だけはお互いに信頼し、「独自武装、自衛隊増強、国防軍」という道に対して、そうではない道をどうやって国民に示すのか、議論するときです。

それが、米朝会談によって、日本の我々に突きつけられた問題です。




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2018-06-04(Mon)

絵に描いた餅は食えない

先週末の 「さよなら新自由主義 菊池英博講演会」は 大盛況のウチに終わりました。

お越しいただいた皆さん ありがとうございました。
会場で出してもらった質問にほとんど答えられなかったので、なんとかして生活フォーラム関西の公式ブログで回答を掲載したいと準備中です。

モリカケなどの直接的に安倍叩きになるネタではなかったので、集まるかなあと心配していましたが、あにはからんや、はじめてお見かけする顔も多く、「新自由主義をなんとかせなあかん」という思いを共有している人は少なくないと感じました。


さて、モリカケ以外のネタと言えば、先日の国会での党首討論で、国民党の玉木雄一郎がモリカケを話題にしなかったうえに、討論終了後に安倍が歩み寄って握手をしたもんだから、フルボッコになっています。

わずか15分なので、どんな問題発言をしているのか、ぜひとも直接確認していただきたいと思います。



どうでしょうか。
取り上げたテーマは二つ。
ひとつは、自動車関税を10倍にする件についてトランプから事前通告はあったかどうか。
ふたつめは、北方領土に在日米軍を置かないと、なぜロシアに確約できないのか。

このテーマ自体は、実質植民地である日本の弱みを的確に突いていて、いいね!と私なんかは思いました。
が、大多数の革新やリベラルの方々にとっては、モリカケではないという一点で 「ゆ党」であり「自民党予備軍」ということなんですね。

自民党予備軍が、「日本が米国のパートナーではなく植民地である」と言うことを端的に示すこのような事例を質問するわけがない、ということがなぜ分からないのか、それが私には分かりません。

おそらく理由はふたつなんでしょう。
最初から「国民党=自民党予備軍」という結論ありきだから。
そして、「討論の内容なんて聞いていないから。」
 または「質問の意味が理解できないから。」

しかも、安倍晋三が一直線に歩み寄って握手したのだから、もう国民党憎しの皆さんにおかれましては、内容も理屈もあったもんじゃないわけです。
それみたことか!! ということに相成ったようです。

安倍晋三がかなりの人たらしで、国会閉幕して首相が各党を回って挨拶するときには、あの天敵・山本太郎にさえニコニコと話しかける人物だと言うことを、知ってか知らずか、求められた握手を断らなかっただけで裏切り者確定!とされるのだから、ちょっとどうしていいのかわかりません。

あのシチュエーションだったら、例え枝野幸夫でも手を払いのけることはできないでしょうに。

■■

国民党を憎んで余りある皆さんは、おそらく考えたこともないでしょうけれど、国民党を「維新と同じだ」「ゆ党である」と決めつけることで、一番よろこんでいるのは誰だと思いますか?
枝野さんですか? 志位さんですか?

違いますよ、これは絶対。
論理的にまちがいなく、安倍晋三その人です。

国民党と他の野党が反目していれば、まあ当分のあいだは安倍政権は安泰ですから。
これだけマスコミもモリカケを取り上げて、個別問題では圧倒的多数の国民が「不適切」と感じていても、野党さえフニャフニャにしておけば、自民党は決して負けることはないんです。
この現実は、いかに国民党憎しの正義感の塊の人でも認めざるを得ないでしょう。

私は国民党を支持なんてしてませんよ。
このブログの左側を見ての通り、支持政党は自由党です。
IR法案(の露払い法案)に賛成し、原発再稼働に反対できない国民党はダメダメだとは思っています。
電力労連ほかの連合利権に縛られているのも重々分かっています。

でもしかし、ダメダメだったら排除すべきなの? という一点でもの申しているのであります。

どうなの?本当に排除すべきなの?
排除して、ほんでどうするの?

国民党憎しの方々にこう尋ねると、明確な答えは返ってきません。
中には、「政権なんてとれなくても、ただしいことを言いつづけるべきだ」と
キッパリと明言される方もおられます。
武士は食わねど高楊枝 ではないですが、ここまで矜恃を保たれる方には敬意を表しますが、食わないと死ぬ人もいるということも頭の片隅にはおいていただきたいのです。

素晴らしい政策、清廉な政治、そんなことが実現すれば言うことはないです。
でも、それを待っている間に、耐えられずに死んじゃったり、倒産したり、塗炭の苦しみを味わっている人もいるんです。

絵に描いた餅は、どんなに栄養満点でも誰の命も救うことはできません。ただの一人も。
しかし、泥水で命をつないでいる人は世界中に数え切れないのです。
その人たちに、不衛生だから飲んじゃダメ! と言うのですか

国民党憎しの正義の味方の皆さんの姿は、私にはそのように見えるのです。

■■

私は、政治に多大な期待をするほうが間違っている と思っています。

2009年の政権交代は、ある意味ではそのために崩壊し、癒やされぬ傷を負いました。
あのとき国民が、自民党よりはちょっとマシかもね、くらいに冷めていれば、民主党の裏切りにあきれ果て、あれ以来二度と投票に行かない人が1000万人以上もでることはなかったでしょう。

もちろん、これは国民が悪いのではなく、あのときの民主党は国民の期待を煽りましたし、その熱がなければ初めての選挙による政権交代は実現しなかったかもしれません。
悪いのは何と言っても、裏切った民主党執行部です。これは紛れもありません。

それでもやはり、現実の政治に理想を求めるのは、危険すぎるし、誰も救わない、と思うのです。
大金持ちと大企業以外にとって、自民党よりはマシな政策を実現する。
経団連を魔女狩りするのではなく、ちょっとだけ税負担をしてもらい、国内投資を増やしてもらう。

そんな泥水のような政権交代でも、「自分たちで選ぶ」という経験を積み上げていくことで、「お上がよろしくやってくれる」という民主主義とはほど遠い今までの日本の政治意識が、徐々に変わっていく。

「自分たちで決める」という意識が根付くようになれば、実質植民地である今の日本の現状にも 「あれ おかしいんじゃないの」と気が付くようになる。沖縄だけを孤立させていることにも、気が付き始める。

これが、小沢一郎が描いた「二大政党制による政権交代」の中長期ビジョンなのじゃないか と私は解釈しています。
まさに「自立と共生」です。

これまでも書いてきたように、私の考えは以下の通りです。
選挙用の党は大きくまとまって、最大公約数の(ある意味泥水混じりの)政策を立てる。
ただし、党の中で明確な派閥を作り、現在の主張は曲げずに言いつづける。
当然ながら党議拘束無し。

ただし、選挙公約だけは拘束すべきです。
かつての民主党執行部のような公約破りは除名でしょう。
あの時は、公約を守った方が除名されましたけどね。

正義の味方の皆さんは、政治の目的をもう一度確認していただきたいと思います。
政治の目的は 「正義の実現」 ではありません。断じてありません。
なぜなら、正義は一つではないからです。
「ある正義」を実現すれば、「ほかの正義」が損なわれることは珍しくありません。

政治の目的は「できるだけ多くの人の暮らしが成り立つようにすること」であり、そのために 「正義の折り合いを付ける」 ことです。
つまり、もっとも被害の少ない「妥協の仕方」こそが、政治なのです。

人それぞれの正義を持つことはとても大切なことです。
しかし、違う正義を心に秘めている人もいるのです。
それを真っ正面から戦わせるのではなく、折り合いをつけて生きていけるようにすること。

多くの正義の味方の皆さんは、やむにやまれぬ実体験をとおしてその考えに至ったのだろうと思います。
ですから、なんとしても戦わねばならない。この正義を実現しなければならない、と考えておられるはずです。
その気持ちは痛いほど分かります。

であればこそ、「絵に描いた餅は食えない」という、冷厳な事実を見つめてください。
一歩一歩、日本にはまだほど遠い「民主主義」を根付かせて、少しずつ進んでいくしかないんです。

ずっと前からこのブログをよんでくださっている方は、私が保守とか右翼とかではないとお考えだと思います。
私自身、自分は革新系だし左翼だと思ってきました。

しかし、ここ数年、自由党のみなさんとお話しする機会が増えるにつれて、保守のイメージが変わるとともに、自分は意外や意外、かなり保守だったんだと思うようになりました。
自分の信念が変わったと言うよりも、取り巻く世の中の認識の仕方が変わったのだと自分では思っています。

自分の正義を捨てるのではなく、多くの正義が星の数ほどうごめいているこの広い世の中を、一度深呼吸して眺めてみることが、政治に関わる人間にとって、必要なことなのだと、私は自分の体験から確信しています。

ちょこっとでも、私の言葉が心に引っかかってくださる方がおられれば幸いです。




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2018-05-23(Wed)

モリカケ問題も日大アメフト部も 日本軍そっくり

昨日の日大選手の会見を見て、二つのことを思った。

一つは、完璧なリスク管理だ ということ。
あの代理人はかなり優秀な弁護士なのだろう。
日大選手の立場をできる限り守るための、ベストな戦略と戦術をたてていたように見えた。

もちろん、それは日大選手が本当に追い込まれて、やらされていたからこそ取れる戦術であり、真実をつまびらかにすると決心したからこそできた会見だった。
真実を隠し通そうとするかぎり、佐川や柳瀬の国会証言のように、矛盾だらけとなり、誰が見てもウソにしかみえない、最低の戦術に陥らざるを得ない。

これまで、不正を指示されたり忖度を余儀なくされてきたわが国の役人にこそ、あの会見をみて学んでもらいたい。
とくに、あまりのプレッシャーに「死にたい」とまで追い詰められたら、あの会見を思い出して、迷わずに弁護士に相談してもらいたい。

日本弁護士会も、ぜひ「役人専用ダイヤル」を作っては如何だろうか。



あの会見をみて、もう一つ思ったのは、モリカケも日大アメフトも、結局は日本軍だな ということ。

究極の忖度は何かと言えば、特攻隊だ。
絶対に「行かない」とは言えない状態に追い込んでおいて、形だけは志願したようにする。
まるで自分の意思のようにみせかけて、飛行機や潜水艇を使った自爆テロをやらせた。

そして、行かせた上官はのうのうと生き残り、戦後は自衛隊の幹部になったり国会議員になったりして平穏な老後を送った。
731部隊の石井四郎ら幹部のように、人体実験のデータを米軍に売って命乞いをした。
満州侵略の実権を握っていた岸信介は、なんと総理大臣にまでなってしまった。

上に立つものは決して責任をとらない。
部下には圧力を加えて殺人でも自爆テロでも人体実験でもやらせておいて、幹部は絶対に責任をとらない。
日本軍の伝統は、そのまま戦後に温存され、戦後民主主義という立派な建物の腐った土台となった。
その象徴が まさに象徴天皇になった天皇制の温存だった。

戦後の日本というのは、ある意味あの日大選手のような気持ちの人間たちによって復興された。
殺人タックルどころか、本当に殺人してきたのだから、もっと激しい思いが胸に沈んでいたはずだ。

ただ、あの選手のように反省を込めて殺人経験を語ることはせず、同期のサクラを謳ったり、モーレツサラリーマンになったり、戦後民主主義を信奉したり、戦争(被害)体験を語り継いだりして、誤魔化しながら70数年が過ぎ、ほとんどの人は墓場に持って行ってしまった。

決して口に出せない、責任を問うと自らも傷つく、そんな反戦感情を逆手にとって、米国は戦後日本を、反省なき平和国家に作り上げた。
反省することのできない民は、いつまでも敗戦を引きずり、戦後処理も独立もできず、米国の「不沈空母」と「ATM」の役割を担い続けてきた。

日本の戦後は、「反省なき」平和と民主主義で彩られ、「責任を問う」ことはタブーとされてきた。
だから、昨日の会見でも、あの選手も弁護士も「監督の責任」については、決して語らなかった。
それを言うと、この社会は「問うた側」を叩くからだ。

連綿と続くこの日本軍の腐った伝統を断ち切らない限り、日本は政治もスポーツも会社も教育も、まともなものにはならない。
逆に、この腐った土台だけでも作り替えられれば、失敗しながら少しずつでも、まともな国に近づいていけると思うのだ。

日大選手の会見は、その意味でも画期的だったと思う。
破れかぶれではなく、しっかりリスク管理もしていたことも含めて、私たちは学ぶべきだ。


■ お知らせ

「さよなら新自由主義」 菊池英博氏講演会

2018年6月2日(土) 14:00 - 16:30
エル・おおさか南館101

小泉・竹中時代からアベノミクスへと続く新自由主義は、私たちの暮らしを壊し苦しめ続けています。しかし「新自由主義って何なのか」その正体を私たちはちゃんととらえているでしょうか。敵を知らずんば百戦して百戦危うしです。腰を据えて学んでみませんか。

参加者には講師の菊池先生から著書「新自由主義の自滅」をプレゼント!
早めのお申込を。

主催 生活フォーラム関西
資料代 1000円
予約 申込フォームにリンク




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2018-05-19(Sat)

天皇の沖縄メッセージと安倍独裁

昭和天皇の戦争責任を問う人も今上天皇は好きだという声も聞くことが多い。
なるほど、今上天皇は今年3月にも、安倍内閣の冷酷な沖縄に対する仕打ちにあたかも抗議するかのように沖縄を訪問した。
真意は分からないが、安倍晋三はさぞや苦々しく思ったであろう。

しかし、だからといって、昭和天皇が残したあの「メッセージ」を忘れることができない。
そして、あの「メッセージ」こそが、戦後日本の「象徴」なのである。

宮内庁御用掛(通訳)の寺崎英成がGHQ顧問のシーボルトを訪れて語った内容を、シーボルトが記録したものだ。
米国の公文書として残っていたものが公開され、現在は沖縄県公文書館に保管されている。

公式の日本語訳はない。
が、「風のまにまに」というブログがかなり原文に忠実に翻訳してくれている。
→ 昭和天皇の沖縄メッセージ (風のまにまに 2006.12.31)

寺崎を通じて米国に伝えたこの天皇のメッセージのなかで、私がとくに注目したのはここだ

The Emperor further feels that United States military occupation of Okinawa (and such other islands as may be required) should be based upon the fiction of a long-term lease -- 25 to 50 years or more -- with sovereignty retained in Japan.

中でも注目すべきは

occupation of Okinawa should be based upon the fiction of a long-term lease with sovereignty retained in Japan

直訳すれば

沖縄の占領は 日本に主権がある長期の賃貸 という虚構に基づく

ということになる。

沖縄のみならず、戦後の日本をこれほど的確に言い表した言葉はない。

上記のブログでも fiction を擬制と訳しているが、これでは意味が分からない。
ふつうの日本語にすれば「虚構」だ。

「日本に主権があると言う虚構」 に基づいて米国は日本を占領し続ける

これが、戦後日本の根幹である。

では、どうやってこの虚構を日本人に信じさせたのか。
それはまさに憲法であり天皇制であった。

憲法の根幹は、1章:象徴天皇 2章:戦争放棄 3章以降:国民主権 であると言ってさしつかえなかろう。

このすべてが実は「虚構」を信じさせるための仕込みだったということだ。
なかでも、非常にわかりにくい「象徴天皇」の役割は、むき出しの支配者=米国の姿を覆い隠すための「象徴」だったのであり、昭和天皇自らがその役割を自覚していたということだ。

70年前の日本人は、その意味をわかってかわからずか、この「虚構」を受け入れた。
政治家の世界も、従米右翼と従米左翼が、「虚構」の上にバランスを保ちながら55年体制を築いてきた。



しかし、徐々に「虚構」を虚構であると知って、自らに権力を握ろうとするものが現れ始める。
田中角栄や小沢一郎など、国民の支持に依拠しようとしたものたちは、強烈な弾圧が襲いかかった。
弾圧のみならず、ともに国民の生活をまもるべき左翼からも集中砲火を浴びることになった。

細々と生きていた戦前回帰の反米極右に依拠しようとした(第1次)安倍政権もまた、突然の政権放棄を余儀なくされた。
ただし、安倍晋三は、この時の経験を無駄にしなかった。

従米の「虚構」を自覚しつつ、しかし時が来るまでは虚構のなかでおとなしく米国のATMを続けることを誓い、再び政権の座につくことができた。
そこから4年目に、トランプという願ってもないご主人様が登場した。

なんと米国から「もうそろそろ虚構はやめたいなあ」というシグナルを発信しているのだ。
「金さえ出せば もう好きなようにやってくれ」 このトランプ主義に安倍晋三は飛びついた。

残念ながら、日本の政治勢力で、このトランプ主義を「好機」としてとらえたのは安倍晋三だけだった。
真の独立にむけて一歩前進できるかもしれない という期待感を抱く「左翼」は皆無だった。

トランプが良いとか悪いとか評論する前に、自ら責任のある日本にとって、日本の政治にとって、日本の主権にとってどうなのか、という発想をした政治家が、もうどうしようもなく最悪の安倍晋三だけだったのだ。

独立国という虚構に隠された植民地である日本。
その自覚を持ち、ほんの少しずつでも独立に向けて進んでいこうという強固な意志がなければ、今の日本では政治家とは言えない。
その意味では 安倍晋三は悪い政治家だが、野党の諸氏は政治家ですらない。

誤解のないように追記しておくと、安倍晋三は極右思想のために政治をやっているのではない。内実は単なる薄汚い利権屋にすぎない。
ただ、それを覆い隠すためには権力が絶対的に必要だと言うことをよく理解しているし、権力を維持するためには情勢をただしく観察し、極右を利用し、非常にうまく立ち回っている ということだ。

今まで、極右が政治の主流に出てこれなかったのは、左翼が強かったからではなく、宗主国の米国が許さなかったからだ。
しかし、米国人の生活が第一であるトランプにとっては、政治的軍事的経済的に米国の脅威にならなければ、極右だろうが金王朝だろうが習近平皇帝だろうが、どうでもいいのだ。

トランプが今の路線で成功をおさめていく限り、日本の極右は野放しになり、植民地であるという自覚すら持てない戦後ボケの左翼は完全に駆逐されてしまうだろう。

極右を非難するのはもちろんだが、まずは、対抗すべき勢力が、なによりも「自分たちのことは自分たちで決める」という当たり前のことを腹をくくらない限り、勝つことはできない。

「なによりも」 というのは これまで絶対視されてきた 護憲 とか 平和 とか 人権 とかよりも 「自分たちで決める」ことを優先すべきだ、という意味だ。
どんなに大事なことでも、「自分たちで決める」ことができなければ、いとも簡単に奪われてしまうからだ。
少しくらい間違っても「自分たちで決める」ことができれば、徐々にいい社会を作っていけるからだ。

これを ひとことで言い表したのが「自立と共生」であり、逆に、自分たちで決めることを蔑ろにしつつ、憲法と平和と人権を守れると信じてきたのが戦後民主主義であり、まさに「虚構」の上に築いた砂楼である。



野党が、バラバラにされている現状に甘んじ、安倍独裁を支えているのは、ここに原因がある。

日本の独立が「虚構」であり、自らのことを自ら決めることができない社会を変えなくてはならない という強烈な自覚をもっているかどうか。
安倍晋三は極右と利権の腐臭の中でそれを自覚しているが、キレイゴトの野党はまったく自覚がない。
自覚がある方は、少々のことには目をつぶって政権を握って離さない。
自覚が無い方は、あれが違うこれが違うと言って、政権が取れなくても平然としている。

中には、自覚があるからこそ宗主国に忠誠を誓う野党勢力もあるようだ。
菅直人から野田佳彦の民主党政権は、安倍晋三よりもずっとストレートな従米政権だった。
すくなくとも、トランプ以前の覇権を維持しようとする米国に対してはそうだった。

あの「無所属の会」とか言う「無責任の会」こそは、「野党を従米に統一させる」という使命をおびて立ち回っているのではないかと私は見ている。
トランプとは対立している、従来のジャパンハンドラーズ勢力が、決して独立なんて考えませんと誓約した無責任の会を使って野党をまとめ上げ、従米政権を成立させる というシナリオも考えられる。

いくら政権交代でも、国民生活にとっては安倍政権より何かがよくなる気がしない・・・
二大政党に期待なんてしちゃダメと言っている私でも、これはいくら何でも・・・・

今すぐに日本の独立は実現できはしない。
明日から「自分たちのことは自分たちで決める」なんてできない。
それでも、「虚構」に気が付き、いつか独立 という意思をもった集団が増えていけば、いつまでもずっと暗闇の中ということはない。

安倍独裁と野党の惨状。
しばらくは右往左往しなければならないだろう。
強い意志を持って、進んでいこう。

■ お知らせ

そのためにも、今私たちはどうやって支配されているのか。
真の敵は、どこでなにをしているのか。
しっかりと認識することが必要です。

ぜひ、この学習会に参加してください。

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「さよなら新自由主義」 菊池英博氏講演会

2018年6月2日(土) 14:00 - 16:30
エル・おおさか南館101

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2018-05-17(Thu)

麻生の暴言は単なる暴言ではなく 日本人を試す悪魔のゲームである

超忙しいので、ごくごく簡単に。

麻生太郎が、支持率を落としそうな暴言を毎日毎日くりかえすのは何故か。

金持ちのボンボンだからだとか、他人の気持ちが分からないとか、あれで人気があると勘違いしているとか、本当に認知症なのかもとか、いろんな説が流れている。

それほど、不思議なくらい暴言が止まらない。
わずかとは言え、内閣支持率が下がっているのだから、副総理としては表面上は言葉に気をつけてもよさそうなものだ。

御年78になるはずなので、たしかに軽度の認知症を発症していても不思議ではない。
もしそうならば、早いうちに治療をはじめられることをお勧めしたい。
今は、薬があえばかなりの効果が見られるようになっている。
ご本人の言葉を信じるならば、あれこれ治療してまで長生きはしたくないかもしれないが、「他人と自分は別。俺は長生きするんだ!」という可能性も高いので。

認知症を発症しているのでない場合は、意図的に連日の暴言を続けているということになる。
そして、私はその可能性のほうが高いだろうと思っている。

では、なんでわざわざ暴言を吐き続けるのか。
これは、ある意味の「社会実験」なのではないか。
つまり、「どこまでひどいことをしても、日本人は本気で怒らないか」を計測しているのでは。

「もりかけ」という、韓国だったら100万人がデモをして大統領が弾劾裁判にかけられるような悪事が発覚しても、選挙では自民が勝は、内閣支持率もわずかに下がっただけ、という現象を見て、麻生太郎は思ったに違いない。
「よし、どこまでOKなのか、この際ためしてやれ」
「一度OKになれば、それが日本のスタンダードになるぜ」

麻生の祖父、吉田茂は、国会でボソッと「ばかやろう」と口走っただけで、解散せざるを得なくなった。
当時は、それがリミットだったのだ。

あの昭和の妖怪=岸信介ですら、安保批准と引き替えに総辞職したのである。
極悪の妖怪でも、孫たちに比べたら、常識と良識の塊だったと、今となっては思えてしまう。

今の国会では首相や副首相が、口汚くヤジを飛ばしても、誰が見ても汚職とわかる事実が明らかになっても、戦争法を強行採決しても、彼らには「責任をとる」という考えが、1ナノグラムもない。

それどころか、野党さえバラバラにしておけば、ほぼ何をやっても日本人はOKらしい、ということに気が付いてしまった。
「問題ない」「あたらない」と言いつづけていれば、辞任も解散もする必要はないし、解散しても必ず圧勝できる。

ならばいっそのこと 「どこまでOKなのか 日本人が許容する悪の際限を見極めてやろう」 
これが、連日連夜の麻生の暴言が止まらない動機なのだ と私は思う。

そして、こんな麻生の悪魔のゲームを許しているのも、野党がバラバラだからだ。
絶対に勝てない野党である限り、麻生も安倍も、追及などどこ吹く風で我が世の春を満喫し続けるだろう。

このブログを読んでくれている人は、ほとんどが安倍晋三に辞めて欲しい、と思っている人だろう。
ならば、「俺が正しい」「あの党が正しい」という話しはおいといて、どうやったら本気で次の選挙で勝てるのか 願望や夢想ではなくリアルに考えてみてもらいたい。

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2018-05-14(Mon)

北朝鮮 シンガポール 日本

20180514-1.jpg世界三大がっかり観光地の一角=マーライオンで有名なシンガポールだが、米朝会談の会場になるということで、ここのところ毎日のようにテレビで名前を聞くようになった。

私も20数年前に遊びに行ったことがあるが、どこもかしこも人工的な固い街だなあと感じた覚えがある。
観光地とはほど遠い、若干スラムっぽい住宅街とか、電車で郊外の団地などばかり歩き回っていたが、それでもそんな印象だった。
たしかに街はきれいだったが、あまりにもつまらなかったので、マレー鉄道に乗ってジョホールバルに逃げ出してしまった。
(もちろんマーライオンは行っていない)

当時はまだリー・クアンユーが健在で、院政を敷いていた時代だと思われるが、一介の観光客だった私は、開発独裁とかその手の話しは気にしていなかった。
その後、ときどきメディアなどで出てくるシンガポールの話しに、「明るい北朝鮮」という冠がついていたが、それでもなんとなく聞き流していた。

ところが、ここにきて、北朝鮮との関係で急にクローズアップされるようになり、改めて「明るい北朝鮮」てどういう意味なのか、少しばかり調べてみた。
要するに、リー・クアンユーという建国の父がいて、その人民行動党が一党独裁を敷いているということらしい。
金日成のように抗日独立戦争を闘ったわけではないが、イギリスからの独立においてライバルを倒して主導権を握り、1959年から1990年までは現役で、2011年までは院政を敷き、その後は息子に権力を移譲している。
なるほど、金王朝とかなり似てはいる。

しかし、北朝鮮と決定的に違うのは、選挙があるということだ。
5年に1度の国会議員選挙がおこなわれている。
シンガポールの選挙制度については、こちらのサイトが主観も交えつつよくまとめてくれている。

シンガポールの選挙制度~2015年総選挙~ (今日もシンガポールまみれ)


投票しないと選挙権も被選挙権も失うという罰則があり、投票率は限りなく100%に近い。
そして、与党の人民行動党は、90数パーセントの議席を占有している。
つまり、独裁とは言うものの、選挙での信任は得ているということになる。

ただし、もちろん色々と仕組みがある。
まず、ウルトラ小選挙区制とも言うべき、グループ選挙区である。
これはアメリカの大統領選の選挙人の獲得と同じで、その地区で勝った党が複数の議席を全獲りする。
極端に死に票が多くなって、野党は30%の得票があって数%程度の議席しか得られていない。
ただし、この制度は1988年に導入されたので、それ以前は普通の小選挙区だったらしい。

また、上記のサイトでは秘密投票は担保されていると書いてあるが、少なくとも政府がその気になれば「誰がどの党に投票したか」を照合できる仕組みがあり、仮に照合していないとしても、有権者にとってはかなりの心理的な圧力になっている。
選挙管理委員会が「投票控え」を保管しており、そこには投票用紙のシリアル番号と投票した人のマイナンバーが記載されているのだ。投票用紙と照合しない限り、控えだけではどこに投票したかはわからないが、絶対に照合されないという保証はない。

また、野党が選出された選挙区は公共事業で冷遇される。
これは日本の自民党が沖縄などに対してやっていることとまったく同じだ。



こうしたシンガポールのことを知るにつれて、これは数年後の日本だなあ と思い至った。

20180514-2.jpg二大政党の存在しない小選挙区制、地域社会や勤務先の中で圧力を加えられる投票先、野党が勝った地域は減らされる補助金。
投票の義務化は実施される様子はないが、日本の場合は、このまま投票率は下がり続け、いよいよ自民党の占有率は上がっていくと推測される。
なにせ、いつの時代も年齢と投票率は比例しており、しかも10年前の20代は今日の30代なのだから、歳を経るごとに投票率が下がるのは当たり前だ。
そしてもうひとつ、シンガポールと日本の共通点は、与党が「食わせてくれる」と思われていることだ。
リー・クアンユーはたしかに開発独裁をフル活用してシンガポールを豊かにした。
日本の自民党も、客観的に見れば、ボロボロの敗戦国日本を一度は世界第2位の経済大国にしたのである。

今の自民党が、かつての「食わせてくれる」自民党ではなくて ただの「食わせもの」に過ぎないことは、政治をウォッチしている人間には自明だが、一般の意識としてはまだまだ共通認識にはなっていない。
いまだに、「高度経済成長の自民党」の幻影が、世代を超えてひとびとの頭に染みこんでいるのである。
年寄りは自分の人生として、若者は自分を育ててくれた親世代を支えた存在として。

このまま行けば、数年で国政選挙の投票率は50%を大きく割り込み、その中での与党の得票率は60%を上回るようになるだろう。
20180514-3.jpgもはや与党が2/3を確保するのが常態化し、野党はカツ丼についてくるタクアンくらいの存在なりはてる。
カツ丼のカツが自民で卵が公明、味噌汁が維新で、タクアンが野党・・・・
 

自虐ネタで喜んでる場合じゃない。
大きく言えば、二つの条件が揃うと、いくら選挙があっても独裁になる ということを言いたいのである。

その二つの条件とは

1.二大政党の存在しない小選挙区制

2.与党が国民に最低限メシを食わせていること(そう見えること)

今の日本は、これが当てはまる。



シンガポールが「明るい北朝鮮」ならば、日本はさしずめ「大きな北朝鮮」というところか。

この窮状から脱する、唯一無二の現実的な方策は、とにもかくにも、どんなにお粗末でも、二大政党制にすることだ。
これだけが、独裁政権に「期待」せずに、野党サイドでできることだからだ。

野党をディスるよりも、安倍を叩けという意見もいただくが、安倍晋三は命がけで政権を維持しようとしている。
いくら「退陣せよ」と叫んだところで、退陣はしない。

もちろん、叫ぶことは少しでも多くの国民に声を届け、何よりも野党に「これだけの声がある」ということを伝えるために大いに意味はある。
ただ、叫んだから退陣するだろうというのは、あまりにも他力本願と言わなければならない。

小選挙区制に異を唱えたり、供託金が高すぎることを訴えるのも、それ自体はいくら正論だったとしても、与党が与党である限り、絶対に改正などするわけがない。
自らの権力の源泉を、自ら改定するわけがないじゃないか。

こうした、敵が「何かをしてくれるかも」という期待に願いをかけるのではなく、あくまでも野党側だけでできる、唯一無二のことが、二大政党の対決構図を作ることなのだ。

これまで何回も書いてきたが、二大政党に幻想は禁物だ。
アメリカやイギリスを見れば分かるように、ドングリの背比べである。
日本のリベラル派は、民主党や労働党を正義の味方みたいに思っている人もいるようだが、オバマやクリントンやブレアがやらかした戦争を見て見ぬ振りをしてはいけない。
新自由主義については、むしろリベラルのほうが積極的だったりもする。

それでも、政権交代が常におきるのであれば、最低限の規律が保たれる。
「いくらなんでも」の一線が厳然と存在しうる。

仮に自民党政権だったとしても、今の安倍政権のような底なしの腐敗と国民蔑視にたいしては、自浄作用が働くし、それが無理ならちょっとはマシな野党に政権交代がおきる。
その野党もロクなもんじゃないとしても、自民党を批判して政権をとった以上、最低限のことはやらざるを得ない。そこでウソをついたら、また自民党に政権を取り替えされる。
そうやって、ほんのちょっとだけマシになることを繰り返すのが、二大政党制だ。

ぜ~~んぜん理想的じゃない、究極の妥協の産物。
それが二大政党制だ。



もちろん、そんないい加減な政策じゃ納得できない と言う人は多いだろう。
そうした、少しでも理想に近づけたい、という活動は、派閥でやったらいい。
大きな政党の中で、最大公約数の綱領や政策は共有しつつ、派閥として「もっとこうするべきだ」と主張すれば良い。
たとえば、「2030年代に原発ゼロ」が共通政策だとしたら、派閥としては「即時ゼロ」 のように。

当然ながら、二大政党制で党議拘束などあり得ない。
それは思想統制であり、ほとんんどファシズムである。
アメリカには党議拘束はないし、英仏では拘束はあっても造反は多いらしい。
二大政党制にする限りは、党議拘束は撤廃すべきだし、もし党議拘束をかけるとしても選挙のマニフェストに掲げた政策に限定すべきだ。(ましてマニフェスト違反に拘束をかけた旧民主党の愚行!)

そんな愚行をやらかした前科をもつ今の野党に期待するのもどうなのか と半ば諦めつつも、それでもやはり、安倍ちゃんに「辞めてほしいなあ・・」と期待するよりはずっとずっとマシだと思うのだ。
小沢さんは驚異的な忍耐力で、自らを陥れた張本人の集団に近寄って、顔を立て、なんとか二大政党に引き入れようと努力している。もう、見ていると泣けてくる。

小沢さんがそうやって原則的に努力している間は、よほど決定的なことがない限り、私も原則的な立場は維持しようと思う。
自由党に近い人たちは、ともすると立憲や枝野をディスりたくてうずうずしているわけだが、今は「二大政党を目指す」という原則をしっかり握りしめるべきだろう。

良いとか悪いとか、評論するのは楽ちんだ。
でも、今必要なのは、評論ではなく、現実的な次の一歩だ。

二大政党制 → 政権交代の常態化 の先に 日本の独立 があることも忘れてはいけない。
日本が極右の独自核武装路線ではなく、自らの意思で米国からの独立を果たすためには、自らの意思を自覚して表現する手段を手に入れなくてはならない。
それこそが、政権交代によって民意を反映するシステムなのだ。

「大きな北朝鮮」または「暗いシンガポール」となって独裁国家へこのまま進んでいくのか、理想とはほど遠くとも二大政党制で意思表示ができるようになるのか、今日本は岐路に立っている。
そして、その道を決めるのは、安倍晋三でもトランプでもなく、野党とその支持者なのだということを、主体的に捉えてほしいと切に願う。


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2018-05-02(Wed)

朝鮮戦争終結と新自由主義

ほんの数ヶ月前には想像だにできなかった「朝鮮戦争終結」が、かなり現実味を帯びてきた。

トランプか金正恩が暗殺されない限り、実現するだろう。

さまざまな問題はもちろんある。

それでも、東アジアの状況を一変させる戦争終結には、朝鮮半島の人々はもちろんのこと、日本の人たちも過半数が歓迎している。
私もその一人である。

その上で、大きな変化が起きるとき、そこには「新自由主義」の影がうごめいているのではないか。
そういう目を持っておくことも必要だ。

「新自由主義」は、正義をまとって現れる。
左手で平和と民主主義の旗を振りながら、右手で他国民の富を根こそぎ奪っていく。

正義の味方を気取れないときは、まずは悪役を作りだし、しかる後に登場する。
イラク、リビア、エジプト、アルカイダ、イスラム国 ・・・・ 枚挙にいとまがない。

「新自由主義」の実績を思い起こせば、この度の終戦とそれに続くであろう北朝鮮の激変の裏にも潜んでいると思わないわけにはいかない。

なにせ、朝鮮がもし統一されるとなれば、その経済規模は天文学的な数字になる。

南北統一費用はドイツと比較できない水準、産業研究院

【ソウル6日聯合ニュース】 韓国と北朝鮮の統一費用が、東西ドイツ統一の費用とは比較できないほど大規模になるとの研究結果が出た。
 産業研究院は6日、「ドイツ統一20年の経済的教訓と示唆点」と題した報告書を公表し、その中で「朝鮮半島でドイツ式の統一を推進する場合、ドイツとは異なり南北の経済格差の解消に長い時間がかかり、統合による社会的衝撃と統一費用の負担もドイツと比較できないほど膨らむ可能性がある」と指摘した。
 その理由として、統一直前の旧東ドイツの人口は旧西ドイツの4分の1にすぎなかったが、北朝鮮の人口は韓国の2分の1で、1人当たりの国内総生産(GDP)は旧東ドイツが旧西ドイツの50%だった半面、北朝鮮は韓国の6%にも及ばないと指摘した。
 相対的に状況が良好なドイツの場合も統一後から2009年まで、旧西ドイツから旧東ドイツへの公共部門を通じた移転支出だけで約1兆6000億ユーロ(約184兆477億円)に上ったことを勘案すると、南北統一に天文学的な費用がかかるしかないとの分析だ。

(以下略 引用以上)

こんな未開の地が開かれるのだから、行き場を探して世界中をさまよっている金融資本は、舌なめずりして待ち構えている。

しかし、こんなところに投資しても、見返りは無いんじゃないか? とおもうかもしれない。
なんのなんの 「新自由主義」をなめてはいけない。

最初に損する役と、後からがっぽがっぽ回収する役は ちゃんと分担されているのだ。
そう、もうお気づきと思うが、最初に損する役が米国のATM=日本。
ひと通り基盤整備ができてから、オイシイところだけごっそり持って帰るのが国際金融資本=新自由主義なのだ。

もちろん、日本も商社などの大企業はある程度おこぼれにあずかる。
そもそも、ODAというのは、日本の税金を途上国に投資して、それを日本の企業が受注して持って帰る、という詐欺まがいのシステムのことだった。
そのシステムは今でも生きているが、もはや日本企業が独占することは許されず、新自由主義がほぼ何もせずに持っていくのである。

ドイツ統一でも200兆円近い費用がかかったと言うことは、朝鮮統一と言うことになれば、日本の国債残高くらいはかるく吹き飛ぶことになる。
日本は、晴れて国債2000兆円時代に突入するかもしれない。

投入したカネは、吹き飛ぶと言っても消えて無くなるわけではない。生活必需品からインフラにいたるまで、様々なものの購入に使われる。
補償とか投資とか融資とか援助とか、名目は様々あれど、日本は返ってこないカネを注ぎ込み、その大半は新自由主義=国際金融資本の一軍が回収していく。



せっかくの平和の到来を、なぜこんな深刻な顔をして迎えなければならないのか。

それは、日本のトップが新自由主義の奴隷であり、まったく抵抗も交渉もする気もないからだ。

たしかに、属国日本がいきなり独立することはできない。
しかし、必死に戦略を練り、ギリギリの交渉をすることはできる。

その典型が、韓国の文在寅大統領だ。
韓国は日本以上に、きわめて直接的に米国の支配下におかれ、かつては軍事独裁で徹底的に押さえつけられてきた。
経済面でも、1997年に通貨危機をしかけられ、IMFに支配されるというきわめて厳しい状況をくぐり抜けてきた。

その韓国で、いや、その韓国だったからこそ、文在寅は米国と新自由主義を「利用」して平和へを歩を進めるという離れ業をおこなっている。
地獄を見てきた文在寅は、トランプのアメリカファーストが意味するものも、新自由主義がよだれを垂らして朝鮮統一を待ち構えていることも、正確に理解しているだろう。
それでもあえて、それらをギリギリのところで利用している。

一つ間違えば、米朝戦争になったかもしれないし、これからだって朝鮮半島はハゲタカ資本の狩り場になる可能性だってある。
しかし、そのリスクをコントロールすることでしか、朝鮮半島の平和は実現できない、という悲愴な覚悟で取り組んでいる。

振り返って、日本はどうか。
安倍晋三がトランプにすり寄るのは、モリカケスパなどなどなど、自らの犯した数々の犯罪をもみ消すためである。
悪い意味ですら、日本をどうこうしたいという意欲はなく、自分たち夫妻の補助金環流汚職を無かったことにする、もうそれだけである。
念願と言われている改憲ですら、モリカケ逃れの煙幕に過ぎない。

もちろん、新自由主義にたいしても、なんでもかんでも言いなりである。
本来、新自由主義は極右を排除する。極右は自国利益を優先して、新自由主義の言うことを聞かなくなるからだ。

ところが安倍晋三は同じ極右でもひと味違う。
自らの極右趣味を満喫するために、国益を全放棄して新自由主義の言いなりになるのである。
いったいこれのどこが極右なのか!と極右諸君は怒らなければならない。

もっとも、最近の極右は安倍流の極右ゴッコのコピー、ネトウヨと言われる連中ばかりだから、国富を外国資本に献上して得々としている。
というか、そういうシステム自体を理解すらしていない。

まったく、まったく、何という落差なのだろう。



新自由主義の巧妙なところは、ある程度の「自由」があるといことだ。

巨大資本は無制限の自由を謳歌するのは当然として、支配下の国民にも、ある程度の自由は認めるのである。

ごく具体的に言えば、新自由主義の奴隷と化した日本でもデモや集会ができる。
ビラをまいてもネットで意見を言っても、いきなり逮捕されたり暗殺されたりしない。

しかし、その「自由の限界」は厳密に決められている。
その象徴がこの写真であろう。

20180502-1.jpg

国会前という、ひと気のない場所で、警察車両の外に出ない という範囲内であれば、ギリギリ認めるが、そこをはみ出すと大弾圧が待っている。

同じように見える韓国のデモは、

20180502-2.jpg

市街地のど真ん中であり、車道を埋め尽くし、見る限り警察車両に囲い込まれていない。

新自由主義に支配されている国であっても、なんとか抵抗しようという意思があれば、ここまで変わるのだ。
日本で同じことをしようとすれば、まずデモ申請が通らない。
憲法で保障されている基本的人権は、実際の現場には存在しないということが、実感で分かるはずだ。

それでも、デモ規制を突破して、銀座や難波で車道を埋め尽くしたらどうなるか。
間違いなく、大量逮捕されて、多くの人たちが人生設計を壊されるだろう。

逮捕されても一晩で出てこられるかもしれない。しかし、逮捕されたことが明るみになれば仕事をクビになったり、子どもが白い目で見られたりするのが怖いのである。
そのような、江戸時代の五人組ばりの監視社会が日本には張り巡らされている。

20180502-3.jpg

日本の基本的人権は、憲法で保障されているのはお題目だけで、憲法を踏みにじる法律や条令ではるかに狭く制限されている。
そもそも、デモをするのに届出がいるなんていう国はめったにない。
勝手にやるか、まったく認められないか、どちらかである。

さらに、法的に規制されていないのに、運用上のゴリ押しや社会的な脅迫で、もう極小サイズに限定されている。
デモ届出にしても、本来は届出なのだから、警察に拒否する権利はない。
しかし、現実は警察の言うなりにならないと、受理されない。
勝手に受理しないくせに、届出無しでデモすれば、無届けだと言って逮捕される。

まったくのえん罪であっても、逮捕されたら近隣や職場での社会的制裁は恐るべきものがある。

結果として、日本にある自由は、中心の小さな小さな箱の中に限定されている。



この自由を限定する狙いは、「デモの波及力を失わせる」 というところにある。

あまり波及効果は無いだろう と判断する限りは、そこそこ自由に行動させる。
しかし、この一線を越えたら、デモが本気だと言うことが多くの人の目に触れてしまう となったら頑として規制する。

明日も大阪では扇町公園で例年は2万人くらい集まる大きな集会がある。
その後に、最近はパレードとかいうデモもある。

2万人が、一斉に御堂筋を埋め尽くし、「安倍辞めろ」と声を合わせれば、どんなに迫力があるだろう。
それは、隅っこではなくひとびとの頭のメジャーな部分に訴える力があるはずだ。

しかし残念ながら、現実は警察の指示通り、いくつものコースに別れ、その中でも、バラバラのグループに分断され、歩道よりに押し込まれてトボトボ歩くことになる。
この隅っこ感を突破できなければ、いくら「楽しくやろう」とか「カッコよくしよう」とか言っても、所詮は楽屋落ちで終わってしまうだろう。

かといって、いきなり多くの人々が(私も)生活を破壊されてしまっては困る。

韓国のように軍事独裁と命がけでたたかった歴史を持たない日本だが、韓国だって、あの光州蜂起からは38年も経っているのだ。韓国の文在寅大統領が駆使している新自由主義とのギリギリの折り合いの付け方は、日本でも学ぶべきだ。

( 「光州5.18」 2018.5.15 )

ミソもクソも一緒くたに「悪いやつ」でくくってしまい、ちょっとでも悪い奴とは妥協するのは許せない!と叫ぶような、平和ボケの日本の「良心的」な人々こそ、文在寅の肉を切らせて骨を断つような、ある意味ドぎたないやり方を学ぶべきなのだ。



とは言え、新自由主義は、敵のボスキャラであることは間違いない。

そんな怪物と対峙するためには、まず、敵を知らなければならない。
敵を知らずんば百戦危うしである。

ということで、一ヶ月後の 2018年6月2日(土)に こんな勉強会をやります。
是非ご参加を。


「さよなら新自由主義」 菊池英博氏講演会

2018年6月2日(土) 14:00 - 16:30
エル・おおさか南館101

小泉・竹中時代からアベノミクスへと続く新自由主義は、私たちの暮らしを壊し苦しめ続けています。しかし「新自由主義って何なのか」その正体を私たちはちゃんととらえているでしょうか。敵を知らずんば百戦して百戦危うしです。腰を据えて学んでみませんか。

主催 生活フォーラム関西
資料代 1000円
予約 sforumkansai@yahoo.co.jp
または→ 申込フォームにリンク




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2018-04-23(Mon)

安倍独裁の責任は すべて野党にある

昨日投開票だった豊中のトリプル選挙。

これだけ騒がれている森友問題の地元でも、何も変わらなかった。

市長は大阪方式の自民と野党相乗りが勝ったものの、府議補選は自民と維新、市議補選は自民一人と維新二人。
「森友学園問題」を考える会が熱烈応援していた府議候補の山本いっとくさん(共産)は、かなりの差で敗れてしまった。

維新 4万3890票
自民 4万3018票
共産 2万7253票

何も成果が無かったわけではない。
いくらなんでも維新の市長は阻止したこと。
そして、共産党候補を野党と市民が応援することで、固定票をかなり上回る票を集めたということだ。

昨年の衆院選で豊中市(大阪8区)の共産党は15197票、得票率8.9%だった。
それが今回は 27253票 得票率23.9%だ。
得票率だけで言えば 3倍近く、このところ続いていた維新:自民:野党=2:2:1という比率を若干上回ることはできた。

しかし、ここでもう一つの数字を見ておかなければならない。
大阪8区は昨年の衆院選で、共産党と立憲民主の調整がつかず、立憲もでていたのだ。
このときの立憲は 31197票 得票率18.3%
つまり、今回の23.9%は、昨年の8.9+18.3=27.2%よりも低かったのだ。

2議席に3人だから、得票率34%とれば確実に当選する。
単純計算すれば、あと6.8%を上乗せすれば、勝てたかもしれないのだが、実際は逆に3.3%減らしてしまった。

別の計算をすれば、共産党の固定票は常に変わらないとして考えると、前回立憲に入れた人のうち 12000人くらいは共産党の山本さんに投票したけれども、19000人くらいは投票しなかったことになる。
この19000人が、勝敗を決したと言える。

なんでこんなに細かいことをグチャグチャやってるのかというと、今回の豊中の結果は、とても象徴的だと思うからだ。

かつての民主党の票を根こそぎ維新に持って行かれた大阪ですら、野党と市民が総力でたたかい、確実に取れる票を取れば勝てる。
基本的に考え方の方向が同じ人が、確実に投票してくれれば勝てる。
しかし、それができないから負ける。
何回やっても、自民と維新にもっていかれる。

これが、安倍独裁を許している、根本原理なのである。



なんで安倍晋三は独裁体制を敷くことができるのか。
答えは、ただひとつ。
選挙に勝つからだ。

小選挙区で党中央の権限が強いとか言っても、党中央の言うことを聞いていたら落ちる ということになれば、必ず自民党内からも造反はでる。
むかしの自民党のように、本気で安倍おろしが始まるだろう。

しかし、そもそも○○おろし は、「このままじゃ選挙で負ける」という危機感が原動力なのであって、どんなに支持率が落ちようと、スキャンダルにまみれようと、いざ選挙になればぼろ勝ちできる限りは、絶対に安倍おろしなどおきない。

安倍独裁を許しているのは、ひとえに、勝てる勝負を勝ちに行かない野党の責任である。

断言する。

安倍独裁を生み出し、育てているのは、勝てる勝負に勝たない 野党である。

民進が壊滅している大阪ですら、本当に本気で野党がひとつになってたたかえば、自民と維新の三つどもえでも勝てる状況なのに、他の地方であれば、十分に勝てる。
そんなことは、小学生でも分かる理屈だ。
だから、野党が本気でまとまってたたかわないのは、分かっていないのではなく、自公政権を維持するための確信犯であると、私は断罪する。

確信犯と言っても、薄汚い確信犯もいれば、清廉潔白の確信犯もいる。
「希望と一緒になるくらいなら、いさぎよく負けた方が良い」という類の人たちだ。
こういう方は、きっとイイヒトだとは思うけれども、他人の生活を左右する政治には関わる以上、無責任と言わなければならない。
自分だけがどうにかなるのだったら「負けても良い」と口にするのは自由だ。
しかし、政治は他人の生活を決定づける行為なのだから、関わる以上は「負けても良い」なんていうおちゃらけたことを言ってはいけない。

私は、野党こそが派閥政治を復活させるべきだと考えている。
最大公約数でまとまっておいて、主張の違いは派閥として維持する。
原発についても、党としては○○年で徐々に廃止という緩すぎる公約でも、派閥として「即時廃止」を訴えることができれば、それでいい。
もちろん、国会の議決における党議拘束なんて 絶対に認めない。

かつての民主党の害悪は、党議拘束で小沢グループを排除したことだ。
あれをやった瞬間に、民主党は死んだも同然だ。

これから作るべき自民党にかわる政党は、ほんのちょっと自民党よりましな公約を掲げつつ、中には右から左まで自由に意見を言う政治家がいる、という形であるべきだ。
どの派閥が選挙で勝ち上がり、党内で力を付けるかによって、党の公約は微妙に右に左に移動するのである。

繰り返すが、すばらし公約を掲げながら支持率10%で永遠の野党を続けることは、国民への無責任だ。
それは政治家ではなく、野党議員という職業についている人たち である。



そう言う形になってこそ、日本の政党で唯一、日本の独立と平和を掲げる自由党も生きてくる。
「自立と共生」の自由党は、一定数のコアな支持者は無くなることはないけれども、逆に主流派になるにはあまりにも道程は遠い。

だから、まずはちょっとマシな野党を作り、その中の「自立と共生」派閥として影響力を伸ばしていくことが、目の前の国民の生活への責任でもあり、同時に理念を実現していくための道でもある。

ただし、その点で私が危惧するのは、野党をまとめるために小沢さんは自由党を無くしてしまうのではないか ということだ。
派閥として大野党に合流させるのではなく、みずから率先して新党に溶解させようとするのではないか、と心配している。

なにせ昨年の衆院選でも、民進党のゴタゴタにつきあって、自由党は選挙に出なかったのだから。
もともとあるかなしかの支持率だったのに、世論調査の選択肢からも消滅し、いったいぜんたい次の選挙になったら憶えている人がいるのだろうか・・・

それに、完全に溶け込む形になってしまえば、山本太郎さんのキャラクターもまったく活かせなくなってしまう。
彼ほどの突出した若手政治家が、ちょっとマシな野党の一議員として、質問の機会すらろくに与えられなくなるのは、あまりにも損失が大きい。
とは言え、では新党作るとか一人で無所属ということになると、政権交代という流れに逆らうことになってしまう。

こうした諸々の問題を、ぜんぶ内包しながら「いい加減」に調整できるのが、大野党の中の派閥政治なのである。

だいたい、ダイバーシティとか生物多様性がどうのとか言う人は、政治のことになると純血主義になる傾向が見られる。(もちろん、違う人もいますが)
政治こそ 多様性を。
他人にだけ多様性を求めるのではなく、みずから率先して多様性を。

2010年の鳩山退陣から昨日まで、連綿と続けている、野党による自民党独裁の支援体制に終止符を打たなければ、日本は本当にこのまま地獄へ落ちるだろう。

「勝てる野党」か、しからずんば消滅か。
ぼんやり万年野党をしている時間は残されていない。




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2018-04-20(Fri)

森友問題のお膝元 豊中市でトリプル選挙!

私の事務所からも徒歩3分で豊中市である。

関西ではそこそこ有名な都市ではあるが、なんといっても去年からその知名度が全国区になった。
そう、あの「安倍晋三記念小学校」の禍々しい赤い校舎の写真とともに、全国津々浦々の人たちの記憶に刻まれた。

20171102-0.jpgべつに豊中が悪いわけではないのだが、北海道や沖縄くらい遠くの人たちにとっては、すっかり豊中=森友みたいな感じだろう。
なんで森友学園の籠池氏が 安倍晋三記念小学校を豊中に作ろうとしたのかというと、近くに空港があったからだ。
もう少し正確に言うと、近くにある大阪国際空港(=伊丹空港)の騒音問題で長年空き地になっていた土地があったからだ。

ちなみに、大阪国際空港なのに通称は兵庫県の伊丹空港。
滑走路の大半は兵庫県伊丹市、ターミナルビルは大阪府豊中市。ちなみにダイハツの本社がある大阪府池田市もちょっと引っかかっていて、池田市空港という住所がある。
千葉県にある東京ディズニーランドよりもややこしい。

それはさておき、騒音対策で国土交通省の大阪航空局が所有していた例の土地を、2013年に近畿財務局が公募をかけ、森友学園が手を上げた というのが森友と豊中のなれそめである。
その後の、大阪府+維新、財務省+自民 の数々の不正は、ここでは繰り返さない。
ただ、粛々と進められていたこの不正が、なぜここまで明るみに出たのかというと、ここでまた豊中市が登場する。

豊中には、木村真というスゴい市議がいたのだ。
彼は、極右の小学校が自分の街にできることが我慢ならず、様々な情報を探っているうちに、なんとあの8億円値引きを探り当てたのである。

木村真市議は無所属の議員だ。
少し古い表現をするならば、革新系無所属 って感じだろうか。
彼のまわりに集っている市民や弁護士とともに、「森友学園問題」を考える会を結成し、今日に至っている。

「森友学園問題」を考える会は、木村さんをはじめ3人の市議が深く関わっていた。
同じく無所属の 熊野いそ議員と、共産党の山本いっとく議員である。
この3人を中心に、森友問題はいまや安倍政権の命脈を絶ちきろうかというところまで肉薄している。

とくに、国会で共産党が森友問題で鋭い追及ができたのは、現場に山本いっとく議員がいて、じゃんじゃん情報を提供していたからである。



そんな豊中市で、なんでまたトリプル選挙なのか。

まず、市長の任期がこの4月までだった。
淺利という3期もやった市長がさすがに引退することになり、そこに2人の候補が名乗りを上げた。
一人は、副市長だった長内繁樹氏で、これはまあ 順当なところ。
そしてもう一人は、なんとあろうことか、森友問題で口利き疑惑の張本人である中川隆弘氏(大阪維新の府議)である。

なんとまあ、よくも立候補したもんだと思うが、証拠を隠滅するためには市長になるのが都合が良いのか?? とうがった見方もしてしまう。
森友問題を考える会は、維新の中川候補に公開質問状を送ったけれども、開けずに送り返されてきたらしい。

そこで、なんとしても維新の市長は阻止しようと、大阪方式で野党は長内候補を応援。
自由党大阪府連も、長内候補を推薦。
長内氏も、自民党の候補ではあるけれども、イデオロギッシュな安倍系のジミンというよりは、市役所の職員という色が強いようで、大阪方式をとるには良い候補だったような。

吹田の後藤市長もちょうど同じパターンだった。
自民の候補だったけれども、市の部長だった人で、共産党と政策協定を詰めて自共共闘で維新の現職に勝った。
ここ数年の吹田市の状況を見ていると、比較的平穏な進め方をしているように見えるので、これはこれでアリなのだろうと思う。

ちなみに、「京都府知事選では あんなに相乗りを批判してたじゃないか!!」という怒りの声もあるかもしれない。
大阪以外の人は、維新のエグさを知らないから、そんな呑気なことが言える。
維新は、最盛期の民主の票を、ごそっと持っていったあげく、橋下が消えた後でもさほど票を減らしていない。
だから、こと大阪では、1人区の選挙で自民と維新が出ているところでは、どんなに頑張っても野党共闘では勝てないという現実がある。

同時に、維新の議員は自民党にいけるなら行きたいだろうけれど、維新の票は決して自民に行かないということがある。
議員は限りなく与党に近い「ゆ」党でも、実は票は野党なのである。

だから、ひとつひとつの選挙で維新の議員や首長を減らしていくことが、野党がほぼ壊滅状態の大阪を回復していく戦略であり、そのためにはできる限りの政策協定をしながら 比較的穏健な自民候補を推すということに、当面は甘んじるしかないのである。



話しがそれてしまった。

豊中市長選挙の話。

府議である維新の中川氏が立候補したので、府議に空席ができた。もともと、1人欠員だったので、豊中選挙区で2人の大阪府議を選出するための、補欠選挙をすることになった。

これが、ふたつ目の選挙である。

この府議補選には、3人の市議が名乗りを上げた。
ちなみに、市長選にはさらに松岡信道氏という市議が立ったので、なんと市議が4人も減ってしまった。
ということで、任期はあと1年なんだけれども、市議の補欠選挙もやることに。これがみっつ目。

市長選、府議補選、市議補選 というトリプル選挙が、かの森友問題の地元、豊中市でくり広がられているのである。

さて、ここで注目したいのは、府議の補選に、さきほどから名前を出している 共産党の山本いっとく市議が立候補したということ。

2人の定員に3人が立候補であり、ここは大阪方式ではなく、自民 vs 維新 vs 野党+市民 という構図である。

もちろん、それでも厳しいのは厳しいけれども、今の風を受ければ十分に可能性はある。
もちろん、木村市議ら森友問題を考える会は、会の仲間として山本いっとく候補を全力応援。
自由党大阪府連も、もちろん山本いっとくさんを推薦し、渡辺義彦さんは事務所開きにも駆けつけている。
府連のブログ

投票は、2日後の日曜日 4月22日である。

私自身、山本いっとくさんとは何回もお会いして話したことがあるけれども、共産党にしては(失礼)とても柔軟で信頼に足る人物だと思っている。

そんなわけで、豊中市の方、豊中市に知り合いのいる方、ぜひとも森友問題の足下で安倍晋三たちの不正を暴いてきた、山本いっとく候補を よろしく なのだ。

20180420.png




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2018-04-09(Mon)

京都府知事選に思う

与野党5党が相乗りした候補と、共産党といわゆる市民派共闘の候補が闘った京都府知事選。
投票率は35.18%。 開票結果は開票率99%の段階で、

与野党相乗り 402,672 得票率55.9%
共産+市民派 317,617 得票率44.1%

共産候補が大健闘 などと傷をなめ合うコメントも見られるが、惨敗は惨敗である。

私は今は京都府民ではないし、両候補の人となりも知らないので、あまり思いの入ったコメントはできない。
それでも、地方分権、地方の力を信じるのであれば、自民候補に野党が相乗りするのは、党としてのの権利と責任の放棄であり、賛成はできるものではない。

NHKの出口調査によると  支持政党は
自民党 37%
共産党 12%
立憲民主党 9%
公明党 4%
日本維新の会 3%
民進党 2%
無党派層 31%

各支持層が自党の推薦候補に投票した割合は
自民支持 80%台半ば
公明支持 90%台半ば
立憲支持 40%台半ば

共産支持 90%余り

無党派層 40%台後半 相乗り: 50%余り 共産

ここから単純に計算すると、もし立憲、民進、希望が共産候補を推薦していたとしても、4万票未満の上乗せであり、やはり負けていたということだ。とすると、プラスマイナスで7万票がひっくりかえり、かなりの接戦になっていた。
(計算ミスをしていたので、訂正しました 4/9)



ただし、投票率が大きく変われば、話は違ってくる。

投票率が50%になっていれば、30万票の無党派層が加わり、その55%が共産候補に加算されると、ギリギリの接戦になってくる。 逆転の可能性が高くなる。
与野党対決の緊張感が高まり、森友問題で窮地に立たされている自民を責め立てることができれば、ひょっとすればひょっとしたかもしれない。

立憲、民進、希望は、どうせ勝てない共産候補に乗るよりも、自民党に恩を売っておいて、どっかで返してもらおうという古い古い政治哲学で動いたのであろう。それも、まったく理解できないわけではない。
地方政治で住民の実利をとろうと思ったら、そういう駆け引きも全否定はできない。

しかし、蓋を開けてみれば、共産候補としては想像以上に票が伸びた。
共産単独では9万足らずだから、22万票以上の非共産の票が共産候補に入ったことになる。
これは、立憲、民進、希望の緊張感の無い頭では想像できなかった数字なのだろう。
ダブルスコアであれば、立憲、民進、希望の選択も、それなりに説明できるが、この票差であれば、立憲、民進、希望の判断は政治へのあきらめを蔓延させただけという批判を免れまい。

私自身は、立憲、民進、希望の、どの政党にもみじんも期待は持っていないし、所詮自民党の隠れサポーターだと思っているから、相乗りになったと言う話を聞いたときも、ふ~ん くらいにしか思わなかった。
また、こういう形になってしまった以上、共産候補に勝ち目は無いとあきらめてしまった。
その意味では、私の頭も立憲、民進、希望と同じ程度にカビが生えていると言うことかもしれない。

10%以上の差がついて惜敗とは言えないが、しかし、共産候補に共産票の4倍近い票が入るという、今日の日本国民の状況はひしひしと伝わってくる。
やはり、この安倍独裁政権下で、どんな状況だろうが与野党相乗りをする政党には、クズ野郎という罵声がふさわしい。
たとえ常日頃支持する政党であろうが、万が一そんな判断をしたら、迷わずにケチョンケチョンに批判するべきだ。



とはいえ、所詮、立憲、民進、希望などその程度のものだと言うことははじめからわかっている。
自分を陥れた面々が集う立憲の顔を立てる小沢さんの忍耐力はすさまじいとは思うけれども、その超人的な忍耐力は報われないだろうと私は思う。

悪いやつよりも卑怯なやつのほうが、ずっと始末が悪いからだ。
公然と悪いことをやって、どのくらい悪いかがわかっているほうが、良さげなことを言っていざというときに裏切るよりはずっとマシだ。歴史上のほとんどの抵抗運動は、弾圧でつぶされたのではなく、裏切りによって自壊していったのである。

20180408.jpg
この写真は、相乗り候補が当選の万歳をしているところ。
(毎日新聞より 元記事はこちらから→ リンク )

希望の前原や山野井は、自分たちの推薦候補が当選したら、カメラの前で万歳をしている。
ところが、ここに福山哲郎が見当たらない。もしかしたらフレームから切れているのかもしれないが、もし、万が一ここに福山哲郎が立憲民主党を代表して万歳をしていないとしたら、それはあまりにもコウモリではないか。

立憲支持者の過半数が敵候補に投票したことに見られるように、京都府知事選では立憲には支持者からの批判が殺到したと思われる。
批判されたとき、決断してやってしまったことには責任をとるのか、うまく立ち回って言い逃れに終始するのか、私はむしろそこを注視している。

まだ小沢グループが離脱していなかった頃の民主党をウォッチしていて、「普段は良いこと言うけど、イザとなったら小沢弾圧に賛成した」議員、「普段は良いこと言うけど、イザとなったら消費増税に賛成した」議員、「普段は良いこと言うけど、イザとなったら原発再稼働に賛成した」議員 のほとんどが立憲に集っている、ということは小沢グループに近い人たちは皆気がついている。
それでも、政権交代のためには立憲を中心に野党はまとまるべし という小沢さんの血のにじむ努力はリスペクトしつつも、過度な期待をせずに冷静に見つめる目は無くしてはいけないと思うのである。



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