太陽電池と原発

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きっこさんに紹介してもらってブログのアクセスは5倍以上に増えているのに、太陽電池についての記事には賛同が少ないようだ。

温暖化と太陽電池は、地球を愛する良心的な人々の心を捕らえてはなさいのだろう。

一点だけ、太陽電池について補足しておきたい。

太陽電池、または太陽光発電には、二つのシステムがある。
関電や東電などの普通の電気系統と連動しているシステムと、まったく切り離した独立システムだ。

太陽光発電だから当然だけれども、昼しか発電しない。
でも、たいがいの家では昼はあんまり電気を使わない。
で、昼に発電した電気を電力会社に売って、逆に夜は電力会社の電気を使う というのが連動型。

独立型は、バッテリーを備えておいて、昼は電気を充電し、夜にそれを使う。
電力会社の電気を使うかどうかは、自分で判断してスイッチを入れたり切ったりする。

省エネという意味では、どっちも同じようなモノだが、なぜだか政府の補助金は「連動型」に限定されている。
バッテリーに充電しておく独立型には、1円も補助金は出ない。
2兆円以上の国会予算は、全部のこらず連動型に注ぎ込まれる。

なんでそうなるのか。
答えは、簡単だ。
連動型の太陽光発電を設置した家は、ほぼ例外なく「オール電化」になるからだ。

オール電化とは、ガスを使わないことを条件に、夜間電力を原価割れの安い価格にしてくれるという代物。たしかに、トータルでは光熱費は安くなるようだ。

では、なんで原価割れで夜間電力を売るのかというと、原発があるからだ。
原発は、夜だからといって発電量を少なくするようなことはできない。
だから、夜間電力が余って仕方がない。

普通は、その余った夜間電力で川の水を上流のダムにポンプアップしている。
揚水発電といって、原発には必ずセットになっている、極めて不経済な仕組みだ。

その不経済さに比べれば、夜間電力を安く使ってくれるオール電化のほうが、ずっとマシなのである。
オール電化という、一見、資本主義の原則に反したかのような制度は、原発のためにある。

その、オール電化とセットになっている連動型にだけ税金がつぎ込まれ、電力会社とは直接関係のない独立型には1円も使われないというところに、太陽光発電の怪しさは端的に表れている。

本当に省エネと地球環境を考えた太陽電池だというのならば、独立系にも同じように補助金を出すべきだろう。
まじめな環境派の方々は、その辺をよく考えてみていただきたい。


※私もこっちの話を書こうかどうか迷っていたけれども、一句で言い切ってもらったので、引用させていただく

国民より 国旗が大事 麻生さん (きっこさん作)


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