2018-06-14(Thu)

在日米軍撤退というリアルを日本人は受け入れられるか

朝鮮戦争の終戦が、指呼の間に迫ってきました。

もちろん、抵抗する勢力は米朝はもちろん、日韓はじめ周辺国にもガンコにこびりついていますから、まだまだ予断は許さないとは言うものの、このまま進展すればかなり早い段階で68年間も続いている朝鮮戦争は終結します。

そこで問題になるのが、在韓米軍の問題です。
在韓米軍と言われていますが、あれは正確には米軍を中心とした「国連軍」です。
朝鮮戦争の勃発に対し、1950年の国連決議83号、84号に基づいて編成された国連の軍隊というわけです。

ですから、朝鮮戦争が正式に終戦したら、在韓米軍=朝鮮国連軍は法的には解体しなければなりません。
当然ながら、駐留をつづけることはできません。

もし続けるのであれば、あらたに米韓で条約を結ぶ必要がありますが、文在寅政権がそれに応じるでしょうか。
フィリピンと同じように、韓国軍の基地内に一部居残ることはありうるかもしれませんが、基本的には撤退の方向になるでしょう。

それは、米韓朝の3カ国にとって、共通の利害でもあります。
アメリカファーストのトランプは、もう他国のためにはびた一文使いたくない というのが基本方針です。
武器を使い潰してくれないと困り果てる軍産複合体にとっては無駄こそ命ですが、トランプは無駄金は使いたくないし、その方針にアメリカは賛同して彼を選んだのですから。

韓国にとっては、朝鮮戦争が無いのに米軍を置いている意味がまったくない。
韓国は中国ともそれなりに外交関係を作っており、北と和解すれば、自国軍ですら縮小できるかもしれない。
徴兵制によって若者の能力が阻害されている問題は以前から指摘されており、ひょっとすると徴兵制すらなくすかもしれない。(私の想像だけど)
そんな流れの中で、なんで米軍を置いておく必要があるのか。

しかも、韓国も米軍の駐留経費の70%を負担しています。
これから北朝鮮の開発にむけて多額の費用が発生するというのに、そんなカネを使っている場合では無いでしょう。

そして何より、(日本人は麻痺していますが)、他国の軍隊を自国内に駐留させることは屈辱なのです。
テレ朝の玉川徹が「韓国の左翼は対米自立だから」と言っていましたが、一部の安保マフィアのような利害関係者以外は、右から左まで、みんな米軍には出ていってもらいたいのがホンネ ということです。

北朝鮮にとっての在韓米軍撤退の利益は、これは言うまでもないでしょう。

ということで、トランプが暗殺されるとか、北朝鮮で軍隊のクーデターが起きるとかしない限り、在韓米軍は撤退か大幅縮小ということになるでしょう。



では、在日米軍はどうなるのか、です。

在韓米軍とは別問題だ、という説もありますが、少なくとも密接に連動しているのは間違いありません。
先ほどの 朝鮮国連軍との関係では、在日米軍の基地は朝鮮国連軍の基地でもあるという現実があります。
外務省のホームページに書いてありますが、

キャンプ座間
横須賀海軍施設
佐世保海軍施設
横田飛行場
嘉手納飛行場
普天間飛行場
ホワイトビーチ地区

は朝鮮国連軍が使用できる ということになっています。
日本は朝鮮国連軍と地位協定を結んでおり、在日米軍基地と言われているものは、同時に朝鮮国連軍基地でもあるのです。

でも、在日米軍の駐留経費のほとんどは日本が出しているのだから、トランプも納得するんじゃないのと思うかもしれません。
たしかに、駐留関連経費の93%、3790億円を日本が負担、さらに辺野古新基地建設を含む米軍再編費用などを含めると、なんと6000億円も日本が出しています。

20180614.jpg

在日米軍関係経費(平成30年度予算) 防衛省HP

これ、単発じゃなくて毎年ですからね。ビックリです。
こんだけ日本が出しているのに、トランプはなにが不満なの? というわけです。

でも、よく見てください。
ここにでているのは、駐留経費であって、軍隊そのものの運用費用ではありません。
爆弾やジェット燃料やオスプレイの購入費やカールビンソンの維持費までは、さすがに含まれていません。

単純計算してみると、米軍130万人のうち5万人が在日米軍なので、だいたい4%弱。
アメリカの国防予算は7100億ドルくらいで、その4%は280億ドルくらい。
つまり、在日米軍の軍隊としての運用費は2兆~3兆円くらいかかっているとも考えられます。
あまりにもザックリだけど、駐留関連経費の6000億円はほとんど日本が出していても、それでもアメリカにとってはかなり大きな負担がある、というのは間違いありません。
だからトランプは、「日本がもっとカネを出さないと撤退する」と選挙中から言っていたのです。

もちろん、安倍政権のことですから、出せと言われれば1兆でも2兆でも出すかもしれません。
しかし、60兆円に満たない税収から、毎年何兆円というカネを外国の軍隊に出すのか、と言う問題は、さすがの日本人にも衝撃を与えずにおかないでしょう。

その衝撃は、これまで安倍政権に批判的だった人たちにはもちろんですが、まったく無関心だった人もさすがに「兆円」という話には「?!」と思うでしょうし、何よりもこれまで安倍ちゃんを熱烈支持してきた極右勢力に激震が走ります。
極右の人たちは、当然ながら、自衛隊を国防軍にして予算も倍の10兆円くらいにして核武装も目指そう、と思っています。
ところが、自国軍ではなく、米軍に何兆円も出すとなれば、さすがのヘタレ右翼さんたちも割れはじめるでしょう。
半分はどこまでも米つきバッタを続けるでしょうけれども、半分は安倍ちゃんにはついて行けないということになる。



右翼さんたちの近未来は、だいたいそういう方向になるでしょう。
問題は、左翼とかリベラルです。
もちろん、共産党から国民党まで、野党は何兆円も米軍に出すなんて反対するに決まっています。
そこは疑う余地はありません。
問題は その先です。

本当に 「米軍撤退を歓迎」するのか ということです。

ゼロにはしないとしても、インテリジェンス部門と横田や横須賀の司令部機能を除いて、在日米軍は撤退したいともしトランプが表明したら、左翼から保守リベラルまで居並ぶ野党勢力は、どう反応するでしょう。

言い訳やレトリックはいろいろあるでしょうが、共産党を筆頭にこぞって(事実上)反対するのではないか と私は想像します。
つまり、「在日米軍がいないのなら自主防衛だ」という議論に、現在の左翼は耐えられないからです。

真っ正面から非武装中立を唱えていた時代は、迷いなく米軍は出ていけと言えたわけですが、今では共産党ですら自衛隊は(実質的に当面は)必要と認めてしまっています。

自衛隊をどうする(共産党HP)

社民党は、「違憲状態」というよく分からない言い方をしているが、要するに存在そのものは合憲だが、今のありようは違憲だということのようです。国境警備という任務に限定すれば、当面の武力の保持は認めているように見えます。

社会民主党宣言 Ⅲ(6)

このように、「武力は無い方がいい」けど「武力で国境を守る」という基本姿勢を認めてしまうと、「米軍がいなくなったのだから自衛隊を増強するべきだ」という議論に本質的に対抗できません。
あくまで、テクニカルに「どの程度、どういう戦力が必要か、必要でないか」という話にならざるを得ません。
空母や長距離ミサイルはどっから見ても専守防衛じゃないけれども、それだって、「非武装中立」という単純明快な回答に比べたら分かりにくいことこの上ないわけです。

だから、米軍が本当に撤退してしまったら、「独自武装」勢力に攻め込まれる と言う危機感は、左翼であればあるほど強く持っているはずです。
言い方は悪いですが、米国が言うところの 「瓶のフタ」論に、意識してかどうかは別にして、反対側から依存してしまっている。

日米安保につきまとう「瓶のふた」論
2012.2.11 日経新聞


1990年3月27日付ワシントンポスト紙に日米関係の歴史に残る発言が載っている。「瓶のふた」発言である。在日米海兵隊ヘンリー・C・スタックポール司令官(少将)による次のような発言である。
 「もし米軍が撤退したら、日本はすでに相当な能力を持つ軍事力を、さらに強化するだろう。だれも日本の再軍備を望んでいない。だからわれわれ(米軍)は(軍国主義化を防ぐ)瓶のふたなのだ」。

(引用以上)

むしろ、自衛隊を合憲と言い切ってしまっている保守リベラルのほうが、米軍撤退については明確な態度が取れるでしょう。
自由党については、小沢一郎は「第七艦隊だけで十分」というのが持論ですし、山本太郎はもちろん撤退大歓迎でしょう。
国民党は、自衛隊増強すら言いかねませんから、その分だけ米軍撤退には遠慮せずにすむ。
自衛隊合憲だけど左翼に人気のある立憲は微妙なところで、まだどんな態度をとるか読めませんね。その時の風次第でしょうか。



私自身の持論は

自衛隊は、武器を捨てて「国境なき救助隊」に

2011年に書いたこの記事を、私は今でも変更する気はサラサラありません。
この論は「命をかけて侵略の可能性を極限まで小さくする」部隊は必要だと言う前提に立っている点で、「たぶん侵略はされないよ」という幻想的な非武装論とは違うし、だからといって「最小限の武力ですまそう」という根拠のない専守防衛論ではなくて「武力以外の力を使う」という積極的な防衛論です。

もちろん、政権交代を何回繰り返しても、そう簡単にここまでたどり着けるとは思いません。
しかし、ひとり一人が、「米軍なき日本」をどう生きるのか、どう運営するのか、本当のリアルを想定して議論しなくてはならない時に、その端緒にやっと立ったのです。
「戦争反対」と「政権交代」を唱えてきた人たちこそが、「米軍撤退後」の日本の舵取りをどうするのか、政権交代を果たして1億2千万人の命と財産を預かった時にどうするのか、今、真剣に議論する必要があります。

それをせずに、これまで通りのうやむやのままに「その日」を迎えてしまったら、「独自武装、自衛隊増強、国防軍に」という大きな流れに抵抗できないどころか、内紛の挙げ句に粉みじんに吹き飛ばされてしまうでしょう。

結論なんてでないでしょう、そう簡単には。
それでも、違う意見を聞き、理解し、また理解してもらうという作業を繰り返さなければなりません。
「戦争反対」と、それに責任を持つために「政権交代」しなければならない、という点だけはお互いに信頼し、「独自武装、自衛隊増強、国防軍」という道に対して、そうではない道をどうやって国民に示すのか、議論するときです。

それが、米朝会談によって、日本の我々に突きつけられた問題です。




ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ  応援お願いします


2018-06-04(Mon)

絵に描いた餅は食えない

先週末の 「さよなら新自由主義 菊池英博講演会」は 大盛況のウチに終わりました。

お越しいただいた皆さん ありがとうございました。
会場で出してもらった質問にほとんど答えられなかったので、なんとかして生活フォーラム関西の公式ブログで回答を掲載したいと準備中です。

モリカケなどの直接的に安倍叩きになるネタではなかったので、集まるかなあと心配していましたが、あにはからんや、はじめてお見かけする顔も多く、「新自由主義をなんとかせなあかん」という思いを共有している人は少なくないと感じました。


さて、モリカケ以外のネタと言えば、先日の国会での党首討論で、国民党の玉木雄一郎がモリカケを話題にしなかったうえに、討論終了後に安倍が歩み寄って握手をしたもんだから、フルボッコになっています。

わずか15分なので、どんな問題発言をしているのか、ぜひとも直接確認していただきたいと思います。



どうでしょうか。
取り上げたテーマは二つ。
ひとつは、自動車関税を10倍にする件についてトランプから事前通告はあったかどうか。
ふたつめは、北方領土に在日米軍を置かないと、なぜロシアに確約できないのか。

このテーマ自体は、実質植民地である日本の弱みを的確に突いていて、いいね!と私なんかは思いました。
が、大多数の革新やリベラルの方々にとっては、モリカケではないという一点で 「ゆ党」であり「自民党予備軍」ということなんですね。

自民党予備軍が、「日本が米国のパートナーではなく植民地である」と言うことを端的に示すこのような事例を質問するわけがない、ということがなぜ分からないのか、それが私には分かりません。

おそらく理由はふたつなんでしょう。
最初から「国民党=自民党予備軍」という結論ありきだから。
そして、「討論の内容なんて聞いていないから。」
 または「質問の意味が理解できないから。」

しかも、安倍晋三が一直線に歩み寄って握手したのだから、もう国民党憎しの皆さんにおかれましては、内容も理屈もあったもんじゃないわけです。
それみたことか!! ということに相成ったようです。

安倍晋三がかなりの人たらしで、国会閉幕して首相が各党を回って挨拶するときには、あの天敵・山本太郎にさえニコニコと話しかける人物だと言うことを、知ってか知らずか、求められた握手を断らなかっただけで裏切り者確定!とされるのだから、ちょっとどうしていいのかわかりません。

あのシチュエーションだったら、例え枝野幸夫でも手を払いのけることはできないでしょうに。

■■

国民党を憎んで余りある皆さんは、おそらく考えたこともないでしょうけれど、国民党を「維新と同じだ」「ゆ党である」と決めつけることで、一番よろこんでいるのは誰だと思いますか?
枝野さんですか? 志位さんですか?

違いますよ、これは絶対。
論理的にまちがいなく、安倍晋三その人です。

国民党と他の野党が反目していれば、まあ当分のあいだは安倍政権は安泰ですから。
これだけマスコミもモリカケを取り上げて、個別問題では圧倒的多数の国民が「不適切」と感じていても、野党さえフニャフニャにしておけば、自民党は決して負けることはないんです。
この現実は、いかに国民党憎しの正義感の塊の人でも認めざるを得ないでしょう。

私は国民党を支持なんてしてませんよ。
このブログの左側を見ての通り、支持政党は自由党です。
IR法案(の露払い法案)に賛成し、原発再稼働に反対できない国民党はダメダメだとは思っています。
電力労連ほかの連合利権に縛られているのも重々分かっています。

でもしかし、ダメダメだったら排除すべきなの? という一点でもの申しているのであります。

どうなの?本当に排除すべきなの?
排除して、ほんでどうするの?

国民党憎しの方々にこう尋ねると、明確な答えは返ってきません。
中には、「政権なんてとれなくても、ただしいことを言いつづけるべきだ」と
キッパリと明言される方もおられます。
武士は食わねど高楊枝 ではないですが、ここまで矜恃を保たれる方には敬意を表しますが、食わないと死ぬ人もいるということも頭の片隅にはおいていただきたいのです。

素晴らしい政策、清廉な政治、そんなことが実現すれば言うことはないです。
でも、それを待っている間に、耐えられずに死んじゃったり、倒産したり、塗炭の苦しみを味わっている人もいるんです。

絵に描いた餅は、どんなに栄養満点でも誰の命も救うことはできません。ただの一人も。
しかし、泥水で命をつないでいる人は世界中に数え切れないのです。
その人たちに、不衛生だから飲んじゃダメ! と言うのですか

国民党憎しの正義の味方の皆さんの姿は、私にはそのように見えるのです。

■■

私は、政治に多大な期待をするほうが間違っている と思っています。

2009年の政権交代は、ある意味ではそのために崩壊し、癒やされぬ傷を負いました。
あのとき国民が、自民党よりはちょっとマシかもね、くらいに冷めていれば、民主党の裏切りにあきれ果て、あれ以来二度と投票に行かない人が1000万人以上もでることはなかったでしょう。

もちろん、これは国民が悪いのではなく、あのときの民主党は国民の期待を煽りましたし、その熱がなければ初めての選挙による政権交代は実現しなかったかもしれません。
悪いのは何と言っても、裏切った民主党執行部です。これは紛れもありません。

それでもやはり、現実の政治に理想を求めるのは、危険すぎるし、誰も救わない、と思うのです。
大金持ちと大企業以外にとって、自民党よりはマシな政策を実現する。
経団連を魔女狩りするのではなく、ちょっとだけ税負担をしてもらい、国内投資を増やしてもらう。

そんな泥水のような政権交代でも、「自分たちで選ぶ」という経験を積み上げていくことで、「お上がよろしくやってくれる」という民主主義とはほど遠い今までの日本の政治意識が、徐々に変わっていく。

「自分たちで決める」という意識が根付くようになれば、実質植民地である今の日本の現状にも 「あれ おかしいんじゃないの」と気が付くようになる。沖縄だけを孤立させていることにも、気が付き始める。

これが、小沢一郎が描いた「二大政党制による政権交代」の中長期ビジョンなのじゃないか と私は解釈しています。
まさに「自立と共生」です。

これまでも書いてきたように、私の考えは以下の通りです。
選挙用の党は大きくまとまって、最大公約数の(ある意味泥水混じりの)政策を立てる。
ただし、党の中で明確な派閥を作り、現在の主張は曲げずに言いつづける。
当然ながら党議拘束無し。

ただし、選挙公約だけは拘束すべきです。
かつての民主党執行部のような公約破りは除名でしょう。
あの時は、公約を守った方が除名されましたけどね。

正義の味方の皆さんは、政治の目的をもう一度確認していただきたいと思います。
政治の目的は 「正義の実現」 ではありません。断じてありません。
なぜなら、正義は一つではないからです。
「ある正義」を実現すれば、「ほかの正義」が損なわれることは珍しくありません。

政治の目的は「できるだけ多くの人の暮らしが成り立つようにすること」であり、そのために 「正義の折り合いを付ける」 ことです。
つまり、もっとも被害の少ない「妥協の仕方」こそが、政治なのです。

人それぞれの正義を持つことはとても大切なことです。
しかし、違う正義を心に秘めている人もいるのです。
それを真っ正面から戦わせるのではなく、折り合いをつけて生きていけるようにすること。

多くの正義の味方の皆さんは、やむにやまれぬ実体験をとおしてその考えに至ったのだろうと思います。
ですから、なんとしても戦わねばならない。この正義を実現しなければならない、と考えておられるはずです。
その気持ちは痛いほど分かります。

であればこそ、「絵に描いた餅は食えない」という、冷厳な事実を見つめてください。
一歩一歩、日本にはまだほど遠い「民主主義」を根付かせて、少しずつ進んでいくしかないんです。

ずっと前からこのブログをよんでくださっている方は、私が保守とか右翼とかではないとお考えだと思います。
私自身、自分は革新系だし左翼だと思ってきました。

しかし、ここ数年、自由党のみなさんとお話しする機会が増えるにつれて、保守のイメージが変わるとともに、自分は意外や意外、かなり保守だったんだと思うようになりました。
自分の信念が変わったと言うよりも、取り巻く世の中の認識の仕方が変わったのだと自分では思っています。

自分の正義を捨てるのではなく、多くの正義が星の数ほどうごめいているこの広い世の中を、一度深呼吸して眺めてみることが、政治に関わる人間にとって、必要なことなのだと、私は自分の体験から確信しています。

ちょこっとでも、私の言葉が心に引っかかってくださる方がおられれば幸いです。




ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ  応援お願いします


2018-05-19(Sat)

天皇の沖縄メッセージと安倍独裁

昭和天皇の戦争責任を問う人も今上天皇は好きだという声も聞くことが多い。
なるほど、今上天皇は今年3月にも、安倍内閣の冷酷な沖縄に対する仕打ちにあたかも抗議するかのように沖縄を訪問した。
真意は分からないが、安倍晋三はさぞや苦々しく思ったであろう。

しかし、だからといって、昭和天皇が残したあの「メッセージ」を忘れることができない。
そして、あの「メッセージ」こそが、戦後日本の「象徴」なのである。

宮内庁御用掛(通訳)の寺崎英成がGHQ顧問のシーボルトを訪れて語った内容を、シーボルトが記録したものだ。
米国の公文書として残っていたものが公開され、現在は沖縄県公文書館に保管されている。

公式の日本語訳はない。
が、「風のまにまに」というブログがかなり原文に忠実に翻訳してくれている。
→ 昭和天皇の沖縄メッセージ (風のまにまに 2006.12.31)

寺崎を通じて米国に伝えたこの天皇のメッセージのなかで、私がとくに注目したのはここだ

The Emperor further feels that United States military occupation of Okinawa (and such other islands as may be required) should be based upon the fiction of a long-term lease -- 25 to 50 years or more -- with sovereignty retained in Japan.

中でも注目すべきは

occupation of Okinawa should be based upon the fiction of a long-term lease with sovereignty retained in Japan

直訳すれば

沖縄の占領は 日本に主権がある長期の賃貸 という虚構に基づく

ということになる。

沖縄のみならず、戦後の日本をこれほど的確に言い表した言葉はない。

上記のブログでも fiction を擬制と訳しているが、これでは意味が分からない。
ふつうの日本語にすれば「虚構」だ。

「日本に主権があると言う虚構」 に基づいて米国は日本を占領し続ける

これが、戦後日本の根幹である。

では、どうやってこの虚構を日本人に信じさせたのか。
それはまさに憲法であり天皇制であった。

憲法の根幹は、1章:象徴天皇 2章:戦争放棄 3章以降:国民主権 であると言ってさしつかえなかろう。

このすべてが実は「虚構」を信じさせるための仕込みだったということだ。
なかでも、非常にわかりにくい「象徴天皇」の役割は、むき出しの支配者=米国の姿を覆い隠すための「象徴」だったのであり、昭和天皇自らがその役割を自覚していたということだ。

70年前の日本人は、その意味をわかってかわからずか、この「虚構」を受け入れた。
政治家の世界も、従米右翼と従米左翼が、「虚構」の上にバランスを保ちながら55年体制を築いてきた。



しかし、徐々に「虚構」を虚構であると知って、自らに権力を握ろうとするものが現れ始める。
田中角栄や小沢一郎など、国民の支持に依拠しようとしたものたちは、強烈な弾圧が襲いかかった。
弾圧のみならず、ともに国民の生活をまもるべき左翼からも集中砲火を浴びることになった。

細々と生きていた戦前回帰の反米極右に依拠しようとした(第1次)安倍政権もまた、突然の政権放棄を余儀なくされた。
ただし、安倍晋三は、この時の経験を無駄にしなかった。

従米の「虚構」を自覚しつつ、しかし時が来るまでは虚構のなかでおとなしく米国のATMを続けることを誓い、再び政権の座につくことができた。
そこから4年目に、トランプという願ってもないご主人様が登場した。

なんと米国から「もうそろそろ虚構はやめたいなあ」というシグナルを発信しているのだ。
「金さえ出せば もう好きなようにやってくれ」 このトランプ主義に安倍晋三は飛びついた。

残念ながら、日本の政治勢力で、このトランプ主義を「好機」としてとらえたのは安倍晋三だけだった。
真の独立にむけて一歩前進できるかもしれない という期待感を抱く「左翼」は皆無だった。

トランプが良いとか悪いとか評論する前に、自ら責任のある日本にとって、日本の政治にとって、日本の主権にとってどうなのか、という発想をした政治家が、もうどうしようもなく最悪の安倍晋三だけだったのだ。

独立国という虚構に隠された植民地である日本。
その自覚を持ち、ほんの少しずつでも独立に向けて進んでいこうという強固な意志がなければ、今の日本では政治家とは言えない。
その意味では 安倍晋三は悪い政治家だが、野党の諸氏は政治家ですらない。

誤解のないように追記しておくと、安倍晋三は極右思想のために政治をやっているのではない。内実は単なる薄汚い利権屋にすぎない。
ただ、それを覆い隠すためには権力が絶対的に必要だと言うことをよく理解しているし、権力を維持するためには情勢をただしく観察し、極右を利用し、非常にうまく立ち回っている ということだ。

今まで、極右が政治の主流に出てこれなかったのは、左翼が強かったからではなく、宗主国の米国が許さなかったからだ。
しかし、米国人の生活が第一であるトランプにとっては、政治的軍事的経済的に米国の脅威にならなければ、極右だろうが金王朝だろうが習近平皇帝だろうが、どうでもいいのだ。

トランプが今の路線で成功をおさめていく限り、日本の極右は野放しになり、植民地であるという自覚すら持てない戦後ボケの左翼は完全に駆逐されてしまうだろう。

極右を非難するのはもちろんだが、まずは、対抗すべき勢力が、なによりも「自分たちのことは自分たちで決める」という当たり前のことを腹をくくらない限り、勝つことはできない。

「なによりも」 というのは これまで絶対視されてきた 護憲 とか 平和 とか 人権 とかよりも 「自分たちで決める」ことを優先すべきだ、という意味だ。
どんなに大事なことでも、「自分たちで決める」ことができなければ、いとも簡単に奪われてしまうからだ。
少しくらい間違っても「自分たちで決める」ことができれば、徐々にいい社会を作っていけるからだ。

これを ひとことで言い表したのが「自立と共生」であり、逆に、自分たちで決めることを蔑ろにしつつ、憲法と平和と人権を守れると信じてきたのが戦後民主主義であり、まさに「虚構」の上に築いた砂楼である。



野党が、バラバラにされている現状に甘んじ、安倍独裁を支えているのは、ここに原因がある。

日本の独立が「虚構」であり、自らのことを自ら決めることができない社会を変えなくてはならない という強烈な自覚をもっているかどうか。
安倍晋三は極右と利権の腐臭の中でそれを自覚しているが、キレイゴトの野党はまったく自覚がない。
自覚がある方は、少々のことには目をつぶって政権を握って離さない。
自覚が無い方は、あれが違うこれが違うと言って、政権が取れなくても平然としている。

中には、自覚があるからこそ宗主国に忠誠を誓う野党勢力もあるようだ。
菅直人から野田佳彦の民主党政権は、安倍晋三よりもずっとストレートな従米政権だった。
すくなくとも、トランプ以前の覇権を維持しようとする米国に対してはそうだった。

あの「無所属の会」とか言う「無責任の会」こそは、「野党を従米に統一させる」という使命をおびて立ち回っているのではないかと私は見ている。
トランプとは対立している、従来のジャパンハンドラーズ勢力が、決して独立なんて考えませんと誓約した無責任の会を使って野党をまとめ上げ、従米政権を成立させる というシナリオも考えられる。

いくら政権交代でも、国民生活にとっては安倍政権より何かがよくなる気がしない・・・
二大政党に期待なんてしちゃダメと言っている私でも、これはいくら何でも・・・・

今すぐに日本の独立は実現できはしない。
明日から「自分たちのことは自分たちで決める」なんてできない。
それでも、「虚構」に気が付き、いつか独立 という意思をもった集団が増えていけば、いつまでもずっと暗闇の中ということはない。

安倍独裁と野党の惨状。
しばらくは右往左往しなければならないだろう。
強い意志を持って、進んでいこう。

■ お知らせ

そのためにも、今私たちはどうやって支配されているのか。
真の敵は、どこでなにをしているのか。
しっかりと認識することが必要です。

ぜひ、この学習会に参加してください。

参加者には講師の菊池先生から著書「新自由主義の自滅」をプレゼント!
早めのお申込を。

「さよなら新自由主義」 菊池英博氏講演会

2018年6月2日(土) 14:00 - 16:30
エル・おおさか南館101

小泉・竹中時代からアベノミクスへと続く新自由主義は、私たちの暮らしを壊し苦しめ続けています。しかし「新自由主義って何なのか」その正体を私たちはちゃんととらえているでしょうか。敵を知らずんば百戦して百戦危うしです。腰を据えて学んでみませんか。

主催 生活フォーラム関西
資料代 1000円
予約 申込フォームにリンク




ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ  応援お願いします

2018-05-17(Thu)

麻生の暴言は単なる暴言ではなく 日本人を試す悪魔のゲームである

超忙しいので、ごくごく簡単に。

麻生太郎が、支持率を落としそうな暴言を毎日毎日くりかえすのは何故か。

金持ちのボンボンだからだとか、他人の気持ちが分からないとか、あれで人気があると勘違いしているとか、本当に認知症なのかもとか、いろんな説が流れている。

それほど、不思議なくらい暴言が止まらない。
わずかとは言え、内閣支持率が下がっているのだから、副総理としては表面上は言葉に気をつけてもよさそうなものだ。

御年78になるはずなので、たしかに軽度の認知症を発症していても不思議ではない。
もしそうならば、早いうちに治療をはじめられることをお勧めしたい。
今は、薬があえばかなりの効果が見られるようになっている。
ご本人の言葉を信じるならば、あれこれ治療してまで長生きはしたくないかもしれないが、「他人と自分は別。俺は長生きするんだ!」という可能性も高いので。

認知症を発症しているのでない場合は、意図的に連日の暴言を続けているということになる。
そして、私はその可能性のほうが高いだろうと思っている。

では、なんでわざわざ暴言を吐き続けるのか。
これは、ある意味の「社会実験」なのではないか。
つまり、「どこまでひどいことをしても、日本人は本気で怒らないか」を計測しているのでは。

「もりかけ」という、韓国だったら100万人がデモをして大統領が弾劾裁判にかけられるような悪事が発覚しても、選挙では自民が勝は、内閣支持率もわずかに下がっただけ、という現象を見て、麻生太郎は思ったに違いない。
「よし、どこまでOKなのか、この際ためしてやれ」
「一度OKになれば、それが日本のスタンダードになるぜ」

麻生の祖父、吉田茂は、国会でボソッと「ばかやろう」と口走っただけで、解散せざるを得なくなった。
当時は、それがリミットだったのだ。

あの昭和の妖怪=岸信介ですら、安保批准と引き替えに総辞職したのである。
極悪の妖怪でも、孫たちに比べたら、常識と良識の塊だったと、今となっては思えてしまう。

今の国会では首相や副首相が、口汚くヤジを飛ばしても、誰が見ても汚職とわかる事実が明らかになっても、戦争法を強行採決しても、彼らには「責任をとる」という考えが、1ナノグラムもない。

それどころか、野党さえバラバラにしておけば、ほぼ何をやっても日本人はOKらしい、ということに気が付いてしまった。
「問題ない」「あたらない」と言いつづけていれば、辞任も解散もする必要はないし、解散しても必ず圧勝できる。

ならばいっそのこと 「どこまでOKなのか 日本人が許容する悪の際限を見極めてやろう」 
これが、連日連夜の麻生の暴言が止まらない動機なのだ と私は思う。

そして、こんな麻生の悪魔のゲームを許しているのも、野党がバラバラだからだ。
絶対に勝てない野党である限り、麻生も安倍も、追及などどこ吹く風で我が世の春を満喫し続けるだろう。

このブログを読んでくれている人は、ほとんどが安倍晋三に辞めて欲しい、と思っている人だろう。
ならば、「俺が正しい」「あの党が正しい」という話しはおいといて、どうやったら本気で次の選挙で勝てるのか 願望や夢想ではなくリアルに考えてみてもらいたい。

■ お知らせ

参加者には講師の菊池先生から著書「新自由主義の自滅」をプレゼント!
早めのお申込を。

「さよなら新自由主義」 菊池英博氏講演会

2018年6月2日(土) 14:00 - 16:30
エル・おおさか南館101

小泉・竹中時代からアベノミクスへと続く新自由主義は、私たちの暮らしを壊し苦しめ続けています。しかし「新自由主義って何なのか」その正体を私たちはちゃんととらえているでしょうか。敵を知らずんば百戦して百戦危うしです。腰を据えて学んでみませんか。

主催 生活フォーラム関西
資料代 1000円
予約 申込フォームにリンク




ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ  応援お願いします

2018-05-14(Mon)

北朝鮮 シンガポール 日本

20180514-1.jpg世界三大がっかり観光地の一角=マーライオンで有名なシンガポールだが、米朝会談の会場になるということで、ここのところ毎日のようにテレビで名前を聞くようになった。

私も20数年前に遊びに行ったことがあるが、どこもかしこも人工的な固い街だなあと感じた覚えがある。
観光地とはほど遠い、若干スラムっぽい住宅街とか、電車で郊外の団地などばかり歩き回っていたが、それでもそんな印象だった。
たしかに街はきれいだったが、あまりにもつまらなかったので、マレー鉄道に乗ってジョホールバルに逃げ出してしまった。
(もちろんマーライオンは行っていない)

当時はまだリー・クアンユーが健在で、院政を敷いていた時代だと思われるが、一介の観光客だった私は、開発独裁とかその手の話しは気にしていなかった。
その後、ときどきメディアなどで出てくるシンガポールの話しに、「明るい北朝鮮」という冠がついていたが、それでもなんとなく聞き流していた。

ところが、ここにきて、北朝鮮との関係で急にクローズアップされるようになり、改めて「明るい北朝鮮」てどういう意味なのか、少しばかり調べてみた。
要するに、リー・クアンユーという建国の父がいて、その人民行動党が一党独裁を敷いているということらしい。
金日成のように抗日独立戦争を闘ったわけではないが、イギリスからの独立においてライバルを倒して主導権を握り、1959年から1990年までは現役で、2011年までは院政を敷き、その後は息子に権力を移譲している。
なるほど、金王朝とかなり似てはいる。

しかし、北朝鮮と決定的に違うのは、選挙があるということだ。
5年に1度の国会議員選挙がおこなわれている。
シンガポールの選挙制度については、こちらのサイトが主観も交えつつよくまとめてくれている。

シンガポールの選挙制度~2015年総選挙~ (今日もシンガポールまみれ)


投票しないと選挙権も被選挙権も失うという罰則があり、投票率は限りなく100%に近い。
そして、与党の人民行動党は、90数パーセントの議席を占有している。
つまり、独裁とは言うものの、選挙での信任は得ているということになる。

ただし、もちろん色々と仕組みがある。
まず、ウルトラ小選挙区制とも言うべき、グループ選挙区である。
これはアメリカの大統領選の選挙人の獲得と同じで、その地区で勝った党が複数の議席を全獲りする。
極端に死に票が多くなって、野党は30%の得票があって数%程度の議席しか得られていない。
ただし、この制度は1988年に導入されたので、それ以前は普通の小選挙区だったらしい。

また、上記のサイトでは秘密投票は担保されていると書いてあるが、少なくとも政府がその気になれば「誰がどの党に投票したか」を照合できる仕組みがあり、仮に照合していないとしても、有権者にとってはかなりの心理的な圧力になっている。
選挙管理委員会が「投票控え」を保管しており、そこには投票用紙のシリアル番号と投票した人のマイナンバーが記載されているのだ。投票用紙と照合しない限り、控えだけではどこに投票したかはわからないが、絶対に照合されないという保証はない。

また、野党が選出された選挙区は公共事業で冷遇される。
これは日本の自民党が沖縄などに対してやっていることとまったく同じだ。



こうしたシンガポールのことを知るにつれて、これは数年後の日本だなあ と思い至った。

20180514-2.jpg二大政党の存在しない小選挙区制、地域社会や勤務先の中で圧力を加えられる投票先、野党が勝った地域は減らされる補助金。
投票の義務化は実施される様子はないが、日本の場合は、このまま投票率は下がり続け、いよいよ自民党の占有率は上がっていくと推測される。
なにせ、いつの時代も年齢と投票率は比例しており、しかも10年前の20代は今日の30代なのだから、歳を経るごとに投票率が下がるのは当たり前だ。
そしてもうひとつ、シンガポールと日本の共通点は、与党が「食わせてくれる」と思われていることだ。
リー・クアンユーはたしかに開発独裁をフル活用してシンガポールを豊かにした。
日本の自民党も、客観的に見れば、ボロボロの敗戦国日本を一度は世界第2位の経済大国にしたのである。

今の自民党が、かつての「食わせてくれる」自民党ではなくて ただの「食わせもの」に過ぎないことは、政治をウォッチしている人間には自明だが、一般の意識としてはまだまだ共通認識にはなっていない。
いまだに、「高度経済成長の自民党」の幻影が、世代を超えてひとびとの頭に染みこんでいるのである。
年寄りは自分の人生として、若者は自分を育ててくれた親世代を支えた存在として。

このまま行けば、数年で国政選挙の投票率は50%を大きく割り込み、その中での与党の得票率は60%を上回るようになるだろう。
20180514-3.jpgもはや与党が2/3を確保するのが常態化し、野党はカツ丼についてくるタクアンくらいの存在なりはてる。
カツ丼のカツが自民で卵が公明、味噌汁が維新で、タクアンが野党・・・・
 

自虐ネタで喜んでる場合じゃない。
大きく言えば、二つの条件が揃うと、いくら選挙があっても独裁になる ということを言いたいのである。

その二つの条件とは

1.二大政党の存在しない小選挙区制

2.与党が国民に最低限メシを食わせていること(そう見えること)

今の日本は、これが当てはまる。



シンガポールが「明るい北朝鮮」ならば、日本はさしずめ「大きな北朝鮮」というところか。

この窮状から脱する、唯一無二の現実的な方策は、とにもかくにも、どんなにお粗末でも、二大政党制にすることだ。
これだけが、独裁政権に「期待」せずに、野党サイドでできることだからだ。

野党をディスるよりも、安倍を叩けという意見もいただくが、安倍晋三は命がけで政権を維持しようとしている。
いくら「退陣せよ」と叫んだところで、退陣はしない。

もちろん、叫ぶことは少しでも多くの国民に声を届け、何よりも野党に「これだけの声がある」ということを伝えるために大いに意味はある。
ただ、叫んだから退陣するだろうというのは、あまりにも他力本願と言わなければならない。

小選挙区制に異を唱えたり、供託金が高すぎることを訴えるのも、それ自体はいくら正論だったとしても、与党が与党である限り、絶対に改正などするわけがない。
自らの権力の源泉を、自ら改定するわけがないじゃないか。

こうした、敵が「何かをしてくれるかも」という期待に願いをかけるのではなく、あくまでも野党側だけでできる、唯一無二のことが、二大政党の対決構図を作ることなのだ。

これまで何回も書いてきたが、二大政党に幻想は禁物だ。
アメリカやイギリスを見れば分かるように、ドングリの背比べである。
日本のリベラル派は、民主党や労働党を正義の味方みたいに思っている人もいるようだが、オバマやクリントンやブレアがやらかした戦争を見て見ぬ振りをしてはいけない。
新自由主義については、むしろリベラルのほうが積極的だったりもする。

それでも、政権交代が常におきるのであれば、最低限の規律が保たれる。
「いくらなんでも」の一線が厳然と存在しうる。

仮に自民党政権だったとしても、今の安倍政権のような底なしの腐敗と国民蔑視にたいしては、自浄作用が働くし、それが無理ならちょっとはマシな野党に政権交代がおきる。
その野党もロクなもんじゃないとしても、自民党を批判して政権をとった以上、最低限のことはやらざるを得ない。そこでウソをついたら、また自民党に政権を取り替えされる。
そうやって、ほんのちょっとだけマシになることを繰り返すのが、二大政党制だ。

ぜ~~んぜん理想的じゃない、究極の妥協の産物。
それが二大政党制だ。



もちろん、そんないい加減な政策じゃ納得できない と言う人は多いだろう。
そうした、少しでも理想に近づけたい、という活動は、派閥でやったらいい。
大きな政党の中で、最大公約数の綱領や政策は共有しつつ、派閥として「もっとこうするべきだ」と主張すれば良い。
たとえば、「2030年代に原発ゼロ」が共通政策だとしたら、派閥としては「即時ゼロ」 のように。

当然ながら、二大政党制で党議拘束などあり得ない。
それは思想統制であり、ほとんんどファシズムである。
アメリカには党議拘束はないし、英仏では拘束はあっても造反は多いらしい。
二大政党制にする限りは、党議拘束は撤廃すべきだし、もし党議拘束をかけるとしても選挙のマニフェストに掲げた政策に限定すべきだ。(ましてマニフェスト違反に拘束をかけた旧民主党の愚行!)

そんな愚行をやらかした前科をもつ今の野党に期待するのもどうなのか と半ば諦めつつも、それでもやはり、安倍ちゃんに「辞めてほしいなあ・・」と期待するよりはずっとずっとマシだと思うのだ。
小沢さんは驚異的な忍耐力で、自らを陥れた張本人の集団に近寄って、顔を立て、なんとか二大政党に引き入れようと努力している。もう、見ていると泣けてくる。

小沢さんがそうやって原則的に努力している間は、よほど決定的なことがない限り、私も原則的な立場は維持しようと思う。
自由党に近い人たちは、ともすると立憲や枝野をディスりたくてうずうずしているわけだが、今は「二大政党を目指す」という原則をしっかり握りしめるべきだろう。

良いとか悪いとか、評論するのは楽ちんだ。
でも、今必要なのは、評論ではなく、現実的な次の一歩だ。

二大政党制 → 政権交代の常態化 の先に 日本の独立 があることも忘れてはいけない。
日本が極右の独自核武装路線ではなく、自らの意思で米国からの独立を果たすためには、自らの意思を自覚して表現する手段を手に入れなくてはならない。
それこそが、政権交代によって民意を反映するシステムなのだ。

「大きな北朝鮮」または「暗いシンガポール」となって独裁国家へこのまま進んでいくのか、理想とはほど遠くとも二大政党制で意思表示ができるようになるのか、今日本は岐路に立っている。
そして、その道を決めるのは、安倍晋三でもトランプでもなく、野党とその支持者なのだということを、主体的に捉えてほしいと切に願う。


■ お知らせ

なんと、参加者には講師の菊池先生から著書「新自由主義の自滅」をプレゼント!

ぜひ早めのお申込を。

「さよなら新自由主義」 菊池英博氏講演会

2018年6月2日(土) 14:00 - 16:30
エル・おおさか南館101

小泉・竹中時代からアベノミクスへと続く新自由主義は、私たちの暮らしを壊し苦しめ続けています。しかし「新自由主義って何なのか」その正体を私たちはちゃんととらえているでしょうか。敵を知らずんば百戦して百戦危うしです。腰を据えて学んでみませんか。

主催 生活フォーラム関西
資料代 1000円
予約 申込フォームにリンク




ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ  応援お願いします


2018-05-02(Wed)

朝鮮戦争終結と新自由主義

ほんの数ヶ月前には想像だにできなかった「朝鮮戦争終結」が、かなり現実味を帯びてきた。

トランプか金正恩が暗殺されない限り、実現するだろう。

さまざまな問題はもちろんある。

それでも、東アジアの状況を一変させる戦争終結には、朝鮮半島の人々はもちろんのこと、日本の人たちも過半数が歓迎している。
私もその一人である。

その上で、大きな変化が起きるとき、そこには「新自由主義」の影がうごめいているのではないか。
そういう目を持っておくことも必要だ。

「新自由主義」は、正義をまとって現れる。
左手で平和と民主主義の旗を振りながら、右手で他国民の富を根こそぎ奪っていく。

正義の味方を気取れないときは、まずは悪役を作りだし、しかる後に登場する。
イラク、リビア、エジプト、アルカイダ、イスラム国 ・・・・ 枚挙にいとまがない。

「新自由主義」の実績を思い起こせば、この度の終戦とそれに続くであろう北朝鮮の激変の裏にも潜んでいると思わないわけにはいかない。

なにせ、朝鮮がもし統一されるとなれば、その経済規模は天文学的な数字になる。

南北統一費用はドイツと比較できない水準、産業研究院

【ソウル6日聯合ニュース】 韓国と北朝鮮の統一費用が、東西ドイツ統一の費用とは比較できないほど大規模になるとの研究結果が出た。
 産業研究院は6日、「ドイツ統一20年の経済的教訓と示唆点」と題した報告書を公表し、その中で「朝鮮半島でドイツ式の統一を推進する場合、ドイツとは異なり南北の経済格差の解消に長い時間がかかり、統合による社会的衝撃と統一費用の負担もドイツと比較できないほど膨らむ可能性がある」と指摘した。
 その理由として、統一直前の旧東ドイツの人口は旧西ドイツの4分の1にすぎなかったが、北朝鮮の人口は韓国の2分の1で、1人当たりの国内総生産(GDP)は旧東ドイツが旧西ドイツの50%だった半面、北朝鮮は韓国の6%にも及ばないと指摘した。
 相対的に状況が良好なドイツの場合も統一後から2009年まで、旧西ドイツから旧東ドイツへの公共部門を通じた移転支出だけで約1兆6000億ユーロ(約184兆477億円)に上ったことを勘案すると、南北統一に天文学的な費用がかかるしかないとの分析だ。

(以下略 引用以上)

こんな未開の地が開かれるのだから、行き場を探して世界中をさまよっている金融資本は、舌なめずりして待ち構えている。

しかし、こんなところに投資しても、見返りは無いんじゃないか? とおもうかもしれない。
なんのなんの 「新自由主義」をなめてはいけない。

最初に損する役と、後からがっぽがっぽ回収する役は ちゃんと分担されているのだ。
そう、もうお気づきと思うが、最初に損する役が米国のATM=日本。
ひと通り基盤整備ができてから、オイシイところだけごっそり持って帰るのが国際金融資本=新自由主義なのだ。

もちろん、日本も商社などの大企業はある程度おこぼれにあずかる。
そもそも、ODAというのは、日本の税金を途上国に投資して、それを日本の企業が受注して持って帰る、という詐欺まがいのシステムのことだった。
そのシステムは今でも生きているが、もはや日本企業が独占することは許されず、新自由主義がほぼ何もせずに持っていくのである。

ドイツ統一でも200兆円近い費用がかかったと言うことは、朝鮮統一と言うことになれば、日本の国債残高くらいはかるく吹き飛ぶことになる。
日本は、晴れて国債2000兆円時代に突入するかもしれない。

投入したカネは、吹き飛ぶと言っても消えて無くなるわけではない。生活必需品からインフラにいたるまで、様々なものの購入に使われる。
補償とか投資とか融資とか援助とか、名目は様々あれど、日本は返ってこないカネを注ぎ込み、その大半は新自由主義=国際金融資本の一軍が回収していく。



せっかくの平和の到来を、なぜこんな深刻な顔をして迎えなければならないのか。

それは、日本のトップが新自由主義の奴隷であり、まったく抵抗も交渉もする気もないからだ。

たしかに、属国日本がいきなり独立することはできない。
しかし、必死に戦略を練り、ギリギリの交渉をすることはできる。

その典型が、韓国の文在寅大統領だ。
韓国は日本以上に、きわめて直接的に米国の支配下におかれ、かつては軍事独裁で徹底的に押さえつけられてきた。
経済面でも、1997年に通貨危機をしかけられ、IMFに支配されるというきわめて厳しい状況をくぐり抜けてきた。

その韓国で、いや、その韓国だったからこそ、文在寅は米国と新自由主義を「利用」して平和へを歩を進めるという離れ業をおこなっている。
地獄を見てきた文在寅は、トランプのアメリカファーストが意味するものも、新自由主義がよだれを垂らして朝鮮統一を待ち構えていることも、正確に理解しているだろう。
それでもあえて、それらをギリギリのところで利用している。

一つ間違えば、米朝戦争になったかもしれないし、これからだって朝鮮半島はハゲタカ資本の狩り場になる可能性だってある。
しかし、そのリスクをコントロールすることでしか、朝鮮半島の平和は実現できない、という悲愴な覚悟で取り組んでいる。

振り返って、日本はどうか。
安倍晋三がトランプにすり寄るのは、モリカケスパなどなどなど、自らの犯した数々の犯罪をもみ消すためである。
悪い意味ですら、日本をどうこうしたいという意欲はなく、自分たち夫妻の補助金環流汚職を無かったことにする、もうそれだけである。
念願と言われている改憲ですら、モリカケ逃れの煙幕に過ぎない。

もちろん、新自由主義にたいしても、なんでもかんでも言いなりである。
本来、新自由主義は極右を排除する。極右は自国利益を優先して、新自由主義の言うことを聞かなくなるからだ。

ところが安倍晋三は同じ極右でもひと味違う。
自らの極右趣味を満喫するために、国益を全放棄して新自由主義の言いなりになるのである。
いったいこれのどこが極右なのか!と極右諸君は怒らなければならない。

もっとも、最近の極右は安倍流の極右ゴッコのコピー、ネトウヨと言われる連中ばかりだから、国富を外国資本に献上して得々としている。
というか、そういうシステム自体を理解すらしていない。

まったく、まったく、何という落差なのだろう。



新自由主義の巧妙なところは、ある程度の「自由」があるといことだ。

巨大資本は無制限の自由を謳歌するのは当然として、支配下の国民にも、ある程度の自由は認めるのである。

ごく具体的に言えば、新自由主義の奴隷と化した日本でもデモや集会ができる。
ビラをまいてもネットで意見を言っても、いきなり逮捕されたり暗殺されたりしない。

しかし、その「自由の限界」は厳密に決められている。
その象徴がこの写真であろう。

20180502-1.jpg

国会前という、ひと気のない場所で、警察車両の外に出ない という範囲内であれば、ギリギリ認めるが、そこをはみ出すと大弾圧が待っている。

同じように見える韓国のデモは、

20180502-2.jpg

市街地のど真ん中であり、車道を埋め尽くし、見る限り警察車両に囲い込まれていない。

新自由主義に支配されている国であっても、なんとか抵抗しようという意思があれば、ここまで変わるのだ。
日本で同じことをしようとすれば、まずデモ申請が通らない。
憲法で保障されている基本的人権は、実際の現場には存在しないということが、実感で分かるはずだ。

それでも、デモ規制を突破して、銀座や難波で車道を埋め尽くしたらどうなるか。
間違いなく、大量逮捕されて、多くの人たちが人生設計を壊されるだろう。

逮捕されても一晩で出てこられるかもしれない。しかし、逮捕されたことが明るみになれば仕事をクビになったり、子どもが白い目で見られたりするのが怖いのである。
そのような、江戸時代の五人組ばりの監視社会が日本には張り巡らされている。

20180502-3.jpg

日本の基本的人権は、憲法で保障されているのはお題目だけで、憲法を踏みにじる法律や条令ではるかに狭く制限されている。
そもそも、デモをするのに届出がいるなんていう国はめったにない。
勝手にやるか、まったく認められないか、どちらかである。

さらに、法的に規制されていないのに、運用上のゴリ押しや社会的な脅迫で、もう極小サイズに限定されている。
デモ届出にしても、本来は届出なのだから、警察に拒否する権利はない。
しかし、現実は警察の言うなりにならないと、受理されない。
勝手に受理しないくせに、届出無しでデモすれば、無届けだと言って逮捕される。

まったくのえん罪であっても、逮捕されたら近隣や職場での社会的制裁は恐るべきものがある。

結果として、日本にある自由は、中心の小さな小さな箱の中に限定されている。



この自由を限定する狙いは、「デモの波及力を失わせる」 というところにある。

あまり波及効果は無いだろう と判断する限りは、そこそこ自由に行動させる。
しかし、この一線を越えたら、デモが本気だと言うことが多くの人の目に触れてしまう となったら頑として規制する。

明日も大阪では扇町公園で例年は2万人くらい集まる大きな集会がある。
その後に、最近はパレードとかいうデモもある。

2万人が、一斉に御堂筋を埋め尽くし、「安倍辞めろ」と声を合わせれば、どんなに迫力があるだろう。
それは、隅っこではなくひとびとの頭のメジャーな部分に訴える力があるはずだ。

しかし残念ながら、現実は警察の指示通り、いくつものコースに別れ、その中でも、バラバラのグループに分断され、歩道よりに押し込まれてトボトボ歩くことになる。
この隅っこ感を突破できなければ、いくら「楽しくやろう」とか「カッコよくしよう」とか言っても、所詮は楽屋落ちで終わってしまうだろう。

かといって、いきなり多くの人々が(私も)生活を破壊されてしまっては困る。

韓国のように軍事独裁と命がけでたたかった歴史を持たない日本だが、韓国だって、あの光州蜂起からは38年も経っているのだ。韓国の文在寅大統領が駆使している新自由主義とのギリギリの折り合いの付け方は、日本でも学ぶべきだ。

( 「光州5.18」 2018.5.15 )

ミソもクソも一緒くたに「悪いやつ」でくくってしまい、ちょっとでも悪い奴とは妥協するのは許せない!と叫ぶような、平和ボケの日本の「良心的」な人々こそ、文在寅の肉を切らせて骨を断つような、ある意味ドぎたないやり方を学ぶべきなのだ。



とは言え、新自由主義は、敵のボスキャラであることは間違いない。

そんな怪物と対峙するためには、まず、敵を知らなければならない。
敵を知らずんば百戦危うしである。

ということで、一ヶ月後の 2018年6月2日(土)に こんな勉強会をやります。
是非ご参加を。


「さよなら新自由主義」 菊池英博氏講演会

2018年6月2日(土) 14:00 - 16:30
エル・おおさか南館101

小泉・竹中時代からアベノミクスへと続く新自由主義は、私たちの暮らしを壊し苦しめ続けています。しかし「新自由主義って何なのか」その正体を私たちはちゃんととらえているでしょうか。敵を知らずんば百戦して百戦危うしです。腰を据えて学んでみませんか。

主催 生活フォーラム関西
資料代 1000円
予約 sforumkansai@yahoo.co.jp
または→ 申込フォームにリンク




ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ  応援お願いします


2018-04-23(Mon)

安倍独裁の責任は すべて野党にある

昨日投開票だった豊中のトリプル選挙。

これだけ騒がれている森友問題の地元でも、何も変わらなかった。

市長は大阪方式の自民と野党相乗りが勝ったものの、府議補選は自民と維新、市議補選は自民一人と維新二人。
「森友学園問題」を考える会が熱烈応援していた府議候補の山本いっとくさん(共産)は、かなりの差で敗れてしまった。

維新 4万3890票
自民 4万3018票
共産 2万7253票

何も成果が無かったわけではない。
いくらなんでも維新の市長は阻止したこと。
そして、共産党候補を野党と市民が応援することで、固定票をかなり上回る票を集めたということだ。

昨年の衆院選で豊中市(大阪8区)の共産党は15197票、得票率8.9%だった。
それが今回は 27253票 得票率23.9%だ。
得票率だけで言えば 3倍近く、このところ続いていた維新:自民:野党=2:2:1という比率を若干上回ることはできた。

しかし、ここでもう一つの数字を見ておかなければならない。
大阪8区は昨年の衆院選で、共産党と立憲民主の調整がつかず、立憲もでていたのだ。
このときの立憲は 31197票 得票率18.3%
つまり、今回の23.9%は、昨年の8.9+18.3=27.2%よりも低かったのだ。

2議席に3人だから、得票率34%とれば確実に当選する。
単純計算すれば、あと6.8%を上乗せすれば、勝てたかもしれないのだが、実際は逆に3.3%減らしてしまった。

別の計算をすれば、共産党の固定票は常に変わらないとして考えると、前回立憲に入れた人のうち 12000人くらいは共産党の山本さんに投票したけれども、19000人くらいは投票しなかったことになる。
この19000人が、勝敗を決したと言える。

なんでこんなに細かいことをグチャグチャやってるのかというと、今回の豊中の結果は、とても象徴的だと思うからだ。

かつての民主党の票を根こそぎ維新に持って行かれた大阪ですら、野党と市民が総力でたたかい、確実に取れる票を取れば勝てる。
基本的に考え方の方向が同じ人が、確実に投票してくれれば勝てる。
しかし、それができないから負ける。
何回やっても、自民と維新にもっていかれる。

これが、安倍独裁を許している、根本原理なのである。



なんで安倍晋三は独裁体制を敷くことができるのか。
答えは、ただひとつ。
選挙に勝つからだ。

小選挙区で党中央の権限が強いとか言っても、党中央の言うことを聞いていたら落ちる ということになれば、必ず自民党内からも造反はでる。
むかしの自民党のように、本気で安倍おろしが始まるだろう。

しかし、そもそも○○おろし は、「このままじゃ選挙で負ける」という危機感が原動力なのであって、どんなに支持率が落ちようと、スキャンダルにまみれようと、いざ選挙になればぼろ勝ちできる限りは、絶対に安倍おろしなどおきない。

安倍独裁を許しているのは、ひとえに、勝てる勝負を勝ちに行かない野党の責任である。

断言する。

安倍独裁を生み出し、育てているのは、勝てる勝負に勝たない 野党である。

民進が壊滅している大阪ですら、本当に本気で野党がひとつになってたたかえば、自民と維新の三つどもえでも勝てる状況なのに、他の地方であれば、十分に勝てる。
そんなことは、小学生でも分かる理屈だ。
だから、野党が本気でまとまってたたかわないのは、分かっていないのではなく、自公政権を維持するための確信犯であると、私は断罪する。

確信犯と言っても、薄汚い確信犯もいれば、清廉潔白の確信犯もいる。
「希望と一緒になるくらいなら、いさぎよく負けた方が良い」という類の人たちだ。
こういう方は、きっとイイヒトだとは思うけれども、他人の生活を左右する政治には関わる以上、無責任と言わなければならない。
自分だけがどうにかなるのだったら「負けても良い」と口にするのは自由だ。
しかし、政治は他人の生活を決定づける行為なのだから、関わる以上は「負けても良い」なんていうおちゃらけたことを言ってはいけない。

私は、野党こそが派閥政治を復活させるべきだと考えている。
最大公約数でまとまっておいて、主張の違いは派閥として維持する。
原発についても、党としては○○年で徐々に廃止という緩すぎる公約でも、派閥として「即時廃止」を訴えることができれば、それでいい。
もちろん、国会の議決における党議拘束なんて 絶対に認めない。

かつての民主党の害悪は、党議拘束で小沢グループを排除したことだ。
あれをやった瞬間に、民主党は死んだも同然だ。

これから作るべき自民党にかわる政党は、ほんのちょっと自民党よりましな公約を掲げつつ、中には右から左まで自由に意見を言う政治家がいる、という形であるべきだ。
どの派閥が選挙で勝ち上がり、党内で力を付けるかによって、党の公約は微妙に右に左に移動するのである。

繰り返すが、すばらし公約を掲げながら支持率10%で永遠の野党を続けることは、国民への無責任だ。
それは政治家ではなく、野党議員という職業についている人たち である。



そう言う形になってこそ、日本の政党で唯一、日本の独立と平和を掲げる自由党も生きてくる。
「自立と共生」の自由党は、一定数のコアな支持者は無くなることはないけれども、逆に主流派になるにはあまりにも道程は遠い。

だから、まずはちょっとマシな野党を作り、その中の「自立と共生」派閥として影響力を伸ばしていくことが、目の前の国民の生活への責任でもあり、同時に理念を実現していくための道でもある。

ただし、その点で私が危惧するのは、野党をまとめるために小沢さんは自由党を無くしてしまうのではないか ということだ。
派閥として大野党に合流させるのではなく、みずから率先して新党に溶解させようとするのではないか、と心配している。

なにせ昨年の衆院選でも、民進党のゴタゴタにつきあって、自由党は選挙に出なかったのだから。
もともとあるかなしかの支持率だったのに、世論調査の選択肢からも消滅し、いったいぜんたい次の選挙になったら憶えている人がいるのだろうか・・・

それに、完全に溶け込む形になってしまえば、山本太郎さんのキャラクターもまったく活かせなくなってしまう。
彼ほどの突出した若手政治家が、ちょっとマシな野党の一議員として、質問の機会すらろくに与えられなくなるのは、あまりにも損失が大きい。
とは言え、では新党作るとか一人で無所属ということになると、政権交代という流れに逆らうことになってしまう。

こうした諸々の問題を、ぜんぶ内包しながら「いい加減」に調整できるのが、大野党の中の派閥政治なのである。

だいたい、ダイバーシティとか生物多様性がどうのとか言う人は、政治のことになると純血主義になる傾向が見られる。(もちろん、違う人もいますが)
政治こそ 多様性を。
他人にだけ多様性を求めるのではなく、みずから率先して多様性を。

2010年の鳩山退陣から昨日まで、連綿と続けている、野党による自民党独裁の支援体制に終止符を打たなければ、日本は本当にこのまま地獄へ落ちるだろう。

「勝てる野党」か、しからずんば消滅か。
ぼんやり万年野党をしている時間は残されていない。




ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ  応援お願いします

2018-04-20(Fri)

森友問題のお膝元 豊中市でトリプル選挙!

私の事務所からも徒歩3分で豊中市である。

関西ではそこそこ有名な都市ではあるが、なんといっても去年からその知名度が全国区になった。
そう、あの「安倍晋三記念小学校」の禍々しい赤い校舎の写真とともに、全国津々浦々の人たちの記憶に刻まれた。

20171102-0.jpgべつに豊中が悪いわけではないのだが、北海道や沖縄くらい遠くの人たちにとっては、すっかり豊中=森友みたいな感じだろう。
なんで森友学園の籠池氏が 安倍晋三記念小学校を豊中に作ろうとしたのかというと、近くに空港があったからだ。
もう少し正確に言うと、近くにある大阪国際空港(=伊丹空港)の騒音問題で長年空き地になっていた土地があったからだ。

ちなみに、大阪国際空港なのに通称は兵庫県の伊丹空港。
滑走路の大半は兵庫県伊丹市、ターミナルビルは大阪府豊中市。ちなみにダイハツの本社がある大阪府池田市もちょっと引っかかっていて、池田市空港という住所がある。
千葉県にある東京ディズニーランドよりもややこしい。

それはさておき、騒音対策で国土交通省の大阪航空局が所有していた例の土地を、2013年に近畿財務局が公募をかけ、森友学園が手を上げた というのが森友と豊中のなれそめである。
その後の、大阪府+維新、財務省+自民 の数々の不正は、ここでは繰り返さない。
ただ、粛々と進められていたこの不正が、なぜここまで明るみに出たのかというと、ここでまた豊中市が登場する。

豊中には、木村真というスゴい市議がいたのだ。
彼は、極右の小学校が自分の街にできることが我慢ならず、様々な情報を探っているうちに、なんとあの8億円値引きを探り当てたのである。

木村真市議は無所属の議員だ。
少し古い表現をするならば、革新系無所属 って感じだろうか。
彼のまわりに集っている市民や弁護士とともに、「森友学園問題」を考える会を結成し、今日に至っている。

「森友学園問題」を考える会は、木村さんをはじめ3人の市議が深く関わっていた。
同じく無所属の 熊野いそ議員と、共産党の山本いっとく議員である。
この3人を中心に、森友問題はいまや安倍政権の命脈を絶ちきろうかというところまで肉薄している。

とくに、国会で共産党が森友問題で鋭い追及ができたのは、現場に山本いっとく議員がいて、じゃんじゃん情報を提供していたからである。



そんな豊中市で、なんでまたトリプル選挙なのか。

まず、市長の任期がこの4月までだった。
淺利という3期もやった市長がさすがに引退することになり、そこに2人の候補が名乗りを上げた。
一人は、副市長だった長内繁樹氏で、これはまあ 順当なところ。
そしてもう一人は、なんとあろうことか、森友問題で口利き疑惑の張本人である中川隆弘氏(大阪維新の府議)である。

なんとまあ、よくも立候補したもんだと思うが、証拠を隠滅するためには市長になるのが都合が良いのか?? とうがった見方もしてしまう。
森友問題を考える会は、維新の中川候補に公開質問状を送ったけれども、開けずに送り返されてきたらしい。

そこで、なんとしても維新の市長は阻止しようと、大阪方式で野党は長内候補を応援。
自由党大阪府連も、長内候補を推薦。
長内氏も、自民党の候補ではあるけれども、イデオロギッシュな安倍系のジミンというよりは、市役所の職員という色が強いようで、大阪方式をとるには良い候補だったような。

吹田の後藤市長もちょうど同じパターンだった。
自民の候補だったけれども、市の部長だった人で、共産党と政策協定を詰めて自共共闘で維新の現職に勝った。
ここ数年の吹田市の状況を見ていると、比較的平穏な進め方をしているように見えるので、これはこれでアリなのだろうと思う。

ちなみに、「京都府知事選では あんなに相乗りを批判してたじゃないか!!」という怒りの声もあるかもしれない。
大阪以外の人は、維新のエグさを知らないから、そんな呑気なことが言える。
維新は、最盛期の民主の票を、ごそっと持っていったあげく、橋下が消えた後でもさほど票を減らしていない。
だから、こと大阪では、1人区の選挙で自民と維新が出ているところでは、どんなに頑張っても野党共闘では勝てないという現実がある。

同時に、維新の議員は自民党にいけるなら行きたいだろうけれど、維新の票は決して自民に行かないということがある。
議員は限りなく与党に近い「ゆ」党でも、実は票は野党なのである。

だから、ひとつひとつの選挙で維新の議員や首長を減らしていくことが、野党がほぼ壊滅状態の大阪を回復していく戦略であり、そのためにはできる限りの政策協定をしながら 比較的穏健な自民候補を推すということに、当面は甘んじるしかないのである。



話しがそれてしまった。

豊中市長選挙の話。

府議である維新の中川氏が立候補したので、府議に空席ができた。もともと、1人欠員だったので、豊中選挙区で2人の大阪府議を選出するための、補欠選挙をすることになった。

これが、ふたつ目の選挙である。

この府議補選には、3人の市議が名乗りを上げた。
ちなみに、市長選にはさらに松岡信道氏という市議が立ったので、なんと市議が4人も減ってしまった。
ということで、任期はあと1年なんだけれども、市議の補欠選挙もやることに。これがみっつ目。

市長選、府議補選、市議補選 というトリプル選挙が、かの森友問題の地元、豊中市でくり広がられているのである。

さて、ここで注目したいのは、府議の補選に、さきほどから名前を出している 共産党の山本いっとく市議が立候補したということ。

2人の定員に3人が立候補であり、ここは大阪方式ではなく、自民 vs 維新 vs 野党+市民 という構図である。

もちろん、それでも厳しいのは厳しいけれども、今の風を受ければ十分に可能性はある。
もちろん、木村市議ら森友問題を考える会は、会の仲間として山本いっとく候補を全力応援。
自由党大阪府連も、もちろん山本いっとくさんを推薦し、渡辺義彦さんは事務所開きにも駆けつけている。
府連のブログ

投票は、2日後の日曜日 4月22日である。

私自身、山本いっとくさんとは何回もお会いして話したことがあるけれども、共産党にしては(失礼)とても柔軟で信頼に足る人物だと思っている。

そんなわけで、豊中市の方、豊中市に知り合いのいる方、ぜひとも森友問題の足下で安倍晋三たちの不正を暴いてきた、山本いっとく候補を よろしく なのだ。

20180420.png




ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ  応援お願いします

2018-04-09(Mon)

京都府知事選に思う

与野党5党が相乗りした候補と、共産党といわゆる市民派共闘の候補が闘った京都府知事選。
投票率は35.18%。 開票結果は開票率99%の段階で、

与野党相乗り 402,672 得票率55.9%
共産+市民派 317,617 得票率44.1%

共産候補が大健闘 などと傷をなめ合うコメントも見られるが、惨敗は惨敗である。

私は今は京都府民ではないし、両候補の人となりも知らないので、あまり思いの入ったコメントはできない。
それでも、地方分権、地方の力を信じるのであれば、自民候補に野党が相乗りするのは、党としてのの権利と責任の放棄であり、賛成はできるものではない。

NHKの出口調査によると  支持政党は
自民党 37%
共産党 12%
立憲民主党 9%
公明党 4%
日本維新の会 3%
民進党 2%
無党派層 31%

各支持層が自党の推薦候補に投票した割合は
自民支持 80%台半ば
公明支持 90%台半ば
立憲支持 40%台半ば

共産支持 90%余り

無党派層 40%台後半 相乗り: 50%余り 共産

ここから単純に計算すると、もし立憲、民進、希望が共産候補を推薦していたとしても、4万票未満の上乗せであり、やはり負けていたということだ。とすると、プラスマイナスで7万票がひっくりかえり、かなりの接戦になっていた。
(計算ミスをしていたので、訂正しました 4/9)



ただし、投票率が大きく変われば、話は違ってくる。

投票率が50%になっていれば、30万票の無党派層が加わり、その55%が共産候補に加算されると、ギリギリの接戦になってくる。 逆転の可能性が高くなる。
与野党対決の緊張感が高まり、森友問題で窮地に立たされている自民を責め立てることができれば、ひょっとすればひょっとしたかもしれない。

立憲、民進、希望は、どうせ勝てない共産候補に乗るよりも、自民党に恩を売っておいて、どっかで返してもらおうという古い古い政治哲学で動いたのであろう。それも、まったく理解できないわけではない。
地方政治で住民の実利をとろうと思ったら、そういう駆け引きも全否定はできない。

しかし、蓋を開けてみれば、共産候補としては想像以上に票が伸びた。
共産単独では9万足らずだから、22万票以上の非共産の票が共産候補に入ったことになる。
これは、立憲、民進、希望の緊張感の無い頭では想像できなかった数字なのだろう。
ダブルスコアであれば、立憲、民進、希望の選択も、それなりに説明できるが、この票差であれば、立憲、民進、希望の判断は政治へのあきらめを蔓延させただけという批判を免れまい。

私自身は、立憲、民進、希望の、どの政党にもみじんも期待は持っていないし、所詮自民党の隠れサポーターだと思っているから、相乗りになったと言う話を聞いたときも、ふ~ん くらいにしか思わなかった。
また、こういう形になってしまった以上、共産候補に勝ち目は無いとあきらめてしまった。
その意味では、私の頭も立憲、民進、希望と同じ程度にカビが生えていると言うことかもしれない。

10%以上の差がついて惜敗とは言えないが、しかし、共産候補に共産票の4倍近い票が入るという、今日の日本国民の状況はひしひしと伝わってくる。
やはり、この安倍独裁政権下で、どんな状況だろうが与野党相乗りをする政党には、クズ野郎という罵声がふさわしい。
たとえ常日頃支持する政党であろうが、万が一そんな判断をしたら、迷わずにケチョンケチョンに批判するべきだ。



とはいえ、所詮、立憲、民進、希望などその程度のものだと言うことははじめからわかっている。
自分を陥れた面々が集う立憲の顔を立てる小沢さんの忍耐力はすさまじいとは思うけれども、その超人的な忍耐力は報われないだろうと私は思う。

悪いやつよりも卑怯なやつのほうが、ずっと始末が悪いからだ。
公然と悪いことをやって、どのくらい悪いかがわかっているほうが、良さげなことを言っていざというときに裏切るよりはずっとマシだ。歴史上のほとんどの抵抗運動は、弾圧でつぶされたのではなく、裏切りによって自壊していったのである。

20180408.jpg
この写真は、相乗り候補が当選の万歳をしているところ。
(毎日新聞より 元記事はこちらから→ リンク )

希望の前原や山野井は、自分たちの推薦候補が当選したら、カメラの前で万歳をしている。
ところが、ここに福山哲郎が見当たらない。もしかしたらフレームから切れているのかもしれないが、もし、万が一ここに福山哲郎が立憲民主党を代表して万歳をしていないとしたら、それはあまりにもコウモリではないか。

立憲支持者の過半数が敵候補に投票したことに見られるように、京都府知事選では立憲には支持者からの批判が殺到したと思われる。
批判されたとき、決断してやってしまったことには責任をとるのか、うまく立ち回って言い逃れに終始するのか、私はむしろそこを注視している。

まだ小沢グループが離脱していなかった頃の民主党をウォッチしていて、「普段は良いこと言うけど、イザとなったら小沢弾圧に賛成した」議員、「普段は良いこと言うけど、イザとなったら消費増税に賛成した」議員、「普段は良いこと言うけど、イザとなったら原発再稼働に賛成した」議員 のほとんどが立憲に集っている、ということは小沢グループに近い人たちは皆気がついている。
それでも、政権交代のためには立憲を中心に野党はまとまるべし という小沢さんの血のにじむ努力はリスペクトしつつも、過度な期待をせずに冷静に見つめる目は無くしてはいけないと思うのである。



ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ  応援お願いします


2018-03-28(Wed)

安倍退陣はあるか

このところ やたらと仕事が忙しくてブログも書けずにいた。
あいも変わらず、安い下請け仕事なので量をこなさなければならないという、絵に描いたような貧乏暇無し・・・

そんなことをしている間に、森友疑惑はどんどん安倍晋三に肉薄し、気の早い人は総辞職じゃないかなどと言い出している。
しかし、昨日の佐川の証人喚問の様子からも、絶対に辞めないという安倍晋三の執念が見える。

あんな、誰の目にも茶番にしか見えない丸川珠代と佐川の掛け合い漫才は、むしろ支持率を落とすだろう。
刑事が取り調べで、ヤクザの鉄砲玉に 「おまえの親分は指示してないよな」 「若頭も指示してないよな」 と念押ししているようなもので、鉄砲玉も他のことは「俺は知らねえ」と言いながら、そこんとこだけは 「指示してません!!」と元気よく答えてる。

おいおい、知らないはずの人間が、なんで「親分は指示してない」ことだけは知ってるんだよ、とたぶん1億人中9900万人が
ツッコみたくなる。
あまりに正直な茶番過ぎて、誤魔化しにもなっていない。

とは言え、安倍晋三の意思は明確だ。
どんなに疑惑が深まろうと、支持率が急落しようと、自分が指示したという明確な証言や証拠が出てこない限り、絶対に辞めないということだ。
当然ながら、親分がはっきりと犯罪を指示することはないわけで、「おい」とか「しっかりやれ」 くらいですべてが通じてしまうのがその筋の世界だ。形のある証拠は出てくるはずがない。
安倍晋三は、何が何でも辞任はしないだろう。

■■

ただし、そのために安倍晋三が超えなければならないハードルはもう一つある。
4月18日の日米首脳会談である。

3月25日にはオバマが来日して安倍晋三と会っている。
なんでオバマが来のかというと、あのワールドメイトの深見東州が講演会によんできたらしい。
深見東州については、首都圏の方は奇天烈な電車広告などでご存じだろうが、れっきとしたカルト教団で、近年はせっせと政治献金をして政界にもパイプを太くしているという。
20180328.jpg
この奇妙奇天烈な新興宗教カルトが、あのオバマをわざわざ日本まで来させたということが驚きだが、さらに安倍晋三との会談までセッティングしたというのだからぶったまげる。
普通に考えれば、深見東州のスタンドプレーではなく、もっと大きな勢力が深見東州を使ってやったということだろう。

オバマは今でもシカゴに帰らずにワシントンで反トランプ運動の旗を振っているという。
(次の選挙にミッシェルが出るのではといううわさもあったりする)
そんなオバマが、わざわざ日本に来るとすれば、トランプべったりの安倍晋三を引きはがそうというお役目だったのではないか。

従来の米国軍産共同体やウォールストリートは、なかなか自分たちの思い通りにならないトランプを早く引きずり下ろしたくてしょうがない。
そんなときに、米国のATMである日本がトランプベッタリなのは、非常にうっとうしいのである。
とくに、日米安保の利権を吸い尽くしてきた「知日派」=ジャパンハンドラーズの面々は、トランプべったりの安倍晋三を消してしまいたいことだろう。

一方、安倍晋三は、2007年には極右路線を警戒した「知日派」にハシゴをはずされ、3億円脱税疑惑もリークされることで、トンデモナイ恥さらしの辞め方を余儀なくされた。
このときのトラウマは凄まじいものであることは、想像に難くない。

だから、思いがけずトランプが当選したときに、安倍晋三はこれに飛びついた。
トランプという新しい傘の下で、今度こそは祖父・岸信介を超えるオオモノになってやる。
この安倍晋三の決心と覚悟をなめてかかってはいけない。

安倍晋三がトランプの懐に飛び込んだとたん、森友学園問題が火を噴いた。
キッカケはもちろん豊中の木村市議の行動だけれども、その後のあの報道攻勢は、これまでだったら考えられない。
マスコミが自民党を攻撃する = ジャパンハンドラーズのお許し(または指示)が出ている ということだ。

トランプ・安倍連合を潰せという、軍産共同体・ウォールストリート、その出先機関である「知日派」ジャパンハンドラーズ、なかでも日米安保に巣くう安保マフィアの連中が、総力で安倍晋三を攻め立てた。
文科省や財務省から、どんどん情報がリークされるのも、そのせいだろう。

さらに言えば、「知日派」直系の前原誠司が野党を統合して政権交代一歩手前までいったのも、そうした力が働いていたはずだ。
小池百合子の裏切りがなければ、シナリオは完結していただろう。小池と枝野が、絶対に権力をとってやるという意思をもっていれば、何がどうなろうと政権交代はしていた。
しかし、小池は土壇場でビビって逃亡し、枝野は正義を叫ぶ万年野党の道を選んだ。

オバマは、「もういい加減にトランプとは手を切れよ。そうしたら総攻撃を辞めてやるぜ。なんなら引退してハワイで昭恵と二人で楽しく暮らせばいいじゃないか。」 てな感じで引導を渡しに来たようだが、安倍晋三の執念はそれに乗らなかった。
反トランプ勢力が徐々に弱ってきていることも影響しているのかもしれない。

■■

この波状攻撃に、安倍晋三は官邸をゲシュタポ化させてしのいでいる。
キーマンの弱みを握っては恫喝し、何が何でも辞めないという意思を貫徹している。
まさに、今年の元旦に放送された「相棒」の世界である。違うのは、内閣情報調査室だけの暴走ではなく、総理をトップにした官邸総ぐるみだということ。

ところが、反トランプ勢力にとって、どうしても許せない事態が出来した。
とくに、日米安保マフィアにとっては死活問題だ。
それは、米朝会談の実現である。

なにが死活問題かというと、米朝会談で朝鮮戦争が「終戦」すると、韓国と日本に米軍が駐留している大義がなくなってしまうからだ。戦争屋は戦争の種がなくなってしまうことを何よりも恐れる。
これまで日本は北朝鮮を敵視し、米朝を近づけないための番犬を勤めてきた。ところが、トランプはそんな経緯はお構いなしに、あっという間に米朝会談を実現させそうな勢いだ。

これまで、どっちつかずに言葉を濁してきた中国も、自分だけ外されてはかなわないと、金正恩を呼びつけて(招待という形だろう)「朝鮮半島の非核化」ということで話しをつけた。
もうこれで、よほどのジャマが入らない限り、米朝会談から朝鮮戦争の終結という流れは止められない。

本当だったら、ここで噛ませ犬の日本が北朝鮮を挑発し、米朝関係を悪化させるための芝居を打たなくてはならないのだが、トランプべったりの安倍晋三は、米政府と口裏を合わせる以上のことはできない。

と、これがここまでの流れだ。

ここから先、トランプが米朝会談までこぎ着けるのに、何も仕掛けをしないはずはない。
すこしでも自分に有利になるように、あっちこっちから揺さぶりをかけたり、手をさしのべたり、目まぐるしく行動を起こすだろう。
その時、誰(どの国)にどの役割を負わせるつもりなのか。

常識的には、日本に敵対的なポジションを取らせて、韓国には親和的にさせ、中国が落とし所で話しをつける、ということになる。
しかし、トランプはそんな常識的な方法はとらないと思う。
韓国は日本よりも独立心があるから、必ずしもトランプの号令を100%聞くとは限らない。そんな韓国を融和ポジションにおきつづけるのは危険だと考えるだろう。
中国は仲介を依頼すれば、うやむやにして少しでも良いポジションを取ろうと駆け引きしてくる。それならば、交渉から完全にはずしてしまい、自分から動かざるを得ないようにする、という最近の戦略を継続するだろう。

となると、やはり交渉に向けての手駒は日本しかないことになる。
安倍晋三にそれが勤まるか。
4月18日の首脳会談は、その首実検である。

個人的な能力の問題、支持層の思想的な問題、森友疑獄で支持率が落ちていること、などなどを鑑みると、超重要な役割をあうんの呼吸で押したり引いたりできるのか、トランプ側はかなり不安に思っているだろう。

押す方はともかく、引く演技ができるのか。
場合によったら 拉致問題のラも言わずに金正恩とニコニコ握手できるのか。
どんなことがあっても安倍晋三を支え続けている極右勢力が、それをもよしとするのか。

「わたちはこー見えても演技はうまいんです。国会で毎日毎日ウソをついてますから、心にもないことをいうのは朝飯前です。」と自己アピールするのだろうが、交渉の達人であるトランプの眼鏡にかなうのかどうかは、かなり怪しい。

安倍晋三は、支持率が10%を切ろうとも、決して自分からは辞めないから、当面は退陣はない というのが私の見立てだが、トランプにクビを切られるという可能性はあるかも と思っている。

ニュースをみる度にウンザリするけれども、とにかく今は我慢して、目を開いておきたい。


■■おしらせ

「ゆがめられた政治と教育~森友問題から見えてきたもの」
2018年3月31日(土)
豊中市立文化芸術センター大ホール
(阪急宝塚線「曽根」から徒歩5分)
開場 18:30、開会19:00(21:00までの予定)

<対談> 寺脇研さん X 前川喜平さん
    (コーディネーター:新聞うずみ火・矢野宏さん)
<報告とアピール> 野党国会議員
          大阪府議会議員・石川多枝さん(予定)
<アピールと行動提起> 森友学園問題を考える会

前半は、文部省(文科省)の先輩・後輩にあたるお二人の対談。長年教育行政に携わってきた中で直面した、政治から教育行政への圧力についてお話しいただきます。森友・加計学園問題を「教育行政」という観点から見た時、いったい何が問われているのか、ともに考えましょう!

後半は、野党各党の国会議員から国会報告とアピールのほか、大阪府議会で孤軍奮闘で松井知事・維新の会の責任を追及する石川議員からの報告とアピール(予定)、主催者である森友学園問題を考える会からのアピールと行動提起です。

今回は定員1,300名の大ホールですので、「満員につき入場不可」なんてことは、いくらなんでもないだろうと思っています。ですので、入場整理券等も特に発行しません。良い席を取りたい方は早めにお越しいただいた方が良いと思いますが、席には特にこだわらないのであれば、開会時刻ギリギリにお越しいただいても大丈夫です(だと思います)。

◆ 参加費 500円(学生300円)
◆ 主催:森友学園問題を考える会 TEL/FAX 06-6844-2280

主催者のFacebook
https://www.facebook.com/events/556948708001530/





ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ  応援お願いします


自由党 近畿ブロック
国民の生活が第一!
KINKILOGO.png
自由党
jiyutoulogo.jpg
山本太郎となかまたち
bnr_nakamatachi.png
生活フォーラム関西
なんとしても政権交代を!
20140723-3.jpg
ひとびとの経済政策研究会
松尾匡氏ら気鋭の経済学者による  政策提言と勉強会
ひとびとの
カレンダー
05 | 2018/06 | 07
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
リンク1
貴重な情報をいただいています
(順不同)
リンク2
ブログ内検索
twitter
田中龍作ジャーナル
20140723-4.gif
マガジン9条
パレスチナ・オリーブ
パレスチナで作られたオリーブオイルやオリーブ石けん。これはお勧め。
palestineolive.jpg
RSSフィード
blogranKing.net

カウンター
最近の記事
プロフィール

明月 こと 山岸飛鳥

Author:明月 こと 山岸飛鳥
木の家プロデュース 明月社 主宰
一級建築士
趣味 キコリ 畑
取り柄 貧乏
Email : info@mei-getsu.com

明月社のアルバム
明月社の作品や家づくりのアイディアなど ちょくちょく更新しています
アルバムLOGO
木の家プロデュース明月社
ホームページをリニューアルしました
meigetsusha.jpg
明月社へのご連絡

名前:
メール:
件名:
本文:

明月社 facebookページ
六甲菜園ブログ
郊外楽園プロジェクトの六甲菜園
rokkou-sides.jpg
おすすめの本
こんな時代だから、お薦めしたい本。アフィリエイトではありません。

自伝的戦後史(羽仁五郎) jidentekisengosi.jpg

おすすめの本 2
日本はなぜ「基地」と「原発」を止められないのか

nihonhanaze.jpg

おすすめの本 3
日本はなぜ「戦争ができる国」になったのか
nihonnhanaze2.jpg
おすすめの本 4
世界超恐慌の正体

sekaichoukyoukou.jpg

おすすめの本 5
そして、日本の富は略奪される

sositenihonnno.jpg

おすすめの本 6
コンクリートが危ない

conclete.jpg

おすすめの本 7
家を建てる。家づくりはたたかいだ

iewotateru.jpg