2018-04-23(Mon)

安倍独裁の責任は すべて野党にある

昨日投開票だった豊中のトリプル選挙。

これだけ騒がれている森友問題の地元でも、何も変わらなかった。

市長は大阪方式の自民と野党相乗りが勝ったものの、府議補選は自民と維新、市議補選は自民一人と維新二人。
「森友学園問題」を考える会が熱烈応援していた府議候補の山本いっとくさん(共産)は、かなりの差で敗れてしまった。

維新 4万3890票
自民 4万3018票
共産 2万7253票

何も成果が無かったわけではない。
いくらなんでも維新の市長は阻止したこと。
そして、共産党候補を野党と市民が応援することで、固定票をかなり上回る票を集めたということだ。

昨年の衆院選で豊中市(大阪8区)の共産党は15197票、得票率8.9%だった。
それが今回は 27253票 得票率23.9%だ。
得票率だけで言えば 3倍近く、このところ続いていた維新:自民:野党=2:2:1という比率を若干上回ることはできた。

しかし、ここでもう一つの数字を見ておかなければならない。
大阪8区は昨年の衆院選で、共産党と立憲民主の調整がつかず、立憲もでていたのだ。
このときの立憲は 31197票 得票率18.3%
つまり、今回の23.9%は、昨年の8.9+18.3=27.2%よりも低かったのだ。

2議席に3人だから、得票率34%とれば確実に当選する。
単純計算すれば、あと6.8%を上乗せすれば、勝てたかもしれないのだが、実際は逆に3.3%減らしてしまった。

別の計算をすれば、共産党の固定票は常に変わらないとして考えると、前回立憲に入れた人のうち 12000人くらいは共産党の山本さんに投票したけれども、19000人くらいは投票しなかったことになる。
この19000人が、勝敗を決したと言える。

なんでこんなに細かいことをグチャグチャやってるのかというと、今回の豊中の結果は、とても象徴的だと思うからだ。

かつての民主党の票を根こそぎ維新に持って行かれた大阪ですら、野党と市民が総力でたたかい、確実に取れる票を取れば勝てる。
基本的に考え方の方向が同じ人が、確実に投票してくれれば勝てる。
しかし、それができないから負ける。
何回やっても、自民と維新にもっていかれる。

これが、安倍独裁を許している、根本原理なのである。



なんで安倍晋三は独裁体制を敷くことができるのか。
答えは、ただひとつ。
選挙に勝つからだ。

小選挙区で党中央の権限が強いとか言っても、党中央の言うことを聞いていたら落ちる ということになれば、必ず自民党内からも造反はでる。
むかしの自民党のように、本気で安倍おろしが始まるだろう。

しかし、そもそも○○おろし は、「このままじゃ選挙で負ける」という危機感が原動力なのであって、どんなに支持率が落ちようと、スキャンダルにまみれようと、いざ選挙になればぼろ勝ちできる限りは、絶対に安倍おろしなどおきない。

安倍独裁を許しているのは、ひとえに、勝てる勝負を勝ちに行かない野党の責任である。

断言する。

安倍独裁を生み出し、育てているのは、勝てる勝負に勝たない 野党である。

民進が壊滅している大阪ですら、本当に本気で野党がひとつになってたたかえば、自民と維新の三つどもえでも勝てる状況なのに、他の地方であれば、十分に勝てる。
そんなことは、小学生でも分かる理屈だ。
だから、野党が本気でまとまってたたかわないのは、分かっていないのではなく、自公政権を維持するための確信犯であると、私は断罪する。

確信犯と言っても、薄汚い確信犯もいれば、清廉潔白の確信犯もいる。
「希望と一緒になるくらいなら、いさぎよく負けた方が良い」という類の人たちだ。
こういう方は、きっとイイヒトだとは思うけれども、他人の生活を左右する政治には関わる以上、無責任と言わなければならない。
自分だけがどうにかなるのだったら「負けても良い」と口にするのは自由だ。
しかし、政治は他人の生活を決定づける行為なのだから、関わる以上は「負けても良い」なんていうおちゃらけたことを言ってはいけない。

私は、野党こそが派閥政治を復活させるべきだと考えている。
最大公約数でまとまっておいて、主張の違いは派閥として維持する。
原発についても、党としては○○年で徐々に廃止という緩すぎる公約でも、派閥として「即時廃止」を訴えることができれば、それでいい。
もちろん、国会の議決における党議拘束なんて 絶対に認めない。

かつての民主党の害悪は、党議拘束で小沢グループを排除したことだ。
あれをやった瞬間に、民主党は死んだも同然だ。

これから作るべき自民党にかわる政党は、ほんのちょっと自民党よりましな公約を掲げつつ、中には右から左まで自由に意見を言う政治家がいる、という形であるべきだ。
どの派閥が選挙で勝ち上がり、党内で力を付けるかによって、党の公約は微妙に右に左に移動するのである。

繰り返すが、すばらし公約を掲げながら支持率10%で永遠の野党を続けることは、国民への無責任だ。
それは政治家ではなく、野党議員という職業についている人たち である。



そう言う形になってこそ、日本の政党で唯一、日本の独立と平和を掲げる自由党も生きてくる。
「自立と共生」の自由党は、一定数のコアな支持者は無くなることはないけれども、逆に主流派になるにはあまりにも道程は遠い。

だから、まずはちょっとマシな野党を作り、その中の「自立と共生」派閥として影響力を伸ばしていくことが、目の前の国民の生活への責任でもあり、同時に理念を実現していくための道でもある。

ただし、その点で私が危惧するのは、野党をまとめるために小沢さんは自由党を無くしてしまうのではないか ということだ。
派閥として大野党に合流させるのではなく、みずから率先して新党に溶解させようとするのではないか、と心配している。

なにせ昨年の衆院選でも、民進党のゴタゴタにつきあって、自由党は選挙に出なかったのだから。
もともとあるかなしかの支持率だったのに、世論調査の選択肢からも消滅し、いったいぜんたい次の選挙になったら憶えている人がいるのだろうか・・・

それに、完全に溶け込む形になってしまえば、山本太郎さんのキャラクターもまったく活かせなくなってしまう。
彼ほどの突出した若手政治家が、ちょっとマシな野党の一議員として、質問の機会すらろくに与えられなくなるのは、あまりにも損失が大きい。
とは言え、では新党作るとか一人で無所属ということになると、政権交代という流れに逆らうことになってしまう。

こうした諸々の問題を、ぜんぶ内包しながら「いい加減」に調整できるのが、大野党の中の派閥政治なのである。

だいたい、ダイバーシティとか生物多様性がどうのとか言う人は、政治のことになると純血主義になる傾向が見られる。(もちろん、違う人もいますが)
政治こそ 多様性を。
他人にだけ多様性を求めるのではなく、みずから率先して多様性を。

2010年の鳩山退陣から昨日まで、連綿と続けている、野党による自民党独裁の支援体制に終止符を打たなければ、日本は本当にこのまま地獄へ落ちるだろう。

「勝てる野党」か、しからずんば消滅か。
ぼんやり万年野党をしている時間は残されていない。




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2018-04-20(Fri)

森友問題のお膝元 豊中市でトリプル選挙!

私の事務所からも徒歩3分で豊中市である。

関西ではそこそこ有名な都市ではあるが、なんといっても去年からその知名度が全国区になった。
そう、あの「安倍晋三記念小学校」の禍々しい赤い校舎の写真とともに、全国津々浦々の人たちの記憶に刻まれた。

20171102-0.jpgべつに豊中が悪いわけではないのだが、北海道や沖縄くらい遠くの人たちにとっては、すっかり豊中=森友みたいな感じだろう。
なんで森友学園の籠池氏が 安倍晋三記念小学校を豊中に作ろうとしたのかというと、近くに空港があったからだ。
もう少し正確に言うと、近くにある大阪国際空港(=伊丹空港)の騒音問題で長年空き地になっていた土地があったからだ。

ちなみに、大阪国際空港なのに通称は兵庫県の伊丹空港。
滑走路の大半は兵庫県伊丹市、ターミナルビルは大阪府豊中市。ちなみにダイハツの本社がある大阪府池田市もちょっと引っかかっていて、池田市空港という住所がある。
千葉県にある東京ディズニーランドよりもややこしい。

それはさておき、騒音対策で国土交通省の大阪航空局が所有していた例の土地を、2013年に近畿財務局が公募をかけ、森友学園が手を上げた というのが森友と豊中のなれそめである。
その後の、大阪府+維新、財務省+自民 の数々の不正は、ここでは繰り返さない。
ただ、粛々と進められていたこの不正が、なぜここまで明るみに出たのかというと、ここでまた豊中市が登場する。

豊中には、木村真というスゴい市議がいたのだ。
彼は、極右の小学校が自分の街にできることが我慢ならず、様々な情報を探っているうちに、なんとあの8億円値引きを探り当てたのである。

木村真市議は無所属の議員だ。
少し古い表現をするならば、革新系無所属 って感じだろうか。
彼のまわりに集っている市民や弁護士とともに、「森友学園問題」を考える会を結成し、今日に至っている。

「森友学園問題」を考える会は、木村さんをはじめ3人の市議が深く関わっていた。
同じく無所属の 熊野いそ議員と、共産党の山本いっとく議員である。
この3人を中心に、森友問題はいまや安倍政権の命脈を絶ちきろうかというところまで肉薄している。

とくに、国会で共産党が森友問題で鋭い追及ができたのは、現場に山本いっとく議員がいて、じゃんじゃん情報を提供していたからである。



そんな豊中市で、なんでまたトリプル選挙なのか。

まず、市長の任期がこの4月までだった。
淺利という3期もやった市長がさすがに引退することになり、そこに2人の候補が名乗りを上げた。
一人は、副市長だった長内繁樹氏で、これはまあ 順当なところ。
そしてもう一人は、なんとあろうことか、森友問題で口利き疑惑の張本人である中川隆弘氏(大阪維新の府議)である。

なんとまあ、よくも立候補したもんだと思うが、証拠を隠滅するためには市長になるのが都合が良いのか?? とうがった見方もしてしまう。
森友問題を考える会は、維新の中川候補に公開質問状を送ったけれども、開けずに送り返されてきたらしい。

そこで、なんとしても維新の市長は阻止しようと、大阪方式で野党は長内候補を応援。
自由党大阪府連も、長内候補を推薦。
長内氏も、自民党の候補ではあるけれども、イデオロギッシュな安倍系のジミンというよりは、市役所の職員という色が強いようで、大阪方式をとるには良い候補だったような。

吹田の後藤市長もちょうど同じパターンだった。
自民の候補だったけれども、市の部長だった人で、共産党と政策協定を詰めて自共共闘で維新の現職に勝った。
ここ数年の吹田市の状況を見ていると、比較的平穏な進め方をしているように見えるので、これはこれでアリなのだろうと思う。

ちなみに、「京都府知事選では あんなに相乗りを批判してたじゃないか!!」という怒りの声もあるかもしれない。
大阪以外の人は、維新のエグさを知らないから、そんな呑気なことが言える。
維新は、最盛期の民主の票を、ごそっと持っていったあげく、橋下が消えた後でもさほど票を減らしていない。
だから、こと大阪では、1人区の選挙で自民と維新が出ているところでは、どんなに頑張っても野党共闘では勝てないという現実がある。

同時に、維新の議員は自民党にいけるなら行きたいだろうけれど、維新の票は決して自民に行かないということがある。
議員は限りなく与党に近い「ゆ」党でも、実は票は野党なのである。

だから、ひとつひとつの選挙で維新の議員や首長を減らしていくことが、野党がほぼ壊滅状態の大阪を回復していく戦略であり、そのためにはできる限りの政策協定をしながら 比較的穏健な自民候補を推すということに、当面は甘んじるしかないのである。



話しがそれてしまった。

豊中市長選挙の話。

府議である維新の中川氏が立候補したので、府議に空席ができた。もともと、1人欠員だったので、豊中選挙区で2人の大阪府議を選出するための、補欠選挙をすることになった。

これが、ふたつ目の選挙である。

この府議補選には、3人の市議が名乗りを上げた。
ちなみに、市長選にはさらに松岡信道氏という市議が立ったので、なんと市議が4人も減ってしまった。
ということで、任期はあと1年なんだけれども、市議の補欠選挙もやることに。これがみっつ目。

市長選、府議補選、市議補選 というトリプル選挙が、かの森友問題の地元、豊中市でくり広がられているのである。

さて、ここで注目したいのは、府議の補選に、さきほどから名前を出している 共産党の山本いっとく市議が立候補したということ。

2人の定員に3人が立候補であり、ここは大阪方式ではなく、自民 vs 維新 vs 野党+市民 という構図である。

もちろん、それでも厳しいのは厳しいけれども、今の風を受ければ十分に可能性はある。
もちろん、木村市議ら森友問題を考える会は、会の仲間として山本いっとく候補を全力応援。
自由党大阪府連も、もちろん山本いっとくさんを推薦し、渡辺義彦さんは事務所開きにも駆けつけている。
府連のブログ

投票は、2日後の日曜日 4月22日である。

私自身、山本いっとくさんとは何回もお会いして話したことがあるけれども、共産党にしては(失礼)とても柔軟で信頼に足る人物だと思っている。

そんなわけで、豊中市の方、豊中市に知り合いのいる方、ぜひとも森友問題の足下で安倍晋三たちの不正を暴いてきた、山本いっとく候補を よろしく なのだ。

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2018-04-09(Mon)

京都府知事選に思う

与野党5党が相乗りした候補と、共産党といわゆる市民派共闘の候補が闘った京都府知事選。
投票率は35.18%。 開票結果は開票率99%の段階で、

与野党相乗り 402,672 得票率55.9%
共産+市民派 317,617 得票率44.1%

共産候補が大健闘 などと傷をなめ合うコメントも見られるが、惨敗は惨敗である。

私は今は京都府民ではないし、両候補の人となりも知らないので、あまり思いの入ったコメントはできない。
それでも、地方分権、地方の力を信じるのであれば、自民候補に野党が相乗りするのは、党としてのの権利と責任の放棄であり、賛成はできるものではない。

NHKの出口調査によると  支持政党は
自民党 37%
共産党 12%
立憲民主党 9%
公明党 4%
日本維新の会 3%
民進党 2%
無党派層 31%

各支持層が自党の推薦候補に投票した割合は
自民支持 80%台半ば
公明支持 90%台半ば
立憲支持 40%台半ば

共産支持 90%余り

無党派層 40%台後半 相乗り: 50%余り 共産

ここから単純に計算すると、もし立憲、民進、希望が共産候補を推薦していたとしても、4万票未満の上乗せであり、やはり負けていたということだ。とすると、プラスマイナスで7万票がひっくりかえり、かなりの接戦になっていた。
(計算ミスをしていたので、訂正しました 4/9)



ただし、投票率が大きく変われば、話は違ってくる。

投票率が50%になっていれば、30万票の無党派層が加わり、その55%が共産候補に加算されると、ギリギリの接戦になってくる。 逆転の可能性が高くなる。
与野党対決の緊張感が高まり、森友問題で窮地に立たされている自民を責め立てることができれば、ひょっとすればひょっとしたかもしれない。

立憲、民進、希望は、どうせ勝てない共産候補に乗るよりも、自民党に恩を売っておいて、どっかで返してもらおうという古い古い政治哲学で動いたのであろう。それも、まったく理解できないわけではない。
地方政治で住民の実利をとろうと思ったら、そういう駆け引きも全否定はできない。

しかし、蓋を開けてみれば、共産候補としては想像以上に票が伸びた。
共産単独では9万足らずだから、22万票以上の非共産の票が共産候補に入ったことになる。
これは、立憲、民進、希望の緊張感の無い頭では想像できなかった数字なのだろう。
ダブルスコアであれば、立憲、民進、希望の選択も、それなりに説明できるが、この票差であれば、立憲、民進、希望の判断は政治へのあきらめを蔓延させただけという批判を免れまい。

私自身は、立憲、民進、希望の、どの政党にもみじんも期待は持っていないし、所詮自民党の隠れサポーターだと思っているから、相乗りになったと言う話を聞いたときも、ふ~ん くらいにしか思わなかった。
また、こういう形になってしまった以上、共産候補に勝ち目は無いとあきらめてしまった。
その意味では、私の頭も立憲、民進、希望と同じ程度にカビが生えていると言うことかもしれない。

10%以上の差がついて惜敗とは言えないが、しかし、共産候補に共産票の4倍近い票が入るという、今日の日本国民の状況はひしひしと伝わってくる。
やはり、この安倍独裁政権下で、どんな状況だろうが与野党相乗りをする政党には、クズ野郎という罵声がふさわしい。
たとえ常日頃支持する政党であろうが、万が一そんな判断をしたら、迷わずにケチョンケチョンに批判するべきだ。



とはいえ、所詮、立憲、民進、希望などその程度のものだと言うことははじめからわかっている。
自分を陥れた面々が集う立憲の顔を立てる小沢さんの忍耐力はすさまじいとは思うけれども、その超人的な忍耐力は報われないだろうと私は思う。

悪いやつよりも卑怯なやつのほうが、ずっと始末が悪いからだ。
公然と悪いことをやって、どのくらい悪いかがわかっているほうが、良さげなことを言っていざというときに裏切るよりはずっとマシだ。歴史上のほとんどの抵抗運動は、弾圧でつぶされたのではなく、裏切りによって自壊していったのである。

20180408.jpg
この写真は、相乗り候補が当選の万歳をしているところ。
(毎日新聞より 元記事はこちらから→ リンク )

希望の前原や山野井は、自分たちの推薦候補が当選したら、カメラの前で万歳をしている。
ところが、ここに福山哲郎が見当たらない。もしかしたらフレームから切れているのかもしれないが、もし、万が一ここに福山哲郎が立憲民主党を代表して万歳をしていないとしたら、それはあまりにもコウモリではないか。

立憲支持者の過半数が敵候補に投票したことに見られるように、京都府知事選では立憲には支持者からの批判が殺到したと思われる。
批判されたとき、決断してやってしまったことには責任をとるのか、うまく立ち回って言い逃れに終始するのか、私はむしろそこを注視している。

まだ小沢グループが離脱していなかった頃の民主党をウォッチしていて、「普段は良いこと言うけど、イザとなったら小沢弾圧に賛成した」議員、「普段は良いこと言うけど、イザとなったら消費増税に賛成した」議員、「普段は良いこと言うけど、イザとなったら原発再稼働に賛成した」議員 のほとんどが立憲に集っている、ということは小沢グループに近い人たちは皆気がついている。
それでも、政権交代のためには立憲を中心に野党はまとまるべし という小沢さんの血のにじむ努力はリスペクトしつつも、過度な期待をせずに冷静に見つめる目は無くしてはいけないと思うのである。



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2018-03-28(Wed)

安倍退陣はあるか

このところ やたらと仕事が忙しくてブログも書けずにいた。
あいも変わらず、安い下請け仕事なので量をこなさなければならないという、絵に描いたような貧乏暇無し・・・

そんなことをしている間に、森友疑惑はどんどん安倍晋三に肉薄し、気の早い人は総辞職じゃないかなどと言い出している。
しかし、昨日の佐川の証人喚問の様子からも、絶対に辞めないという安倍晋三の執念が見える。

あんな、誰の目にも茶番にしか見えない丸川珠代と佐川の掛け合い漫才は、むしろ支持率を落とすだろう。
刑事が取り調べで、ヤクザの鉄砲玉に 「おまえの親分は指示してないよな」 「若頭も指示してないよな」 と念押ししているようなもので、鉄砲玉も他のことは「俺は知らねえ」と言いながら、そこんとこだけは 「指示してません!!」と元気よく答えてる。

おいおい、知らないはずの人間が、なんで「親分は指示してない」ことだけは知ってるんだよ、とたぶん1億人中9900万人が
ツッコみたくなる。
あまりに正直な茶番過ぎて、誤魔化しにもなっていない。

とは言え、安倍晋三の意思は明確だ。
どんなに疑惑が深まろうと、支持率が急落しようと、自分が指示したという明確な証言や証拠が出てこない限り、絶対に辞めないということだ。
当然ながら、親分がはっきりと犯罪を指示することはないわけで、「おい」とか「しっかりやれ」 くらいですべてが通じてしまうのがその筋の世界だ。形のある証拠は出てくるはずがない。
安倍晋三は、何が何でも辞任はしないだろう。

■■

ただし、そのために安倍晋三が超えなければならないハードルはもう一つある。
4月18日の日米首脳会談である。

3月25日にはオバマが来日して安倍晋三と会っている。
なんでオバマが来のかというと、あのワールドメイトの深見東州が講演会によんできたらしい。
深見東州については、首都圏の方は奇天烈な電車広告などでご存じだろうが、れっきとしたカルト教団で、近年はせっせと政治献金をして政界にもパイプを太くしているという。
20180328.jpg
この奇妙奇天烈な新興宗教カルトが、あのオバマをわざわざ日本まで来させたということが驚きだが、さらに安倍晋三との会談までセッティングしたというのだからぶったまげる。
普通に考えれば、深見東州のスタンドプレーではなく、もっと大きな勢力が深見東州を使ってやったということだろう。

オバマは今でもシカゴに帰らずにワシントンで反トランプ運動の旗を振っているという。
(次の選挙にミッシェルが出るのではといううわさもあったりする)
そんなオバマが、わざわざ日本に来るとすれば、トランプべったりの安倍晋三を引きはがそうというお役目だったのではないか。

従来の米国軍産共同体やウォールストリートは、なかなか自分たちの思い通りにならないトランプを早く引きずり下ろしたくてしょうがない。
そんなときに、米国のATMである日本がトランプベッタリなのは、非常にうっとうしいのである。
とくに、日米安保の利権を吸い尽くしてきた「知日派」=ジャパンハンドラーズの面々は、トランプべったりの安倍晋三を消してしまいたいことだろう。

一方、安倍晋三は、2007年には極右路線を警戒した「知日派」にハシゴをはずされ、3億円脱税疑惑もリークされることで、トンデモナイ恥さらしの辞め方を余儀なくされた。
このときのトラウマは凄まじいものであることは、想像に難くない。

だから、思いがけずトランプが当選したときに、安倍晋三はこれに飛びついた。
トランプという新しい傘の下で、今度こそは祖父・岸信介を超えるオオモノになってやる。
この安倍晋三の決心と覚悟をなめてかかってはいけない。

安倍晋三がトランプの懐に飛び込んだとたん、森友学園問題が火を噴いた。
キッカケはもちろん豊中の木村市議の行動だけれども、その後のあの報道攻勢は、これまでだったら考えられない。
マスコミが自民党を攻撃する = ジャパンハンドラーズのお許し(または指示)が出ている ということだ。

トランプ・安倍連合を潰せという、軍産共同体・ウォールストリート、その出先機関である「知日派」ジャパンハンドラーズ、なかでも日米安保に巣くう安保マフィアの連中が、総力で安倍晋三を攻め立てた。
文科省や財務省から、どんどん情報がリークされるのも、そのせいだろう。

さらに言えば、「知日派」直系の前原誠司が野党を統合して政権交代一歩手前までいったのも、そうした力が働いていたはずだ。
小池百合子の裏切りがなければ、シナリオは完結していただろう。小池と枝野が、絶対に権力をとってやるという意思をもっていれば、何がどうなろうと政権交代はしていた。
しかし、小池は土壇場でビビって逃亡し、枝野は正義を叫ぶ万年野党の道を選んだ。

オバマは、「もういい加減にトランプとは手を切れよ。そうしたら総攻撃を辞めてやるぜ。なんなら引退してハワイで昭恵と二人で楽しく暮らせばいいじゃないか。」 てな感じで引導を渡しに来たようだが、安倍晋三の執念はそれに乗らなかった。
反トランプ勢力が徐々に弱ってきていることも影響しているのかもしれない。

■■

この波状攻撃に、安倍晋三は官邸をゲシュタポ化させてしのいでいる。
キーマンの弱みを握っては恫喝し、何が何でも辞めないという意思を貫徹している。
まさに、今年の元旦に放送された「相棒」の世界である。違うのは、内閣情報調査室だけの暴走ではなく、総理をトップにした官邸総ぐるみだということ。

ところが、反トランプ勢力にとって、どうしても許せない事態が出来した。
とくに、日米安保マフィアにとっては死活問題だ。
それは、米朝会談の実現である。

なにが死活問題かというと、米朝会談で朝鮮戦争が「終戦」すると、韓国と日本に米軍が駐留している大義がなくなってしまうからだ。戦争屋は戦争の種がなくなってしまうことを何よりも恐れる。
これまで日本は北朝鮮を敵視し、米朝を近づけないための番犬を勤めてきた。ところが、トランプはそんな経緯はお構いなしに、あっという間に米朝会談を実現させそうな勢いだ。

これまで、どっちつかずに言葉を濁してきた中国も、自分だけ外されてはかなわないと、金正恩を呼びつけて(招待という形だろう)「朝鮮半島の非核化」ということで話しをつけた。
もうこれで、よほどのジャマが入らない限り、米朝会談から朝鮮戦争の終結という流れは止められない。

本当だったら、ここで噛ませ犬の日本が北朝鮮を挑発し、米朝関係を悪化させるための芝居を打たなくてはならないのだが、トランプべったりの安倍晋三は、米政府と口裏を合わせる以上のことはできない。

と、これがここまでの流れだ。

ここから先、トランプが米朝会談までこぎ着けるのに、何も仕掛けをしないはずはない。
すこしでも自分に有利になるように、あっちこっちから揺さぶりをかけたり、手をさしのべたり、目まぐるしく行動を起こすだろう。
その時、誰(どの国)にどの役割を負わせるつもりなのか。

常識的には、日本に敵対的なポジションを取らせて、韓国には親和的にさせ、中国が落とし所で話しをつける、ということになる。
しかし、トランプはそんな常識的な方法はとらないと思う。
韓国は日本よりも独立心があるから、必ずしもトランプの号令を100%聞くとは限らない。そんな韓国を融和ポジションにおきつづけるのは危険だと考えるだろう。
中国は仲介を依頼すれば、うやむやにして少しでも良いポジションを取ろうと駆け引きしてくる。それならば、交渉から完全にはずしてしまい、自分から動かざるを得ないようにする、という最近の戦略を継続するだろう。

となると、やはり交渉に向けての手駒は日本しかないことになる。
安倍晋三にそれが勤まるか。
4月18日の首脳会談は、その首実検である。

個人的な能力の問題、支持層の思想的な問題、森友疑獄で支持率が落ちていること、などなどを鑑みると、超重要な役割をあうんの呼吸で押したり引いたりできるのか、トランプ側はかなり不安に思っているだろう。

押す方はともかく、引く演技ができるのか。
場合によったら 拉致問題のラも言わずに金正恩とニコニコ握手できるのか。
どんなことがあっても安倍晋三を支え続けている極右勢力が、それをもよしとするのか。

「わたちはこー見えても演技はうまいんです。国会で毎日毎日ウソをついてますから、心にもないことをいうのは朝飯前です。」と自己アピールするのだろうが、交渉の達人であるトランプの眼鏡にかなうのかどうかは、かなり怪しい。

安倍晋三は、支持率が10%を切ろうとも、決して自分からは辞めないから、当面は退陣はない というのが私の見立てだが、トランプにクビを切られるという可能性はあるかも と思っている。

ニュースをみる度にウンザリするけれども、とにかく今は我慢して、目を開いておきたい。


■■おしらせ

「ゆがめられた政治と教育~森友問題から見えてきたもの」
2018年3月31日(土)
豊中市立文化芸術センター大ホール
(阪急宝塚線「曽根」から徒歩5分)
開場 18:30、開会19:00(21:00までの予定)

<対談> 寺脇研さん X 前川喜平さん
    (コーディネーター:新聞うずみ火・矢野宏さん)
<報告とアピール> 野党国会議員
          大阪府議会議員・石川多枝さん(予定)
<アピールと行動提起> 森友学園問題を考える会

前半は、文部省(文科省)の先輩・後輩にあたるお二人の対談。長年教育行政に携わってきた中で直面した、政治から教育行政への圧力についてお話しいただきます。森友・加計学園問題を「教育行政」という観点から見た時、いったい何が問われているのか、ともに考えましょう!

後半は、野党各党の国会議員から国会報告とアピールのほか、大阪府議会で孤軍奮闘で松井知事・維新の会の責任を追及する石川議員からの報告とアピール(予定)、主催者である森友学園問題を考える会からのアピールと行動提起です。

今回は定員1,300名の大ホールですので、「満員につき入場不可」なんてことは、いくらなんでもないだろうと思っています。ですので、入場整理券等も特に発行しません。良い席を取りたい方は早めにお越しいただいた方が良いと思いますが、席には特にこだわらないのであれば、開会時刻ギリギリにお越しいただいても大丈夫です(だと思います)。

◆ 参加費 500円(学生300円)
◆ 主催:森友学園問題を考える会 TEL/FAX 06-6844-2280

主催者のFacebook
https://www.facebook.com/events/556948708001530/





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2018-02-28(Wed)

ヤクザとカタギの境目がなくなってきた今日この頃

私の生息している地域では、創業一族が名士扱いされている工務店がある。

小学校の卒業式が終わった途端、校長が生徒や保護者にお尻を向けて来賓席に座る創業家の御大に駆け寄っていくような関係だ。
田舎ではなく大阪梅田まで電車で10分という場所だけれども、そういう人たちの頭の中にはいまだにちょんまげが乗っているらしい。

その工務店がマンションの工事をしている。
もうすぐ竣工のはずが工期が遅れているらしく、連日現場の前には何台もの工事車両が停まり、カラーコーンで道路を半分塞いでいる。もともと広くはない道路のうえに曲がり角なので、車が1台ギリギリで歩行者は危ないことこの上ない。見たところガードマンもいなかったので、現場監督に注意した。

すると、見事に逆切れしたその監督は、「歩行者が避ければいいやろ」「いままで事故になっていないから大丈夫や」「文句言うのは嫌がらせか」「そんなんして面白がってるやろ」と私に罵声を浴びせた。
挙げ句の果てに、その場に居合わせた下請業者の社長が「おまえどこ住んでんねん。うちの若いもんつれて押しかけたるわ!」と脅迫。
なかなかスゴい場面となった。

もちろん私はすべて録音して、その工務店の上司にその旨は伝えたところ、ひと言だけ謝罪はあったのもの、それ以降もほとんど同じやり方を続けている。
他の住民も、たまりかねて警察を呼んで違法駐車をやめさせたりしているようだが、なにせそういう工務店だから警察も強くは言わないらしい。あいかわらず道路使用許可もとらずに占拠し続けており、住民ももうあきらめモードである。

着工前の近隣説明会では、違法駐車はしません。大きな音が出るときは事前に知らせます。などなど、調子のいいことを言っていたのはどの口だったのだろう。
とにかく無視して押し切れば、地主階級ではない無力な住民はあきらめるだろう、という態度が丸出しである。



こんなことがあって、ふと気が付いたが、これって安倍政権のやりかたの超ミニチュア版だなと。

選挙のときは調子のいいことを言って、終わった途端やりたいほうだい。文句を付ければ冷笑を浴びせ、それでも引き下がらないと脅迫する。
そして、いっさいの抗議を無視して、何が何でもやり続ければ、そのうち国民はあきらめてついてくる。

このやり方を開発したのは、私は小泉純一郎だと思っている。
あの「人生いろいろ、会社もいろいろ、社員もいろいろ」 や「自衛隊が活動している地域は非戦闘地域」 発言である。

論理や対話というものをぶち切り、意味不明の言説を弄して強引に押し切る。
いくら自民党でも、何らかの対話が成立するさせることは国会の中でもやってきたし、それが完全に破綻したときは辞任したり、降ろされたりしてきたものだが、小泉純一郎は、完全に破綻しても選挙に勝てばOKという、新しい自民党の伝統を作ってしまった。

まして、第二次安倍政権になってからは、目の前にある事実でも、見えないフリをして押し切るという凄まじい状態になっている。
もはや、国会で議論とかいうレベルではなく、100%言論を無視して押し通すという意味では、テロリズムに匹敵する。目の前で武器を振り回してはいないけれども、籠池夫妻のように都合が悪い人間は拘置所に閉じ込めたり、前川喜平さんのような重要ポストの人物は尾行してスキャンダルを読売新聞に書かせたり、まさに恐怖政治である。

官僚は出世と退職金とバラ色の老後を、政治家は公認と当選をカタに取られて、内閣調査室に握られたネタに怯えながら唯々諾々と無理無体に従っている。
国会の質問では威勢のいいことを言っている野党議員も、何のことはない予算案を1日遅らせただけで通してしまうようでは、「なんか握られてんの?」と疑ってしまう。



ヤクザが怖がられるのは、暴力を使うからという理由もあるけれども、むしろ「理屈が通じない」という点にある。
最低限の理屈が通用するのかどうか、そこがヤクザとカタギの境目だったはずだ。

冒頭の工務店も、決してヤクザな会社ではない。地主の地主による地主のための会社ではあるけれども、カタギの会社であることは間違いない。
そういう会社が、かくも理屈の通じないヤクザまがいのやり方をすることに驚いたのだ。

そして、そのような最低限のカタギの条件を率先垂範してぶち破ったのは、この国のトップなのである。
地方の工務店ならばヤクザまがいで済むけれども、国のトップになればヤクザどころではない。テロリストよりも恐ろしい。
奴らの唯一のアキレス腱は選挙なのだが、それすらも独裁的なカネと権力を振り回して、住民を恫喝と諦めと買収で票をかき集める という姿が名護市長選挙で赤裸々になった。

国会ショーを眺めていても、ガンバロー三唱を繰り返していても、事態はなにも良くならない。
盤石に見える安倍官邸といえども、どこかにスキはあるはずだ。
目をサラにして、耳をダンボにして、スキを突くしかない。




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2018-02-06(Tue)

もはや選挙であって選挙ではない 安倍官邸とのたたかい

残念ながら稲嶺氏の落選となってしまった名護市長選挙から、ひとつわかったことがある。

敵は、相手候補でも自民党でもなく、安倍官邸だということだ。
しかもただの首相官邸ではない。
ゲシュタポ化した安倍官邸である。

一方には法律が適用され、もう一方には法律は及ばないという条件は、もはや選挙とは呼べない。
いわゆる不正選挙うんぬんの話しではなく、国家権力がなりふり構わずに裏と表の全力を注ぎ込むとどういうことがおきるのか。
それが名護市長選挙でおきたことだ。

これまでは私も、どうやって選挙で自民党に勝つのか、ということを考えていた。
しかし、残念ながら、普通に選挙をやっても絶対に勝てない ということが、名護市長選挙でわかってしまったのだ。

なぜ 選挙では勝てないのか。

■■

選挙結果が判明した夜、NHKの時論公論では西川龍一と安達宜正という二人の解説委員のトークが流された。
西川は「移設反対より市民生活」という選択だったと、いわば公式発表をしたのに対し、安達はそれを遮るように、勝敗を分けたのは「公明党」と「あきらめ感」だったと指摘した。

 「沖縄・名護市長に渡具知氏、辺野古移設の行方は」(時論公論)
 2018年02月05日


安倍官邸が公明党をねじ伏せたこと。安倍官邸の意思で無法な工事を強行しつづけることが名護市民のあきらめ感を招いたこと。
安達の指摘は、かなり遠回しな言い方だったが、この本質につながる内容だった。

もちろん、官邸がねじ伏せたのは公明党だけではない。
どんな選挙違反をやろうともフリーパスになるように、名護市を一方的な治外法権にしたのも、明らかに安倍官邸であろう。


現地で選挙戦をたたかった方のこの感想は、敵は渡具知武豊という候補者などではなかったということを如実に示している。

普通の政治家ならば、市長選で推進派を通してから、工事を進めようと考える。
しかし安倍官邸は違う。
市長選で推進派を勝たせるために、1年前から工事を強行させてきた。
既成事実を積み上げ、何を言っても無駄だと思わせてから、選挙に臨むスケジュールを組んだのだ。

■■

それでも、まだここまでならば、強引な政治家という範疇かもしれない。
しかし安倍官邸は違う。

三権を統合して、国会議員からも行政官僚からも警察、検察、裁判所からも、いっさいの批判も非協力すら許さない恐怖政治を完成させたのが、今の安倍官邸の姿だ。
そのモデルはどこにあったのか。それは、戦後の米国による日本の支配である。
「金と権力」というアメと、「スキャンダルと汚職」というムチを使い分け、都合のいいように政治家や官僚や司法を操ってきた。

そして、田中角栄や小沢一郎のような米国からの独立志向のある政治家が台頭すると、大々的に事件をでっち上げて抹殺してきた。
リーマンショックの後のG7で米国に抵抗した中川昭一は文字通り抹殺されてしまったし、新自由主義の言いなりだった橋本龍太郎ですら「米国債を売りたくなるときがある」と口にしただけで日歯連事件で吹き飛ばされてしまった。

かくいう安倍晋三も、2007年には3億円脱税事件を突きつけられて、泡を食って政権から逃亡した苦い過去がある。
中川とともに独自核武装をくちにするなど極右過ぎたからだ。

一方で、見込みのある政治家や官僚は米国に留学させ、成功のレールにのせてやる。
まさにアメとムチを絵に描いたような、米国の日本支配。

これを、何倍も網の目を細かく、厳格にやってのけたのが、第2次安倍政権の首相官邸だ。
すくなくとも表に顔の見えているのは、安倍晋三、菅義偉、北村滋、これらの元に多数のゲシュタポ要因を配置し、アメとムチのネタを収集してきた。

その一端がはっきり見えたのが、前川前事務次官のスキャンダル報道だ。
常日頃からプライベートを尾行し、脅しのネタを収集し、言うことを聞かなくなたら脅迫する。
それでも反抗したら、読売新聞にリークして社会的な生命を奪う。

前川氏にやったのと、おなじことを、国会、行政、司法を動かす可能性のある人間すべてに対してやってきた、と考えられる。
官邸には、膨大なスキャンダルデータが眠っているはずだ。

■■

まずはじめに情報収集をやったのは、民主党政権のときの、民主党の幹部に対してだ。
なにせアイヒマンとの異名を取る北村滋は民主党政権の時から内閣情報官なのである。
獅子身中の虫どころか、すべての情報は筒抜けだったと言うことだ。

辺野古移設に寝返った挙げ句、やめる気のない小沢幹事長(当時)まで巻き添えにして辞任。
絶対に選挙で負ける公約違反の消費増税を突然言い出して、案の定参院選惨敗。
1年近い任期を残して突然解散し、民主党を完膚なきまでに弱体化させた。

これが、民主党政権の3人の首相のやったことだ。
なんのことはない、アイヒマンが後ろで匕首を光らせていたのである。

アイヒマン北村の前任者のとき、表沙汰になっているだけでもこんな状態だった。
諜報機関としては世界最低でも、身内のスキャンダルならお手の物ということだ。

「内閣情報調査室」解体のすすめ  世界最低の「情報機関」
選択 2011年12月号


まして2011年から内閣情報調査室におさまった北村滋は、第1次安倍内閣で安倍自身の秘書官を務めていたのである。
本当の任務がなんであったのか、疑う余地もないだろう。

■■

民主党に自ら政権を投げ出させた安倍&北村コンビが次に狙ったのは、自民党である。

自民党の領袖にとっていちばんウルサいのは、自民党だ。
しかも、自民党の有力者から有象無象にいたるまで、スキャンダルには事欠かない。
脇を固めることもないので、いとも簡単に分厚いファイルができあがっていったことだろう。

ここでも、安倍政権の尋常ならざる発想がある。
普通の政権ならば、スキャンダルのある政治家を閣僚にしない。
しかし安倍官邸は違う。
スネに傷のある政治家をあえて入閣させ、絶対服従を誓わせたのだ。

安倍政権になってから閣僚の不祥事が頻発するのは偶然ではない。
あえてそういう人間を集めているのだ。
キズのある人間ならば、安倍自身がどんなにあくどいことをやろうと、決して刺すようなことはできないからだ。

いかに名門のボンボンと言えど、このような恐怖政治を敷くための資金を自前で出すわけにはいかない。
官房機密費も30年たつと公開されてしまう。
独裁のための資金集めが必要だ。

ここで目を付けたのが国家戦略特区や補助金制度だった。
極右系の「同志」を国家戦略特区で優遇し、莫大な補助金や土地の無償提供などを進めてやり、そうした公的財産を環流させる、という錬金術をつくりだした。

森友、加計、高邦会、スパコン、リニア・・・・・・
2012年以前ならば、何回内閣がふっとんでいたかわからない。
しかし、身内の自民党から始まって、野党の政治家も、官僚も、検察も裁判官も、分厚いファイルで恫喝され、今や安倍晋三には指一本触れられない空気ができあがっている。

■■

こんな、脅迫犯のような安倍官邸とたたかうにはどうしたらいいのか。

とにもかくにも政権を奪うための手段は選挙しかない。
選挙で勝つには数が必要だ。
そのためには、細かいことはさておいて野党共闘だ。

たしかに、それは正しい。
実現すれば。

小沢一郎が言うように、国民に本気が見えるような野党共闘が実現すれば、政権交代の可能性はある。
あの希望の党事件だって、小池が裏切って、枝野が逃亡しなければ、政権交代になっていた可能性はあった。

しかし、決してそれは実現しない。
なぜならば、裏切りや逃亡は、偶然ではなく必然だからだ。

昨今もてはやされる野党共闘は、本気で安倍政権とたたかう気力のない連中でも、とりあえず数が必要だから共闘だ、というシロモノ。
そういう連中が、ちょっと脅されたり、美味しい餌をぶら下げられたらどいいう行動をとるか。考えるまでもないだろう。

政権をとる以上は、中途半端な連中や根性のない連中もふくめて、最大公約数で連携するべきだということは、それ自体は間違っていない。
しかし、中途半端な連中や根性のない連中は、政権をとる以前に、脅されてビビりあがり、万年野党の安住の地に逃げ込んでしまうのだから、いくら論理的に正しかろうが、そのような連立政権は決して実現しない。

ゲシュタポ化した安倍官邸を相手に、政権をとりきるまで連立を維持するためには、だれもが小沢一郎のようにスキャンダルをでっち上げられて叩きまくられる覚悟が必要になる。
右だの左だのと言う前に、そのくらいの覚悟があるかどうか。それが政治家の価値なのだ。

その価値ある政治家が、一体何人いるのかと考えると、とうてい野党共闘で政権が取れるとは思えないのである。

■■

どうしたらゲシュタポに勝てるのか。
稲嶺氏が落選と聞いてから、ずっとそれを考えている。

政策も必要だ。
選挙戦術も必要だ。
そのための資金も必要だ。
なにより根性ある候補者が必要だ。

しかし、あのゲシュタポ安倍官邸に勝つためには、バカ正直な正面突破だけでは無理。
少なくとも、敵に綻びが生じていないあいだは。

それでも、隙間はある。
たとえば、名護市のように官邸が主導したり手を伸ばしたりしない地方選挙。
これまでも、各地の首長選挙などでは野党が勝つケースが多い。

敵の気が付かないところで、アメーバのように増殖していく戦略。
政党に依存せずに、アンチ安倍同盟のような抵抗組織を、地方選挙を通じて作り出せないだろうか。

もうひとつは、トランプの動向。
安倍官邸の力の源泉のひとつは、真っ先にトランプにすり寄ることで、従来の米国の極右警戒網をすり抜けていることだ。
しかし安倍にとってもトランプは諸刃の剣で、アジアの覇権を放棄したいトランプによって、日本はじわりじわりと中国の覇権の中に押し込まれている。
これが進行すると、安倍陣営の中の極右との間の軋轢が昂じ、敵に綻びが生じる可能性がある。

最後に、これは正攻法だけれども、安倍の人気を落とすことだ。
モリ・カケ・スパコンなどの薄汚い実態を、少しでも多くの国民に印象づける。
主要な選挙では勝てなくとも、支持率は危険水域まで引き下げる。
自民党の中でも、抵抗はできないけれども腹の中では「安倍さんイヤだなあ」という空気を作り出すことになる。

今はこんな月並みなことしかかけないが、とにかく、これまでと同じように、選挙だ~ 野党共闘だ~ 負けた~ がんばろ~ ということを漫然と繰り返していてはいけない。
沖縄にばかりたたかいを押しつけていてはいけない。

名護市民がなぜ「あきらめ感」をもったのか。
それは、本土のわれわれが、あの安倍晋三を選んでしまっているからだ。
言うにこと欠いて 「沖縄の基地負担軽減は本土の理解が得られない」などとほざく人間を、内閣総理大臣に据えてしまっているからだ。

名護市民の「あきらめ感」があったとするならば、それは、埋め立て工事の進行に対するあきらめではなく、何度も何度も安倍を選び続けている我々本土の人間に対するあきらめなのではないか。
身のすくむ思いでそれを肝に銘じる。

たたかうことに意義がある というお気楽な話ではなく どうやったら勝てるのか そこにすべての心あるひとびとの経験と知識と魂を集中しよう。




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2018-01-17(Wed)

民進党とSMAP

23年前の朝、大きな揺れで飛び起きた記憶は、私の中でも生々しい。
当時は京都の南部の公団住宅に住んでいたが、それでもガバッと飛び起きて、あわてて玄関のドアを開けた。
そして、テレビにうつる火の手を見ながら戦慄した。

30になる直前から建築をはじめた私は、あのころはまだ駆け出しで、十分な教訓をくみ取ることができたかどうかは怪しい。
けれども、建築業界は後追いで技術や基準を向上させていくので、阪神淡路大震災の後の建築基準法改正では、耐震基準はかなり改善された。
とくに、木造建築については、2000年以降に手抜きせずにつくられたものはかなり安全である。

建築技術は、後追いとは言え犠牲を教訓にしながら前向きに進んではいるのだが、その後の大震災をみてもちっとも前進しているように見えないのは、被災地の行政に対する支援だ。
一次対応を被災した自治体にやらせる、という大きな矛盾をいつまでも解消しないのはなぜなのだろう。
東日本でも熊本でも、いつもそれが困難になっている。

地震国であることは変えられないのだから、おきたときにどう対処するのか、ということを綿密に作っておくことが地震国=日本の役割だと思うのだが、初動体制はいつも被災した地元の役所におしつけられ、自らも被災者である地元の公務員が家族をほっぽらかして不眠不休で働くことになる。

人命救助の自衛隊だけでなく、ロジスティックなどの事務方も100人くらい用意しておいて、何かあれば数時間以内に現地に乗りこみ、現状確認と初期対応だけ応援することは、被災の経験をしっかりと総括してマニュアル化すればそんなに難しい話ではないとおもう。

そんなことを考えていると、ある疑問が頭をよぎった。

Jアラートだとか言って、戦争の危機を煽っている連中は、本当に戦争の危機を感じているのだろうか?
ミサイルや侵略という事態になれば、その混乱は地震の比ではない。
地震は数分間でとりあえず収まるけれども、戦争は継続して攻めてくるのだ。

自衛隊は戦闘や目の前の被害者を救助する訓練はしているだろうが、いきなり破壊された生活基盤にまでは手が回らない。
大地震と同じである。
暑さ寒さ雨風、水や食糧、状況の把握に医療体制。
地震ですら地元に任せきりなのだから、戦争になっても同じことだろう。
ミサイルが飛んできたら頭を抱えてしゃがめ という陳腐な訓練をする前に、そうしたリアルな対応を考えてもよさそうなものだ。

国による地震対応のお粗末ぶりを見ていると、やはりこいつらは本気で「戦争の心配なんてしていない」ということがよくわかる。
だいたい、「ミサイルだ」「中国が攻めてくる」とか騒ぐ連中ほど、じつは「戦争なんておきないぜ」と腹の中ではたかをくくっている平和ボケだったりするのだ。

■■

さてさて、今日はこの話を書くつもりではなかったのだが、23年前の記憶からなんとなくこんな流れになってしまった。

書きたかったテーマは 民進党について。
今は、民進党、立憲民主党、希望の党、無所属の会 と四分裂したわけだが、さらに希望が分裂するとのことで、五分割されるらしい。

もともと公約違反で消費税を上げ、原発の再稼働を決めた民主党に居残っていた政治家風情になにも期待するものはないけれども、しかし、国会は多数決である以上、数を無視するわけにもいかない。
一度うらぎった者は、何度でも裏切るというのは歴史が教えていることで、どんな良いことをいう人でも、私はあの時の民主党にいた人間は決して信用しない。
一回目にダマされるのはダマした方が悪いが、二回目はダマされる方も悪い。まして三回目はダマされる方がアホである。

そんな民進党ではあるが、さっきも書いた通り、野党の人数としては無視できない。
いっそ無くなってしまえ、と思ったことも一度や二度ではないが、ある者を消滅させるということはできない。
昨年の民進党分裂は、無くなったわけではなくて、よろしくない形に分割されただけなので、より始末が悪い。

私が民進党が嫌いなのは、2010年からを振り返ってもただ一点。 「やる気がない」からだ。
財務省にも電力会社にも米国にも、本気で対峙する「気」がない。
もちろん自民党にも勝つ「気」がない。
森友と加計という、政権を何回もひっくり返せる大ネタがあり、籠池氏や前川元事務次官など、体を張った証言者も登場したのに、民進党は野党としてのアリバイ作りしかしなかった。

山口敬之の準強姦事件では、被害者が全尊厳をかけて実名告発したのに、しかもその山口がスパコン詐欺のキーマンだったという大ネタだったのに、民進党系はフニャフニャである。
そのなかでも、かろうじて口火をきったのがリベラルともてはやされる立憲ではなく、自民党補完勢力とか揶揄されている希望の党だったのは、民進党のなんたるかをよくあらわしている。

今回の民進との分裂が失敗だったのは、ホンネではなくタテマエで分けてしまったということだ。

「どこまで本気か」というホンネで分裂していれば、まだましだった。
普段はイイコト言っているけどイザとなったら逃げを打つ連中と、あまり目立たないけどそれなりに骨のある連中に分裂してくれれば、まだ救いはあった。
詐欺師はまとめてくくっておけるからだ。

しかし、今回はタテマエの「政策」やイデオロギーで分裂した。
これでは、それぞれ小さくなっただけで、詐欺師が目立ってしまうという構造は変わらない。



SMAPの歌を、お世辞にも上手いという言う人はいないだろう。音痴を自認する中居クンのみならず、誰の歌もソロ部分は聞けたもんじゃない。耳が壊れそうだ。
でも、不思議と全員で歌っているところはそれなりに聞くことができる。

音痴が集合すると、人間の耳には平均して聞こえるので、だんだん音があってくるのだそうだ。
もちろん、中にオペラや演歌の歌手とか、ジャイアン級のウルトラ音痴がいたら平均されずにそっちばかり聞こえるだろうけど、ドングリの背比べの場合は、いろんな音痴がたくさん集まった方が、聞ける音になる。

政党の政策なんて、その程度のものだと割り切った方がいいのかもしれない。
あまりに異質なものは「排除」が必要かもしれないが、あとは赤点ギリギリを寄せ集めてなんとか合格点にする。
政党に幻想をもたないことが、実は政党を活用する秘訣なのかもしれない、とSMAPの歌を聴いて思ったりする。

SMAPも分裂して、ジャニーズ王国から飛び出した連中は苦労しているようだ。
格好いいけど逃げ上手な木村君はテレビにもよく出てくるが、見ているとなんとなく立憲民主党を連想する。
どっちも、それなりに人気はあるけど、精彩を欠いている。

もう彼らは歌は歌えないだろう。
音痴の責任を、自分一人で取らなければならないからだ。
格好つければつけるほど、その責任は重くなる。

立憲民主党も、イイコトを言えば言うほど、本当に責任を問われる場面での判断ができなくなる。
例えば、沖縄での名護市長選や県知事選。
辺野古移設に賛成も反対も言えずに、ゼロベースと誤魔化している立憲は、この選挙に関わることができない。

原発も安保も、リベラルイメージだけを振りまいて、政策の文言はすべて玉虫色にしてある。
だから、沖縄のみならず、これからも明確な「白か黒か」を問われる場面からは逃げ回らざるを得ない。

希望が分裂してジャイアン級の極右がいなくなり、民進、無所属の会と連携するようになると、立憲はますます孤立を深めていくだろう。

希望の党分裂、松沢成文氏ら新党結成へ 民進との統一会派反発、執行部側は党名変更も
2018.1.17 産経


立憲民主・枝野幸男代表「支持層に統一会派望む声なし」
2018.1.14 産経


いくら格好つけてもキムタクほどの人気にはならないのだから、そろそろ着地点を探した方が、枝野さんの処世術のためでもあると余計な心配をしてしまう。

それとも、期待を寄せる純真なリベラルさんたちを引き連れて、無理心中するつもり?




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2018-01-13(Sat)

安倍晋三は右翼じゃなくて、ただの金の亡者だ

「越後屋 おぬしもワルよのう」
「なにをおっしゃる お代官様こそ」
「フフフフ」
「ヘヘヘヘ」

いにしえの汚職というのは、民間が稼いだ金を官僚や政治家に渡して便宜を図ってもらう、というパターンだった。

戦後最大と言われたリクルート事件も、民間の江副浩正が多数の政治家に未公開株をばらまき、約66億円分の贈収賄だったとも言われている。
江副が贈賄ラッシュをやらかして直接の目的は、民営化されたばかりのNTTから回線を購入して、新しい通信メディアを作るためだったらしい。

たしかに不正な手段で儲けようとしたことは確かなのかもしれないが、それでもこの頃のワイロは、民間で稼いだ金が原資だった。

しかし、時代が平成に入り、新自由主義=多国籍金融資本に侵食された日本では、ワイロを贈れるほど民間が儲からなくなってしまった。
そこで1990年代になってから多発したのが、官製談合である。

公共工事や、公的な調達について、業界内で談合し、さらに政治家や官僚にワイロを渡して入札予定価格を聞き出す。
そうやって、濡れ手に粟とまではいかないけれど、予定価格に近い価格で順番に落札するという、比較的おとなしい不正が業界の慣例化していった。

官製談合はたしかに不正ではあるが、予定価格での落札であり、税金をジャブジャブと底なしに流出させるほどのものではない。
また、贈収賄も一件あたりはさほど大きな金額にはならない。

このような「不正の小商い」にメスを入れたのが、コイズミカイカクだった。
津々浦々に行き渡っていた談合を厳しく取り締まり、業界内でのたたき合いを激化させた。
不当利益を薄く広くばらまくのではなく、少数の特権者に集中させるようにしたのだ。

その象徴が、竹中平蔵が会長におさまったパソナグループであることは言うまでもない。
リクルート事件のように百数十人もの政治家にワイロをばらまくのではなく、自分たち少数のリーダーに集中する体制を作り上げた。

小泉・竹中でも、橋下維新でも、およそ「カイカク」などと言うものは、他に流れていた利権を、自分たちが独占できるように道を付け替える という意味なのだ。

竹中こそは、日本のワイロを大転換させた人物である。

それまでのワイロは、民間に便宜をはかった政治家や公務員が民間の稼いだ金からお手当をもらっていた。
しかし、竹中の発想はちがう。

税金などの公金を、民間にそのまま流出させるのである。
民間は何も稼ぐことなく、口を開けていれば税金が注ぎ込まれるのである。

りそな銀行
潰すぞと竹中にさんざん脅されて暴落した株をハゲタカファンドが買いあさり、その後になんと3兆円からの税金を投入して救済。
ハゲタカどもは何の努力も生産も営業もせず、ただ買って売っただけで、濡れ手に粟の利益を持ち去った。
我々の税金を使って、そのすべてをお膳立てしたのが竹中平蔵だった。

しかしそれでも、いくら極悪竹中でも、3兆円の税金を直接ハゲタカに渡したわけではない。
りそな銀行も、10数年かけて返済はしている。

■■

小泉以降の自民党は、低迷する景気を回復することもなく、したがって景気のいいワイロも集められなかったのだろう、どんどん迷走していく。
そしてついに、2009年には民主党に政権を奪われてしまう。

この過程を、もっとも執念深く観察し、政権復活のための錬金術を練り上げたのが、一度は政権を投げ出した安倍晋三だった。
2007年のあのとき、自分にもっともっと金と権力があれば、あんな無様なことはしなくてすんだのに・・・・
この黒い無念を抱きながら、金と権力を我が手に集中させる手練手管を研究した。

まずは金だ。
スシローやレイプ山口にメシを食わせる程度ならば官房機密費で十分だが、すべてのマスコミとほとんどの政治家と高級官僚と警察、検察など隅々にまで影響力を徹底するためには、やはり潤沢な自前の資金が必要だ。

カネはどこにある?
晋三は気が付いた。
そうか、この国だ。

年間100兆円の国家予算。
数百兆円にのぼる国有財産。
これを横流しして環流させれば、数億単位のカネなんてチョロいもんだ。

国有地をタダ同然で払い下げる。
百億円をこえる補助金を大盤振る舞い。
学校法人、スパコン、リニア などなど大義名分のたちそうな案件を書き集める。

絶対に裏切られないように、極右の同志で妻の親友や、古くからの腹心の友や、レイプをもみ消してやったエセジャーナリストや、自らの師匠であるJRの会長を通じて、しっかりと絵を描いた。

ところが、、
やはりこうした不正には目をつぶない人もでてくる。
官僚も政治家も、不穏な動きが・・
どうする晋三

■■

こんな時のために、安倍晋三は、内閣情報調査室を自らの手足として周到に準備していた。
そう、正月のドラマ「相棒」で、鶴見辰吾が演じていた役こそがそれだ。

日本版CIAなどと言われることもある内閣情報調査室(内調)だが、そこまでの能力はまったくないらしい。
ただ、安倍政権に楯突くような人間の弱みを徹底的に調べること、それをネタに言うことを聞かせること、この機能は優秀らしいと言うことは、文科省前事務次官の前川喜平さんのプライベートを尾行していた顛末から明らかだ。

前川さんはそれをはねのけて口を開いたけれども、ほぼすべての人間は保身の為に口を閉ざしている。
逆らえば、前川さんのように読売新聞に有ること無いこと書かれるか、籠池さんのように拘置所の暖房もない独房に閉じ込められて何ヶ月も接見禁止にされるということがわかっているからだ。

そのための情報収集と恐喝の陣頭指揮を執っているのが、ゲシュタポ化した内閣情報調査室であり、アイヒマンと称される北村滋である。

20180113.jpg

もちろん、これは「相棒」のように情報官の独走ではなく、最高権力者を自称する安倍晋三の指示によるものであることは間違いないだろう。

こうして安倍晋三は、税金と国有財産を自らのフトコロに環流させる錬金術と、逆らうものをゲシュタポの手口で脅迫する権力を手に入れた。
これが、世間一般で言われる 「安倍一強」 の舞台裏である。

■■

安倍にとって怖いのは、このバケモノのような薄汚い姿を、国民に見透かされることだ。
いかに安倍晋三といえども、まだかろうじて選挙制度が機能しているからには、有権者にすってんてんに愛想を尽かされたら、猛烈な逆風が吹き荒れることになる。

そのための方策こそが、「憲法改正」 である。

右翼や極右のポーズをとることで、自らのイメージを補正し、また野党の追及の矛先もそらすことができる。
「改憲」と言った途端に、リベラル諸氏はパブロフの犬のように条件反射してしまうからだ。
森友も加計もスパコンもリニアも忘れて、改憲反対に走り出してしまう。

安倍晋三にとっては、改憲は「できれば儲けもの」 にすぎない。
もちろん、やりたいのは本音だし本気だろうが、ここまで解釈改憲をやっている以上、実質的にはもはや改憲は絶対に必要なことではない。
改憲せずとも、戦争でも独裁でもできるからだ。

それでも改憲を声高に言うのは、文字通りの売国者である自分を、あたかも愛国者であるかのように見せるための演出だ。
ダマされてはいけない。

もちろん改憲には反対だけれども、メインはそこではない。
メインターゲットは、安倍晋三の薄汚い税金泥棒の実態と、それを隠すためのドラマ顔負けのゲシュタポ内調のやりくちを、国民にイメージとして知らせることだ。

右も左も関係ない。
保守もリベラルも関係ない。
税金と国有財産を強盗する安倍晋三を、思想信条をこえて許さない。
これこそが、2018年の 核心的なテーマだ。




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2017-12-18(Mon)

腐敗した権力は必ずたおされる

「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対に腐敗する。」という警句は、一人歩きして多くの人が知っている。

しかし、それを言ったアクトン卿という人物についてはあまり知られていない。
19世紀後半に生きた英国の男爵だそうだが、私も知らなかった。

アクトン卿の意図がなんであったのかは知らずとも、近年これを口にする人々は一定のイメージを持っている。
ナチスや大日本帝国、スターリンや金正恩、どんな政治権力もブレーキのきかない独裁は必ず間違った方向に突き進む。そんな感じだろう。

その文脈で、そもそも「政治権力を握ること=腐敗の始まり」 として批判するむきも多い。
私のように二言目には「政権交代」とか言っているだけでも、批判されたりする。

わからなくはない。
アナーキーというロックバンドは私とほぼ同世代(少しだけ上)で、1970年代の終わりから80年代にかけての時代の空気をよくあらわしていたと思う。
私は音楽とは無縁だったけれども、あらゆる権力とか権威とかに屈服したくないという空気感は過剰なくらい共有していた。

ただ、今の時点からあの時代を振り返ると、本当に平和な時代だったなあ と思わざるを得ない。
高度経済成長を過ぎてジャパンアズナンバーワンと言い出し始めるころ。
新自由主義の経済侵略が始まる前夜。
戦後日本の、実質的なピークだった。

軍国主義の記憶はまだ生々しく、一方で社会主義国の惨状もあらわになり、学生運動はすでに粉々になっていた時代。
政治的な閉塞と経済的な充足、私のアナーキーな気分の土台はそうした状況だった。

「政治権力を握ること=腐敗の始まり」と言っている 余裕のある時代だった ということだ。

この言葉じたいは、今でも正しいと思っている。
歴史を見ても、身近な現場を見ても、大なり小なり権力を持った人間は、ほぼ例外なく腐敗し始める。
あるのは、程度の差と、ブレーキが存在しているかどうかということ。

それをわかっていても、それでもやはり 「政権交代」と言わなければならないのが、今の時代の悲しさだ。
自民党が一手に腐敗を引き受けて、社共がそれを弾劾することで生きていけた時代は、すでに過去の思い出になってしまった。
自民党が妥協して、それなりのところで手をうつことができたのは、日本の経済力に余裕があったことと、自民党の腐敗がまだ極限に達していなかったからだ。
今は、そのどちらの条件もすでにない。

自らが腐敗をはじめることを自覚して、つまり近い将来自分が弾劾されることを覚悟して あえて政権を取りに行く。
そこまでしないと、救われない人があまりにも多くなってしまったのだ。



腐敗=不正 と思っている人が多いようだが、私はこれは別の価値観だと思っている。

正しい腐敗もあれば、清廉な不正もある。
正義と不正という価値観じたいが定義しがたいものだから、当然と言えば当然だ。

正義は定義できないが、腐敗は定義できるのではないか。
腐敗とは 「価値観が一貫しないこと」である。
同じことを別の言い方をすれば「責任を取らないこと」である。

例えば、特攻隊を指揮して「俺も後から行く」と言っておきながら、のうのうと老後を楽しんだ奴らは、究極の腐敗である。
言った通り自決した人は、正しくはないが腐敗はしていない。

「欲しがりません勝つまでは」「進め一億火の玉だ」と子どもたちを戦場に送っておきながら、負けた途端に民主主義教育をはじめた教師は、正しいけれども腐敗している。
180度転換できずに教師を辞めてしまった人は、正しくはないが腐敗はしていない。

天皇から庶民まで、ほとんどの日本人は1945年に、程度の差こそあれ深刻な腐敗を経験している。
自らの罪を自らで決着することをしなかったために、こころに腐れを宿したまま、戦後社会に進んでいった。
戦後民主主義は、この腐敗を負い目と感じることを強い動機として、維持されていった。

このように、腐敗が一定のブレーキとして機能することもある。
しかし、それゆえに日本は米国の実質的な植民地であることを自ら受け入れ、それに対して反抗することにもブレーキをかけてきたのである。



正か正しくないかは、明確な線を引くことは難しい。
「正義」という概念を 政治システムのスイッチにすることは、それ自体が腐敗の温床になる可能性が高い。
だから、政治システムの切り替えスイッチは、「腐敗したら退場」が相応しい。
もうしばらく続けてほしい政策をもっていても、腐敗したら退場。
「ウソつき」と「無責任」は、善悪を問わずに交代させる。

「ウソをついたら政権を追われる」 というシステムは、最近まではある程度機能していた。
自民党内政権交代だった派閥の時代も、2009年も、そして2012年も。

国民の生活が第一と言って政権をとっておきながら、消費税を上げ、放射能拡散に「ただちに影響は無い」と言い、挙げ句の果てに原発を再稼働させた民主党政権が、2012年に政権を追われたことは、その意味ではまったく健全な結果だった。
民主党のウソを最もつよく弾劾した小沢グループが、割を食って最もひどく負けてしまったのは理不尽だったが、大きな見地から当然の結果だったということになる。

問題は、その後だ。

健全なシステムで政権交代を果たした安倍政権が、自らを権力につけたそのシステムに恐怖し、着々とシステムを破壊しはじめた。
メディアを支配し、政権内部をひどく腐敗した政治家で固めることで異論を封じ、官邸をゲシュタポ化することで政敵を事前に追い落とし、政権交代の芽をあらかじめ摘んでしまう。
その一方で、巨額の国の補助金を自らに環流させるルートをいくつも築き、税金を自らの私的な資金源としてきた。
言うまでもなく、その一例が加計学園であり、スパコン詐欺である。これらは氷山の一角に違いない。

残念ながら、この安倍戦略は今のところかなり有効に機能している。
トランプにすり寄ったことによってジャパンハンドラーズと対立した安倍晋三は、一時はモリカケ問題の暴露など窮地に立たされたように見えたが、米国でトランプが権力基盤を固めるに従って、メディアはすっかりモリカケを言わなくなってしまった。
このまま支持率40%台くらいで権力を維持し続けていくように見える。

しかし、実は盤石に見える安倍政権も、きわめて細い綱渡りをしているのだ。
これだけ腐敗した権力を維持するために、数人の「毒を食らわば皿まで」という安倍晋三と腐敗を完全に共有している人間が、金と情報をフル活用して、不満を抑え込んでいる。
ゲシュタポ化した安倍官邸の、数人の能力に安倍政権は辛くも支えられているのである。

つまり、この数人に綻びが生じたとき、安倍政権はかなり脆く崩れる。
そうなったら、パンドラの箱が開く前に、またしても突如として辞任するかもしれない。

腐敗した権力は必ずたおされる。
その直前は、きわめて強引で独裁的な手法で、生き残るためにあがく。
安倍政権は、今まさにその段階にある。
いかに官邸の結束を乱すか、内紛をおこさせるか、ストレスに耐えられなくさせるか。

敵のアキレス腱を攻めなければ、盾の上からいくらぶったたいても、こちらが先に疲れてしまう。



敵のアキレス腱を攻めるためには、当然ながら反撃のターゲットになって自ら傷つく可能性が大きい。

野党議員として平穏に余生をまっとうしたいような議員にとっては、とんでもなくリスクが高い。
当たり障りのない、通り一遍の政府批判を繰り広げて、リベラル票を確保しておくことのほうが安心安全だ。

「権力は腐敗する」が真実なのであれば、まずは究極に腐敗した安倍政権を倒すこと。
そのためには、安倍官邸のアキレス腱を見極めて、徹底的にそこを攻めること。

スパコン詐欺で補助金環流のキーマンになっていた山口敬之。
その山口がやらかしたレイプ事件をもみ消した警察官僚・中村格。
あきらかに、敵の綻びの発端である。

どこも報じない、山口敬之氏「疑惑」の背後でうごめく権力の闇
2017.12.16 MAG2ニュース


モリカケではあれだけ報道したマスコミが、これだけのスキャンダルに沈黙だ。
国会での追及も、希望の柚木議員が山口や中村の実名を出して追及したが、福島瑞穂議員などは名前を出さなかったりで迫力がない。

安倍官邸のとんでもない腐敗ぶりを明らかにし、「それに替わる勢力がここにいるよ」ということを明確に示すならば、敵の綻びはボロボロと広がっていく。
いったん糸が切れたならば、加計学園問題も、その他の補助金詐欺と安倍への環流システムも、次々と掘り起こされていくだろう。

もちろん、それだけに敵も必死だ。
どんなに有ること無いことスキャンダルを流されようと、でっち上げで逮捕されようと、追及する根性があるかどうか。
そして、その「結果」を政権交代につなげる覚悟があるかどうか。

腐敗しているものを、徹底して追い落とし、とって替わること。
私は野党の価値は、そこにあると思っている。
リベラルか保守か なんてどうでもいい。

そして、自らがひどく腐敗したら、潔く追い落とされたらいいのだ。

腐敗したら交代する。
腐敗したら倒される。
そのような政治文化を創り、善悪とは別に政権交代を繰り返していくことができれば、致命的に悪い、つまり多くの人が生きていけないような政権を作り出さずにすむのではないだろうか。




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2017-11-26(Sun)

なぜ選挙で勝てないのか

2007年と2009年の2回を除いて、ず~~~~と選挙には負け続けている。自公は圧倒的に勝っている。

森友&加計問題という首相の超弩級疑獄がありながら、並み居る閣僚の不祥事がありながら、それでも自公は2/3をとってしまった。
何でなんだろう。
とっっても多くの人たちが、何でなんだろうと考えた。
ボクも必死に考えた。

いろんな意見を見聞きしても、自分でもあれこれ考えても、どこかしっくりしなかった。
何が違うのか、なかなかわからなかった。

不完全燃焼のイライラの中で、たまたま古本屋で買った塩野七生の「ローマは一日にして成らず」を読んでいた。
今までなんとなく敬遠していた塩野七生、なんとなんとめちゃくちゃ面白い。
読み進める中で、ふと気がついた。
時代の主導権を握るのは、経済の主役になった階層だと言うこと。
もはや社会の主役では無くなった階層が握りしめている政治権力を、新たに主役になった階層が取って代わる。

もちろん こんなことはマルクスの時代から指摘されてきたことで、目新しいことではない。
しかし、こんな当たり前のことに、政権交代を目指しながら敗れ続けてきた人たちが(私も含めて)誰も注目していなかったのだ。

なぜかと思うに、これもやはりマルクスの影響なのだろう。
マルクスは、最後の最後に、労働者階級だけは、経済の主役になる前に革命で政治権力を握るとしている。
負けても負けでも、なぜか平気でいられるのは、たぶんこのマルクスの呪文が頭のどこかにあるからなのではないか。



ふりかえってまず気がつくのは、政権交代を目指しているといいながら、その主体がはっきりしていない。
逆に言えば、引きずり下ろす相手も正確に把握していない。

マルクスの時代ならば、絶対王制や貴族階級に対してブルジョアジー(資本家)が取って代わり、そのブルジョアジーに対して労働者が取って代わる、と言う図式である。
50年くらい前までは、日本でもそれが当たり前の階級史観として通用していた。

ところが、待てど暮らせど労働者階級が取って代わる兆しはなく、そうこうしているうちに本家ソ連が無くなってしまった。
もはや「階級史観」なんて言うだけでアナクロニズムか博物館の展示かのように思われてしまう。

しかし、外れたのは最後の、プロレタリアート(労働者)がブルジョアジーに取って代わる、と言う部分だけであって、それ以前は経済的に主役になった階級が旧階級から政治権力を奪ってきたことは間違いない。
労働者階級は未だに経済的な主役ではなく、主役にならない階級は政治権力を奪うことができない、という現実があるだけだ。

政権交代とは、選挙という手段をつかった政治権力の奪取である。
政治権力を奪え、と言う以上は、その主体がはっきりしていなければならない。
漠然と、なんとなく安倍ちゃんイヤだから政権交代、と言っても通用しないのである。

マルクスは「バンコクの労働者 団結せよ」と訴えたが、残念ながら通用しなかった。
では、今現在の日本で、政権交代を目指すのは、その力を持っているのは、いったいどの階層なのか。



よく使われる言葉に、「市民」というのがある。リベラルが好む用語だ。
このへんの用語のことは、5年前に書いたのでリンクを張っておく。

 国民、人民、市民、大衆、民衆 なんでもいいけど、生きてる人間の生活が第一

日本で生きている人びとにとって、自分たちを集合的に言い表す言葉が、実は無いということをご存じだろうか。
英語ならば、さしずめ PEOPLE にあたる言葉が、日本にはない。

市民というのもよく聞く。誤解を恐れず有り体に言えば、お行儀のいい都会のホワイトカラーやインテリ層を想定しているようで、これまたとっても使いにくい。言葉のそもそもの意味からして、市は都市の市であり、第一次産業とはなじみがよくない。
もっと言うと、 PEOPLE は例えば受刑者だって除外されないが、市民はどうだろうか。

(引用以上)

政権交代を目指す陣営の中にも、私に限らず「市民」という言葉に良いイメージを持っていない人は結構いる。
そもそもは、貴族に対して平民であるブルジョアジーを市民といったのである。ギリシャやローマの市民もしかりで、そもそも政治権力から阻害されている奴隷や労働者の系譜に属する人々は、市民には含まれない。

このような、結局誰のことを指しているのか、誰が排除されているのか、曖昧な用語は、政権を目指す階層を規定するのには適さない。



では先に、今の政治権力を握っているのは、どの階層なのか、を考えてみよう。
日本の大資本家だろうか。
江戸時代から続く三井、三菱など、後発の鮎川(日産・日立)やトヨタ、ごく最近のソフトバンクなど、大資本家もけっこう様々だが、たしかに、大資本家の力は大きい。

しかし、神戸製鋼に始まる一連の日本を代表する企業の不祥事が明らかになるなど、大資本も万能では無い。
とくに、さまざまな優遇をうけている彼らにとって、頭の上がらない存在がある。それは、巨大な官僚機構だ。
大資本が大資本でいられるのは、金の力ももちろんだが、官僚機構による巧妙な優遇が隅々まで行き届いているからだ。
官僚は護送船団の船長なのである。

その官僚も、絶対に逆らえない権力が、戦後の日本には厳然と存在する。
それは、言うまでも無く米国の存在だ。
正規の米国政府のルートのみならず、ジャパンハンドラーズと言われる米国の権威をまとったロビイストが、日本の官僚機構の上位に君臨してきた。
それは、役所だけでなく、自衛隊から、司法から最高裁判所まで、徹底されていたことは、すでに孫崎享さんや矢部宏治さんの著書で明らかになっている。

では、米国ロビイストの後ろ盾は米国政府なのかというと、そうではない。
米国政府をすら使嗾(しそう=悪事を指図)する存在がある。
それこそが、ウォールストリートを発信源とする巨大金融資本である。

その巨体は世界中のタックスヘイブンに安住し、頭脳はウォールストリートや英国のシティで働いているウルトラ金融資本。
何も生産せず、資本主義的な投資すらせず、襲いかかっては奪い取ることだけを生業とするハゲタカ金融資本。
その悪魔の所行を正当化するために、フリードマンの学説をネジクリ回して新自由主義なるものを世界中に押しつけた。

ウルトラ金融資本と、その行動原理である新自由主義は、資本主義では無い。
資本を投下して、生産し、搾取するのが資本主義であるならば、生産すらしない新自由主義は資本主義では、断じてない。
ちなみに、軍需産業でも何でも良いから 資本主義に戻そうとしてあがいているのがトランプなのだが、この話はまた別にしよう。

この巨大な、国籍すら無いマネーと、それを操る新自由主義の使い手たちこそが、米国政府も日本に対する米国ロビイストも日本の官僚機構をも動かしている。
米国政府もまた、巨大資本の被害者だ。やりたい放題のあげくリーマンショックを引き起こし、その尻拭きをすべて米国政府に押しつけ、あまりの負担の大きさにその下請けを日本政府に押しつけた。

アベノミクスと異次元緩和も、集団的自衛権や安保法制も、働き方改革も、公費の負担増も、外国へのバラマキも、すべてこの構図によって行われている。
安倍晋三の考えとか判断など、そこには存在しない。彼は言われたとおり、ハイハイと言っているだけだ。

こうして見ると、巨大金融資本と、その意を受けた官僚機構が、どうやら日本の支配階層なのではないかという実態が見えてくる。



新自由主義が日本を襲来し始めてから30年間、日本はどんどん衰退していった。
株価と配当だけが跳ね上がりながら、足下では貧困が口を開けて待っている国になってしまった。
この国で、巨大資本に対抗し、力を持ちうる階層、勢力なんてあるのだろうか。

可能性はいくつかある と私は思っている。

ひとつは、Re労働組合 である。
もう一度労働組合。これまでと観点の違う労働組合。
今の日本がかろうじてやっていけるのは、労働者(被雇用者でもサラリーマンでもいい)が、だんだん悪化していく環境を我慢して働いているからだ。日本企業の好況は、労働者の相対的低賃金労働のおかげだ。
労働者が低賃金で、金持ちを養ってやっているのである。

ところが、頭の中は半分江戸時代のままの日本では、金持ち=偉い人だと勘違いして、ついつい遜(へりくだ)ってしまう。
安月給→会社の増益→株価アップ→配当アップ→金持ちウハウハ という仕組みを自覚して、実は俺たちが支えているんだという層としての意識を厚く作り上げる必要がある。

それは、一人一人がバラバラではできない。目先の浮き沈みに目を奪われて、大きな観点を持つことはとても困難だ。
集団としての意識をもつこと、そのための集団として、労働組合をもう一度復活させることが重要だ。
いままでのような会社別とか産別ではなく、地域ごとの主体としての労働組合を作り上げていくことは、新しい主役を生み出していくことになるだろう。

これは、逆側からも証明されている。80年代に新自由主義が乗り込んできたときに、真っ先にやったのが国鉄分割民営化であり、それによる労働組合の解体や無力化だったのだから。

もうひとつは、中小企業だ。
日本の産業の7割を支える中小企業。
足下という意味では、ほぼ全体を支える中小企業。
中小企業が見捨てたら、大企業は一日として保たない。

そのことは図らずしも震災のときに明らかになった。下請け会社が被災すると、大企業はもろくも停止する。
普段は偉そうに振る舞っている大企業は、実は中小企業の献身に支えられているのである。
しかし、元請けの発注が止まれば倒産の危機に陥る中小企業は、元請けに逆らうことができない。
要するに、どちらも止められたら困るのだが、資金力に勝る大企業が、常に優位にあるということだ。

実は私自身が日々実感していることでもある。
私は個人事業主という最小の事業体として、木の家の設計や構造計算をしている。構造計算は下請けで、知人の設計事務所や中堅のディベロッパーから仕事を請けている。
首都圏だけは好景気だから、構造計算の技術者は不足していて、声をかければ仕事の量はかなりある。

しかし、安い。
あの「百姓は生かさぬよう殺さぬよう」という家康の言葉を思い出す。どうしても無理というわけではないが、「もうギリギリや」というピンポイントを突いてくる。
それでも仕事が無いと困るから、やらざるを得ない。

下請け事務所が手を組んで、一斉に設計料のアップを申し入れれば効果はあるだろうが、なにせお互いに存在すら知らない。
下請けがバラバラであること、ここが大企業の作戦である。
つまり、産別に組織すべきは、労働組合よりはむしろ下請けの中小企業だ。

三つ目は、心ある国内資本家の受け皿をつくること。
ここまでは、直接は日本の資本家と労働者や中小企業との対決の話だった。前段で話した巨大金融資本と対決するためには、ここで内紛をしていていいのか、と言う話もある。

資本家の団体と言えば経団連とか関経連とか、まんま自民党の応援団しかない。
が、これだけ金融資本の言いなりになっているからには、大資本のなかにも不満をもつものが出てくるはずだ。
どちらかといえばリベラルではなく国粋派のなかから出てくる可能性も高い。
そうした人たちが集う場が必要だ。

米国の下請けはもうゴメンだ。
何も作らない不健全なマネーゲームはいらない。
そいういう本来の資本家の精神をもった人たちは、潜在的にはかなり居るはずだと思う。
糾合する主体の無い今は、嫌韓嫌中に近づいたり、日本会議に寄り道したりしているけれども、本来の敵が明確になれば、かなりの力になるだろう。



以上、地域の労働組合、産別の中小企業組合、健全な資本家の団体。この三つの連合体が、これから日本の政権を狙っていく主体であると思っている。
残念ながら、今はどれも存在しない。存在しないから、選挙では負ける。負けるように、組織を壊されてきたということでもある。

まずは、このような中長期の戦略を練りながら実践にとりくんでいく組織からだ。
それは党という名前なのか何なのかわからないが、狭小な視野を捨て、目先の戦術論にとらわれず、口だけで無く体を動かす集団。
その主体を構想することから始めなければならないだろう。

歴史には、100年が1年で過ぎる瞬間がある。
あまりにも遠い道に見えたとしても、あきらめないことだ。




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