2008-05-29(Thu)

学校の先生は、温暖化を教える前に必ずこの本を読んでください。

でました。決定版です。

地球温暖化論のウソとワナ 史上最悪の科学スキャンダル」 KKベストセラーズ ¥1680

横浜国大の伊藤教授と、東大の渡辺教授が、最新の知見をもって温暖化サギを暴いている。
と言っても、タイトルはやや扇情的だけれども、感情論や過激な攻撃はまったくない。
論理と観測データをもとに、いかに地球温暖化論がデタラメか、淡々と書き下ろす。

伊藤公紀教授は、環境計測科学を専門とし、IPCCの第4次評価報告の査読者を勤めた、いわば当事者。

渡辺正教授は、光合成の専門家で、CO2とは切っても切れない縁をお持ちだ。

2008年5月10日に出たばかり。
3月末の情報までカバーしているので、洞爺湖サミットをとりまく現状を知ることができる。

目次の章だけ紹介しておく

まえがき 史上最悪の科学スキャンダル

序章  温暖化の議論はいわば「環境テロリズム」

第1章  地球は本当に温暖化しているのか?

第2章  気候を変動させる要因は何か?

第3章  「異常気象」は本当なのか?

第4章  ノーベル賞『不都合な真実』の”ご都合主義”

第5章  「京都議定書」の反省から将来を望む


あとがきから、一言だけ引用。

気候問題の達人を目指して多方向からの情報を論じてきた。読者にはぜひこの技法を身につけていただきたい。そして本能と理性のバランスを磨き、「恐怖と利益」に踊らされないようにしていただきたい。自分の身を、そして大切な人たちの身を守るために。

当ブログの読者の方でも、地球環境を思うあまりCO2は減らさなくちゃ! と本気で思っている人も多いだろう。
ぜひ、ぜひにでもこの本は読んでみていただきたい。

ただし、「なぜ温暖化説が大騒ぎされるのか」については、やや弱いかと思う部分もある。
これについては、以前の記事で諸説を書いたので、参照していただきたい。

ゴアの受賞にケチをつける 

人類総家畜化計画=「CO2脅威論」 

ツバルの惨状とCO2問題 

温暖化・アフガン給油・原発予算 

国連事務総長によるイカサマ劇 

インドネシアに原発を売り込むCOP13 

温暖化脅威論は原子力利権そのもの 

オール電化と原子力発電 

私が国産の木材を使う理由 

ドル暴落と地球温暖化サギ 

電気代の請求書から見えるもの 

『気象兵器』 と 温暖化 

(ふり返ってみると、温暖化サギについてはたくさん書いたので、ぜひと思うものに☆をつけました)


なお、あわせて、IPCCの第4次評価報告は、必ず目を通すべきかと思う。
意外に、淡々と書かれているに驚くかもしれない。
やや専門的だけれども、子どもに環境問題を語ろうというような人ならば、充分に読みこなせるはず。

IPCC 第4次評価報告書 統合報告書 政策決定者向け要約
文部科学省・経済産業省・気象庁・環境省仮訳
  

これに比べて、こちらはすでにアジテーションの様相を濃くしている。

IPCC第4次評価報告書 統合報告書 概要(公式版)
環境省 2007年12月17日version 



それにしても、本当におかしいのは、このIPCCの報告書を、忠実にわかりやすく解説する書物がないこと。

「不都合な真実」のように、ウソも平気で書きたてるような、感情的に「恐怖」を煽るような本ばかりだ。
何と言っても、このIPCCの報告書が、温暖化論の本家本元なのだから、これをきちんと扱わないというところにも、実は本気で心配なんてしていないという、温暖化アジテーターたちの本音が透けて見える。


上記以外の参考書を

地球温暖化 埋まってきたジグソーパズル 
同じく伊藤センセが5年前に書いた本

地球温暖化論への挑戦 薬師院仁志 

地球温暖化は憂うべきことだろうか 近藤邦明 

CO2温暖化説は間違っている 槌田敦 

直接ではないけれども、私が温暖化問題に疑問を持つきっかけになった本は、

太陽黒点が語る文明史 桜井邦朋 

因みに、科学雑誌のニュートンの別冊にも特集がある

この真実を知るために 地球温暖化 

さすがに、温暖化論にとっては「不都合な真実」があまりにも知られてきたので、そうした疑問に答える形になっている。
が、しかし、中身はこうした論法になっている。

温暖化論への疑問を並べる → そうかもしれないがよくわからない → でもコンピュータシミュレーションでは温暖化すると出た → だから温暖化論は正しい

何のことはない、コンピュータ様の言うとおり と言っているだけだ。疑問の内容についての、説明・反論などほとんどない。
これが科学雑誌とはまったく情けない。


とにかくも、他の人はさておき、子どもに温暖化を語る先生は、IPCCの第4次報告と「地球温暖化論のウソとワナ」くらいは、必ず自分で読み、自分の頭で検証してから語って欲しい。

子どもから老人までが洗脳されていく、その裏では、毎年1兆円もの税金が「温暖化対策」という名で消えていく。老人も障害者も地方も、何でもかんでも弱い立場のものは み~んな切り捨てて、温暖化対策(≒原子力)には大盤振る舞いだ。

こんな世の中で、何十冊と出版されている恐怖煽動本のようなデタラメなことを子どもに教えてしまったら、笑いものになるくらいではすまされない。

まずは、知ることから始めよう。




2008-05-28(Wed)

学童保育って知ってますか

学童保育とは、親が働いている小学校1~3年の放課後を預かってくれる仕組み。

共働きしなければ食っていけないウチのような家には、必須のシステム。

もちろん、食っていけても、様々な事情で両親ともが働くケースは多く。
そんなときに、子どもを預かってくれるのが、学童保育の指導員。いわゆる先生。

ただ、この指導員は、非常に不安定な立場におかれている。
保育園の保育士は、まだしも正職員であり組合もあったりするけれども、学童保育は時間が放課後に限られていることもあり、身分保障されていない。当然、発言権も弱い。

下記のコメントでは「トワイライトスクール」といわれているものは、吹田では、太陽の広場という。
無責任なボランティア体制で、どの子でも三々五々参加できる放課後の仕組みに変わろうとしている。

事故が起きたらどうするのだろうと、非常に心配なのだが、なんでもかんでも予算を切ることしか能のない橋下恥事のもとでは、ことさらに強引に進められていくのだろう。

仮にも保育環境が良いと言われている吹田市にしてこれなのだから、他は推して知るべし。

以下の、すぺーすのいどさんの意見、ぜひご一読を。


名前:すぺーすのいど
タイトル:名古屋の学童っ子の居場所を守ってください。
********************

明月さま。
いつも拝見させて頂いています。
勝手ながら、少し宣伝をさせてください。

去る5月12日、名古屋市より「「子どもたちの豊かな放課後」の基本的な考え方(案)」が発表されました。名古屋市は現在この案に対するパブリックコメントを6月13日まで募集しています。
この「基本的な考え方(案)」では、トワイライトスクールを学童保育と一体化しておこなう事業が提唱されており、なんと来年度よりそのモデル事業を各区1校づつ開始するとしています。

名古屋市内の学童保育所関係者や名古屋市学童保育連絡協議会は、この案で提唱される一体化事業に非常に大きな疑問を感じています。
なぜなら、この一体化事業では学童保育の大切な機能である「プライベートな生活の場、第2のおうちであること」さえ、まったく保障されていないからです。

先般おこなわれた名古屋市からの説明会でも、市の担当者は学童保育としての機能を果たすために為に最低限必要な専用室の確保すら保障できないと明言しました。
その上、日頃私たちの子どもたちの生活を支えてくれている学童指導員の切り替え後の身分保障も何ら考慮されていない、まったくお粗末で自分勝手な施策案です。

このような名古屋市からの提案は、学童保育に子どもを預ける保護者そして関係者は、全く受け入れることは出来ません。

全国のみなさんにお願いです。
この名古屋市のパブリックコメントに対して、無理な一体化に反対する意見を提出して頂き、名古屋の学童っ子の生活の場と、学童指導員の生活を守って頂きたいのです。

パブリックコメントへの意見投稿は簡単です。さらに名古屋市民でなくても大丈夫です。
意見内容も名古屋市学童保育連絡協議会から例文集が出ていますので、それを書き写していただくだけでも十分です。
是非是非よろしくお願い致します。m(__)m

以下に関連URLを掲載します。

名古屋市のHP(このパブリックコメントの情報ページ)

 ⇒http://www.city.nagoya.jp/shisei/pub/boshuu/hokago/



2008-05-25(Sun)

こんな地震の後だから

阪神大震災のあと、木造建築や瓦屋根へのバッシングともイジメとも言うべき拒絶反応があった。
今回の四川地震についても、こういう理不尽なことがおきるのではないかという心配もあり、少し書いておきたい。

■木造建築は地震に弱いか?

阪神大震災を見て、「シメタ!」と思ったかどうかは定かではないが、住宅メーカーあたりが盛んに流したデマが「木造は地震に弱い」というもの。
たしかに、震災の報道や写真を見れば、大破した木造の家をたくさん見ることになり、こうしたデマは信憑性をもってあっという間に定着してしまった。

他にも、瓦屋根は重いから地震に弱い、という話もまことしやかに流され、被害にあった淡路島にとっては、泣きっ面に蜂。島の重要産業に、壊滅的な打撃を与えた。

これは、重大な問題を意図的にすっ飛ばして、なんでもかんでも木造は弱いと決めつけている。

① 木造建築の絶対数が多いから、被害も多かったということ

 100軒のうち何軒こわれたか、という被害率で見ると、木造は必ずしも弱くなかったことがよく分かる。

songairitu.jpg
清水建設(株)和泉研究室より) クリックで拡大

表の真ん中あたりを見ると、全壊率は、木造で4.42 鉄筋コンクリートで5.58 鉄骨造で5.14 軽量鉄骨造で5.06 となっている。

② 「古い」木造建築の問題は、業者のモラルの問題

1981年の建築基準法が改定される以前の木造建築は、たしかに耐震性に問題があった。

基準も緩かったし、なにより、検査も無くやりたい放題だったので、違法建築、手抜き工事が異常に多かったからだ。
ようやく、木造でも検査をするようになったのは、2000年以降のことで、ほんの最近である。

だから、、被害全数ではなく、非常に大きな揺れになったときにどうか? という率で比較すると、たしかに木造は分が悪かった。

表で言うと、中段の右の方にあたる。
なるほど、ここを見ると、木造は揺れの大きさによって、17~86という数字になっているのにたいし、鉄筋コンクリート3~25、鉄骨4~43、軽量鉄骨3~47となっている。
ただし、81年以降の木造は、1~42であり、震災後の2000年以降は、より強度が向上していることは、まず間違いない。

つまり、ここで言いたいのは、古い木造建築が大きな揺れに弱かったのは、木造という構造や材料に原因があったのではなく、やりたい放題だった業者の問題だったということ。

③伝統建築の倒壊は、様々な理由がある

一般的な古い建物だけでなく、戦前に建てられた伝統建築(いわゆる古民家など)も、多く倒壊したことが報じられた。
特に、北淡町の映像でそれは強調されていた。

もちろん、中には本当に弱い伝統建築もあったと思われる。大工の伝承と経験と勘で建てる伝統建築は、強度のバラツキがあったことは間違いない。
ただ、実際に耐震診断をしてみるとわかることだが、決定的な弱点は、土台が腐っていたり、シロアリに食われていたりすることだ。

伝統建築は、基本的に床下を開放し、ネコやらトトロやらが歩けるようになっているのが基本。
それを、戦後になって、変なリフォームをして床下を塞いでしまった家が非常に多い。これは、家を腐らせているようなものだから、倒壊して当然なのである。

こうした事情をきちんと検討せずに、一概に木造は地震に弱いという言い方をされたのは、非常に残念無念。

④100kgの鉄と毛糸はどっちが重い?

という話を聞いたことが無いだろうか。文字で見るとすぐにわかってしまうけれども、言葉で聞くと、多くの人が「鉄!」と答えてくれる。
つまり、一度思いこんだ感覚は、理屈抜きで体に染みこんでしまうと言うこと。

もちろん、同じ100kgならば同じ重さであり、これは、建築の構造でも言える。
同じ強さに設計すれば、だいたい同じ強さなのである。

厳密には、いろんな特徴の違いはあるけれども、同じ強さの地震を想定して、同じ程度の被害にとどめるように設計すれば、同じような強さの建物ができるのである。
こんなあたりまえのことがわからなくなるほど、「コンクリートは強くて木は弱い」、という戦後のゼネコン思想とも言うべき妄想は根強い。

私は、設計する家は法律で義務づけられていなくても、全部構造計算しているから、自信をもってそう言える。


■なぜ、木はイジメられるのか

1950年代に、国策で植えられた杉や桧は、今、立派な建築用材になる木に育っている。
国策で、どんどん植えろ、といって、広葉樹の綺麗な里山を片っ端から針葉樹の山に変えて、なんと、日本国土の4分の1を植林の山にしてしまったのである。

そんなこんなで50年を経て、やっと育った木は、なぜかイジメを受けている。これは、多くの方が想像するとおり、高度経済成長のせい。

ちまちまと木造の家を建てるよりも、コンクリートで新幹線や大型建築を建てまくった方がはるかに儲かった。
だから、日本の建築技術の主流は、こぞってコンクリートと鉄の世界に進み、木は場外へ放り出された。

場外では、建築のことなんてろくに知らない建売業者が家づくりの分野を担った。
そして、その結果が、上に書いたような欠陥建築の蔓延だったわけだ。


さらに、1980年代に入ると、アメリカ様からの依頼(脅迫)が始まった。
大手の商社を介入させて、アメリカから大量に木を購入し、在庫する。値段も安いし、注文すればすぐに現場に届く。
これは、注文を聞いてからおもむろに山で丸太を伐っていたような国産材の世界は、まるっきり太刀打ちできなかった。

こうして、ゼネコンとアメリカの二大勢力にいじめ抜かれた日本の木は、自分で文句を言うわけにもいかず、山でじっと立っている。
ただし、時々激しい怒りを爆発させるときがある。鉄砲水や土砂崩れだ。

もともと、植物によって固定されていた山の土は、人工的に植林された時点で弱くなっている。
それが、管理されずに放置されると、災害の温床になってしまうのである。
今回の四川地震での、ひどい土砂災害も、もしかしたら、山の管理に問題があったのではないかと想像される。
もしそうだとしたら、四川地震の教訓は木の家が弱いと言うことではなく、木を上手に管理して使わなくてはならない、ということになるだろう。


■木に触れること

たぶん、生まれてから木にさわったことのない人は、めずらしくないと思う。
木だと思っていても、ただのプリントだったり、良くできたプラスティックだったり、中身は木でも樹脂の塗装で覆われていたりで、木そのものにさわる機会はなかなか無いはずだ。

普通の生活で木にさわれるとしたら、東急ハンズやホームセンターなどの木材コーナーへ行くか、ホームページなどで無垢の木を使った家具屋さんを捜して見に行くくらいだろう。
それでも、日本の山でいじめられてきた杉や桧にあえる確率は、半々といったところ。

私自身は、常に木に囲まれているから、木のない生活というものが考えられないけれども、ビニールと合成樹脂に囲まれて暮らしている方は、ぜひとも木に触れてみてほしい。
できれば、店先でちょこっとさわるのではなく、杉の木の床をさわり、歩き、転がってみてほしい。

yuka.jpg


最近は、私と同じように、国産の木にこだわって作っています、という設計や施工の人もぼちぼち増えているので、ホームページで探せば、近くで見学会などをやっているかもしれない。
(あとの営業には責任もちませんが・・・)

関西の方には、こんなお知らせもどうぞ 

木の良さを語れば本が書けるので、ここでは「とにかく触れてみて」と言うだけにしておくけれども、それをきっかけにして、虐げられてきた日本の木を見直してもらえればこんな嬉しいことはない。



2008-05-24(Sat)

四川地震と核兵器

前の記事で、意味深な異説を紹介したまま、しばらく更新ができなかったので、誤解を招かないように、もうすこし四川地震のことを書いておきたい。

■断層と活断層

一般に、地震の原因は活断層であると言われているが、これはどうやらマチガイらしい。

活断層は、もっと深いところの断層帯(構造線)が動いて地震がおきた結果、その断層が地表面まであらわれたもの、ということ。
つまり、原因は、10km以上深いところにある断層帯であり、地表面にあらわれた活断層は、その結果に過ぎないということだ。

竜門山断層帯は、長さ200km幅50kmとか言われているので、日本で野島断層とか言う場合の活断層ではなく、原因になるほうの断層帯にあたる。
日本の地震をおこす断層帯はというと、だいたい1000年に5m~10mくらい動いているらしい。
それに比べて、竜門山断層帯は、ここ1000万年ほどは1000年に1mくらいで、確かに「死んだ」断層と言われるのも分かる。

「死んだ断層」揺れた 主な活動は恐竜時代 四川大地震 
2008年05月21日 朝日

大きくは、インド亜大陸がユーラシア大陸を、ゴリゴリと押してきてユーラシア大陸の地殻がボキボキ折れて、折れた断層帯がときどきズルッとずれるというのが原理のはずだから、その意味では四川省あたりが地震の巣になるのはわかりやすい。

GPS-1.gif


しかし、1000万年もあまり動かなかった断層が、一気にこれほど大きなズレをおこしたことは、おそらく世界中の地震学者や地質学者や地球学者が頭を抱えることになるだろう。
インドのほうの動き方の角度が変わってきたとか、フィリピン海プレートのほうが東から押してきたのだとか、どんな説が出てくるかは分からないけれども、今後を待たねばならない。

世界の震源分布とプレート 


■地震と核兵器

そんな、不可思議なところのある地震であることとあわせて、四川省が中国の核の拠点だったことが明らかになってきている。

米国、四川省内の核関連施設の状況注視と 大地震被害受け 
2008.5.17 CNN

日本の各紙でも、各施設に被害という公式発表は報道されているが、さすがにアメリカは先刻承知のようだ。


大きな地図で見る

このグーグルマップの中心あたりが震源のブン川県。ここを中心に、南西~北東に伸びる谷筋が、竜門山断層帯のようだ。
CNNの言うことが本当ならば、この地図の中に核兵器製造工場などがあることになる。
地下核実験で地震が誘発されたというのは、真偽のほどは分からないけれども、少なくとも、チベットの弾圧と今回の地震への中国政府の対応は、この核兵器の影と関係ありそうだ。

つまり、この地図に示された四川省とチベットの境界付近に、核兵器の製造工場や、実際の配備がされていたならば、チベットの問題は中国政府にとって単なる民族問題ではないことになる。
核兵器をもったまま実質的な独立状態にでもなってしまったら、中国にとっては、だれかの首を飛ばすくらいではすまない国家の一大事だ。

そんなところで、今度は大地震がおきたのである。
中越地震のときに、安倍晋三が脇目もふらずに原発に駆けつけたように、為政者にとっての地震問題とはすなわち核問題なのだとういことを、理解しておかなくてはならない。

そもそも、なんで地震学やら地質学が長足の進歩を遂げているのかというと、原発や核関連の施設、また核廃棄物の処理などのために、どんどん研究が進められているからだ。
家づくりや一般の建築については、その研究成果のおこぼれをもらっているに過ぎない。

だから、核兵器工場のある四川省で、未曾有の大地震がおきたとなれば、国家のトップが交代で出ずっぱりになったとしてもおかしくはない。
数日間、海外の援助隊を入れなかったのも、この辺に原因はあるように思われる。

こんな重要なものならば,チベット方面などに置かずに北京の近くに設置しておけば良いのに,と思う人はいないと思うけれども,これは,日本でも原子力施設は東京から少しでも遠いところに作るのと同じ。
なにせ,東京の電気を新潟の活断層の上で作っていたのだから。


■ここぞとばかりに中国バッシングをする週刊新潮のたぐい

週刊新潮の見出しはこんな感じだ。

「帰れ!」と罵声を浴びせられた「日本の援助隊」
救援物資は「ボランティア窃盗団」「横流し」で消える
「3万人兵士」が隠蔽する「核施設とダム」被害
「大地震発生」でも帰国しなかった「北京日報」訪日団


まだ内容は読んでいないが,オニのクビを取ったように喜ぶ編集者の顔が見えるようだ。

これ以外にも,私もっとも嫌いなジャーナリストのひとりである櫻井よしこも,中国政府が日本などの救援隊を受け入れなかったことを,嬉々として書きまくっている。

最近テレビで騒がしい青山繁晴は念が入っており,中国陸軍が生き残りのために反日を主張し,その結果日本の救援隊を受け入れなかったなどと書いている。
ならば,なぜ日本の救助隊を各国の中で一番最初に受け入れたのか?

まあ,こうした連中が一斉にこうした声を張り上げるのは,地震発生と同時にわかっていたようなものだ。
にもかかわらず,受け入れを拒否した中国政府には,相当の「事情」があったと見るべきであり,その最大の事情が,核施設であったことは,想像に難くないわけだ。

ただし,ちょっとだけ別の視点も考えると,やはり現場は大混乱していたということはあると思う。
なにせ,阪神大震災の10倍~20倍の被害が出ており,しかも,震源地がブン川という山間の都市であるという悪条件が重なっている。

今でも,地滑りでせき止められた川がダムになり,いつ決壊するかわからない状態のところがたくさんあるようだ。

学校での死者6581人 土砂ダム70万人に脅威 四川大地震 
2008.5.24 産経 

中国四川省大地震による土砂災害等関連情報(京大防災研) 

当然,道路はズタズタで,数日間は,なにがどうなっているのか,全体像を把握することもできなかったはずだ。
現場責任者になったつもりで想像してみると,こんな状態で,何かあればバッシングしてやろうと手ぐすね引いているような国の救助隊の受け入れをためらうのは,わからないでもない。

救助隊はプロであり,いわゆるボランティアの問題とは別ではあるが,日本国内でも,ボランティアの受け入れに現場は苦慮していることも,思い出す必要はあるだろう。

人命第一で,とりあえず救助を最優先しなかった中国政府の対応は,決して正当化できないし,それどころか,それが核施設のためだったという疑惑すらある。

だが一方で,もしも救助隊が二次被害で全滅などしようものなら,喜び勇んで中国バッシングを煽りまくりそうな,日本の自称文化人やらマスコミやらがいたことも,中国をして受け入れをためらわせた一因でもある。
だから,日本の救助隊が生存者を救出できずに無念の帰国をしなけらばならなかったことの,幾分の責任は,新潮やら櫻井某やらのような連中にもある。


■アメリカの動向

四川省では二時被害の危険性と,必死の救助活動が続く中,これまでの流れであれば前面にでて救助のニュースが流れそうなアメリカの名前が出てこない。
なんと,50万ドルというお茶を濁すにもお粗末な義捐金を渡したっきりだ。

その影でしているのは,北朝鮮へのプッシュである。後ろ盾の中国が大混乱している間に,ちゃっちゃと核の申請をさせようという狙いだ。

北朝鮮の核申告、実現近いと期待・米大統領報道官 
2008.5.24 日経

チラ見せをして,ちょっとでも高く身売りをしようという金正日にしてみれば,今回の地震は晴天の霹靂であった。当分,中国は北朝鮮にかまっている余裕はなく,丸裸の北朝鮮など,衣をはがした天ぷらそばのエビのようなもんで,実にショボイ実態がむき出しになる。
金正日は,一気にアメリカに買いたたかれ,おとなしく中国の属州のようになるしかなくなるだろう。

一方中国にとっての北朝鮮は,自民党にとっての暴力団みたいなもので,表向きできないことをやらせて敵の譲歩を引き出すための道具なのだから,おとなしい属州になってしまっては存在価値がない。

だから,中国政府は今のアメリカと北朝鮮のやり取りを,キリキリと歯ぎしりしながら見ているだろうけれども,いかんせん,手を出すどころではない。

アメリカにとっては,このところ押されっぱなしの対中関係を,なんとか有利に立て直す絶好の機会だと思っているのは,まず間違いないだろう。
被災地が苦しんでいるのを横目に,27日からはヒル次官補が北京に行くらしい。
中国がアメリカの言うことを聞けば,第2弾の援助をだすけれども,あくまで北朝鮮をカードとして残そうとするならば,50万ぽっきりだぜ,という脅しをかけに行くのではないか。

ここまでアメリカが強気に転じたと言うことは,この地震で,例の衛星撃墜装置が損傷したのでは,という気がしないでもない。

いずれにしても,この地震をキッカケに,米中関係は大きく変わるような気がする。
そして,それが新潮などの,根性ポチ色な連中がことさらに中国バッシングをやらかしている理由でもあるのだろう。


■それにしても,被害はものすごい

死者8万人を越えるという。
ウチの近くで8万人というと,ちょうど千里ニュータウンあたりの人口にあたる。

怪我人は現時点で20数万人。
茨木市の人口が27万人くらい。

避難所にいる人だけでも,550万人。おそらく,避難所にたどり着けない人も沢山いるはず。
大阪府の人口が,880万人。兵庫県が550万人。

そして,今後の最大の脅威が,ダムや土砂ダムの決壊だ。
万が一のことがあると,本震での被害以上の災害になる可能性もある。

そう思いながら外を見ると,ヒドイ雨だ。
うわあ,こんな雨が四川で降ったら,ヤバいぞと天気情報をみると,成都ではそれほどヒドイ雨ではなさそうだ。でも明日は雨。

これ以上酷いことにならなければいいのだけれど。




2008-05-19(Mon)

四川大震災と三峡ダムのことなど

四川省地震について、なかなか全体像がわからない。
まだ、把握できる状態ではないのだろう。

四川省の面積は 約48万5千平方キロメートル 人口が8千800万人程度だそうだ。
日本の面積が 37万7千平方キロメートル 人口が1億2千700万人余りと比較すると、いかに大きいかわかる。
成都は1000万都市だそうだから、東京並みの大都会だ。

何も知らないで、四川省と聞くと、どんな場所か想像ができないが、少しはイメージしやすい。

これだけ人の多いところで、長さ100キロ、幅30キロの範囲、しかも深さ10Km以内で推定6mものズレをおこしたことで、今回のような壮絶な被害が出た。
阪神大震災が、長さ約40キロ、幅約10キロ、震源の深さ13Kmでずれはで最大2.1メートルだったそうだから、四川地震のすさまじさがわかる。

長さ100キロ・幅30キロの断層動く 名大解析 
2008年05月13日

四川大地震の断層、地表に到達 現地で静岡大教授確認 
2008年05月17日朝日

しかも、断層が動いた時間が45秒もあり、周期の長い揺れになったと思われる。
周期が長い、ゆっさゆっさという揺れは、老朽化した建物を破壊しやすいという特徴がある。
これももまた、被害を大きくした要因なのだろう。

それにしても、このまま行けば死者が10万人に迫る勢いで、数百万人が避難生活をしている状況は、1923年の関東大震災をも凌ぐ被害の大きさだ。
さすがの台湾さえも、支援をおこなっている中で、ひとり静かな国がある。

そう、アメリカである。

ここ数年のアメリカの中国政策を見ていれば、すぐにでも巨額の援助をするように思われたが、なんと50万ドルを赤十字に渡しただけ。
小さい国や私企業でも、数千万や数億という援助をしているなかで、ほとんど援助拒否に等しい態度である。

地震そのものについても、

揺れの範囲、日本列島すっぽり 四川大地震で米機関推計 
2008年05月18日 朝日
最大の揺れは日本の震度換算で6弱程度で、震源から約80キロ離れた大都市の成都は同5弱程度と推計された。
専門家は「断層の真上では、日本の震度で6強や7の揺れが起きた可能性が高い」としている。


と、被害状況から考えると首を傾げるような発表をしている。


一方、中国はトップが、他のことをほっぽり出して、交代で陣頭指揮をとっている。
まあ、シカトされるよりはましかもしれないが、なんでここまでするんだろう? という感じもする。


この二つから考えられるのは、四川には「何か」がある、ということだ。
それを、把握しているのは、アメリカと中国のトップ。

中国トップは、「何か」をまもるために現場に張り付き、アメリカは「何か」のために中国が膝を屈して泣きついてくるのを待っている。


で、いったいこの辺になにがあるのかと眺めてみると、三峡ダムと今回の地震の関連を述べているサイトが結構ある。

一般的にダムと地震の関係については、私の初めて知ったのだが、普通にありうる話らしい。

ダムが地震を起こす (樫田秀樹氏ホームページ)
週刊プレイボーイ03年7月8日号

三峡ダムについても、確かに懸念されてきたようだ。

三峡ダムの早期完工、問題はないか? 
2006/07/14  janjan

さらには、原因となった龍門山断層は、プレートテクトニクスで説明されるとなるほどと思ってしまうが、実は歴史上動いたことが無い断層らしい。

震源断層、歴史上活動なし=予知連で報告、「非常に珍しい」
2008年5月19日時事通信


ただし、地図を見ると、三峡ダムから震源までは直線距離で700Km以上離れている。
これは、仙台のダムが原因で神戸で地震が起きたような話で、重量や水の浸透ということだけでは、説明できない。
どうやら今回に関しては、中国バッシングをしたい連中の便乗騒ぎのような気もする。


とすると、何だろう。
この地域、広く見れば、厳しい弾圧を敷くチベットは、四川省の西側になる。
成都からラサまでは1200キロほどあるけれども、省としては隣接している。

やはり、普通に考えると、四川省での災害からくる無政府状態と、チベットの反政府運動との連動を抑える目的で、胡錦濤や温家宝が現地で目を光らせている、と見るべきか。
アメリカは、あえて事態の混乱を待ち望み、震源地が大量の難民で無政府状態に陥り、チベット人が決起するような状態を、誘導しているのではないか。

そして、いよいよ中国がアメリカに泣きついたところで、チベットは生殺しにして切り捨てる。同時にそのタイミングで、四川にもドカンと支援を投入する
そうやって、アメリカは中国に恩を売り、もちつもたれつの関係を築きたいのではないか。


それにしても、これほど四川やチベットに中国政府が敏感に反応するのは、やはり何かがあるのではないだろうか。
グーグルの地図で見れば、なにも書いていない四川とチベットの省境なのだけれども、こんなことを言う人もある。


四川地震異説 (日本の風景、世界の風景)

⑥核兵器地下爆発実験失敗説
地下核実験の目的は、新型核兵器の爆発実験意外に、古い核兵器を爆発処理し、新型核兵器をそろえるためである。地下核実験で生じる波は、地震を誘発する危険があるといわれているが、これまでには、そのような誘発地震はなかった。しかし、今度の秘密地下核実験が、四川省大地震の間接原因であったのか、なかったのか。十分な検証が必要、とアメリカは言うだろう。中国は核実験はしていなかった、と言うであろう。
中国では原子力発電所を21基まで増やしたが、使用済み燃料プルトニウムを処理するために、水爆を増やした。
中国の核兵器研究施設は四川省にある。チベット自治区には実験設備があり、古い水爆を処理し、原発連動の新型水爆を保管している。核ミサイル発射基地もチベットの地下にある。

このような新型核兵器の地下核実験の失敗が、四川大地震を誘発した、とする国際的批判に、中国政府は、チベット自治区・四川省のいかなる核施設にも全く異常がないと公式発表した(2008.5.18)。このことは、核関連物質は四川省、核廃棄物はチベット高原にあるとする、専門家の見方を一部肯定したことになる。
なお、中国が外国からの救援隊を地震発生から3日後に地域を限定して受け入れるようになったのは、四川省とチベットの核関連施設の隠蔽をしていたためであろう。


なるほど、はっきりした根拠はもちろん無いけれども、はるかかなたのダムとか、活断層の突然変異よりは、ありそうな話であり、全てのストーリーと符合する。




2008-05-15(Thu)

サクラ色のちょっと変わった聴き方

私のようなオッチャンでも、サクラ色という歌は知っている。

実は、昨日「光州5.18」を見た帰りの電車の中で聞いていた。恐ろしく安い機械(音楽用のUSBってなんて呼ぶんだったか・・)なので、左右のバランスが悪いのだけれども、周りがうるさいからあまり気にならない。

そんな風にして、アンジェラ・アキのサクラ色を聞いていた。頭の中は、まだ光州5.18のまま。
すると、なんとも不思議なことに、頭のなかの光州の映像と、サクラ色の音楽がぴったり。
まるで、このために作ったんじゃないの?と思うくらい。

光州を闘って生き残った女性(劇中ではパク・シネ)の歌のように聞こえてしまう。

pakusine.jpg


もちろん、アンジェラ本人はそんなつもりで作ったのではないだろうし、ホームページを見ても、ワシントン時代のことを歌ったと書いてある。

にもかかわらず、サクラ色だけでなく、たとえばモラルの葬式などを聞いても、目の見えないチャンスの母が登場したのかと思ってしまう。

まったくの偶然であり、私の思いこみであることは承知のうえだけれども、これから「光州5.18」を見に行く人は、ちょっとお試しあれ。


2008-05-15(Thu)

「光州5.18」

鎮魂歌というものは、多くの場合 魂を鎮めることはない。
鎮めても鎮めきれない魂を伝えるためにある歌 と言ったほうが良いのかもしれない。

「光州5.18」は、1971年生まれの監督によって撮られた。
当時9才のキム・ジフン監督がこれを撮り、28年たった今、韓国では大ヒットしているという事実が、この映画が鎮魂歌であることを証明しているのだろう。


普段は仕事に追われて、映画なんて縁のない生活をしている私が、この映画を見たのは本当に偶然だ。
たまたま時間が空いたので、十三に「靖国」を見に行こうかとおもったら、上映時間が合わなかった。そのままではシャクなので他のタイトルを眺めていたら、「光州」という文字が目に刺さったのである。

なぜ、刺さったのか。
光州市民蜂起は、私の生き方に、とんでもなく大きな跡をのこした出来事だったからだ。

キム・ジフン監督と比べれば、私は光州での出来事をリアルタイムで感じることのできる年齢だった。
気の重い受験勉強からやっと解放され、きょろきょろと世の中を見回し始めたばかりのころだった。

しかし、当時の報道は、何が起きたかをほとんど伝えなかった。
「光州5.18」のホームページでも、当時の新聞報道を掲載しているが、暴動が起きて軍に弾圧されたという程度にしか報道されていない。
27日に空挺部隊が突入した際の死者も、その後の軍の発表ですら189人、巷では2000人を超えると言われているのに、日本の新聞報道では4人とか16人などと書いてある。
当時新聞記者だった板垣英憲という人も「詳細は伝わってきていませんでした」と書いておられる。
要するに、日本のマスコミは軍事政権の発表を垂れ流していただけだったということだ。

そのせいだけにはできないけれども、私の80年5月の記憶の中には、光州はない。
数ヶ月遅れで何があったのかを知るまで、光州のことは知らなかったと言っていい。

だから、数ヶ月遅れで何があったのかを知ったとき、いったい俺は何を見て生きてきたのかと衝撃を受けた。
そして、さまざまな機会をとおして光州であったことを知るにつけ、忘れることのできないものとして、私の血肉のなかに染みこんでいった。なかでも「光州5月民衆抗争の記録」 は、非常に詳しい情報を提供してくれた。


そんなことがあったから、この映画のストーリーも、始まって10分くらいで想像はついた。
展開は想像できたけれども、登場人物のリアリティーに完全にはまってしまった。

たぶん、こういう人たちがいたんだろうなあ、という感じの連中ばかりが登場する。
ちょっと違うのは予備役大佐のパク・フンスくらいだ。
この役は、徴兵制のある韓国では、普通のオッチャンが普通にソルジャーになるということを、シンボライズした役だったように思う。


今、日本でこの映画を見る人たちが何を感じるのか、私にはわからないが、たぶん、過去に起きた悲劇を悲しむというスタンスになるのかもしれない。

私が、前半ののどかでオバカなシーンを見るのが辛くて、後半はほとんど涙が止まらない状態だったのは、ちょっと違う意味合いもある。
ほぼ史実であるだけに、もちろん単純に悲しいシーンということもあるけれども、それ以上に私の心に響いたのは、人間の可能性と、それ故の悲しさとでも言ったらいいのだろうか。

頭で考えたら、空挺部隊を相手に武器をとって抵抗するなんて、できるものではない。
でも、自分や家族の尊厳のためには、それをやってしまう人間の可能性。
それは、80年の光州に始まったことではなく、50年代~60年代の日本も含めて、世界中でそういう瞬間は訪れた。

その瞬間に、普通のオッチャンに宿る魂は、なにも特殊なものではなくて、普通の人間の輝きなのだと思う。
そんな輝きを見る瞬間があるから、やはり人間やめられないのかもしれない。

でも、その輝きはの結末は、必ず悲劇が待っている。
その悲劇は、光州のような惨劇だけではない。
勝利もまた、悲劇の始まりになるという、多くの事例を私たちは嫌と言うほど見せられてもいる。

かつて八路軍が艱難辛苦の末に勝ち取った中国が、今チベットを差別し弾圧する現実は、輝きは一瞬しか光を放たないということを、たしかに証明している。
この類は、挙げればきりがない。


それでも、やはり私は人間に絶望したくない。
悲しい瞬間にしか、その輝きを見ることができないという矛盾からは逃れられなくとも、今なお、イラクで、アフガニスタンで、チベットで、ミャンマーで、あるいはガザで、その他あまりにも多くの場所で、圧政と死を強制されている人たちがいるという現実。
光州市民を虐殺しクーデターで政権を簒奪した全斗煥を承認し、アメリカの戦争にはともに侵略に参加し、アメリカと手を結んだ中国には文句の一つも言えない、この国に住む私が、殺されゆく人々が放つ光に希望を感じるというこの大矛盾。

どうしたらいいかなんて分からないけれども、絶望なんてしなくて良いんだよ、という80年光州の魂を、今の私にあらためて伝えてくれる映画だった。
なんだか、支離滅裂になってきたけれども、ぜひ、多くの見て欲しい。

ちなみに、新梅田シティーのガーデンシネマは、水曜日は1000円なので、お財布の寒い方は利用されてはいかが。






2008-05-08(Thu)

中国脅威論者の憂鬱

胡錦濤が来日し、中国脅威論者はここぞとばかりに奮起しているかに見える。

が、どうも迫力に欠けるようにも思える。
2005年に、いわゆる反日運動が中国で起きたときの双方の感情的で異様な盛り上がりに比べると、みょうに「お行儀がいい」。

ウチの事務所のほど近くにある中国領事館分室の前も、2005年の時は機動隊が張り付いていたが、今は静かなもの。

本気でチベットを考え、本気で胡錦濤に怒りをぶつけている人たちも、中にはもちろんいる。
私とて、仮に亡命政府がCIAの援助で成り立っていたとしても、それはチベット人が差別と弾圧の対象になることとは別だと言うことは理解している。
チベット弾圧の功績で最高指導者に上り詰めた胡錦濤が、よりによってパンダで誤魔化そうという人をバカにした話には、全く腹も立つ。

なのに、なぜか今回は中国脅威論者の勢いがない。
まるで、予定調和の抗議活動に、一部の本気な人たちを押し込めているようにも見える。

また、今回の胡錦濤訪日の露払いをしたのが、なんと中曽根康弘であるということも、不思議な感がある。
いわゆる親中派ではなく、右翼の親玉と言うべき中曽根が、直前に訪中しているのである。
すこし以前を思い起こせば、極右の期待を一身に集めた安倍晋三が、真っ先に取り組んだのが訪中だった。


ところで、一時どん底まで落ち込んだ日本の株価は、一段落しているようだ。
1万円を割るのかと思っていたら、いつの間にか1万4千円台を回復している。

だれかが日本の株をどっさり買い込んだから、回復したわけだ。
だれが買ったのか。

投資主体別売買動向 

一目瞭然で、外国人投資家が、4月に入って急に買い込んでいるのがわかる。
しかも、その額は、取引全体の50%ちかい。

取引規模の半分近くを外国人投資家が占める状況は、昨日今日に始まったことではないということも、この資料からわかる。
驚くなかれ、日本の株式の半分は、外国人投資家が売り買いしているのである。

さて、この外国人投資家とはだれか?
正確にはわからないが、従来のアメリカ資本は、サブプライムで火がついて、それどころではないだろう。

まず思いつくのは、中東のオイルマネーだが、もう一つ、中国投資有限責任公司という存在を忘れてはいけない。

中東、中国の政府系ファンド 低迷日本株の救世主 
2008/2/28 J-CAST

昨年1年の外資系の買い越しが5兆円程度。昨年11月に設立された中国投資有限責任公司は、さしあたり3000億円以上を対日投資し、さらに今年2月には1兆円規模で日本株を買うと発表した。

中国投資有限責任公司、国際帝石など日本株投資を検討=英紙 
2008年 02月 25日 ロイター

 中国の政府系ファンドである中国投資有限責任公司は、100億ドル規模の日本株式を取得する計画で、国際石油開発帝石ホールディングス株式の大量取得を検討する可能性がある。英紙タイムズが23日、渡辺喜美金融担当相に近い匿名の関係筋の話として伝えた。
 それによると、中国投資は「かなりの量の」国際帝石株式を含め、複数の東京証券取引所上場銘柄に投資する可能性があるという。
 中国投資は、当面は東京市場の上場銘柄を中心に投資し、いずれは不動産などへの直接投資にも移行する方針。今月末までに、東京での投資を担当するファンドマネジャーについて発表する見通しだという。


これはもう、首根っこをつかまれていると言っても過言ではない。
アメリカがすでに中国なしでは生きていけないように、日本もまた中国の資金なしでは1日も生きられないようになってしまったのである。

少々うがった見方をするならば、本来なら「うるさい」連中は、中国投資有限責任公司の投資情報を流してもらって、黙らされたのかもしれない。

中国と聞いたら条件反射で噛みつくネットウヨのような連中は、ある日切り捨てられて、いままで中国脅威を煽っていた「エライ」奴らは手のひらを返したように「戦略的互恵関係」と言い始める のではないかという気がしてならない。
中国の「脅威」は、中国脅威論者が考えているほど生やさしいものではない。



2008-05-06(Tue)

硫化水素より怖いのは

4月の硫化水素自殺は50件以上にのぼるとか。5月に入っても、連日のように報道が続いている。

自殺の場合、報道が新たな自殺を誘導することもあるそうで、ネットでの情報のみならず、やたらとニュースになったことも、急増した原因かもしれない。

しかし、かりに1ヶ月で50人、1年で600人が硫化水素で亡くなったとしても、自殺してしまう人の2%に過ぎない。
本当に怖いのは、硫化水素自殺のさらに50倍もの人が自ら死んでしまう、この現実だ。

自殺者数は、平成15年の3万4千人あまりをピークに16年以降は微減しているように見えるが、人口当たりの率では横ばい。
また、平成19年の9月までの統計では8%ほど前年比で増えている。

平成18年中における自殺の概要資料
月別自殺者数の推移【平成19年9月】

自ら死ぬ人もいれば、やけっぱちで人を殺してしまう人もいる。

明るい少年が“女性の天敵”に変わるまで 
2008.5.6 産経

金を奪うための犯行とされているが、ほとんど捕まえてくれと言わんばかりの杜撰なやり口である。

こんなことを書くと、「最近は物騒になって・・・」という決まり文句のようになってしまうが、これはちょっとちがう。
つとに指摘されることだが、刑法犯は減り続けている。

平成19年上半期の犯罪情勢
(125ページから統計)

もっとも、犯罪の統計というのは、非常に恣意的で、多く見せたいときは微罪でも統計数にカウントし、そのために検挙率が下がってしまったら、微罪はカウントしないというような操作が行われているらしい。

それを頭の片隅に入れつつ、統計を見ると、平成14年(2002年)をピークに、総数も凶悪犯も減少している。
平成14年 総数 2,853,739  うち凶悪犯 12,567  うち殺人 1,396
平成18年 総数 2,050,850  うち凶悪犯 10,124  うち殺人 1,309
平成19年は上半期しか発表されていないが、前年の上半期よりもやはり減っている。

凶悪犯の類は、カウントの誤魔化しもできないだろうから、明らかに減少している。
殺人以外も、強盗、放火、強姦ともに減少。
窃盗も詐欺も恐喝も減っているが、唯一増加傾向にあるのが、暴行犯だ。

金を取るとか、なにか必要に迫られる犯罪というよりは、頭に来て殴るというような犯罪だけが、どんどん増えている。
殴られる方もたまらないが、殴る方もたいがい何の得もないだろうに、こうした暴行犯だけが増えるということは、まさに、ヤケッパチの犯罪と言えるだろう。

報道では、なんだか凶悪犯がどんどん増えているように見えるけれども、実際に増えているのは、ヤケッパチの暴行犯と自殺。

1日に8時間少々働いて、週に1日か2日は休んで子どもの顔を見て、家族を養い、死ぬまで生きる。
こんなささやかな望みが、ものすごい贅沢に思えてしまうこの世の中。

こんな世の中に、思いっきり不満をぶつけられないから、暴行や自殺が増える。
是非はともかく「反抗の季節」と言われた1960年代は、比較的自殺は少なかった。

自殺死亡の年次推移

「生きにくいのは社会のせいだ」と、今、胸をはって言おう。
言ってどうなるものではないけど、少なくとも、自分が生きていていいんだという確認にはなる。


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