2011-09-19(Mon)

6万人のチカラ


(毎日新聞より)

 震災から半年を過ぎて、これまで最大級の、しかも6万人からの集会が開かれた。
「さようなら原発集会」 実にシンプルだ。

今日は平日の休みだったせいか、震災から半年の報道番組が多かった。
見れば見るほど、なんで・・ という思いが強くなる。

半年、180日をかけて、何でこれしかできないのかという、もどかしさに気分が暗くなる。
すくなくとも、被災の全貌がわかった時点で、何兆円かの資金と、数千人の人員を投入し、自治体の自由に使えるようにすれば、180日という時間はまったく違ったものになったはずだ。

2次補正だ3次補正だと、もったいつけて、出し惜しみしながらちびちびとでも、結局は出すカネならば、なんで半年前にバシッとまとめて出してしまわなかったのか。
増税か国債か増税か国債か・・・ と延々と繰り返している間に、180日が過ぎていった。

しかも、その間に、自分たちの国会公務員宿舎だけは、粛々と105億円をかけて建設を始めているのである。その朝霞宿舎が、事業仕分けで凍結されていたのは周知の通り。それを解凍したのは、現在総理になってしまった当時財務相の野田であったことも周知の通り。

「事業仕分け」で凍結されていた「公務員宿舎」が野田新首相(当時財務相)了承のもと着工していた 

要するに、官僚の貯蓄である国家予算、とくに特別会計にメスを入れさせないがために、180日という時間が浪費されていったのである。

被災の悲しさから何とか立ち上がり、前に進もうとしたときに、この国の棄民とも言えるサボタージュは際だって実感されるだろう。大きな怒りの的になっていることは間違いない。

■■

その怒りが、よりいっそう大きな渦になっているが、原発災害への対応だ。
津波の害も、多分に人災の面があるけれども、原発は100%人災だ。
人災と言うよりも、わかっていたことが起きたのであって、東電と原発村による犯罪だ。

たとえば、こんな道を100キロで走ったらいつか事故が起きる、と多くの人が言っているのに「いや安全だ」と言い続けてついにひき殺してしまった場合、危険運転致傷罪か殺人罪だろう。
ところが、人類史上最大になるかもしれない災害を引き起こしておきながら、東電はいまだに犯罪に問われるどころか偉そうにふんぞり返っている。

その象徴が、60ページの請求書と160ページの説明書だ。
災害の賠償金を支払うために、被災者に配布した請求書のことだ。

合計220ページと言えば、両面コピーでも厚さ1.5センチ。こんなもの、常人に扱えるようなものではない。
しかも、読み飛ばして適当に書いてしまうと、「一度請求してしまうと、請求漏れがあっても二度と請求できない」というようなことが、こっそり書いてある。

暴走運転で通行人をひき殺した犯人が、犠牲者の家族に220ページの請求書を送るか?
そのなかに、一度請求したら二度とできないこととする なんて書くか?

東電も東電だが、それを許している政府も政府だ。
今頃になって、内容を改善するとか言っているが、見当違いも甚だしい。
改善とか何とかじゃなくて、政府が東電の資産を全部押さえて、そのうえで賠償業務に責任を負うべきだろう。

放射能汚染も深刻だ。

いい加減な「安全」基準もさることながら、何が起きているのかを知らせない、隠すという最悪の情報汚染が深刻だ。
放射性物質は、出てしまった以上は、なくすことはできない。除染をしたところで放射能を移動させるだけ。
原子炉に大穴があいてしまった以上は、とことん情報を調査し公開することが、基本中の基本。
その基本中の基本を、どうみても意図的に隠そうとしていることは、こうしたブログを見ているような人でなくとも、直感的に感じているだろう。

放射能汚染が深刻だということだけが、おぼろげに伝わり、その実態が見えない。
こんなに恐ろしいことはない。
だから、京都の大文字焼きや愛知県の花火のような、いくらなんでも というような反応までが生まれてしまう。

■■

放射能汚染に対する不安や恐怖だけで、6万人もの人が集会に参加したとは思えない。
もしそれだけならば、事故直後のほうがたくさんの人が集まったはずだ。
おそらくは、東電の傲慢さ、政府の情報かくし、そうした半年間の積もり積もった怒りが集結したのだろう。

それだけ、日本人も情報を見る目ができてきたとも言える。
政府発表は信用できない。
テレビや新聞は鵜呑みにできない。
東電は、本気で賠償する気はない。

しかも、この期に及んで新首相の野田は原発を存続させるという。

日本の戦後史は、やはり3.11をもって新しい段階に入ったのだろう。
この40年来続いてきた、ソフトな管理社会から、強権と抵抗の段階に。

まだまだ多くの山も谷も経験しながら、この世の中を生き抜く知恵を身につけていかなければならない。
あたらしいモラルを、生み出していかなければならない。

6万人の集会を見て、そんなことを感じた

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2011-09-16(Fri)

自衛隊は、武器を捨てて「国境なき救助隊」に

ツイッターで、社会批評社の小西社長にフォローしていただいた。
小西さんと言えば、もと反軍兵士として名を馳せた小西誠さんだ。

反軍兵士というのは、言葉だけ見ると矛盾しているようだ。
反軍ならば、ふつうは兵士にはならない。

だが、小西さんたちは自衛隊の隊員として、自衛隊の中で反軍運動をやっていた。
これが、なるほど大きな意味をもっていたのだなと感じたのは、実は一昨年の政権交代以降だ。
なぜなら、政権が変われば、官僚組織がサボタージュするのは分かっていた。鳩山が右往左往するのも、ある意味最初から想定内だった。

その官僚組織の中で、最強の部門はどこかというと、財務省という見方もあるが、もっと直接的には自衛隊だ。
自衛隊の幹部は武器をもった官僚であり、もし幹部があのタモガミみたいなのばかりで、新政権にクーデターを臭わせて脅迫すれば、その威力は財務省どころではない。

■■

そんなこんなで、自衛隊のことを考えていたら、ふと思いつくことがあった。

自衛隊を本格的な災害救助隊に作りかえて、同じ予算を投じたら、国内はもちろん世界中で大活躍できる。
もちろん、一切の政治的立場に関わらず救助する。
パレスチナでもイスラエルでも韓国でも北朝鮮でも。アフガン政府でもタリバンでも。

国境なき医師団ならぬ 国境なき救助隊である。
世界の災害救助の先頭に立つ国を、だれが侵略できるだろうか。
これが、最大の防衛戦略になるのではないか。

戦略というと、こういう話も思い出す。
ドイツでエコが進んでいるように見えるのは、環境分野を国家戦略にしたからだと、ある大学の先生から聞いたことがある。
つまり、軍隊ではアメリカにかなわないので、環境分野で世界のトップになり、プレゼンスを確保するために、エコに熱心なのだ。

このドイツのエコ国家戦略とフランスの原発が結託して「CO2による温暖化」詐欺が始まったと私は見ている。
ドイツ流のエコをあまりキレイゴトで考えない方が良い。世界に一定の覇権を確立するための国家戦略の手段としてドイツはエコを利用したのである。

同じことをしようというのではないが、「あの国はこういうことをやっているから文句を言いにくい」という関係性からは学ぶモノがあるのではないか。
自国の強みを生かして、他国から文句言われにくい環境を作り出す、というのはありうる考え方だ。

日本は厳しい自然環境で鍛えられた災害対応の経験がある。その点では、自衛隊はまさに命を自衛する部隊として献身的に活躍してきた。
その経験と技術を、より専門化して世界に貢献するのである。

自衛隊の災害救助の経験をより専門化して、世界のあらゆる勢力の災害救助の先頭に立つことができれば、日本はある意味で世界に冠たる国になる。
あの国はダメとか、あの国は真っ先にとか、ケチなことは言わない。北朝鮮で水害が起きたら、真っ先に救助に向かう。

そのためには武器は邪魔。武器を放棄することが自衛のための武器になる。
武器なんて持っていたら、アッチの国やコッチの国に行こうと思っても、入国を拒否されてしまう。
もう、すっぱりと、完全非武装に徹するのである。

これまで武器にかけてきた膨大な予算を、すべて救助の人員、教育、機材に振り向ける。
相当の雇用確保にもなり、国内での災害時には、素晴らしい働きを期待できる。
まさに、一石三鳥だ。

■■

それにしても、今回の震災対応、なかでも原発の対応をちゃんとしなくちゃ、それどころじゃない。
こんな状態で他の国に出かけていっても、あんた来るところ間違えてるよ と言われてしまう。

原発対応を、命がけでやらなければ、こうしている間にも汚染は広がり、人は被曝し続けている。
まずは、現実をまともに見て、受け止めて、公表すること だ。

腰が引けて、まず隠そうとする事故以来の姿勢は、野田内閣も予想通り変わっていない。
菅内閣では、はっきりと反旗を翻していた小沢グループなどの議員も、野田内閣になってから、妙におとなしい。
おとなしすぎる。はっきり言って 腹立たしい。

紀伊半島の水害も、想像以上に酷いことになっているようだ。
天川村からの情報では、山が裾から頂まで抜けている(一直線に崩れている)場所が、何カ所もあるそうだ。
当然ながら、作業用の林道もズタズタで、当分は木材の搬出もままならないようだ。

もう一つ奥の十津川村は、ニュースでも流れているとおり土砂ダムがずっと危険な状態が続いている。山の中なので、映像的に被害のひどさが分かりにくいが、情報を総合できる段階になれば、目を覆うばかりの惨状であろう。

こんなときに、武器を買っている場合じゃないだろう。
もちろん、家賃ただ同然の高級国家公務員宿舎を作っている場合でもない。

放射能の問題以外は、究極はカネの問題だ。
根本からすべてを組み替える国家戦略をもって臨めば、解決できる問題はたくさんある。

政治家に頼るなと言う意見もあるが、それはオカシイ。
政府が税金を握っているのだから、政府がナントカすべきなのだ。

にもかかわらず、松本龍や鉢呂吉雄など、どうにか働いてくれそうな大臣を、謀略を駆使して葬り去り、安住と玄葉というどうしようもない連中が、この国のカネを握っている。

挙党一致などと言う妄想に騙されて、おとなしくしていては手遅れになる。
この、あまりの悲劇の連鎖に、各界各層のなかに、憤りが渦巻いているはずだ。
官僚だって、全員が官僚主義のどうしようもない連中ばかりのはずはない。
惨状を目の当たりにした自衛隊員は、おそらく強烈な気持ちを持っているはずだ。

自分の意見をいうことがタブーであったこの日本で、それを破ることが、おそらく何かを変えていく始まりになる。
日本の日常の、ありとあらゆるシーンで、命がけで対応にあたる政治を求める声を上げよう。
それを妨げる、私利私欲と自己保身に凝り固まったシンジケートの存在を暴いていこう。

声を上げよう。

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2011-09-12(Mon)

放射能を怖がる奴に経産相が務まるか!枝豆幸夫

どんなに放射能が飛び散ろうとも、いかに放射性物質が付いた食べ物でも、「直ちに影響がない」と言い続ける「根性」なくして、経産相という大役は務まりません。そのくらい、日本の経済産業を担う大役には、分厚い面の皮が必要です。

原発はゼロにすべきとか、新規建設は無理とか、ましてエネルギー調査会に原発批判派を入れろなんていう、経済産業のケの字もわかっていない奴は、霞ヶ関から追い出して、とっとと北海道に追い返さなくてはなりません。



当然ですが、それは自分の身に降りかからない時に限ります。
なにせ、日本の経済産業を担う大役ですから、放射線防御は完璧です。いくら「直ちに影響が無い」とはいえ、これだけ防護服を着て、車からも5分以上は降りません。
当然です

経産大臣が原発反対派になったとたんに、(独)日本原子力研究開発機構なんていう本来は政府系の研究機関が、トンデモ無い研究結果をだしてきた。まったく、油断もスキもあったもんじゃない。こんなものを国民の目にさらしたら、本当のことがわかってしまってパニックになってしまいます。
誰がパニックになるかって? そりゃ 霞ヶ関と永田町に決まってるじゃないですか。

福島第一原子力発電所事故に伴うCs137の大気降下状況の試算

とくに、この地図。全部見ると、3月12日から30日まで、どれだけ放射能が飛び散ったか一目瞭然。
いくらホームページでわかりにくいところにこっそり出しているからと言って、ブログやツイッターであっという間に情報が広がってしまうから、きっちりと情報統制しないと、大変なことになります。
隠すべき情報は、徹底して隠す。
日本の経済産業を統べる大臣として、当然のことです。

20110912-2.jpg

でも、もっとひどい情報が漏れています。
えっ ひどいのは放射能漏れのほうだって?いや、私にとっては、正しい情報が漏れることの方が酷いんです!

国立環境研究所などという、環境省の管轄のくせに天下の経産省に楯突こうなどとは100年早いっていうんだ。こんな動画まで公表しやがって

20110912-3.jpg

             (セシウム137 沈着積算量)

これじゃあ 何だか分からない? そう分からなくて結構。絶対に画像をクリックなどしてはいけません。
善良な国民に、ドジョウに、じゃなくて土壌に沈着したセシウムの積算量なんて、必要ありません。

こんなもの、ぜったに国民に見せてはいか~ん。なにより、私がカンボー長官だったときのウソやデマカセが全部バレちゃうじゃないか。
どれもこれも、海江田とか鉢呂とか、中途半端な連中が経産大臣になったりするからだ。
この俺様があらたに経産相を務めるからには、このような正しい情報を国民に漏らすような、情報漏洩は絶対に許しません。国家公務員法違反で捕まえてやる。

えっ なに?
3月14日午前に専門家の意見を押し切って、原発周辺の避難範囲を狭めて、被害を無駄に拡大させたのは私じゃないかって?
ああ、6月に毎日新聞が書いた記事のことですか?

福島第1原発:官邸「屋内退避、数日で終了」…甘い見通し

まったく、売り上げ不振にあえいでる毎日が生意気にあんなこと書くから、ちょっとしめてやったんですよ。そしたら、今回はちゃんと働いてくれましたね。「つけちゃうぞ」とか言ってね。
あんなことで大臣の首を飛ばせるとは、マスコミの力もたいしたもんですね。見直しました。
わたしも、ゴマすっとかなくちゃいけません。

さあ、そろそろ燕尾服の用意をしなくちゃなりませんから、失礼しますよ。
邪魔者を消したとたんに、総理も張り切っているようですし。

野田首相「TPP進めないといけない」 経団連会長に

私も、忙しくなりそうです。
TPP バリバリやりますよ。
日本人の総資産は莫大ですからね。吸い取りがいがあるというものです。
私にも、ご褒美が うひひひ

あ、これはオフレコですからね。
よろしく。

私?
わたしは 枝豆幸夫。
あのヘチャムクレの何とかというのとは何の関係もありませんからね。

では


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2011-09-05(Mon)

「普天間移設が海兵隊グアム移転の前提」というデマ

およそ日本の全てのマスメディアが、当たり前のような顔をして流しているデマは数多い。
その中でも、放射能関連と並んで酷いのが、テーマにかいた普天間とグアム移転に関するデマだ。

たとえば、こんな産経の記事がある

在沖縄海兵隊のグアム移転も決定済みだ。しかし、これは普天間飛行場の移設が前提になっているだけに、遅々として進まない移設に米議会の忍耐は限界点に達している。
(引用以上)

米議会に感情移入して拳を握りしめている産経の記者の姿が見えるような、何とも言えない記事だ。
そんな記者の感情はどうでもいいが、言っている内容がデマだ。

デマを意図的に流すマスメディアは、犯罪者だ。
A級戦犯ですら犯罪者じゃないと言ってくれる総理大臣がいるから、何をやっても許されると思っているのだろうが、少なくとも私は忘れない。

なぜデマなのかというと、正しくは 「普天間移設はグアム移転の前提ではない」 からだ。

そもそもロードマップなるものの正当性も疑問だけれども、仮にそれを認めたとしても、ロードマップの中には、「普天間移設がグアム移転の前提」とは書いていない。

外務省のHPから関係箇所だけ引用する

再編実施のための日米のロードマップ(仮訳)


(d)再編案間の関係
  • 全体的なパッケージの中で、沖縄に関連する再編案は、相互に結びついている。
  • 特に、嘉手納以南の統合及び土地の返還は、第3海兵機動展開部隊要員及びその家族の沖縄からグアムへの移転完了に懸かっている。
  • 沖縄からグアムへの第3海兵機動展開部隊の移転は、(1)普天間飛行場代替施設の完成に向けた具体的な進展、(2)グアムにおける所要の施設及びインフラ整備のための日本の資金的貢献に懸かっている。
    (引用以上)
懸かっている という表現は、あたかも前提であるかのように見えるが、英語版で言うと
is dependent on である。

つまり、普天間移設の進展は、グアム移転に大きな影響はあるが、それが絶対ではない ということだ。

そして、それを裏付ける国会証言がある。昨年の5月にかいた記事から、再引用する。

なんと! 普天間の代替施設は義務じゃない


第171回国会 外務委員会 第8号
平成二十一年四月十日(金曜日)


(以下引用)


鉢呂委員 それから、当委員会に出された政府見解でありますけれども、普天間移設ができなかった場合に協定違反と在沖縄のアメリカ総領事メアさんが当委員会の調査団に対して述べたという形に対して、法的義務を日本政府に課しているものではないということで、「普天間飛行場の代替施設を建設しない場合であっても、本協定第三条第二文に違反しない。」というふうに文書で御提示をいただきました。大変これは重い形であろうと思っております。

 そこで、六日月曜日にアメリカ政府にも改めて確認したということでありますが、アメリカ政府のどの段階と確認をしたのか、それが一点。それから、グアム移転施設が完成した場合、普天間代替施設が仮に完成がされていなかった場合は、いわゆる完成が条件となって、グアム海兵隊八千人の移転というのはなされないのかどうか、端的にお答えをいただきたいと思います。

○中曽根国務大臣 最初の、どの段階で米国政府に確認したのかというお尋ねでございますが、私自身、詳細を承知しておりません。(略)

 それから、二番目の御質問が、普天間の建設が実現しない場合、これは協定違反になる、そういう総領事の御発言についての見解という御質問でよろしゅうございましたでしょうか。(鉢呂委員「はい」と呼ぶ)

 これは、提出させていただきました文書にも記してございますけれども、この協定の第三条の第二文は、日本国政府といたしまして、ロードマップに記載されました普天間飛行場の代替施設を完成するという、ロードマップで既に表明されてきました政治的意思を改めて表明する趣旨のものでございまして、普天間飛行場の代替施設の建設に係る法的義務を日本国政府に課しているものではございません。このことは、この協定に係る米国との交渉の経緯とか、また交渉結果を踏まえて、第三条の第二文が「意図を有する。」、英語ですとインテンズ・ツー、そういうような表現となっていることからも明らかなところでございます。

 したがいまして、仮に日本国政府が普天間飛行場の代替施設を建設しない、そういう場合でありましても、第三条第二文に違反をすることはないわけでございますし、また、第三条第二文が日本国政府に対して法的義務を課していないということにつきましては、先ほど申し上げましたけれども、念のため、六日、米側にも改めて確認をしているところでございますし、米国政府も同様の見解でございます。

(引用以上)

再引用はここまで

要するに、現経産相である鉢呂吉雄が、当時の外務大臣である中曽根に、

「普天間の代替施設ができないと協定違反になるとメアは言ってるが本当か?」ということと
「普天間の代替ができていないと、グアム移転はできないのか?」 ということを聞いている。

これに対して中曽根(当時外相)は、ちょっと質問をはぐらかしたけれども、
「普天間の代替を作らなくても協定に違反せず、法的な義務もない」 と答えている。

つまり、日米の協定でも日本の法律でも、海兵隊のグアム移転のために普天間の代替施設をつくることは、義務ではない ということだ。

たしかに、idependent on (依存している) とは書いてあるが、依存というのは100%の従属ではないということだ。

逆に言うと、義務ではないが故に、「依存」という表現しかできなかったのである。
さらに外務省の官僚は、普通に訳せば「依存している」になるところを、「懸かっている」と大げさに訳してみたけれども、「義務」とも「前提」とも書くことはできなかった。

「義務」や「前提」は、100%だからだ。
実際は、辺野古ができていなくても、条件次第ではグアム移転は可能だから、「義務」や「前提」ではなく、「依存」という書き方しかできなかったのである。

しかもここで重要なことは、2009年4月の質問者が、現在の経産相である鉢呂吉雄であるということ。

鉢呂は「普天間代替が必ずしもグアム移転の前提条件ではない」ということを、熟知している。
もちろん、他の閣僚も知ってて知らないふりをしているのだが、鉢呂に関しては、絶対的に言い逃れがきかない。
なにせ、自分が質問したのだ。

ところが、この質問者を閣僚の一員とする野田内閣は、猛然と辺野古建設にダッシュを始めた。
「オバマが辺野古を最優先にせよと言った」というのも、出任せか、あらかじめ官僚通しで仕込んでいた話に違いない。

震災復興を優先でここしばらくは話題に上がらなかった辺野古建設に、喜々として向かい始めた。

年内に環境アセス完了へ 普天間移設、政府方針

2011.9.4 中国新聞

しかも、これを仲井真知事に宣告したのは、大臣でなく官僚である事務次官だ。
野田が首相になったとたんに、外相も防衛相もほったらかして、防衛事務次官が沖縄に飛んで知事に一方的な通告をする。
ここに、野田内閣の何たるかが、端的に表れている。

官僚は、野田内閣の発足を期して、自民党時代と同じように大臣の承認を得ずして動いて良い、と判断している。
1年前に、当時の首相が神妙に頭を下げた仲井真知事に、この態度だ

普天間の県内移設譲らず 防衛次官、沖縄知事に明言
2011.9.1 産経

ふんっぞりかえった官僚頭の姿が目に浮かぶ。
さすがの仲井真知事でも、この暴挙には怒りを禁じ得なかっただろう。

これまでの2年間、なんやかんや言って頭を押さえられていた官僚たちは、野田内閣の顔ぶれを見て確信している。
俺たちの時代が復活した と。

これからしばらくは、沖縄だけでなく、官僚の暴走が目に余るようになる。
私たち生活者は、黙っていたら奴らの餌になるだけだ。
ただでさえ少ない糧を搾り取られ、放射線を始め命に関わる情報を、全部隠蔽される。
情報を隠蔽することが、官僚の特権の源泉だからだ。

金を持っている人間だけが情報を得て、安全な暮らしを手に入れる世の中に、今以上になっていく。
普通に働いて普通に暮らしたいと思っている、ほとんどの人々は、500ベクレルの放射能を食わされ、ジュゴンの海を壊され、殺人的なオスプレイの騒音と危険を押しつけられ、49基の原発を背負わされる。

そして、放射能地獄となった福島第一には、これ幸いと日米の核廃棄物をあつめ、処分場にするシナリオが着々と進められている。

福島第1原発事故 最終処分まで管理 非従来型「中間貯蔵施設」
2011.8.28 毎日

この日明らかになった「中間貯蔵施設」は、野積みされている仮置き場と安全に管理された最終処分施設との中間の施設と位置づけられ、放射性物質の地下水汚染や大気中への飛散などの防護設備を備えたものを想定している。しかし、事実上の「最終処分施設」になりかねない。
(引用以上)

原発周辺、長期間住めないと判断…首相陳謝へ
2011.8.21 読売

菅内閣は、アメリカと官僚に心を売り渡した内閣だった。
しかし、野田内閣は、アメリカと官僚に初めから隷従している。
売る心すらない。

そのことを、ハッキリと示したのが、防衛事務次官の突出、オバマの電話、マスメディアのデマ扇動、という普天間・辺野古を巡る一連の動きだ。

ちなみに、防衛大臣は小沢Gと言われる一川だが、この動きに同調するのであれば、なんの同情も不要。
奴隷な野田内閣の一員として、国民の怒りの対象とすべきだ。

奴隷な野田が代表になってから、しばらくは脱力していたけれども、この普天間に関する動きをみて、俄然怒りがわいてきた。
ずいぶん前に行った沖縄の海を思い出した。
沖縄の海は、私たちの毎日にそのままつながっていると言うことを、直感した。







2011-09-04(Sun)

野田佳彦の政治資金収支報告書が見当たらない

野田も外国人献金か ということで、産経などが騒いでいるが、おそらく財務省の圧力でもみ消されるのだろう。

ただ、このニュースでわかったことは、野田佳彦の資金管理団体は「未来クラブ」という名前だということ。
たしかに、野田のHPを見ても、未来クラブに献金を呼びかけている。

http://www.nodayoshi.gr.jp/jimu/inpages/jimu_mirai.html

では、最近の献金はどうなっているのかなと思い、総務省のHPをチェックしてみた。

政権交代のささやかな成果で、2009年分からは、国会議員の資金管理団体は、氏名から検索できるようになった。
以前は、あらかじめ資金管理団体の名前を調べないとならず、非常に面倒だった。

で、H21年(2009年)分の「野田佳彦」を探す と 無い
「未来クラブ」で探しても 無い

政治資金収支報告書 平成21年分 定期公表

追加分を見ても 無い ので、H20年分を見るが

政治資金収支報告書 平成20年分 定期公表


未来クラブは 無い

ちなみにH19年も無い
総務省のHPで見られるのは、ここまで。

さ~て、未来クラブはいずこへ?

おそらくは、裏の名前があるのだろうが、そんなことをしてまで、何か見られたくないものがあるのか??

詳しいことをご存じの方は教えていただきたい


※発見しました。教えてくれた皆さん ありがとう。

千葉県選挙管理委員会
http://www.pref.chiba.lg.jp/senkan/seijidantai/kouhyou/index.html

ここで、「未来クラブ」「野田佳彦後援会」で検索すると出てくる。

総理になるようなひとが、まさか県届け出とはね

お騒がせしました

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2011-09-02(Fri)

これからの家づくり ③

野田内閣のことは、考えても良くなるワケじゃないので、しばらく頭お休み。
もうちょっと、気持ちが落ち着いてから、冷静に分析してみようと思う。

ひと言だけ印象を書いておくと、「重要な政策決定は、野田・前原ラインで行い、国会対策だけ小沢Gに責任を押しつける」というのが、野田新内閣の人事のキモだ。うまく行ってもいかなくても、野田・前原にすれば結果オーライという巧妙で狡賢い構成になっている。
仕上げはおそらく、輿石幹事長から、金庫の鍵と人事権を取り上げること。「ねじれ国会に専念して下さい」とか言って。


さて、昨日も書いた これからの家づくり② を続けたい。
前回は、コーポラティブという共住(きょうじゅう・ともすみ)の手法を使って、経済的に平均的な家庭でも郊外楽園を手に入れられる、ということを書いた。

ひとつの家計のモデルとして、世帯主年齢35歳くらい、世帯年収450万円、自己資金300万円という設定をしたのだが、35歳くらいの平均貯蓄額を調べてみると、全国平均で約600万円となっている。
総務省 H22年度家計調査

ところが、貯蓄額というのは、平均が必ずしも平均を意味しない。
下記のグラフを見ると分かりやすい



超金持ちがいるので、平均額は実は相当の金持ちになってしまうのである。
で、貯蓄額順に一列に並んで、真ん中の人を意味する中央値を使う。

上記の場合で中央値は平均値の約60%なので、先の30代平均600万円も中央値360万円としておく。
とすると、自己資金300万はギリギリすぎる感じがあるので、モデルケースの自己資金は200万円に修正する。

それと、借入額を1500万と書いたけれども、月に9万x20年だとフラット35の借入額はちょうど1600万になる。
こちらも訂正。

年齢35歳、夫婦と子ども1人の3人家族、世帯年収450万、自己資金200万、住宅ローンの借り入れ1600万円。

■■具体的にモデルを描いてみる

仮に上記のモデルをMさんとする。

Mさんと、ほぼ同じような条件の家族を探し、3家族で共住する土地を探す。
条件は、大阪市内の職場まで、ドアツードアで1時間ちょっと ということと、子どもが小学校に通えること が最低条件。

実際に不動産サイトで検索してみると、例えばこんな物件がある
http://www.o-uccino.jp/detail_0002169602_h/

所在地 :兵庫県三田市加茂  福知山線/広野駅 から徒歩6分
価格 :1,100万円  土地面積:376.42㎡ (約113坪)
(これは、たまたま検索にかかっただけのサンプルなので、どんな土地なのかは一切責任もちません)

JRの快速で大阪梅田まで50分だから、充分に通勤はできる。
850mくらいのところに広野小学校もある。

とにかく、ここが気に入ったとして、話を進める。
共有持ち分を3人で均等にすると、一人あたり土地代が367万円になる。

資金は200+1600=1800万円だが、消費税含めた諸費用に2割くらいかかるので、土地と建物の予算は1440万円。
土地代を払うと、残りは約1073万円と言うことになる。

1073万円で家が建つか。
もちろん、建つのは建つ。安売りで有名な○○ホームなんかなら、一切オプションを頼まなければ、充分に建つ。

だが、新建材に包まれて、郊外楽園生活ができるのか・・・
せっかくの楽園計画が、なんだか色あせてくる。

やはり、木と和紙と漆喰で、なおかつ耐震性のしっかりした家にしたい。
となると、どんなに合理化しても坪あたり50万を下回るのは難しい。
1073万だと、21.5坪だ。

う~ん。これは微妙。
21.5坪70㎡は、マンションの平均の広さなので、平屋ならば充分に暮らしていける広さが確保できるし、物置や作業小屋はあとから自力で増築したりすれば、何の問題も無い。
とは言え、平屋は建築コストがかさむし、ちょっときびしすぎる条件かもしれない。

となると、もっと土地の安いところを探すか、人数を増やして土地の分担を小さくするか。
でも、坪10万を切るとだんだん通勤がきびしくなる。
土地の分担が狭すぎては、肝心の菜園のスペースが取れない。

う~~ん どうしたらいいだろうか。

■■定期借地権という考えかた

定期借地権付きマンションは、最近ではめずらしくなくなったので、家のことを考えている人ならば、これは聞いたことがあるだろう。
略して定借 なんて言ったりする。

定期借地権というのは、50年(以上)の年限を決めて、その間だけ住居用に土地を借りること。
普通の借地の場合は、一度貸してしまうとなかなか返してもらえないことが多く、立ち退き料を取られたりするので、地主は住宅用には土地を貸したがらない。
そこで、50年以上の契約年限が来たら、建物も壊して更地にして返します、と最初から決めているのが、定期借地だ。

そもそもは、バブルで土地が高騰して、一般の人は買いたくても手が出なくなった。
そんなときに、借地と売地の中間のような位置づけで考え出されたのが、この定借。

詳しく知りたい方は、こちらをどうぞ
定期借地権の解説(国土交通省)

ところが、ご多分にもれずこの制度が施行されたときにはバブルははじけた後。1992年。
急降下する地価を前にして、思ったほど利用は増えなかった。

ところが、不況が長引くなかで、2007年頃には不動産ミニバブルがあり、地価が上昇。
そこで、定借は再び脚光をあび、定借付きマンション(特に賃貸)が激増した。
が、サブプライム問題やリーマンショックでミニバブルもあっけなく崩壊。
定借もまたまた影に隠れてしまった。

で、この定借というのは、具体的にどうなるのかということを、さっきの三田市の物件を例に考えてみる。

この土地の地主が、いくら待っても売れそうにないので、いっそ定借で貸そうかと思ったとする。
そこにタイミング良く、Mさんたち3人が「定借で貸して下さい」と頼んだとする。

定借の場合は、最初にある程度の保証金を払い、その後50年間は毎月地代を払う。
事例も少ないこともあり、はっきりした相場はないけれども、全国の平均では、
保証金が地価の18%、年間の地代が地価の1.3% となっている。

なので、1100万円のあの土地ならば、保証金が約200万円。地代が14.3万円、月に1万2千円だ。
これを3人で割るから、保証金が67万円、地代が4千円となる。
50年間で地代が240万円、保証金とあわせて300万円とちょっと。
(保証金は50年後には返してもらえるけれども、ほぼそのまま建物の解体費になるから、無いものと思った方が良い。)

大事なことは、50年(以上)の契約年限が来たら、無条件で出て行かなくてはならない、ということ。
かりに35歳で50年の契約をすると、85歳で追い出される。
これはたまらないので、年限を60年にするケースもある。

また、定借の家でも売買はできるけれども、年限があと10年などと迫ってくると、難しくなる。
10年で追い出される家を買う人は、あまりいない。

そのあたりを分かった上でならば、定借は自分一代の住まいを確保する方法としては悪くない。
あらためて、この方式で予算組をしてみると、

地代の分だけ住宅ローンの返済額が減るので、借入額が100万ほど少なくなり、総予算1700万。
1700x80%-保証金67万≒1293万

だいたい25坪。
これならば、合理的な設計をすれば、3~4人家族の住まいは作れる。

■■敷地全体としては

113坪の敷地に3家族だから、1家族あたり38坪くらい。
家を建てて駐車スペースをとると、残りは10坪くらい。これでも悪くはないけれど、コーポラティブの特性を生かすと、3軒で30坪の共用スペースができる。実際は、家と家の間を調整すると、もっと広くとれる。

畑と道具置き場と子どもの遊ぶ場所が40坪もあれば、これはスゴイ。
簡単な模式図で違いを見てみると



あくまで模式図なので、細かいツッコミは勘弁願いたい。

以上、郊外楽園生活を手に入れるための、最適のスキームは、定期借地権付きの戸建てコーポラティブではないだろうか、というのがここまでのお話。

もちろん、定借は地主の意向次第なので無理なこともある。
敷地の条件も色々であり、具体的にはケースバイケースで考えていくことになる。

ここで見ておきたいことは、年収700万以上、自己資金1000万以上などというやたらと恵まれた条件じゃなくても、モデルにしたMさんのケースでも、こんな感じの郊外楽園をあまり無理なく手に入れることができる、ということ。
家づくりを仕事にしている私が言うのもオカシイのだけれども、「住む」ということは、このくらい軽やかに考えるべきだとおもう。

次回は、郊外楽園のライフスタイルについて、少々提案をしてみたい。
ちょっとお節介に過ぎるかもしれないけど。

■■参考

郊外楽園について、以前の記事を見ていない方はこちらを

郊外楽園プロジェクト

郊外楽園プロジェクト その2

今回の大災害の反省から「郊外楽園」を考える







2011-09-01(Thu)

これからの家づくり ②

前回の これからの家づくり① で、「持ち家政策」を批判して、その手のひらの上から飛び出したいという趣旨のことを書いた。
今日は、もうすこし具体的に話を進めていきたい。

持ち家政策の鎖から解放されようとすると、住む方法は結構かぎられてしまう。
市営住宅や公団住宅のような公的な賃貸住宅。
アパートなどの民間の賃貸住宅。
親の家に同居。
ホテル暮らし。
ホームレス。

現実的には、公営住宅か、賃貸アパートやマンションということになる。
市営住宅は滅法安いが、市会議員のコネでもないとなかなか入居できない。それに、どこの自治体も財政難でぼろぼろの建物が多い。
比較的新しい公団住宅は、いっちょ前に家賃が高い。そのくせ、中途半端に不便な場所だったりする。

民間のアパート・マンションは、家賃相場と同時に利回りという条件があるので、どうしても割高になる。
金額的には、購入してローンを払うのと変わらないというのが実際のところだ。

カネはなくとも豊かな暮らし。
ちょっと不便でも、畑と自然のある暮らし。
先の読めない時代に、根拠地になる住まい。
そういう、郊外楽園で提唱している住まいの姿には、似ても似つかない。
家を所有しなければいい というものではないのである。

では、いったいどういう方法があるのか、とツラツラと考えてみた。
そして、私の思い及ぶ限りでは、「コーポラティブ」と「定期借地権」がキーワードだろうと思い至った。

□□コーポラティブ

知ってる人もいるだろうけれど、ちょっと講釈たれておく。
コーポラティブというのは、通常の分譲マンションなんかと、まったく逆の順序で作る方法のこと。

通常は、デベロッパーが土地を仕入れ、人気のありそうなマンションの設計をして、ゼネコンに建てさせている間に、じゃんじゃん広告をうってお客さんを探す。
工事完成後、1~2ヶ月で完売できれば万々歳。

コーポラティブは、まず住む人どうしが同じマンションに住む仲間を募って事業組合を作る。事業組合が土地を探し、建築家に設計を依頼し、ゼネコンに建てさせる。
だから、マンションなのに各部屋は完全オーダーメイドで、工事着工前から言わば「完売御礼」の状態だ。

完売御礼と言うよりも、そもそも売り主であるデベロッパーが存在しない。
一戸建ての注文住宅を建てるように、共同で家を建てるのである。

この方式は、1980年代の後半に日本でも登場し、最近は結構な数が作られている。
最近では、ネット上でもたくさんの、仲間募集がされている。

デベロッパーが中間マージンを取らない分だけ格安になるとか、オーダーメイドで好きなように作れるとか、事業組合の仲間どうし自然とコミュニティーができるとか、どのサイトでもだいたいそのようなメリットが紹介されている。
実際に、その通りなのだと思う。

ただし、ネット上の宣伝には書いていないが、気をつけるべき点もある。
まずは、普通のマンションは「売買契約」だけれど、コーポラティブは「工事請負契約」だということ。
万が一欠陥住宅になってしまった場合、あまり酷ければ売買契約は解除できるけれど、請負契約は契約を無かったことにするのはほとんど無理。

また、ゼネコンが途中で倒産したり、手付け金もってドロンされたりした場合も、保険でもかけていない限り自分たちで損害を被らなければならない。

それと、複数の家族で建設を進めていくので、万が一「変な奴」がいると、とてもややこしい。
ご近所つきあいなら無視もできるが、事業組合では無視するわけにもいかない。

これらは、通常のマンションではデベロッパーが被っていたリスクだ。
デベロッパーがいない以上、こうしたリスクは全て自分たちで処理することになる。
また、ローンを組むのも、通常の住宅ローンよりもちょっとややこしい。

こうした問題があるので、通常はコーポラティブをやるときにはアドバイザーというかコンサルタントのような立場の人間が入る。
最初は設計事務所が多かったが、それ専門の人もいるし、最近は不動産会社がやっているケースも多い。

のっけからリスクの話で怖がらせているみたいだけれども、請負契約は注文住宅はみなそうだし、ゼネコン倒産には保険があるし、変な奴対策やローンの段取りはほとんどコンサルの仕事だ。

だから、リスクそのものを怖がる必要はないと思うのだが、どうしても引っかかることがある。
それは、コーポラティブの広告には、こうしたリスクの説明がない ということだ。

同じ立場の住人候補が仲間を募集するのだから、もっとちゃんとリスクを説明しても良さそうなのに、ホームページなどを見る限り、良いことばっかり書いてある。
そういう意味では、普通の不動産の広告みたいだ。

なんでそうなっちゃうのか というと、実は仲間を募集しているのは、住人ではないからだ。
デベロッパー化したコンサル、あるいはコンサルの顔をしてデベロッパーが、募集しているのである。
(全部とは言わないが)

実際の事業の流れは、だいたいこんな感じだ。

デベロッパーにちょっと売りにくそうな土地情報が来る
通常に売り出すと、完売までの経費がかさみそうで、売れ残りの危険もある
それならば、先にお客さんを見つけておくコーポラティブにしよう
土地情報を、コンサルに持ち込む
コンサルが、住人の募集をして、事業組合を作らせる
コンサル=設計事務所の場合が多いので、設計をする
デベロッパーが建築工事をして、確実に工事費を回収する
デベにすれば、土地の仕入れ費用もいらず、利益率低いが確実な商売

要は、ローリスクローリターンの新手の不動産事業として、コーポラティブは取り組まれているのであって、本当に住民候補が主体になって行われている事例は、極少ない。

それをわかった上で、それでもなおコーポラティブは魅力が満載なのだけれども、こういう実態を隠してやることには、私はどうしても抵抗があるし、胡散臭いなあと思ってしまう。

■■コーポラティブをどう活用するのか

私がおすすめしている「郊外楽園」生活のためには、通常やられているマンション形式のコーポラティブはおもしろくない。
だから、戸建ての集合体のコーポラにする。最近は、こういうのをコーポラティブ・ヴィレッジなんて言うらしい。

たとえば、120坪の敷地に4軒の家を建てるのである。
それじゃあ、よくあるミニ開発の建て売り住宅じゃないの と思われるかもしれないが、全然違う。
決定的に違うのは、120坪の中に敷地境界線がない。

隣の家はあるけれども、その家との間に敷地境界線はない。
土地は、マンションと同じで共有持ち分なのである。
そして、マンションの植え込みや公園のように、共用の庭や畑が作れる。

通常の住環境としても、ちょっとした別世界を作ることができるし、畑が主役の郊外楽園にとっては、願ったりかなったりなのである。

ミニ開発では、一軒一軒に分散している余白のような敷地を、一カ所にまとめて共用部にするので、遙かに効率的に使える。
同じ120坪でも、30坪x4ではなく、20坪x4+共用部40坪。

ただし、ここにもリスクはあって、後年に建て替えをするときにはちょっと面倒なので、そのための規約のようなものを最初から作っておく必要はある。
売買は、マンションと同様に自由に行うことができる。

郊外には、土地は有り余っている。
ただし、結構広い。住宅地でも80~150坪なんてのがザラだ。

土地値も安いから、少し余裕のある人は丸ごと買ってしまえばいいけれども、ローンのために生きるなんてまっぴらごめんというのが、そもそもの趣旨なんだから、できるだけ必要十分ですませたい。
そのためには、戸建てコーポラティブは最適だ。

■■どういう手順で進めるか

先ほども書いたように、今ネットなどで流れているコーポラティブの情報は、まず土地情報があって、そこに住みたい人を募集する と言う順番だ。
これはこれで、具体的でわかりやすいので良い。
ただし、土地はひも付きなので、設計や施工やその他諸々で制約は出てくる。

一方で、あらかじめ会員のような形で「住みたい人」を募り、条件が合う人同士で土地から探す というやりかたもある。こちらが本家本元のコーポラティブのやりかたでもある。

会員同士のイベントを時々やって、相性や条件などを確かめながら、共住(きょうじゅう・ともすみ)する人を探していく。
まず住み手ありきであれば、土地情報を持ってくるところに対しても、非常に強気でいくことができる。

ただし、最初は雲を掴むような話なので、リアリティが薄いのが玉に瑕だ。

どちらも一長一短あるので、それをわかって両方の切り口から始めていこうと思っている。

ウチ(明月社)も、近々にホームページを大改訂して、今聞いている土地の情報と同時に、会員の募集のようなフォームを作るつもりだ。

■■ オカネの話

最近の住宅ローンについて調べてみた。
2009年のフラット35でローンを借りている人の平均は、次のような人物像だ。
年齢40歳、妻と子ども一人。世帯年収625万円、自己資金430万円。
返済は月に11万円で、収入の23%。

また、住宅メーカーで注文住宅を建てている人の平均は、
年齢41歳、妻と子ども1人か2人。世帯年収800万円、自己資金1400万円。
土地建物費用 4350万円。借入額3250万円。

フラット35は全国平均で、住宅メーカーのデータは都市部中心なので、実態はこの中間と思って良いだろう。よって、家を建てる人の平均像は、
40歳、家族3人(か4人)、世帯年収700万円、自己資金1000万円。

ちなみに、年収700万を超える人は、日本全体の28%ほど。
日本の平均所得は、567万円。
中央値で、451万円。
一番人数が多いのは300万~400万円の人たち。

なので、郊外楽園をめざす人たちの平均像は、このように想定する。
年齢35歳、世帯年収450万円、自己資金300万。
返済は、月に9万X20年。

月に9万x20年ということは、今のフラット35ならば借入額は1500万円くらいだ。
30年にすれば月に6万5千円。これは家族で暮らすためには、賃貸に住んでも充分にかかる金額だ。

この資金で、何ができるのか。
これを、次に考えてみたい。

ということで、次回は定期借地権のお話。
(明日になるか、いつになるか・・・・)




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