2013-08-19(Mon)

集団的自衛権とエジプトの市民虐殺

日本で、何が一大事かと言えば、やはり集団的自衛権だ。
早ければ今年中にも、ホンマに戦争準備OKてことになる。
来年の春にオバマを国賓として日本に招待するまでには、米軍司令部の号令一下、自衛隊はただちに出撃して人殺しできる(もちろん自分も死ぬ)体制を作るつもりだ。

もう一つは、TPPである。
様々な日本の財産を米国に貢ぐための仕組みずくり、TPP。
集団的自衛権は、その軍事力バージョンとも言える。

さらに、目の前の生活を直撃する消費税。
たかが3%ではなく、これによって消費や受注が落ち込むことで、負のスパイラルが始まる。
もちろんウチのような弱小設計事務所など、直撃撃墜の危機である。

そして、原発と被曝。
衆議院に続いて参議院でも原発稼働の「国民の承認」をとった自民党は、まったく遠慮会釈なしだ。
原子力寄生委員会は、電力会社の下請けという本性を隠すことすらしない。

そう言っている間にも、放射能は時々刻々、まったく休むことなく人々の細胞に降り注いでいる。
エジプトでは銃弾が、日本では放射能が打ち込まれている。
即死か数年後かの違いはあれど、殺戮行為である点では、何ら違いはない。

■■

日本の中だけでも、こんなにワヤクチャなのに、私はこのところエジプト情勢に釘付けになっている。

まずは、こちらの動画を見ていただきたい。
「撃たれる側」から撮った映像。絶え間ない銃声どころか、カメラの直ぐ横で跳弾の音が響き、次々と周りの人が撃たれ血を流す。



上記がうまく再生できないときは、youtubgeでも同じ映像がある → クリック

これが、エジプトで起きていること。
日本のマスメディアが書いているような「衝突」でも「排除」でもなく、殺戮であり虐殺だ。
一方的な銃撃である。

この事態に対し、日本では反応が鈍いことに、正直イライラいしている。
「たしかに、とんでもないことだけれども、日本も大変なんだ。エジプトばかりみてられない。」ということなのだろうか。
それはよくわかる。冒頭に書いたとおりだ。

それでもなお、私はエジプトの大弾圧、虐殺から目が離せない。
さっきも書いたとおり、日本のマスメディアでは正確な情報が分からないので、こちらのツイートをフォローしている

フィフィ ‏@FIFI_Egypt (https://twitter.com/FIFI_Egypt)

三浦英之 @miura_hideyuki (https://twitter.com/miura_hideyuki)

フィフィさんは説明不要だろう。
三浦さんというのは朝日の記者で、応援でカイロに入り現地情報をツイートしている。日本で記事になるものとはちがう臨場感のある情報を流している。

なぜこんなに気になって仕方がないのか。
それは、明日は我が身という臨場感がハンパないからだ。

明日は我が身の意味は、単純ではない。

ひとつには、日本には自由が無いということを、エジプトを見てあらためて実感したということだ。
あの軍事政権のエジプトでも、非常事態宣言を出すまでは、すくなくとも形式的には自由にデモをすることはできた。参加者を逮捕するためには、警察のほうが令状をもってくる必要があった。

ところが日本では、デモは警察の許可がなくてはできない。届出といっても警察が勝手に何をどうしろと決めてそれに従わなければ受理しないのだから、許可制と同じことだ。警察に決められた枠の中だけでできるデモ、警察が気にくわないと思えばいつでも止めさせることができるデモ。
法律には違反しなくても、警察の許可なくデモをすれば、警察は令状無しでいくらでも参加者を逮捕できる。こんなものは「自由」とは呼ばない。

エジプトでは、市民の自由を軍が弾圧しているが、日本では自由は初めからない。
いままでは首輪がユルユルだったから自由が無いことに誰も気がつかなかったが、これからはイヤでもそれを思い知ることになる。
エジプトで自国民に向かって銃を乱射する治安部隊の姿は、近未来の日本の姿だ。
もっとも、初めから自由をもたず従順な日本人は、銃撃される前にさっさと服従するかもしれないけれども。


明日は我が身という二つ目の理由は、「殺すな!」というシグナルが頭の中で鳴り響いているからだ。
エジプトの軍事政権に対する「殺すな!」はもちろんだが、日本が戦争に出て行けば、自衛隊が多国民を殺すことになる。
あの治安部隊の姿と、他国で殺戮に手を染める自衛隊の姿が二重写しになるのだ。

何度も書くが、戦争とは人を殺すことで政治的な目的を達成させることだ。
できるだけ残酷に、できるだけたくさん殺して、敵の戦意を喪失させること。それが戦争だ。
常に世界の何処かで戦争をしている米国と組んで集団的自衛権を行使すれば、それは即人殺しを始めると言うことだ。

一度殺してしまえば、それを正当化するためにどんどん殺戮を繰り返していく。
それを「戦果」といい、「勝利」といって国中が沸き上がる。まるでワールドカップで勝利したかのように、人殺しを祝い高揚する人々が街を埋める。
そんな数年後の日本の光景が、あのエジプト映像から見える。

心の自由があるエジプトは、反同胞団の市民ですら虐殺を見て軍事政権の支持をやめることも多いようだが、日本の場合は猫も杓子も悪魔になる。
実績があり、それをちゃんと反省していないだけに、いつ繰り返してもおかしくない。

■■

明日は我が身という第三のの理由は、エジプトの情勢は、より直接的に日本の集団的自衛権につながっているということ。

アラブの春が、民衆運動を基礎としつつも、そこに米国のテコ入れがかなりあったことは多くの人が指摘している。そのことで民衆運動を貶めるモノではないが、あそこまで劇的にうまくいったウラには、やはり米国の力も働いている。

何が目的かと言えば、親イスラエルでありながらムスリムに対してもほどほどに妥協できる中道政権を作りたかったのだろう。
リビアやシリアのようなゴリゴリの反イスラエルはもちろん、ムバラクのような腐敗が酷すぎて米国のコントロールも効かず、いたずらに国民の反発を拡大する愚か者も排除された。

オバマはオバマなりに中東の火種を消したかったのだろう。
ただし、イスラエルをできるだけ有利な条件にするために、邪魔なモノは和平交渉の前に排除・抹殺しておくつもりだった。

エジプトでは、ムバラクを追放した後に米国べったりのエルバラダイを政権に据えて、ムバラクよりはマシな民政行いつつ、イスラエルの後ろ盾にすることを画策したが、なんと選挙でムスリム同胞団が圧勝してしまった。

同胞団は実はかならずしも激しい反イスラエルではないので、オバマのシナリオは破綻したわけではなかった。実際、モルシ大統領はオバマと連携してイスラエルとハマスの調停をやってみせた。
が、どうやらイスラエルはそれではおさまらなかったようだ。徹底的にダダをこねて、モルシ政権の打倒を和平交渉の条件にしたのだろう。

オバマのシナリオは変更を余儀なくされた。

もうひとつオバマが思い通りにならないのがシリアである。
最小限のコストで親イラン・反イスラエルのアサドを倒そうとしたが、中途半端な間接介入では強力なシリア国軍を倒すことができない。完全に泥沼化させてしまった。

米軍が直接出て行かなくては勝利できないのはわかっていても、米国の懐事情がそれを許さない。
国家財政が破綻の危機にあり、すべてのリスクを買い取ってボロ隠しをしてきたFRBが、さすがに限界に来ている。

そこでオバマの頼みの綱は、「同盟」国日本だ。
世界有数の軍事力を誇る自衛隊を、米軍シリア派遣隊として使えれば、戦費を含めてぜんぶ日本持ち。
米国は先遣隊と司令部だけで済む。

そこに、今度のエジプト情勢だ。
現在行われているのは、治安部隊によるほぼ一方的な銃撃・殺戮だ。これにたいする抵抗が、どのような形をとってくるのか、私にはまったく分からない。ただ、双方が妥協の余地なく戦い続けると、いずれは内戦になってしまう可能性も否定できない。

米国はエジプト情勢の黒幕という仕事に追いまくられる。
同胞団の息の根を止めるまで軍事政権には暴走を続けさせ、ある段階でこれを使い捨てるだろう。最初に逃がしておいたエルバラダイを呼び戻し、エルバラダイが虐殺の責任者を処罰したというポーズを作って大統領の椅子に押し込むつもりだ。

このペテン芝居を演じている最中に、シリアに米軍があからさまに侵略していくわけにはいかない。
いよいよもって、自衛隊を使うしかないのだ。

そんなわけで、ちょっと説明が長くなったが、エジプトの大量殺人は、日本人が大量殺人を始めることにつながっている。

■■

二番目の理由で書いたけれども、今私たちは、「殺すな!」というセンサーを最大限に感知させなくてはならない。
色々問題は山積みだけれども、何にもまして「殺すな!」という心の底から沸き上がる気持ちを、誤魔化さずに表現しよう。それが、すべての基礎になる。

殺すな!



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2013-08-15(Thu)

敗戦を終戦と言い換えたペテン記念日

1945年8月15日は、敗戦記念日だ。大日本帝国が米国ならびに連合国軍に対して敗北したことを、自国民に公表した日だ。
降伏を受諾したのは8月14日で、正式な敗戦の日はミズーリ号で降伏調印した9月2日だが、自らの負けを最高責任者の天皇が臣民に公表したのが8月15日だから、敗戦記念日としても間違いではない。

そして、1952年8月15日は、敗戦記念日を終戦記念日と言い換えたペテンの記念日だ。
朝鮮戦争へと日本もふたたび戦争加担し、この年の4月28日に、米国の占領支配を継続しながら形だけ「独立」するというサンフランシスコ条約が発効。そんな1952年の敗戦記念日は、「終戦」記念日と名前が変えられた。

この大ペテンが、戦後の日本を象徴している。

ここから先は、2008年に書いた記事を読んでいただきたい

 貴い犠牲なんて無い

 ひき続き「尊い犠牲」について

こうして、巨悪は絶対に責任を取らない、やりたい放題を当たり前のように許してしまう日本が作られてきた。
今日の惨状は、こうした68年の積み重ねの結果である。

原発を爆発させ、放射能をまき散らし、今なお大量の核物質を海に流し続けても、悪いのは「天」だったり「みんな」だったりする。
決して誰一人として責任を取らない。取らないどころか、巨悪は巨額の退職金やら天下りやらで悠々自適の老後を楽しんでいる。(聞くところによりと、多くは海外移住済みとか)

決して反省しない、責任を問わない日本のこの姿は、68年前に占領軍にプログラミングされた結果だ。
仕込まれたように、唯々諾々と使い捨てられていくしか、私たちに道は無いのか。

大手新聞の8月15日の社説は、目を覆うようなものばかりだが、地方紙ではまだこんな格調高い社説があった。

終戦記念日に考える 日本人自らの手で戦争総括を
2013年08月15日

(略)
しかしあえて言えば、最も重大な問題は隣国の反応自体ではなく、戦後70年近くを経て私たちが本当に日中戦争以降の一連の戦争を自らの手で総括できているのか‐ということではないか。
 家族のため、日本のためにと戦い、遠い戦地で没した数多くの一般兵士、米軍による無差別爆撃で命を失った人々と、確たる見通しもないまま戦争に突っ走り、「一億玉砕」などの言葉で終戦を遅らせた軍首脳や政治家とを、戦争犠牲者としてまったく同列に扱って良いのかどうか。いまだに国論として決着がついていないのが現状だ。

(引用以上)

自らの手で戦争総括をしない限り、日本は自立できない。
より正確に言えば、日本を自立させないために、戦争総括をさせなかった のである。
そして、戦争総括に代わるものとして与えられたのが日本国憲法だった。
1条(戦争責任の放棄)と9条(戦争の放棄)が併存するという論理破綻を内包した、しかし非戦と人権という意味では世界に比類のない、えも言われぬ不思議な憲法が日本に存在することになった。

戦争責任を曖昧にする代わりに、戦争放棄と人権を守ります、という妥協の契約書が、日本国憲法なのだ。

逆に言えば、戦争総括を日本人の手できっちりとやりきり、天皇を含めた戦争責任を明らかにし、責任を取らせるまでは、憲法は絶対に変えてはいけない。ということでもある。
それをせずしての改憲は、一方的な戦争責任の放棄であり、戦争の加害者であると同時に悲惨な被害者であった日本国民は、そのような憲法のもとに統合される必然性はない。それはもはや、国ではない。

いま、安倍晋三は、改憲手続きをとらない改憲に踏み切った。
集団的自衛権の行使とは、もはや憲法を守りません という宣言に他ならない。

選挙で選ばれた大統領を捕らえ、憲法を停止したエジプトとなんら変わるところはない。
違うのは、エジプトは国民が激怒し、無差別殺戮にも負けずに闘っているが、日本では憲法無視を宣言した自民党が圧勝し、国民はほぼ無関心ということだ。

エジプト、反政府デモを強制排除―少なくとも278人が死亡
2013.8.15 WSJ.com


時の政権が「憲法を守りません」と公言して、それを「ふ~ん」と聞き流している国民は「国民」ではない。
もはや国としての体を成していないからだ。
憲法を無視すると公言した以上、この政権に法的な根拠はない。
自民党、官僚組織、米国などに率いられた、クーデター権力であり、これを許す「国民」は1億2千万人の無法集団である。

これほどに、日本の状況は戦争に向けて逼迫している。
ほんとにヤバイ。ものすごくヤバイのだけれど、集団的自衛権に反対する政治家も,市民運動家も、反応がイマイチ鈍い。大丈夫か。

敵は、こちらが用心する10倍も100倍も悪どい。
まさかそこまでは、なんて思っていたら、あっというまに戦場にほうりこまれる。

3.11で、原発の爆発で、敵は本気で開き直った。
もう、手のつけようがないということを、敵は誰よりもよく知っている。だから、もう後のことなんてどうでもいいと思っている。自分たちの安泰な老後さえ確保すれば、日本という国が滅びようが知ったことかと思っている。

68年目の敗戦の日。

終戦ではない、敗戦の日に記す。


※読んでない方は、昨日の記事もよろしく
 → 敗戦の日が開戦の日にならないことを願って



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2013-08-14(Wed)

敗戦の日が開戦の日にならないことを願って

エジプトはついに内戦が始まってしまったようだ。
※注 ここで内戦と書いているのは、非妥協の闘いはいずれ内戦にならざるを得ないという意味であって、今現在起きていることは、武装勢力による、市民デモ参加者の殺戮、虐殺。戦闘集団同志の「内戦」ではない。

軍事独裁政権は、正当な大統領を返せという民衆のデモに対して暴力的に排除、襲撃を始めた。

モルシ派を強制排除、「250人死亡」と同胞団 エジプト
2013年08月14日 AFP通信


上記の記事には、日本の通信社が伝えない生々しい写真がたくさん出ている。
軍事クーデターで政権を強奪するだけにとどまらず、選挙で選ばれた正当な大統領を返せと言う民衆にむけて発砲し、多数の国民を虐殺した。
もう、歴史は逆回転できない。

一方で、イスラエルは、オバマ主導の和平交渉のテーブルに着かざるを得なくなり、なんとかそれを決裂させるための手を撃っている。
交渉開始直前に、パレスチナがもっとも批難している入植の増加を発表し、エジプト軍事政権と連動してシナイ半島のイスラム武装勢力への無人機による空爆や、空港の封鎖などを強行している。

できれば中東で戦争を起こしたくないオバマの懐事情をあざ笑うかのように、イスラエルとエジプト軍事政権は第5次中東戦争にむけて暴走している。

これに激しい内戦が続くシリア情勢がからまる。
ややこしいのは、ムスリム同胞団は反アサドだということ。
米国やイスラエルは、シリアでは反アサドの反体制軍を支援し、エジプトでは反アサドの同胞団を潰そうとしている。そう考えると、訳が分からなくなる。

難しすぎて私には全容は理解できないが、シーア派のアサド大統領はイランへ近づき、国民の多くを占めるスンニ派はシリアのムスリム同胞団が影響力を持ち、いわゆる反体制武装勢力は米国が直接バックに付くアルカイダが主導権を握っている、ということのようだ。

イスラエルにすれば、アサド(イラン)やスンニ派(同胞団)の勝利はあってはならず、アルカイダ率いる隠れ米軍によるアサド政権の打倒のみが頼みの綱ということになる。
そう考えると、エジプトの軍事クーデターとシリア情勢は、あきらかに連動しているということは分かる。

オバマは、どうにもならない自らの懐事情をよくよく分かっているから、なんとしても中東戦争になり米軍が乗り出していくことは避けたいのだが、イスラエルも米国内の産軍複合体も中東の独裁者たちも、そんなことにはお構いなしで戦争へ戦争へと突き進んでいく。

米量的緩和縮小、勝利ではなく「退却」
2013年 08月 7日 ロイター

(略)
FRBは今、流通する米国債のうち金額ベースで5分の1を保有し、新発債の4分の1強を購入している。住宅ローン担保証券(MBS)となると、流通高の4分の1を保有して、毎月の買い入れ額は満期償還や期限前償還を差し引いた組成額よりも大きい。

9月に緩和縮小が開始されれば痛みを伴うとみられ、それ自体は決して確実ではない。だがもし実現するなら、その理由について正直になるべきだ。

(引用以上)

もう米国の財政はいっぱいいっぱいだ。これで9月にFRBが国債や金融リスクの大量購入を辞めたら、2008年リーマンショック以来隠し続けてきた膨大なゆがみが表沙汰になるかもしれない。そうなったら、リーマンショック第2章が始まることになる。

この危機に対して、米国の産軍複合体はもはや自己催眠にかかっており、経済に危機になったら戦争すればいい、と信じている。
戦争で米国経済が浮上できたのは、圧倒的な米国の産業力とドル基軸があってこそだということを、産軍複合体は理解しようとしない。戦争で儲かるのは多国籍企業としての軍需産業であって、米国経済ではない。

アフガンとイラクの実質的な敗戦処理をやらされたオバマは、このことをいやというほど理解しているが、産軍複合体の力、軍の影響力、なによりもイスラエルの暴走とそれを後押しするユダヤロビーに、ぐいぐいと押しまくられて、ついに逃げ場を無くしてしまった。

■■

遡ること1年3ヶ月。

オバマと当時日本の首相だった野田が首脳会談を行った。
オバマは、迫り来る経済危機と、戦争のリスクに対して、ひとつのプランをもっていた。

世界有数の予算と兵員を持ち、米軍よりも米国に忠実な軍隊を、有効活用することだ。
勝手に暴走することだけは押さえつけなくてはならないが、米軍の一部として活用するには、こんなにありがたい軍隊はない。
ロシア軍に匹敵する軍事予算、フランス軍を越える兵員を擁し、1ドルたりとも米国の予算を使う必要が無く、完全に米国の指揮下で闘う軍隊。

ただ、ひとつだけ難点があり、それは実戦経験が無く、国境を越えるのが非常に難しい。
専守防衛とかいうタテマエになっているらしい。
これを完全に変えるには、憲法を変えなくてはならず、何年もかかるという。
米国の情勢は、そんな悠長なことを言ってられない。

でも、そこには妙案があった。
勝手に軍隊を海外に出すことは禁じながら、米国の一部としてならば無制限に出動するという、もう夢のような方法がある。
Right of collective self-defense
日本語では 集団的自衛権 というらしい

昨年5月にオバマと会談した野田は、集団的自衛権に基づいて、アジア太平洋エリアで米軍の肩代わりをすることを約束した。
詳しくは、当時の記事を見ていただきたい。 

 → 憲法9条を捨てたも同然の日米共同声明

ワンワン! としっぽを振った野田に対し、矢継ぎ早にテストが行われた。
口だけじゃないよな ホントにやるんだろうな。
7月に入ってクリントンがだめ押しにやってきた。

 → 近日中に尖閣戦争勃発の予感(冗談抜きで)

ややこしいのは、小泉や前原などの米国産軍複合体直系の子分たちは、本気で戦争をする気はなかったということだ。適当に緊張関係を高めて、せっせと米国に貢ぐ平和な日本、という従来の日本支配のスキームを踏襲している。前原が、漁船の衝突をオオゴトに仕立てたのも、その限りでのことだ。

しかし、オバマ・クリントンはそんな腰抜けなアンシャンレジュームはもう要らないと切って捨てたのだ。
それに、野田はOKしたのである。

ところが、野田は最終的には決断できなかった。
一人で泥を被る決断もできず、誰かに押しつけることもできなかった。

その代わりとして、安倍晋三にその役割を禅譲することで話が付いたのではないかと、私は濃厚に疑っている。
12月の解散劇は、そういうものとして、仕組まれた。

同時に、米国側の事情も刻々と変化していた。
12月時点では、今さら尖閣どころじゃない。中国とはもう手打ちをしたから、バカなことはするんじゃない。
それよりも、とっとと集団的自衛権を使えるようにするんだ。
弾のひとつも撃てない軍隊を、実戦でばっちり鍛えてやる。
オバマの腹の内は、こんな感じだったはずだ。

■■

ところが、安倍晋三にはややこしい支持者層がある。
右翼だ。
平和に貢ぐ、という日本支配の形を支える右足。それが日本に育成された右翼だった。
自主独立という旗を、戦争居直り勢力である右翼に持たせておくことで、左翼を含めて日本全体が自主独立に向かわないようにする。そういう高等戦術を、占領軍は使った。
その現場指導はおそらく、統一協会がおこなってきたのだろう。

統一協会に操られた右翼たちは、その自らの役割にはまったく無自覚で、右翼チックな安倍晋三が大好きなのだ。
これまでしっかり米国の支配を守ってきてくれた右翼を、あっさりと切り捨てるわけにも行かず、右翼ポーズとアメポチを両立させなくてならない。安倍晋三の宿痾は、身体的病気以前にこの支持母体なのである。

そのため、参院選までは安倍晋三は改憲だと騒いで見せた。
これにはオバマは怒り心頭である。
そんな呑気なこと言っている場合か。改憲なんて何年かかると思ってんだ。お~ま~え~は~あ~ほ~か

当然ながら、見せしめのように酷薄な扱いをうけ、わざと中国や韓国とは親密な様子を見せつけられた。
もう、アジアは米中韓でやる。
日本は、金も人も出し尽くして、消滅すればいい。一刻の猶予もない!

そう迫られた安倍晋三は、自分たちの身の安全だけを担保に、日本のある人・モノ・金・情報のすべてを差し出すことを決心した。
参議院選の次の日から、その怒濤の流れが始まった。
まずは、集団的自衛権の行使について、極めて実践的に全方位の整備を急ピッチで始めている。

 → 集団的自衛権+秘密保全法=戦争開始(早ければ今年中)

この秋の国会で、集団的自衛権の行使を宣言し、来春にオバマが国賓(!)として来日するまでには実戦配備スタンバイ状態まで持っていくつもりではないか。
オバマの置かれている危機から判断すれば、そのくらいのスピード感でなければオバマは激怒するだろう。

※この記事を書き終わった直後にこんなニュースに気がついた。

集団的自衛権、米国以外にも 有識者懇、対象国拡大提言へ
2013/08/13 共同通信

(略)
中東からの石油輸送のシーレーン(海上交通路)確保などを想定し、政府が幅広く選択できるようにすべきだと判断した。
(略)
「密接な関係にある国が攻撃を受け、日本に重大な被害が及ぶとき」に集団的自衛権が行使できるとの趣旨の提言を検討している

(引用以上)

友達の友達の友達はみな友達だ~♪ て謳ってる場合じゃない。米国の同盟国はみな同盟国。
とくに、シーレーン防衛とわざわざ書いてあり、中東が目標なのは明らかだ。

■■

25万の兵員と5兆円の軍事予算を米軍に差し出すことを決定した安倍晋三は、並行してTPPにも突き進んでいる。

米国の産業界は必ずしも日本の参加を歓迎しなかったようだが、安倍晋三はどんな不平等条約でも構いません、と頭をこすりつけて交渉に潜り込んだ。
産業界はある程度は平等な交渉を前提に、日本の参入はあまりうれしくないと思ったのだろうが、当の安倍晋三はハナから平等な交渉なんて頭にない。いかに不平等な交渉を自国民に押しつけるか。
そこに自分たちの将来がかかっているのだから、もう必死である。

もう安倍晋三の頭の中に、日本の将来とか、日本人の暮らしとか、まして被災者の生活などこれっぽっちも存在しない。
でなければ、放射能汚染水がドバドバ海に流れ出し、全国で豪雨災害が相次ぐまさにその時に、10日間も夏休みを取ります~と公言するわけがない。もう、ウソでも心配するふりもする気はない。
心底、もうどうでもいいのだ。

昔の、つまり平和に米国に貢ぐ戦後レジュームのときの自民党は、ウソでも国民の生活を心配して見せた。
極めて不平等ながら、国民が食っていけることを考えていた。

その自民党は、もうこの国にはない。
残党はあるかもしれないが、もはや勢力としては残っていない。
小泉がぶち壊し、安倍晋三が木っ端微塵に吹き飛ばしてしまった。

次の総選挙まで3年余り。
それまで、この国で暮らす私たちの生活や命はもつのだろうか。

68年目の敗戦記念日が、新たな開戦記念日にならないように、私たちは意志を表すことを学ばなくてはならない。
「平和に貢ぐ」戦後レジームのなかで、牙ならぬ舌を抜かれた日本人が、自らの言葉を取りもどさなくてはならない。

自分が一番正しいと思う気持ちと、実はみんなそう思っているという現実を、ちゃんと自分の中で統合する訓練をしなくてはならない。
仲間割れは、個性や宿命の問題ではなく、明らかに敵に仕込まれたDNAなのだということを理解しよう。
参院選後にあちらこちらから聞こえてくる喧噪を、そういう目で冷静に見てみよう。

■■

私の親しくさせてもらっているベテランの編集者の人が、こんなことを書いている。

30年の編集生活の中で、学んで培ってきた「インタビューで伝える」「文字で伝える」「文字で届ける」「言葉が届く」という鍛錬をしてきたことが、もし参考になればと、と思い書いてみました。

1.「語るとは聞くこと」という捉え方です。

2.聞くとは「聞く、聴く、訊く」という捉え方です。

1.は8割を質問して2割で語って伝える。つまり、相手から引き出した答えをこちらが整理してまとめてあげる。あくまでも答えは相手にあると捉える。
2.相手の中にある答えを引き出すために聴く。質問する。
  
 「聞く」=相手に対する先入観や印象のまま聞く。(これでやると必ず齟齬が生じる)
 「聴く」=先入観をはずして、事実に基づいて正確に聞こうとする。受け止めようとする。
 「訊く」=相手の言葉、表情の奥にある「本音」「後悔」「訴え」「喜び」「本音の奥にある本心」を受け止めようとする。(ここに相手が望んでいる本当の答えがあるようです)

 「聴く、語る」「訊く、語る」でのやりとりなら、誤解や齟齬が少なくなります。

    (引用以上)

ぜひ参考にして、言葉を紡ぎ、届ける鍛錬を始めよう。



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2013-08-07(Wed)

一郎+太郎=日本の未来 が逆証明されている

山本太郎さんへの攻撃は、日に日に激しくなってきた。
予想されたこととは言え、そのスピードは異常に速い。

今のところ週刊誌でのゴシップ的な話だが、たぶん告発して裁判に持ち込む自称市民団体がすぐにでもあらわれるだろう。それどころか、検察の暴走のほうが早いかもしれない。
太郎さんにこれからおきることは、ほぼ予測できる。それは、小沢一郎さんを巡って、これまでの4年間におきたことそのままだからだ。

自民党や自由党時代からの小沢さんファンの中には、山本太郎というキャラクターが苦手な人もいるかもしれない。
反原発活動家というイメージが拭えずに、敬遠している人もいるかもしれない。

しかし、そう言う方にこそ、よく目を見開いて見ていただきたい。
戦後の、少なくともこの20年間でこれほど異常な攻撃、弾圧を受けるのは小沢一郎と山本太郎だけだ ということを。

戦前あれほどの過酷な弾圧をうけた共産党。志位さんは異常にハイテンションだけれども異常な弾圧は受けていない。1955年以降、共産党はネガキャンはかなりあったが弾圧を受けたことはない。(弾圧を後押しする側には回ったけれど)

一貫して反自民党の立ち位置をキープしてきた社会党。自社政権でそのポジションを自ら投げ捨ててしまったとは言え、やはり自民党政権下にあって庶民側の立場に立ってきた社民党。残念ながら党首を放り出してしまったが、福島さんは頑張っていたと思う。しかし、その社民党も福島さんも、弾圧されたという話は聞かない。

では、なんで小沢一郎と山本太郎は、露骨な弾圧にさらされるのか。
それは、明らかに彼らは共産党や社民党とは「ちがう」からだ。

「ちがう」のは政策ではない。
政策は、今や共産党も社民党も生活の党も山本太郎も、ほとんど変わらない。
どこが違うのか探すのに骨が折れるくらいだ。

「ちがう」のは、以下の三点だ
1.体制を変える気があるかどうか
2.それが本気かどうか
3.それに現実味があるかどうか

この三つの条件がそろったとき、「平和」に見える日本の様相は一変する。
マスメディアが先鞭を付け、検察・警察が牙をむき、裁判所までが一体になって襲いかかってくる。
これは、2009年からの陸山会事件の実相を知っている人ならば、誰もが実感したことだ。

共産党や社民党がなぜ弾圧されないのかというと、その主張は同じでも、1~3の条件がないからだ。
彼らは、自民党政権下にあって、少しでも庶民の暮らしをマシにしようと努力しているのであって、政権そのものをひっくり返そうとは思っていない。
思ってもいないからもちろん現実味もない。

そのような体制内で生活改善するための努力も必要なのであって、彼らの存在を否定するものではないが、しかしあくまでそういう存在なのだ。
自民党にしてみれば、鬱陶(うっとう)しいけれども脅威ではない。

ところが、小沢一郎と山本太郎は、そうはいかない。
共産党や社民党に対しては、言うことを聞いてやらなくても、「~~反対」「~~べきだ」という正論を延々と繰り返すだけだが、一郎と太郎は、「聞かぬなら聞かしてみせよう」と動き出す。
小沢一郎は政権を本気で取りに来るし、山本太郎は温和しいはずの日本人の心に火を付ける。

■■

小沢さんへの弾圧そのものは、ある意味想定されたことだった。
権力を取りに行く以上、そのくらいの反撃はあって当然だ。

だが、非常に残念だったのは、その弾圧に一丸となって反撃できなかったことだ。
ことの本質に気がつき、小沢ファンならずとも小沢頑張れと声を上げたのは、ごく一部の人たちだった。
後ろから石を投げてくれた共産党は言うにおよばず、社民党ですら口を濁してむしろ小沢さんに批判めいたことを言ったりした。

民主党内の小沢潰しは、これは想定内のほうに属する。前原や仙谷などを抱えこまなければ政権を取れなかったという、あの時点での歴史的な限界とも言える。
あの代表選で、小沢派と反小沢派に真っ二つになったところまでは、弾圧が始まったころから予想されたことだ。

問題はそのあと。
小沢グループと思われた100数十人の中から、次々と日和見が出たこと。
民主党にすがりつく人、すっかり寝返ってしまう人、離党はしたけれどもフラフラと腰の定まらない人、風になってどこかへ飛んで行ってしまう人。

※時間切れにて、続きはまた夜に

さて、夜です。

この間に、何が気に触ったのか、ツイッターでこの記事を批判して「本来ならブロックだがリムーブにとどめた」と温情をかけてくれる方が登場したりして、記事が完結しないうちにかなり多くの方にこの記事はみていただいたようだ。

ちなみに、私はこの時間になるまでに、別件で社民党の党員や支持者の人たちに会う機会があり、今後の連携の可能性を考えながらかなり議論をしてきた。そんなわけでネットで人のことをあれこれ批判しているヒマは、私にはない。

※※

小沢グループの次の過ちは、50数人になってしまったことから、選挙開始直前に小沢一郎の看板を下ろして日本未来の党になってしまったことだ。
嘉田さんなどと連携したことが間違いなのではない。本来は連携、共闘をするべきところを、党を統合してしまったのが間違いだった。

党は,理想と目的を同じくする人たちの結社であり、当面の課題ごとに頻繁に組み替えるものではない。それでは信頼を得られない。
あくまでもそれぞれの党を残しながら、例えば「日本の未来」という政治団体を作って統一戦線を組むべきだった。

古くからの小沢ファンは、穏健保守ではなくなったと失望し、古くからの反原発派は、元自民党は信じられないと敬遠した。
それでも340万票を集めたけれども、結果は惨敗。100人をはるかに超える落選者。その半数が供託金没収となった。

その焼け野原をそのままにして臨んだ今回の参議院選挙。
結果がこうなることは、およそ想像できる範囲だった。
総選挙では社民党と共産党から100万票づつが流れていたものが、本来の支持政党に戻り、得票数はわずかに94万票。選挙区も含めてゼロ議席。

そんな真っ暗闇のなかで、一人気炎を吐いたのが山本太郎さんだった。
東京だけで66万票を獲得し、文句なしの当選。

私は東京までは行っていないのでハッキリは分からないが、ネットや動画で見る限り、なんと言っても太郎さんの演説の力が大きかったように見える。
つまり、言葉が届いている。

この点は、小沢一郎さん本人も含め、生活の党の幹部、党員、支持者、そろって学ばなくてはならないだろう。
太郎さんがいくら芸能人でも、決してスーパースターではない。
比例区とは単純比較できないものの、日本中で知らない人のないアントニオ猪木ですら、個人票は全国で35万票しかなかったのだから、やはり東京だけ、しかも組織票ゼロで66万票はすごい数だ。

届く言葉とは何なのか。
そのことを、今回惨敗した生活の党は徹底的に考えてもらいたい。

一方で、山本太郎さんは、政治は素人だ。
永田町の魑魅魍魎は、全くの未体験ゾーン。水先案内人無しで突き進むのは、労多くして功少なしということになる。
さっそくというか、離婚の話をめぐって太郎さんはかなり困った事態になっている。

永田町と選挙を知り尽くしている小沢秘書軍団にこそ、山本太郎防衛隊をお願いしたい。
もしそれができずに、この危急存亡の時に小沢さんの顔だけ見ている秘書や側近では、これからの時代は戦えない。
太郎さんも、被弾圧の先輩である小沢氏に、直接教えを請い、協力を依頼すべきだ。
丸腰では、たたかい始める前に蜂の巣だ。

この連携が成立し、そこに体制内とはいえ良識ある社民党などが合流すれば、まだまだ微々たる勢力とは言え、動き始める核はできる。
一気に問題が解決する明るい未来は見えないけれども、細く険しくても先へと続いている道はみえてくる。
それが、未来だ。未来はある。

一郎と太郎がしっかりと連携したとき、わずかながらも未来は見えてくる。



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2013-08-02(Fri)

集団的自衛権+秘密保全法=戦争開始(早ければ今年中)

参院選後はかなりやばい状況になるとは思っていたが、思っていた以上のスピードで事態は進行している。


集団的自衛権:「行使容認」臨時国会で表明検討
毎日新聞 2013年07月30日

 政府は、憲法解釈で禁じている集団的自衛権の行使について、秋の臨時国会での答弁で容認を表明する検討に入った。複数の政府関係者が明らかにした。安倍晋三首相の私的懇談会「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)が秋に報告書をまとめるのを受け、首相か関係閣僚が解釈変更を表明。あわせて行使の具体的な範囲を巡る議論を加速し、法的裏付けとなる「国家安全保障基本法案」などの来年の通常国会への提出を目指す。

(引用以上)

この記事では、「国家安全保障基本法案」は来年の通常国会と書いているが、実はこの法案(自民党案)は既にできている。公明党の顔色を見ながら提出時期を探っているが、その気になれば秋の臨時国会で通すことも可能な状態だ。

集団的自衛権の行使を可能に
国家安全保障基本法案の概要を了承

平成24年7月6日 自民党ホームページ

詳しくは、こちらに→「国家安全保障基本法案(概要)」PDFファイル

米軍と一体化して戦争するために、どうしても必要なのは武器輸出だ。武器や兵器のやりとりができなくては、一緒に戦争などできない。
これについても、すでに安倍政権は三原則撤廃に向けて準備を始めている。

安倍政権、武器輸出に新指針検討 禁輸三原則「撤廃」も
2013/7/23 静岡新聞

 安倍政権は22日、武器禁輸政策の抜本見直しに向けた議論を8月から本格化させる方針を固めた。新たな指針の策定により、従来の武器輸出三原則を事実上「撤廃」することも視野に入れている。

(引用以上)

参院選が終わった次の日から、超速攻である。

さらに、もの(武器)だけでなく、情報も米軍と共有しなければならない。
もちろん、国民には今以上に情報を隠し、大本営発表以外は知らせてはいけない。

秘密保全法案を提出へ 秋の臨時国会、公務員の罰則強化
2013年7月27日 朝日新聞

 安倍政権は、国の機密情報を流出させた公務員への罰則を強化する秘密保全法案を秋の臨時国会に提出する方針を固めた。外交・安全保障の司令塔として国家安全保障会議(日本版NSC)を設置する法案を提出するのにあわせ、同盟国の米国と情報共有を進めるために必要だと判断した。

(引用以上)

米軍には知らせるが国民に知らせたら罰則。
完全な戦時の情報統制である。

こうして見れば、アベノミクスとは戦費調達のための放漫財政であることがわかる。
今や、すべてが戦争にむかって一直線に進みはじめた。
7月21日までの助走期間とはあきらかにスピードもスケールも違う。

そしてついにこれだ

内閣法制局長官に小松氏 集団的自衛権容認派
2013年8月2日 朝日新聞

 小松氏は(略)国際法局長時代には、安倍首相が第1次内閣で行使容認に向けて立ち上げた私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)の事務作業に関わった。法制局長官は次長から昇格するのが通例で、法制局経験のない小松氏の起用は異例。

(引用以上)

法制局の経験が全くない人間を局長に押し込むというのだから、安倍晋三が何が何でも手段的自衛権に踏み込むのは間違いない。


■■

ところで、多くの日本人は、集団的自衛権のことを、「日本上空を通って米国に飛んでいくミサイルを打ち落とすこと」と思い込んでいるのではないだろうか。

そもそも中国や北朝鮮から米国に飛んでいくミサイルの経路下に、日本は存在しない。
仮にミサイルが発射されても、日本上空は通らないし、当然ながら打ち落とすこともできないのだ。

こちらのブログに詳しい → 集団的自衛権と迎撃ミサイル

20130802-1.jpg
(上記ブログよりお借りしました)

集団的自衛権は、日本で座ったままミサイルを打ち落とすのではなく、日米同盟のためには世界中どこでも自衛隊は戦争しなければならないのだ。

「同盟国が攻められたとき」というのは、必ずしも同盟国の「本土」が攻められたときとは書いていない。
シリアやエジプトやイランに侵攻していった米軍が、返り討ちにあった場合でも、米軍が「攻められた。助けてくれ」と言えば必ず自衛隊は出動し、彼の地で戦争をおっぱじめなくてはならない。

もっと正確に言えば、初戦だけは米軍が出て行って、後は自衛隊が引き継ぐことになる。
司令部だけは米軍が指揮し、血と金を流すのは自衛隊。

このことは、実は昨年5月に野田がオバマと約束している。

アメリカで「改憲」を宣言した野田佳彦
2012.5.1 当ブログ

【警報】憲法9条を捨てたも同然の日米共同声明
2012.5.7 当ブログ

「自衛隊が動的防衛力の名の下に、アジア太平洋地域の緊急事態に日米同盟軍として対応する」 ということだ。
しかもそれは、「米国による戦略」に沿っておこなわれる。
 要するに、自衛隊が米軍の一部になる、孫崎享氏言うところの手弁当の傭兵部隊になる ということだ。
いや、手弁当どころか、親部隊の費用まで出してやるのだから、比喩のしようのないくらいに類例を見ない隷属部隊となる。

(引用以上)

この約束をしっかり果たせぬままに野田は逃亡し、変わった安倍晋三は態度をハッキリさせなかった。
だからオバマはご機嫌斜めで、安倍には拝謁してやらぬという仕打ちをしてきた。

お仕置きが効いたのかどうか、参院選までの助走期間とはうって変わって、この10日の間に安倍晋三はフルスピードで走り始めた。
来春のオバマ来日までに、なんとしても自衛隊を米軍傘下に編入しなくてはならないからだ。

オバマ大統領来春にも来日 国賓として招待へ
2013.8.1 スポーツニッポン

財政危機とシリアへの軍事介入に板挟みになっているオバマは、何としても自衛隊を引きずり込みたい。
日本の金と戦力で対シリア戦を遂行したい。オバマにすれば、来春までなんて待てない というのが本音だろう。

オバマ大統領の対シリア政策が大きく転換した背景
2013.6.18 ウォール・ストリートジャーナル

繰り返すが、集団的自衛権とは、日本上空のミサイルを打ち落とすことではない。
当面一番可能性が高いのは、シリアへ行って米軍の代わりに戦争をすることだ。
いわゆる反政府軍(主力はあのアルカイーダ)と一緒に、シリア人を殺し、また自らも殺される。


■■

福島第一原発の惨状も、戦争へと拍車をかける。
放射能たれながしに、もう手のつけようが無くなっている。東電も政府も、誤魔化そうにも誤魔化しようがなくなり、垂れ流してますが何か? と開き直り始めた。

日本が人の住めない場所になるかどうかの瀬戸際である。
ここにいたって、自民党は戦争を始める腹を固めた。それ以外に、誤魔化す方法がないと悟ったのだ。

シリアへ派兵される自衛隊は、当然犠牲者もでることだろう。
それは、大々的に演出され、熱病のように戦争は進行していく。

もちろんそれは、日本への反撃、日本国内でのテロ攻撃、財政破綻、など自民党から見ても重大なリスクがある。
しかし、もう彼らはそれを気にしていない。

なぜなら、すでに日本をあきらめているから。
このまま10年20年と日本に住み続けることができるとは、本当の上層部は思っていない。
だから、後は野となれ山となれ。まったく無責任に戦争に突入する気なのだ。

今後、数ヶ月という極めて短い時間で、日本は再び戦争を始める。
その地点まで事態は進行していくだろう。

私たちはどうしたらいいのか。
圧倒的に小さな力しか持たない、反戦を唱える私たちは、今どうしたらいいのか。

現実を直視すると吐き気がするが、なんとか踏みとどまって考えよう。
数少ない仲間がちりじりバラバラにならないように、まずは少しでも動き始めよう。

繰り返すけれども、事態は、私たちが思っている以上に、はるか以上に、深刻だ。
まずは、そのことを認識しよう。




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