2011-03-12(Sat)
こんな時だからこそプロパガンダには気をつけよう
ツイッターは緊急連絡等の邪魔になるので、ブログに書いておく
多くの市民は、電話はもちろんツイッターも出来るだけ控えるようにしているようだ。
未確認情報は流さないとか、無関係な呟きは控えるとか。
ところが、注意すべきは、敵はそんな良心は持ち合わせていないということ。
敵とは、端的に言うと、原発推進と、米軍利権だ。
■
まず、原発推進派は、福島のメルトダウンや蒸気爆発だけは止めようとしているはずだ。
これはこれで当然とは言える。
誰でも、メルトダウンは避けたい。
問題はそのあと。
メルトダウンや蒸気爆発を避けるために、人為的な放射性物質の放出を始めた。
これも、現時点での選択としては仕方ないのかもしれない。
こうなった以上、情報をしっかりと公開して、本当のリスクを丁寧に説明しなければならない。
しかし、原子力安全・保安院からの発表は、実に素っ気ないモノだ。
福島第一原発について問題になる部分は、9:30発表
・原子力災害対策特別措置法第10条通報(福島第一原子力発電所3号機)
・同第15条通報(福島第一原子力発電所1、2号機)
・福島第一発電所注水機能回復のための電源確保の状況
電源車からのケーブルのつなぎ込み作業中。 (12日4:00現在)
・1号機の格納容器内圧が上昇しており、圧力減少のために蒸気の放出作業中。
・モニタリングカーにより周辺監視区域境界近傍の放射性物質測定を行ったところ、12日4:00現在と比較して数値の上昇を確認。(12日7:55現在)
MP6(正門付近)0.07μSV/h→5.1μSV/h(4:00→7:40)
MP8(正門付近)0.07μSV/h→2.5μSV/h(4:00→7:30)
まず、一番急がなくてはならないと報道等で学者さんが言っていたのが、電源の確保。
これについては、枝野も各地から電源車を向かわせている と言っていた。
ことろが、4:00から始まった「つなぎ込み作業」が、7時間経っても作業中。このまま理解するならば、必要な電源確保はされていない、ということ。
外部からの電源があっても、内部でトラブルがあるのか、電源車が足りないのか、これだけでは分からない。
また、人為的な放射性物質の放出も、これだけでは何のことだか分からない。
少なくとも、放出前の70倍になっているということ。
管理された放出 と言うけれども、どれだけ管理されているのか、ただふたを開けただけなのか、まったく判断できない。
電力会社も、役所も、報道機関も、この期に及んで「原発は怖くない」ということを必死になってプロパガンダしている。
確かに、未確認情報でパニックを引き起こすようなことは、決してしてはいけないと思うが、確実な情報も流さずに、できるだけ隠蔽しようとする体質は、こんな非常事態ですら変わらない。
いや、非常事態故にいっそうその傾向が強い。
当然ながら、現場の職員は命がけで作業にあたっている。
その勇気を汚すものではないが、東京本社や霞ヶ関で頭を抱えている連中が心配しているのは、「最悪の事態になったときの被害」ではなく、「これで原発が作れなくなったらどうしよう」ということと思われる。
良心的な人ほど、「まさかそんな」と思うかもしれないが、本気で住民の被害を心配する心があるならば、最初からこんな原発など作らない。
悪いやつは、想像を絶するほど悪いんだということを肝に銘じておかないと、市民はいつまでも食い物にされ、非常時には人為的に放射能を振りかけられる。
■
原発推進に関する、第二の注意点は、地震予知に関すること
テレビでは、地震予知に失敗した学者さんもたくさん出てきている。
(そうじゃない学者さんも出ている)
地震予知で知っておくべきは、「この学問は一度も役に立ったことがない」、ということと、「原発に安全のお墨付きをつけるためにある学問だ」ということ。
いまだかつて、一度たりとも役に立つ精度で「予知」に成功したことはない。何十年に何パーセントという、あとで検証のしようのない予知はあっても、具体的な「予知」は一度もしたことがない。
また、地震の規模にかんする「予知」も、失敗ばかりだ。
大地震の後には、かならず「想定外」という言葉が連呼される。
バカ言っちゃいけない。
「想定外」とは「予知に失敗した」ということだ。
昨日テレビに出ていた学者さんは、素直にそれを認めていたが、そういうひとは主流派ではない。
あの状況下で、テレビに出る余裕がある学者さんは、つまり、政府から声のかかっていなかった学者さんということだからだ。
こんなに役に立たないので、世界では地震予知というのは学問として認められていないという。
当たるも八卦あたらぬも八卦 の類になるとか。
にもかかわらず、なんで日本ではエラそうな顔をして大先生がたくさんいるのかというと、これが無いと
原発に「安全です」というお墨付きを与えられないから。
地震の上に住んでいるようなこの日本で原発を建てようと思ったら、無理やりにでも「安全」と言わなくてはならない。そのためには、「この場所は地震が起きない」とか「起きてもこの程度」という前提が無くてはならない。それを提供するのが「地震予知学」なのだ。
だから、税金と電力会社からの潤沢な資金で「研究」が進められてきた。
その代表が、東工大の衣笠善博という人だ。
日本中の原発立地に 「安全」のスタンプを押しまくり、審議会で疑義を呈する人がいれば、「そんな意見は到底受け入れられない」とねじ伏せてきた。
昨年の11月26日にも、福島第1、第2の地質や地盤に関する耐震チェックをやっておられる
耐震・中越沖地震関連の国・県・協会の審議状況
一体、どう責任を取るつもりなんだろうか。
おそらくは、責任なんてまったくとらずに「想定外」と繰り返して、またぞろ次の原発に「安全」マークをつけるのだろう。
とにかく、「地震予知」なんていうインチキに騙されてはいけない。
「地震予知は出来ない」と喝破した良心の学者がいる。
元、国立極地研究所の所長であった島村英紀さんだ。
学者としての良心を貫いた結果、「原発は安全」の根拠を崩してしまった島村先生は、でっち上げの詐欺で突然逮捕され、地位と名誉と信用をもぎ取られた。
「地震予知学」というのは、このような後ろ暗い、オドロオドロシイモノなのだと言うことを、よくよく頭に入れて、一連の報道を見る必要がある。
■
最後に 対米隷属派は、こんなときにまでプロパガンダを忘れていない ということ。
本当の緊急時、一刻も早く状況の把握と救助が必要なときに、菅はオバマと電話会談をし、何の足しにもならないオバマの談話をテレビは何度も繰り返した。
高い金を払っているのだから、米軍が救助を手伝うのは当然としても、やったことは福島原発への冷却水の運搬。
オイオイ、無いのは水じゃなくて、ポンプを動かす電力だろう。水だけ運んでどうするんだ。とは誰も突っ込まず、ありがたやありがたや、クリントンの談話を報道する。
世界中からも援助の申し出が集まっている中で、わざわざ米軍を主役に押し上げることを、こんな非常事態でも忘れないのが、この連中のすごいところだ。
もちろん、自衛隊や米軍は設備も訓練も、圧倒的にもっているのだから、最大限救助にあたってもらいたいが、報道で見るわたしたちは、こんな状況でも敵はプロパガンダを忘れていない、ということを頭に置いておくべきだ。
いつも思うけれども、庶民は権力者に比べて、弱いのではない。
あまりにも、あまりにも優しいのである。
人は、そんな酷いことはさすがにしないだろう と信じているのである。
しかし残念ながら、そんなことはない。
悪いやつは とことん悪い。
この非常事態を、格好のプロパガンダとして利用しようとさえ考えている。
繰り返すが、作業員も兵士も誰も彼も、現場は命を張っている。
被災者の命と、救助にあたる彼らの命を利用して、立派なビルの中でプロパガンダに精を出す連中がいるということを、知っておくべきだ。

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多くの市民は、電話はもちろんツイッターも出来るだけ控えるようにしているようだ。
未確認情報は流さないとか、無関係な呟きは控えるとか。
ところが、注意すべきは、敵はそんな良心は持ち合わせていないということ。
敵とは、端的に言うと、原発推進と、米軍利権だ。
■
まず、原発推進派は、福島のメルトダウンや蒸気爆発だけは止めようとしているはずだ。
これはこれで当然とは言える。
誰でも、メルトダウンは避けたい。
問題はそのあと。
メルトダウンや蒸気爆発を避けるために、人為的な放射性物質の放出を始めた。
これも、現時点での選択としては仕方ないのかもしれない。
こうなった以上、情報をしっかりと公開して、本当のリスクを丁寧に説明しなければならない。
しかし、原子力安全・保安院からの発表は、実に素っ気ないモノだ。
福島第一原発について問題になる部分は、9:30発表
・原子力災害対策特別措置法第10条通報(福島第一原子力発電所3号機)
・同第15条通報(福島第一原子力発電所1、2号機)
・福島第一発電所注水機能回復のための電源確保の状況
電源車からのケーブルのつなぎ込み作業中。 (12日4:00現在)
・1号機の格納容器内圧が上昇しており、圧力減少のために蒸気の放出作業中。
・モニタリングカーにより周辺監視区域境界近傍の放射性物質測定を行ったところ、12日4:00現在と比較して数値の上昇を確認。(12日7:55現在)
MP6(正門付近)0.07μSV/h→5.1μSV/h(4:00→7:40)
MP8(正門付近)0.07μSV/h→2.5μSV/h(4:00→7:30)
まず、一番急がなくてはならないと報道等で学者さんが言っていたのが、電源の確保。
これについては、枝野も各地から電源車を向かわせている と言っていた。
ことろが、4:00から始まった「つなぎ込み作業」が、7時間経っても作業中。このまま理解するならば、必要な電源確保はされていない、ということ。
外部からの電源があっても、内部でトラブルがあるのか、電源車が足りないのか、これだけでは分からない。
また、人為的な放射性物質の放出も、これだけでは何のことだか分からない。
少なくとも、放出前の70倍になっているということ。
管理された放出 と言うけれども、どれだけ管理されているのか、ただふたを開けただけなのか、まったく判断できない。
電力会社も、役所も、報道機関も、この期に及んで「原発は怖くない」ということを必死になってプロパガンダしている。
確かに、未確認情報でパニックを引き起こすようなことは、決してしてはいけないと思うが、確実な情報も流さずに、できるだけ隠蔽しようとする体質は、こんな非常事態ですら変わらない。
いや、非常事態故にいっそうその傾向が強い。
当然ながら、現場の職員は命がけで作業にあたっている。
その勇気を汚すものではないが、東京本社や霞ヶ関で頭を抱えている連中が心配しているのは、「最悪の事態になったときの被害」ではなく、「これで原発が作れなくなったらどうしよう」ということと思われる。
良心的な人ほど、「まさかそんな」と思うかもしれないが、本気で住民の被害を心配する心があるならば、最初からこんな原発など作らない。
悪いやつは、想像を絶するほど悪いんだということを肝に銘じておかないと、市民はいつまでも食い物にされ、非常時には人為的に放射能を振りかけられる。
■
原発推進に関する、第二の注意点は、地震予知に関すること
テレビでは、地震予知に失敗した学者さんもたくさん出てきている。
(そうじゃない学者さんも出ている)
地震予知で知っておくべきは、「この学問は一度も役に立ったことがない」、ということと、「原発に安全のお墨付きをつけるためにある学問だ」ということ。
いまだかつて、一度たりとも役に立つ精度で「予知」に成功したことはない。何十年に何パーセントという、あとで検証のしようのない予知はあっても、具体的な「予知」は一度もしたことがない。
また、地震の規模にかんする「予知」も、失敗ばかりだ。
大地震の後には、かならず「想定外」という言葉が連呼される。
バカ言っちゃいけない。
「想定外」とは「予知に失敗した」ということだ。
昨日テレビに出ていた学者さんは、素直にそれを認めていたが、そういうひとは主流派ではない。
あの状況下で、テレビに出る余裕がある学者さんは、つまり、政府から声のかかっていなかった学者さんということだからだ。
こんなに役に立たないので、世界では地震予知というのは学問として認められていないという。
当たるも八卦あたらぬも八卦 の類になるとか。
にもかかわらず、なんで日本ではエラそうな顔をして大先生がたくさんいるのかというと、これが無いと
原発に「安全です」というお墨付きを与えられないから。
地震の上に住んでいるようなこの日本で原発を建てようと思ったら、無理やりにでも「安全」と言わなくてはならない。そのためには、「この場所は地震が起きない」とか「起きてもこの程度」という前提が無くてはならない。それを提供するのが「地震予知学」なのだ。
だから、税金と電力会社からの潤沢な資金で「研究」が進められてきた。
その代表が、東工大の衣笠善博という人だ。
日本中の原発立地に 「安全」のスタンプを押しまくり、審議会で疑義を呈する人がいれば、「そんな意見は到底受け入れられない」とねじ伏せてきた。
昨年の11月26日にも、福島第1、第2の地質や地盤に関する耐震チェックをやっておられる
耐震・中越沖地震関連の国・県・協会の審議状況
一体、どう責任を取るつもりなんだろうか。
おそらくは、責任なんてまったくとらずに「想定外」と繰り返して、またぞろ次の原発に「安全」マークをつけるのだろう。
とにかく、「地震予知」なんていうインチキに騙されてはいけない。
「地震予知は出来ない」と喝破した良心の学者がいる。
元、国立極地研究所の所長であった島村英紀さんだ。
学者としての良心を貫いた結果、「原発は安全」の根拠を崩してしまった島村先生は、でっち上げの詐欺で突然逮捕され、地位と名誉と信用をもぎ取られた。
「地震予知学」というのは、このような後ろ暗い、オドロオドロシイモノなのだと言うことを、よくよく頭に入れて、一連の報道を見る必要がある。
■
最後に 対米隷属派は、こんなときにまでプロパガンダを忘れていない ということ。
本当の緊急時、一刻も早く状況の把握と救助が必要なときに、菅はオバマと電話会談をし、何の足しにもならないオバマの談話をテレビは何度も繰り返した。
高い金を払っているのだから、米軍が救助を手伝うのは当然としても、やったことは福島原発への冷却水の運搬。
オイオイ、無いのは水じゃなくて、ポンプを動かす電力だろう。水だけ運んでどうするんだ。とは誰も突っ込まず、ありがたやありがたや、クリントンの談話を報道する。
世界中からも援助の申し出が集まっている中で、わざわざ米軍を主役に押し上げることを、こんな非常事態でも忘れないのが、この連中のすごいところだ。
もちろん、自衛隊や米軍は設備も訓練も、圧倒的にもっているのだから、最大限救助にあたってもらいたいが、報道で見るわたしたちは、こんな状況でも敵はプロパガンダを忘れていない、ということを頭に置いておくべきだ。
いつも思うけれども、庶民は権力者に比べて、弱いのではない。
あまりにも、あまりにも優しいのである。
人は、そんな酷いことはさすがにしないだろう と信じているのである。
しかし残念ながら、そんなことはない。
悪いやつは とことん悪い。
この非常事態を、格好のプロパガンダとして利用しようとさえ考えている。
繰り返すが、作業員も兵士も誰も彼も、現場は命を張っている。
被災者の命と、救助にあたる彼らの命を利用して、立派なビルの中でプロパガンダに精を出す連中がいるということを、知っておくべきだ。

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