2012-03-12(Mon)

3.11さよなら原発関西1万人行動 レポート & 深い憂鬱

◇◇
さよなら原発関西の午前の部が11時から始まる

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中之島中央公会堂が満員。800人くらいだろうか。

はじめは、飯舘村の酪農家、長谷川さんのお話。飯舘村のまえた地区という一番原発から遠い地区の区長をされていたそうだ。
お話しの最初は、震災前の飯舘村の様子が画面に映る。「までい」という言葉の説明。
までいの力」でも見た、ため息の出るような美しい田園風景。

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この写真は、屠殺処分にする牛を送り出すところ。
長谷川さんの話は涙なしには聞けなかった。

詳しくは、長谷川さんの書かれた「原発に「ふるさと」を奪われて~福島県飯舘村・酪農家の叫び」を読んでいただきたい。

原発さえなければ
と書き残して命を絶った酪農家は長谷川さんの友人だったという。その方の書き残した文字がスクリーンに写しだされる。

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文字の背景に木目が見える。これが書かれているのは、新築したばかりの堆肥舎の壁なのだ。

モニタリングポストだけを除染して線量を計っていること。山は除染しないので、一度除染をしても時間と共に線量が上がること。
それでも、自分たち年寄りは村に戻るかもしれないと言う。これほど故郷に対する思いが強いということに、はじめて気がついたと言われる。その気持ちは、遠方の私たちには分からないが、分からないからこそ重い。

しかし、孫と子どもたち
は村には戻さない。自分たちが一生を終えたら廃村だ、と。
そう覚悟されるまでに、どれほどの葛藤があったのだろう。原発さえなければ、本当に、原発さえなければ。

長谷川さんは最後に、二つのお願いを話された。
ひとつは、福島の子どもたちが差別されないようにしてほしいということ。
飯舘村、福島県という戸籍故に差別されることが、今でも起きている。そんなことが起きない世の中にしてほしい と。

もう一つは、決して風化させないでほしい、ということ。
そう言って、話を終わられた。


次に登壇されたのは、福井県美浜町でたった一人で反原発運動を続けている松下さん。

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原発立地で反対運動をすると、数々の脅迫や嫌がらせをうけるので、他のひとを誘うことができないと言われる。
立地がもっと頑張って原発無くせというのは、とんでもない幻想だ と。
原発を無くすためには、電気をたくさん使う大阪などの都市の人たちが、原発の電気はいらない と言ってもらわなくてはならない。

そう、原発の責任は、一にかかって都市にある。
そのことを忘れないようにしたい。


最後は、和歌山から来られたkayoさんという女性の歌。
正直言うと、こういう集会での歌っていうのはあまり期待していなかったのだけれども、一声聞いたとたんに引き込まれた。
オカネ出してでもコンサート聞きに行きたいと思った。

ちょっと、動画を

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午前の部は、本当にすばらしい内容だった。
ある一点を除いては。
(これは最後に書きます)

◇◇
昼休みを挟んで、14時過ぎから午後の部が始まる。
午後の集会は、なんと3カ所に分散。いつもの市役所前(女神広場)、公会堂、剣先公園
デモも、それぞれバラバラ

警察との交渉でおそらくそうなったのだろうけれども、なんとももったいない。
とりあえず、それぞれの様子を見て回る

まずは、一番遠い剣先公園。公会堂から3分くらい歩く。

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写真を見ても分かるとおり、労組系の人が多い印象。マイクの音が小さくて、なんだかよく分からない。う~ん やっぱ別のところへ行こう。

公会堂は、子ども連れやお年寄りで、座って参加したい人と放送しているので、こちらもパスして、結局いつもの女神広場へ

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この会場の難点は、演壇に対してあまりに横長。端っこのほうは、ほとんど聞こえない。
それでも、今や大阪の集会のメッカである。やはり雰囲気はいい。

15時前からデモに出発。この会場からは御堂筋デモで、難波まで歩く。
個人参加は先頭へと言うのだが、立っていた場所が一番後ろなので、まあいいかと後ろのほうの団体に紛れて歩いた。

びっくりしたのは、ほとんど警察がいない。
しかも、心斎橋に着くまでは、赤信号でも優先して進ませてくれる。
まあ、人数が人数だけに、赤信号をすべて止めていたらいつまで経っても終わらないけれど。

今回は先頭から尻尾までのウォッチングはしなかったので、人数はよく分からないがこの会場分だけで3000人くらいだろうか。ということは、全部で7000人程度だろう。
言うまでもなく、大阪では過去最大規模だ。

福島や福井から参加していただいた方々と、準備に奔走していただいた主催者の方々に感謝したい。

◇◇
さて、ここから先は、「その上で」 の話

集会デモの意義をなにも貶めるつもりはないことを最初に言った上で、私の危惧を書いておきたい。

私はデモを歩きながら、なぜか昨年4月のデモの時のような高揚感を感じなかった。
その原因の一つは、デモのコールだ。

いまだに ノーモアフクシマ を言うのか。
町全体が焼け野原になったヒロシマと同じにするのはオカシイ。
しかも、ヒロシマは確実に差別を受けた。

福島を愛し、あるいは否応なく住み続けている人々が、ノーモアフクシマと言われたら、どんな気がするか、考えが及ばないのだろうか。
コールしている人は、紙を見ながらやっていたから、主催者が書いたモデルにノーモアフクシマと書いてあったのだろう。

実は、この日私が重たい気分になったのは、午前中の集会の最後からだった。
司会の方が最後のまとめにこう言ったのだ。
「私たち関西の大人は、最低限、関西の子どもを守りましょう」

えっ と思ったのは私だけではないだろう。
あの長谷川さんの話を聞いた後に、このまとめか・・・
確かに、若さの原発を止めて関西の子どもたちも守りたい
けれども、今、目の前で時々刻々と被爆させられている福島の子どもたちが優先じゃないの

こんなことを言うと、非難囂々(ごうごう)だろうけれども、あえて言いたい。
脱原発運動が、「今の自分たちの生活を守りたい」という運動である限り、その延長線上に明るい未来はない。

すでに守られなくなった生活をどうするのか という問題をさしおいて、今の暮らしを守りたい ではそれは力にはならない。
それは実は、橋下徹の無茶苦茶な政治にたいして、あらゆる反橋下派が勝てない理由でもある。

◇◇
いきなり橋下が登場してきた。
私の危惧するシナリオでは、橋下が主役級で登場する。

なぜなら、橋下はいわゆるジャパンハンドラーズの寵児になったからだ。
少し前まで前原誠司が占めていた地位を、橋下は奪い取った。
というか、余りにも無能な前原をアメリカ側が見限ったところに、橋下が華々しく登場したというほうが、正確かも知れない。

日本の原発はアメリカの押しつけと、正力・中曽根らの思惑が一致して進められたというのは多くの知るところだ。
ところが今、風向きが変わっている。
このあたりのことは、昨日の記事を見ていただきたい

福島を想う

要するに、アメリカの方針として、「段階的原発廃止」を橋下が実現する というシナリオが書かれているのではないか。
その代償は、福島に最終処分場を作ること。

しかも、その処分場にはアメリカの使用済み核燃料もやってくる。
たしかに、いくらなんでもタダではゴミは捨てられない。
その見返りは、たぶん普天間と辺野古などの沖縄の基地だ。
すでに撤収の方針がでている沖縄の米軍基地を、あたかも残すようなことを言っているのは、このときのお土産にするために、手元に残しているのだろう。

橋下は、「脱原発」と「沖縄基地返還」という、とてつもない成果をひっさげて、中央政界に君臨する。
その中で、放射能に侵された福島だけが捨てられ、犠牲を強いられる。日米共同の核廃棄場にされ、多発する放射性の健康異常も「因果関係が明らかでない」と言われる。

そんな近未来を、私は強く強く危惧している。

◇◇
今これを書きながらつけていたテレビで、日テレが「行くも地獄戻るも地獄」という、使用済み核燃料と最終処分場についての番組をやっていた。ある意味画期的な番組だと思った。
よりによって読売が、今まで原発の最大のアキレス腱だった使用済み核燃料の問題を正面から取り上げるとは。

だが、読売がこれを取り上げたと言うことは、福島に最終処分場をつくるということを、原発鬼たちは決意したということだ。
安全神話に洗脳されていた連中は、まだ原発で儲けるつもりだろうが、洗脳「して」いたほうは、もう日本は原発ではなく、オンカロだと考えている。
いや、オンカロを作るために、わざわざ洗脳して、40年かかりで事故を起こさせたのだ。

原発推進の正体は「日本列島を核の墓場にする計画」だったのではないか

「フクシマを核処分場にする計画」を改めて検証してみる

福島に心を寄せていただきたい。
今の今でも放射能にさらされている子どもたちのことを、考え続けていただきたい。
ガレキの問題も大事だけれども、それと同じ時間と気持ちを、福島に送ってもらいたい。

今日の集会でも感じた。
人は、思いが強ければ強いほど、声は小さくなる。
本当に切羽詰まると、歯がみしたまま声が出なくなる。

その声なき声に、ぜひ耳を傾けたい

追記: 古舘伊知郎が、踏み込んだ発言をしたと話題になっている。これも、注意して見守る必要がある。
     おそらくは、従米のきついマスメディアほど、脱原発かのような論調に急速に変わっていく可能性が高い

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古舘伊知郎報道SPエンディングで覚悟のコメント「報道STの中で、それ(原発)を追及していきます。 もし圧力がかかって、番組が切られても、私はそれはそれで本望です。」

■古舘 生放送原子力村の存在を認める ■youtube.「TVは綺麗事を言うな」  古舘 伊知郎 報ステop       当  ブ  ロ  グ  へ  の       皆様のご支援に感謝 ...

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comment

奇麗事だけではえげつない陰謀を打ち破れない。

はじめまして。

引用させていただきました。

>自分たちの生活を守りたい

すでに守られない「福島」を、日本の庶民に「自分たちの生活を守りたい」ということで、平然と「日本人の意思」で切り捨てさせるためには、好都合な理屈・感情であるから、それを煽るという手段も考えられる。

「「自分たちの生活を守りたい」労働組合活動」は=「自己中心の自分のことしか考えない集団」に変ってしまい、袋叩きにあっている。

「自分たちの生活を守りたい」反原発活動は、「自己中心の自分たちしか考えない活動」へと外部からの詐術や「エゴイズム」で変容して、破綻する可能性がかなり大きい。

橋下を最大限有効に利用して「戦争」という利益を得るために、「福島」「反原発」「原子力村」を生贄にすることくらい、冷徹なアメリカの「戦略家」が考えないはずが無い。

「戦争」という利益を得るには「普天間」はむしろ「とばっちり」「流れ弾」を受ける場所になるので、失っても「損失では無い」という、「算段」も考えれます。

まあおぞましい「そろばん勘定」ですが、そういう「勘定」をする連中も存在するってことを、意識に止めるだけでも、「戦争防止」に十分に効果があると思います。

ではまた再見!

ノーモア について

もちろん、そういう意味で使っているのは分かっています。その上で ということです。100%被害者であるのに、自分たちの故郷にむけて、全世界から「ノーモア」と言われる人たちの気持ちを想っているのです

no more

no more ノーモア には「もういらない」「二度と繰り返さない」という意味がありますが、シュプレヒコールで使われた意味は「福島の事故」にno moreという意味で使われてたという解釈であればOKではないかと・・・。

No title

フクシマのオンカロ化、
いやな予感ですね、
橋下は突如、あの「日テレ」で登場 メジャーになり、地方で「実績」をつくってから国政へと。
周到に練られた戦略とみれば意図されていることは残念ながら そういうことになる か。

いや、なに、無名のサラリーマンだった知人が突如、NHK番組に登場し、(カオを売り)その後政治関係・業界代表へ転身したヤツがいたもので・

それにしても世界のマスメディアを支配してる連中も余裕がなくなってるだけに・・
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