2012-05-09(Wed)

小沢氏の控訴と日米首脳会談の関係

今月に入ってから、世の中に、妙な楽観論が蔓延しているようで気味が悪い

原発が一時止まったのは喜ばしいことだが、これで原発が無くなったワケじゃない。
普天間問題も、辺野古移設の可能性が薄れてきて、このままグアムやハワイに去ってくれるのではという期待が高まっている。
小沢氏の裁判についても、「絶対に控訴はない」とか、控訴されたら「粛々と、短期審理、結審、棄却判決言い渡し」とか、ほとんど決着が着いたかのようなツイートも見かける。

しかし、そんな甘いものじゃない
20120509-2.jpg
小沢氏の裁判は、日本の政治の血圧計のようなものだ。
日本の政治の動向に、きわめて大きな影響力を行使するアメリカの意向がどのようなものなのか、裁判の行方をみることで判断することが出来る。

西松事件が「作られ」」た時点では、小沢首相を阻止するための動きだったのは明らかだ。
しかし同時に、旧来の利権にがんじがらめになった自民党も邪魔になっていた。
そこで、鳩山民主党政権が誕生した

小沢氏は「党」という枠に閉じ込めて、行政にタッチさせないという、政治的な軟禁状態におかれていた。
そのかぎりにおいて、ありもしない証拠をいくらでもねつ造する検察も、小沢氏を起訴しなかった

しかし、いよいよ代表選に乗り出すと言うときに、検察審査会が強制起訴した。
アメリカに忠誠を誓った菅直人を支えるために、奥の手を使ってきた。
結果として、小沢氏は無役どころか党員資格停止とされ、政治的軟禁から政治的監禁状態におかれることになった。

ところが、その後震災があり、原発事故があり、菅直人のあまりの無能さが露呈した。
またアメリカ側も、在日米軍や日本の原発にまつわる古くからの利権につきあっている余裕が無くなってきた。
早いこと世界の米軍を再編し、日本のサイフが原発処理ですっからかんになる前に、自軍に編入してしまう必要があった。

無能すぎる管に代わるエージェントを求めるアメリカは、同時に同じくらい無能な前原にも見切りを付け、橋下徹という新興勢力に目を着けた。
橋下は、巨大なバックを手に入れて俄然勢いついたが、キワモノの本性は如何ともしがたい。本人はともかく、維新の会の有象無象は煮ても焼いても食えない。

橋下徹を使えるようになるまでには、しばらくの時間が必要と見たアメリカは、つなぎとしての野田を指嗾(しそう)すると同時に、小沢氏に取引を持ちかけたのではないか。
ある意味、旧態依然の利権にしがみつく自民党などの日米安保マフィアよりも、「第7艦隊だけで充分」という小沢氏のほうが、オバマの米軍再編戦略には都合が良いとも言えるからだ。

その流れの中で、小沢氏に無罪判決が出された。
裁判所の良心とか、司法の正義なんて、まるっきり関係ないと私は思っている。

ところが、ほぼ相前後して、野田内閣は大決断をする。
これまでの安保利権を一定犠牲にすることも含めて、「自衛隊の米軍編入」=「アジア太平洋地域の責任分担」をオバマに約束したのである。
おそらくは、提案した側のアメリカが、まさか野田がここまで決断するとは思っていなかったのではないだろうか。

憲法9条を捨てたも同然の日米共同声明


逆に言うと、小沢氏無罪を目の当たりにして、野田は「憲法など踏みつぶしてでも、オバマ大統領の言いつけを忠実に守るんだ。それしか、自分の生き延びる道はない。」と決断したのではないか。

小沢氏のクビに鎖を残したまま、橋下の影響力も使いながら、何とか言うことを聞かせようと画策していたアメリカは、野田の踏み込んだ決断に驚喜した。
「もうこれで、小沢はいらない。」

それが今日の控訴ということにつながっている と私は思う。

私は、いわゆる陰謀論を支持しない。
そういう神秘主義や運命論ではなく、アメリカの元高級官僚であるジャパンハンドラーズと言われる連中は具体的に存在している。また、現役のアメリカの官僚は日本の外務省、防衛省の官僚に多大な影響力を行使していることも、ウィキリークスなどであきらかだ。

もちろん、世論の声、各議員の行動、弁護士の活躍、そうしたことも事態を決める大きな要因になっている。
しかし残念ながら、今のところそれを上回る影響力、決定力をアメリカ側がもっている、ということだ。

また、アメリカと一口に言っても、旧来の安保利権に食いついている連中と、オバマの戦略とはかなり乖離してきている。
オバマにとっては、外務省、防衛省にも根深い安保利権屋どもは、いなくては困るがかなり邪魔、という存在だろう。

それを調整できる人間として、小沢一郎を脅迫しながら何とかして使えないかと考えていたのだが、野田佳彦が名乗りをあげることで、簡単に言うことを聞かない小沢を無理に使おうとする必要がなくなったのである。

20120509-1.jpg そのような、冷静な判断で、今回の小沢氏への控訴を受け止めなくちゃならない。

指定弁護士の趣味やメンツなんていう、そんな甘いものじゃない。
あきらかに、政治的なテロであり、匕首で切りつけられたに等しい。

しかも、野田が憲法も権利も財産も、日本国民のもっているものをアメリカに貢げば貢ぐほど、小沢氏は抹殺されていくという関係にある。

その意味では、「小沢氏のことはどうでもいいけれど、検察の腐敗は許せない」という論も、間違っている。というか、認識が甘い と私は考える。
あえて言うならば、「小沢氏個人のことはどうでもいいけれど、政治家小沢一郎への弾圧は許せない」 と言うべきだろう。




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↓x3

このような売国官僚みたいなのが跋扈しているから、一般国民向けには「騒いで」警鐘鳴らす必要があるのですよ。
このような御用学者みたいな輩の我田引水のメッキを剥がすために、こういうブログがあるのですよ。

小沢氏云々言われる前に、米国の非情さ・・・サダム・フセインやビン・ラディン等にさんざん肩入れしておいて、気に食わなくなったら、とっとと足蹴にしてしまう・・・等々の現実を語られたら如何ですか。

強者の言いなりの、奴隷根性丸出しで、「ご主人様」が出す結論に盲従しようと屁理屈並べるのに四苦八苦する様は哀れを誘いますね。

↓のようなものについて

最近は、原発推進にしても対米従属にしても、あたかも「反対」かのような装いで、結論だけは都合のいいところに誘導するという詐欺まがいのサイトなどが増えているようだ

http://onodekita.sblo.jp/article/55742962.html

こういう(↓)文章を読んで、その実体を見抜くリテラシーを鍛える練習をすることも必要かもしれない

No title

ここ三回のブログ更新についてですが、この前の日米首脳会談だけを捉えて針小棒大に騒ぐのは、明らかにおかしいと思います。共同声明の内容など、目新しいことはなにもありませんし予想の範囲内でした。むしろTPP参加表明がなかった分、控えめだったといってもいいです。「動的防衛力」についても、2年前と意味が変わったのでもなんでもなく、その防衛白書のすぐ後のページにアジア太平洋への展開についても書いてあります。

確かにアメリカがアジア太平洋への関与を強める一方、具体的な軍事的負担については東アジアの同盟国が担っていくという大きな流れが、クリントン政権のころからあるわけですが、それをいうなら「最低でも県外」はもちろん、同じ鳩山の「駐留なき安保」がそうですし、まさに小沢の「第7艦隊で十分」も、さかのぼって小渕政権で彼が関与した日米ガイドライン(関連法)も、まったく同一の流れにあるわけです。

もちろん、今回の会談だけじゃなく、こういった一連の流れ自体に対する批判は成り立ちうるし、社会党や共産党がおとなしいのもその通り。でも、それを小沢裁判とからめて語るのはあまりに酷い話です。それどころか、小沢はそういった流れに何度も手を貸してきたのです。

小沢の「第7艦隊」発言の時はこんなことを↓書いていたのに(アメリカを追い出すための高等戦略だ云々)、こんどは「アメリカにとっては小沢のほうが望ましかった、しかし野田は更にその上を行った」とかいうのはあんまりでしょう。

小沢の第7艦隊発言で問われているのは社民党の真価だろう
http://sensouhantai.blog25.fc2.com/blog-entry-674.html

「陰謀論を支持しない」?しかし、あなたのやっていることは、あらかじめ頭の中に描いたストーリー(ジャパンハンドラーの日本支配、小沢弾圧・・)に合うように、あらゆる事象を歪めて当てはめているように見ます。具体的な根拠が上がったことは一度もありません。せいぜい新聞記事の過剰な読み込みではないでしょうか。有罪になろうが無罪になろうが、控訴があろうがなかろうが、もっともらしい陰謀論的な記事を書かれたのではないでしょうか。

なぜこんなことになるのかというと、ひとえに小沢一郎がどんどん理想から乖離していっているからでしょう。普天間基地問題にせよ、原発問題にせよ、まったく望むような発言をしてくれない。橋下やアメリカの批判など一度もしてくれない。そこで、「小沢は本当は言いたいのに言えないのだ」という形に現実のほうを歪めるわけです。小沢裁判は、その格好のネタというわけでしょう。

このままもし、小沢一郎が橋下と手を組んだら、「これはアメリカに脅されているに違いない」とおっしゃるのでしょう。でも、それはあんまりだと思います。

そんな、右手と右足一緒に出して歩いていないで、「日刊ゲンダイ 小沢一郎裁判報道 世紀の謀略の全容を詳報」の"立ち読み"だけでも読まれたら如何ですか。
http://www.zasshi-online.com/book/ProductDetail/?page=1&dcode=nikkangendai_ozawaichirousaibanhoudou000&dpage=1

陰謀論に与しないと言いながら

 貴方の言い分は陰謀論そのまんま。よくもまあここまで誇大妄想に浸れる事。
 今回の問題は「政治とカネ」そのものでしょう。3年前までは自殺者まで出す程にうるさかったこの問題を現在は裁判がどうのこうのという問題にばかりすり替えて「政治とカネ」について与党もマスコミも言わなくなった。こっちの方が余程不自然。
 検察の落ち度とは別に「虚偽記載」は認められ、小沢の秘書も悉く有罪、裁判にならないまでも政党助成金の行方など、彼の周囲には疑惑がまだまだ。
 政治資金の流れを明確にするのが政治資金規正法の趣旨であり、それが民主主義に繋がるのに、その趣旨をことごとく無視する者が「民主主義の危機」なんてふざけ過ぎですよ。
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