2012-05-28(Mon)

真理は少数にあり 革命権ということ

jidentekisengosi.jpg このブログの右サイドのおすすめの本に、羽仁五郎さんの「自伝的戦後史」をあげている。

高校の時に読んで、私の生き方を決めたとも言えるこの本の中に 「真理は少数にあり」という言葉が出てくる。
実は、このことは7年前にも書いたので、そこから少し引用しておく

(以下、自己引用

真理は少数にあり という言葉が、どこから出てきた言葉か。私の知る限り、羽仁五郎師が彼の浅間山荘事件に対してコメントした言葉だと認識している。そのように羽仁先生が自著に書いている。

この羽仁先生の言葉の根底には、戦争中に「進歩的」インテリゲンチャを含めて、ほとんどの人間が反対の声を上げられなかった、ということがある。それが、戦争に負けてマトモになったかというとそうではない。羽仁先生の弟子の林健太郎東大総長が、学生を弾圧する先頭に立っている。

学生は学生で、自分が行きたくても行けない人らの代表としてインテリの責任を果たそう、なんて考えもせず、早いこと卒業して良い会社に入ろうということばかり考えている。これは考えることを放棄している。

そういう脈絡の後に、浅間山荘事件が起き、世を挙げて暴力反対のキャンペーンに晒されているときに、「真理は少数にあり」と言われた。

赤軍が正しいとか正しくないとか言うことではなくて、少数の中から生まれる真剣な声を、多数の思考停止した合唱によってかき消してはいけない、という意味だろう。


(引用以上)

昨今、生活保護の問題やら入れ墨の問題やら小沢一郎氏の問題やらで、大多数の人間が扇動されて絶対少数の人間を徹底的にバッシングするということが頻発する。
実際はどれだけバッシングしているのかは分からないが、マスメディアという見せかけの「大多数」がバッシングを繰り返す

思えば、中世の魔女狩りやナチスのユダヤ人虐殺を持ち出すまでもなく、こうした扇動された多数による少数のバッシングというのは、権力による民衆支配の常道だ。珍しくも何ともない。

にもかかわらず、同じ過ちを何度も何度も何度も何度も繰り返す。
バッシングしたことが後世、過ちとわかっても、「みんなやってたんだからしかたない」と自分をごまかし、子どもや孫の世代になると、また同じことを繰り返す。

叩かれる対象は、最初は「どっから見ても不正だろう」と思われるものが選ばれる。
それがうまく行くと、少しずつ善悪の微妙な問題でもあおり立てるようになる。

浅間山荘事件などの連合赤軍の一連の血なまぐさい事件は、あれほど盛り上がった70年安保の時代を急速冷凍してしまった。
あのとき、連合赤軍の是非とはまったく別に、「人民には革命権はある」「異議申し立ては当然の権利だ」という意識が生き残ることができたならば、今、爆発した原発を目の当たりにしながら、ものも言わず黙々と働き、まして再稼働を容認するような人びとが、かくも多く存在することはなかっただろう。

しかし、あのとき、連合赤軍の残虐さを利用して、日本人から「革命権」の意識はすっかり一掃されてしまった。
もともとお上意識の強い日本人から、革命権の権利意識まで奪われれば、もうやられ放題、権力側から見れば畜舎の中で屠殺の順番を待つ家畜の群れである。

言うまでもなく、近年、このバッシング支配の名人は橋下徹だ。
そのことは誰でも知っているし、書いていると気分が悪くなるから、橋下について詳しくは書かない。

橋下の「みごとな」手法を見て、原発も、消費税も、福祉の切り捨ても、すべてこの方法に切り替わってきている。
原発に至っては、福島で放射能を毎日毎日あびせられ、それを危険だと声を上げる人を「放射脳」と言ってバッシングしている。この例に顕著だが、バッシングというのは、叩いている方も決して幸せではない。
自分も被曝して危ないということが、内心では分かっているからこそ「放射脳」などという罵詈雑言の影に逃げ込んでしまうのである。

これも、考えてみれば当たり前で、支配する側は、対象を大小の二つに分けてケンカさせておこうとしているのだから、本質的にはどちらも同じ問題を抱えているのである。
生活保護にたいしてワーキングプアが対置され、対立させられてるのも、まったく同じだ。

こんな時代になってしまったからこそ、真理は少数にあり という言葉を噛みしめたい。
河本氏の話から見えてくることは、恐るべき規模の福祉切り捨てが始まる ということだ。
真理は少数にあり とは、そういうことを見通すことだ。
河本氏個人のことではない。

野田政権は、税金の垂れ流しをする単なる財務省の操り人形ではない。
歳出の引き締めは、かなり真剣に始めることになるだろう。
もちろん、それは特別会計の見直しやダムから人へという方向ではなく、ひらすら福祉(社会保障)の切り捨てとして進められる。

増税と福祉切り捨てで、しっかりとカネを残そうとしている。
それは、日本の国債を減らすためではない。様々な形でアメリカに貢ぐためだ。
アメリカの底の抜けた経済を支えるのは、日本の財政しかない。
これまでも、米国債とドルを買い支え続けてきたが、より一層の貢献を迫られているのである。
そのためには、必死に節約に努めてカネを残すつもりだ。必死(必ず死ぬ)のは野田ではなく国民のほうだが。

原発事故に対して、ここまで極端に冷酷な仕打ちをする裏も、同じ問題がある。
被曝に対する補償はしない。癌になるのは勝手だが、因果関係は金輪際認めない。
旧ソ連がすばらしい温情の国に思えるくらいの、とんでもない方針をがっちりと崩さない野田内閣。
何が何でもカネを残すという命題があるからだ。

逆に、どんなに金がかかっても収束させるんだ と言った小沢一郎氏は、徹底的にバッシングされ続けている。
この一点を見ただけでも、小沢バッシングがどこに発しているのかは分かりそうなものだが、それでも見せかけの多数は、今日も明日も小沢氏を叩き続ける。

真理は少数にあり ということのもう一つの意味は、「オカシイことはオカシイ」と言って良いんだ、ということ。
先ほど革命権と書いた。革命権は、国家に保証はされていないが天賦の権利として存在している。
40年前までは、日本でもそれは当たり前に認識されていたはずだ。

そして、革命権は、何か決定的な瞬間までは孤独なのだ。
少数を嘆くのではなく、多数を徒に恨むのではなく、オカシイことはオカシイと信じ続けることだ。



ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ  応援お願いします

関連記事

trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

アメリカ:一党独裁国家

アメリカ:一党独裁国家 マフムード A.B 共和党やら民主党に投票しても、なぜ同じ結果になってしまうのだろう。「選挙」と呼ばれているお笑いぐさが、アメリカが一党独裁国家であることを示している。民主党も共和党もイルミナティの手先。 連中、各党違うがごとき芝居を?...

comment form

管理者にだけメッセージを送る

comment

No title

なぜ日本がここまで犠牲にならなければいけないのだろうか?

片山さつきをフクイチに!

片山さつきを原発事故現場に送り、被爆作業をさせましょう!

ボリビアの「水戦争」を扱った映画に出てきた台詞を思い出した。
「真実には敵が多い。嘘には味方が多い」

中国人スパイが騒ぎになっているが、それならジャパン・ハンドラーズのジェラルド・カーティスやマイケル・グリーンはどうなんだ?!
今のボリビアだったらとっくに国外追放だろう。

> 旧ソ連がすばらしい温情の国に思えるくらいの、とんでもない方針をがっちりと崩さない野田内閣。

「ノブタの面に大便」内閣、さっさと消えて。
自由党 近畿ブロック
国民の生活が第一!
KINKILOGO.png
自由党
jiyutoulogo.jpg
山本太郎となかまたち
bnr_nakamatachi.png
生活フォーラム関西
なんとしても政権交代を!
20140723-3.jpg
カレンダー
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
森友事件 リンク
安倍晋三記念小学校こと森友学園の疑惑について、重要な資料を提供してくれるリンクです
リンク1
貴重な情報をいただいています
(順不同)
リンク2
ブログ内検索
twitter
田中龍作ジャーナル
20140723-4.gif
マガジン9条
パレスチナ・オリーブ
パレスチナで作られたオリーブオイルやオリーブ石けん。これはお勧め。
palestineolive.jpg
RSSフィード
blogranKing.net

カウンター
最近の記事
プロフィール

明月 こと 山岸飛鳥

Author:明月 こと 山岸飛鳥
木の家プロデュース 明月社 主宰
一級建築士
趣味 キコリ 畑
取り柄 貧乏
Email : info@mei-getsu.com

明月社のアルバム
明月社の作品や家づくりのアイディアなど ちょくちょく更新しています
アルバムLOGO
木の家プロデュース明月社
ホームページをリニューアルしました
meigetsusha.jpg
明月社へのご連絡

名前:
メール:
件名:
本文:

明月社 facebookページ
六甲菜園ブログ
郊外楽園プロジェクトの六甲菜園
rokkou-sides.jpg
おすすめの本
こんな時代だから、お薦めしたい本。アフィリエイトではありません。

自伝的戦後史(羽仁五郎) jidentekisengosi.jpg

おすすめの本 2
日本はなぜ「基地」と「原発」を止められないのか

nihonhanaze.jpg

おすすめの本 3
日本はなぜ「戦争ができる国」になったのか
nihonnhanaze2.jpg
おすすめの本 4
世界超恐慌の正体

sekaichoukyoukou.jpg

おすすめの本 5
そして、日本の富は略奪される

sositenihonnno.jpg

おすすめの本 6
コンクリートが危ない

conclete.jpg

おすすめの本 7
家を建てる。家づくりはたたかいだ

iewotateru.jpg