2012-06-07(Thu)

陸山会事件の本質 政治と生活を考える会・政経フォーラムの感想

3日の日曜日に、政治と生活を考える会の政経フォーラム「陸山会事件 裁判・判決・控訴を徹底分析!」 が開かれた。かなりの盛会で、講師とコーディネーターの3議員の話も面白かった。

この政治と生活を考える会というのは、なかなか画期的な会で、市民運動としての軸足を持ちながら、小沢グループ支持を明らかにして、政治との連携を目指している。
これまで、政治家は永田町だけで動き、市民の政治活動は政治家の応援だけ。一方で、市民運動は政治家と一線を画し、特定の政党とは関係ありませんというのが決まり文句になっていた。

この二つの分裂した力を、もしかしたら統合していくキッカケになるかもしれないのが、この政治と生活を考える会という、一風変わった会なのである。
左サイドに、会のブログへのバナーを貼っているので、ご存じない方はご覧あれ。

■■
さて、フォーラムに関して、私の感想は後回しにして、ざっと内容を振り返っておきたい。かなり、「ざっと」であることはお断りしておく。

■階猛議員
かつて長銀に勤めていたときに強制捜査があった。しかし結局全員無罪になった。検察もマスコミも、まったく責任を取らなかった。
西松事件は政権交代を潰すための、時の政権与党の差し金だった。政権交代後の陸山会事件は意味が違って、西松事件がうまく行かなくなった検察が失態をカバーするためにやった。
前田フロッピーの偽造は実は裁判に出ていないが、田代偽造は検審まで引用している。にもかかわらず、問題になると可視化が避けられないので不起訴。たぶん検審で強制起訴されるだろう。事実は小説より奇なりだ。


■辻恵議員
無罪判決文では「先送り」「簿外処理」という言葉を使い、誤解をばらまいている。
指定弁護士は以前から3人とも知っている。大室弁護士は一審無罪を控訴する理不尽を分かっている。村本弁護士は目立ちたがりで控訴する気満々だった。山本弁護士は当日朝まで悩んだようだ。
連休の間に検察からの要請があったに違いない。大室弁護士は、新しい証拠はない、見通しは五分五分とか言っている。弁護士の魂捨てたのだから弁護士として生きていくべきではない。

控訴趣意書の提出期限が6月20日になった。早ければ2週間で弁護側答弁書。さらに1ヶ月で公判。楽観主義かもしれないが、1回で結審して控訴棄却になるだろう。
裁判官は世論を気にする。デモや集会を含めて、支えてきたことは大きい。


と、最初に弁護士でもある2議員から30分くらいづつレクチャーがあった。ここから中村てつじ議員をコーディネーターにしてパネルディスカッションに移った。
パネルディスカッションでは、思い切ったテーマが考える会のほうで用意してあった。そのテーマ毎に発言要旨をピックアップする。

■陸山会事件は、そもそも小沢一郎という政治家がこれまで既得権益を享受してきた者たちにとって脅威であるとなる存在であるため、司法を武器に排除する意志が働いたものと考えることもできる。単なる司法改革だけに目を奪われては本質が見えないのでは?
(以下、発言者は敬称略)

辻 226将校的な意識。権力側の複合的に共鳴しあった、無意識


中村 阿吽の呼吸。政務官として感覚的にそう感じた。


階 検察は守られすぎ。特別な存在。組織変えないと同じことがおきる。

中村 明日(4日)法務大臣も替わると言われている。

辻 小川大臣は、死刑執行についての意見はあるが、歴代の法務大臣の中ではマシ。やる気あるが気が弱い。危機感と見通しのある人が必要だが、いない。

階 郷原さんだったらいいのだが。小川さんも以前はしっかりしたこと言っていたが、中に入ったら・・・


■真相解明につれて党内で変化は起きているか?

階 政府内で無罪を「よかった」と言ったのは、平野復興大臣と岡田副総理だけ。

辻 代表選以降、対抗関係になっている。ポストや役割を与えられることで(小沢支持派が)削られる。ほとんど(陸山会事件についての意見を)言わない。中間派ももっと「よかった」と言うかと思ったらそうでもない。
変化はもう一歩必要。小沢さんも、もっと豪腕な主張を


■新政研の「国民と司法の関係についての特別研究会」の今後の活動は?

辻 国民運動として盛り上げていこう

■「秘密会」とは?

階 制度的には、国会の委員会などを、決議すれば秘密会として開くことができる ということ。

辻 検察審査会のブラックボックスの中身を審議するため、法務委員会の秘密会(を開くように執行部に要求)。過半数で決議できるのだが、執行部は動かない。

中村 党内政権交代はどうすればいいか

階 世論を味方に付ける。森ゆうこさんのように発信力が必要。正論を声高に言う人を応援する。

辻 中間派でも目のある人を発掘する。

中村 自分の選挙区の議員に、住所と名前を明らかにして電話、FAXを。一市民の行動は影響力ある。


(以下略)

最後のコーナーは質疑応答。

Q.田中角栄や小沢一郎はなぜつかまった

辻 アメリカの虎の尾を踏んだと言われている

Q.自分の住んでいる伊賀市はガレキを受け入れると言っている。階議員の地元の岩手では実際にガレキ処分で困っているか

階 その話は残念。宮古は(放射能)問題ない。宮古が危ないなら東京も危ない。

Q.黒幕はいないのか

辻 いないとは言い切れないが、確証もない。政治の奥の院は見えない。

中村 無意識だと感じる。故意ならばコントロールできる。第二次大戦の開戦は空気だった。
エリートの暴走はあり得ると、国民は認識すべき。陰謀論のほうが楽。


階 自分は違う意見。西松事件は自民党の意志

Q.検察に自浄能力はない。田代検事が検審にかかっても、起訴しないような資料を送るのではないか。

辻 その可能性はある


■■
以上が、ごくごく簡単なレポートである。
で、ここから、私の感想を書こうと思ったのだが、かなり時間が押してしまったので、また次回にする。

何を言い出すのかと期待(危惧)していた方には申し訳ない。

一点だけ、本題とはずれるけれども、象徴的だなと感じたことだけ触れておく。
宮古のガレキのことだ。

質問内容としては、陸山会事件のフォーラムで出す話ではないので、長々とした質問は如何なものかとは感じた。
だが、階議員の回答にも、ん~という感じがした。

被災地の議員として不快な気分になられたのは分かるが、質問は宮古のガレキ処理の現状を尋ねたのであり、回答するのであれば、処理できているとか困っているとか、実情を訴えてもよかったのではないだろうか。
それに、ガレキの問題は直接的な放射能の問題だけではない。田中康夫さんはじめ多くの方が指摘している利権の問題もあるし、将来的に使用済み核燃料の処分地をさがすための全国スクリーニングという意味ももっている。

端的に言って、ガレキの遠隔地処分になぜ大反対が起きるかというと、正確な計測と情報を住民に流さないからだ。また、そもそも信頼関係が壊れているからだ。
正確な情報を流さないのは、まさに菅政権以来の民主党政権の責任であるし、行政との信頼関係が根本的に崩れているのも、また大本は民主党政権のせいだ。

例えば、処理するガレキの放射能を計るのに、1m離れた空間線量で計っている。これはいかにもおかしいのであって、本来はベクレルで計るべきだ。
その他、なるほど、という対応と信頼関係があれば、当然のことながら少なくとも放射能の問題はないガレキも沢山あるのであって、今ほどの大混乱にはなっていないはずだ。

宮古のガレキについては、群馬県の吾妻東部で焼却して、その焼却灰からは3000ベクレル/kgを超える放射能が検出された。処分反対の人々は、やはり危険だ と言っている。
20120606-3.jpgしかし、冷静に推測するならば、焼却灰の放射能は、ガレキと混合した地元の一般ゴミ由来である可能性が高い。宮古よりも群馬県吾妻群のほうが、汚染されているのだから。(右の早川由紀夫氏のマップ参照
 
結局のところ、市民が検察を信用しないのと、ガレキの放射能を信用しないのは、根っこは一緒なのである。長きにわたる自民党支配で醸成されたあきらめをベースにして、3.11以来続いているウソと隠蔽のあまりの酷さに、どうせウソをつくだろうという目で見ているから、たぶん問題ないはずの宮古のガレキまで放射性物質かのように恐れてしまうのである。

そして、その本能的な忌避意識は、「正しい」のである。
正確ではないが、権力のウソから身を守る防衛本能としては正しいのだ。

市民がそのような疑心暗鬼になっている現状に対して、政治家として、党内政権交代を目指しているとは言え与党の議員として、「残念だ」と切り捨てるのは、やはり違和感がある。

そして、なんでこういう齟齬がおきてしまうのかと考えてみると、やはり「専門性」のせいではないかと思わざるをえない。
別の言い方をすると、世の中でおきている、ありとあらゆる問題はどこかで繋がっている、という感覚にどこまでリアリティがあるかということだ。

と、ここから本題の陸山会問題に入っていくのだが、このあたりで限界。

最後に、言うまでもないけれども、階議員をはじめ、辻議員、中村議員とも、今の国会議員の中では最良のクラスの人たちである。自ら信じるところに依って立つ人たちだ。
そのことは、なんら疑問はない。
そのうえで、の話をしていることを、誤解の無いようにお願いしたい。



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