2012-06-20(Wed)

【徹底拡散】日本学術会議が「核ゴミの地層処分は無理」と報告

一昨日、東京新聞と中日新聞だけに出た記事がある。
しかも、ネット版は出た直後に削除されている。

その見出しは

「日本学術会議もお手上げ  核のごみ地層処分困難」

「安全確保できず」「現行方針転換を」

20120620-1.jpg

これはかなり衝撃的なニュースだ。他社が一切報じていないのはおかしい。
「学術会議」や「核廃棄物」「地層処分」などで何回もニュース検索してみたが、東京新聞の内容削除済みのタイトルしか出てこない。

私が知ったのも、ニュースサイトではなく「れんげ通信ブログ版」さんが再録してくれていたものを読んだからだ。
(上記の切り抜きも こちらのブログからお借りしました)

日本学術会議のホームページの冒頭には、こう書いてある。
「日本学術会議は、わが国の人文・社会科学、自然科学全分野の科学者の意見をまとめ、国内外に対して発信する日本の代表機関です」

そんじょそこらの学会とは違うんです。
記事よれば、学者の国会なんて言われている。

そんなところが「地層処分は無理」と結論づけたのだから、これは政府関係者も大慌てで、持っていた茶碗を取り落としたことだろう。

できないと分かっていても、「いつかできる」と言い続けなければ原発を動かすことはできない。だから、「地層処分は無理」というのは、「権威」ある世界では禁句のはずなのだ。

それに、地層処分の立地を選定するNUMOなる組織は、毎年600億以上の拠出金を各電力会社から徴収し、その積立金は1兆円ちかくにふくれあがっている。(元は我々の払った電気代だ)
こんな利権の塊を今さら解散できるものか。

ところが、学術会議のこの問題の検討委員長である今田高俊という先生は、5月30日の学術会議総会でも、こんな発言をしている。(リンク文書の72ページより)

 いま現在委員長でやっているのですが、高レベル放射線廃棄物の処理、これ、地層処分がある程度出ているのですが、色々もう一年半くらいやりましたが、どうも七百から千メートルくらいの所の地層処分というのは安全が保障出来ない、信頼も無いから安心が出来ない、安心というのは安全性にプラス信頼性が加わってという事なんですけれども、だったら以外の選択肢も考えなければいけないという、そういう方向になっています。
 これはもう原発を止める止めないに関わらず何万本とある。どうするんですかというのは避けて通れないから、ここでたぶん国民が本気に選択しなければいけない状態になる。
 お金の問題でも無くて、地層学的にも一万年は保障できないという事をおっしゃっておられましたから、この中で地層処分の合意形成はかなり難しいという事で、例えば全体の総量をどうやってコントロールするか、これから増え続ける、減らす等々も含めて色んなケースを考えていく必要がある。

(引用以上)

私は、この学術会議の報告を見たときに、両面の可能性を考えた。
ひとつは、原子力村以外の文系の学者も入っているせいで、かなりマトモな報告になったという可能性。
もう一つは、これを逆手にとって六カ所の再処理ともんじゅを何が何でも推進すると言う可能性。

で、1日様子を見た。しばらく待ってもまったくマスメディアが報じないならば、この報告はマトモに学術的に検討されたもの。大々的に取り上げられたら、あきらかに政治的な意図がある。

結果的には、今に至るも、ネットで見る限りマスメディアはまったく完全に無視している。
しかし、同じ18日に付けでこんな記事もでている

高レベル放射性廃棄物処理の最終試験、3年半ぶり再開 日本原燃
2012.6.18 産経

これは微妙な記事で、六カ所の再処理工場を完成させるためのガラス固化試験を再開したというのだが、これは成功する確率は低そうだ。
原発新聞とも称される読売ですら、このように書いている。

ガラス固化試験 技術的課題多い中で再開
2012.6.19 読売

ガラス固化技術を研究する東京工業大の竹下健二教授は「現在の炉では一つ一つの問題を対症療法で解決していくしかない。今までの経験で、だましだましだが動かしていける」と話すが、未知のトラブルや設備故障に見舞われる可能性も否定できない。

ガラス固化試験が失敗に終わり、工場の稼働のめどが立たなくなった場合、全量再処理と併存の選択肢は成り立たなくなる。全量直接処分も使用済み燃料を最終処分する場所が決まるまでは実現不可能で、核燃サイクルの議論は大きく混乱しそうだ。

(引用以上)

と、かなり破れかぶれ、イチかバチかの実験再開なのである。
しかも、実験するガラス固化体とは、プルトニウム以外の高レベル核廃棄物を地層処分するための処理なのであって、六カ所を動かしたからと言って、最終処分場がイラナイというわけではない。

20120620-2.jpg 

そんなこんなで、やはり学術会議の「核ゴミの地層処分は無理」という報告は、大拡散するしかない と判断した。
そこで、昨日からツイッターで流し始めたところ、いくつかのツイートを合計で1000回以上リツイートしていただき、およそ60万人の方の画面に流れた。
そのうち、どれだけの方が実際に目にしたかは分からないが、かなり関心が高いということは明らかになった。

トイレのないマンションに、やはりトイレは作れない。
そのことが、「学術的に」明らかになったのだ。

今2万本以上あるんだから、ちょっとくらい増やしてもいいだろう、ってバカなことを言ってはいけない。1本でも、1グラムでも増やしてはいけない。
そのためには、とりあえず今ある原子炉を、即時に廃炉にするしかない。


ただし、ひとつだけ注意が必要だ。
「どうせ処分は無理だから、20キロ圏内に全部集めておこう」という議論に誘導される可能性はある。

地層処分もできない。「ふくいち」の収束もできない。
どうせできないモノどうし、危ないモノは一カ所にあつめて「仮置き」してしまえ、という開き直りの暴力的な議論がおきてくる可能性はかなり高い。

実際に、「ふくいち」からぶっ飛んだ放射能で汚染された土壌などの処分場を、20キロ圏内に作るというのが政府の方針だ。
双葉郡への核廃棄物貯蔵については、原発反対派の中でも「しかたない」と軽く言う人も多いが、これこそが「原発の構造」なのだと気がついて欲しい。

都合の悪いモノを、いちばん立場の弱い者に押しつけて、主流の人びとは何事もなかったように暮らしていく。
その構図そのものが、最大最悪の問題なのだ。

20120620-3.jpg

そして、中間貯蔵を許してしまえば、間違いなくなし崩しの「最終」処分場になる。
それが、どんな方式であるかどうかを問わず、そこから移動させることができないという意味で、間違いなく「最終」処分場になってしまうことは、だれもが口にするとしないとにかかわらず、分かりきっている。

どうしても引き受けなければならないのであれば、これまで利益を得てきた順番に引き受けるべきだ。東京や大阪のど真ん中に、東電や経産省の地下に埋めて、都市住民は避難するしかない。
東京に埋めるからと言って、青梅や高尾山などに持っていってはいけない。それでは「原発の構図」の縮図でしかない。

そのことは、よくよく肝に銘じた上で、学者の国会=日本学術会議が報告 「核ゴミの池沼処分は無理」 を拡散しよう。




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No title

某有名地質学者さんに聞いたところだと、これらの議事録では「地層処分不可能」という結論には至っておらず、東京新聞や中日新聞が先走ってしまったということを聞きました。

事実、新聞報道だけ。

今田高俊先生も委員長といえども、社会学者ですし。

真面目に研究されている方は、これらの報道でかなり驚いているようです。

No title

>「小沢氏は政治家にあらず」 前原氏が痛烈批判(産経)

では前原は日本人に非ず 売国奴か

No title

消費税増税に賛成した議員のリストを作ろう!

次回選挙で確実に落とすため、消費税増税に
賛成した議員の
リストを作ってくれ。

そうすれば小沢に協力してやる。
というか、協力しやすくなるだろう。

No title

学術会議には政府・各省庁がしょっちゅう審議依頼してますよ。でも、それで何か日本の政策が根本的に変わったとか、決定づけられたなんて例は何もないです。東京新聞も、たまたまそうした審議の一つを事前に取材したというだけで、まだ報告書だしてないわけだから他紙が報じないのは別に不思議じゃない。あれこれ想像逞しくしすぎでしょう。以下参照

http://scienceportal.jp/news/review/1110/1110061.html
自由党 近畿ブロック
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