2012-09-25(Tue)

手遅れにならないうちに

と言っても、すでに手遅れなんじゃないかという不安は打ち消せない。
でも、ここで絶望するわけにいかない。どこかに活路を見いだしたい。

■■

尖閣では台湾と海上保安庁が鬼ごっこ。
あ、こんなこと書くと「まじめ」な愛国者に虐められるかも。しかし、しょせんヤラセの海上ショーに過ぎない。
そう簡単に挑発に乗らない中国。自分が先に手を出したんじゃないというタテマエを作りたい日本。
業を煮やした”興行主”が台湾をけしかけたのだろう。

今日のショーはともかくとして、では尖閣開戦は無いのかというと、おそらくそんなことはない。
とくに、11月7日の大統領選でオバマが再選されたときは、かなり危ない。
中東(イスラエル)からの足抜きを画策するオバマは、イスラエルロビーに協力にねじ込まれ、シリアでは予想外の強力な抵抗に遭い、リビア大使館襲撃事件まで引き起こされて、抜きかけた足を中東に戻さざるを得なかった。
結果、ロムニーに先行されていた支持率をかなり戻して逆転している。

しかし米国は、巨額の軍事費を抑えることで財政を建て直さざるを得ない。
なにせ、連邦予算を一律10%カットする、という「トリガー条項」がすでに発動されているのである。
今のままいくと、予算制限法によって最終的には10年間で8500億ドルの国防予算を削減しなければならない。年間国防費を遥かに上回る額であり、年あたりにしても10%どころではない。

この状態だけを見ても、金のかかる泥沼の中東から手を退いて、金のかからないアジア重視に移行したいというオバマの戦略は「論理的」なものだと言うことがわかる。
中東オイルにほとんど依存せず、さらにシェールガスの大量生産に踏み切った米国は、実のところ中東に直接の利害はない。
ただ、米国が中東から退けば、イスラエルは生き延びることができない。悪行の数々を謝罪して大きな妥協をすれば、もしかしたら共存の可能性はあるのかも知れないが、いずれにしてもこれまでのようなイスラエルであり続けることはできない。

オバマは、「温和しいイスラエル」+「アラブの春」で沈静化させた中東をNATOに押しつけて米国は手を退く、という戦略をとらないと、財政破綻すると考えているはずだ。
一方で、米中の2大国体制を基軸にしようとしている。アジアについては中国の覇権を一定認めた上で、米国のプレゼンスと優位性は保っておきたいという、ある意味虫のいい話だが、これが一番金がかからず、経済的にも有利な戦略だ。

なぜ金がかからないかというと、中国は、イスラエルや中東のようにいとも簡単に戦争を始めることはしない。
にらみ合いや駆け引きはあっても、実戦の可能性は格段に低い。
そして、米国のヘソクリがアジアの海には浮かんでいる。JAPANという名の。

日本人は、日本の財産は日本のものと思っているかも知れないが、米国はそんな認識はしていない。
67年間投資をして増やしてきた自分たちのヘソクリだ。
100兆円も米国債を買わせるのも当然だし、300兆の郵政資金を吸い上げるのも当然だ。そう思っている。

最近はカネばかりじゃなくて軍隊も立派になって、「アジアは君たちに任せる」とそそのかしたら、アジア太平洋に展開する米軍の肩代わりをやる気になっている。もちろん手弁当で。
こういうリーズナブルな子分が中国の隣にいるというのは、米国にすればもっけの幸い。67年間飼ってきた甲斐があったというものだ。

このへんを(私とはまったく反対の立場から)詳しく解説している記事 → アメリカの国防予算削減議論ワシントンで沸騰中(WEDGE)

■■

しかし、米国にも不安はある。67年間いちども実戦をやったことのない自衛隊が、イザと言うときに米国の肩代わりができるのか。で、ちょっとやらせてみようと計画されたのが、尖閣騒動だ。
石原慎太郎は、本当に実戦になるとは思いもせずに、息子の人気取りのために購入すると言い始めた。
それを、巧みに利用したのが野田だ。唐突に国有化と言い始め、あっという間に実施してしまった。

こんな重大なことを、日本が米国に無断でするわけが無く、むしろ指示されてやったとみるべきだ。
「右翼の石原が買うよりも国が買った方が中国を刺激しない」などとまことしやかにマスコミは書いていたが、そんな訳ないだろう。
募金で都が買うのと、税金で国が買うのと、どちらが重いか、小学生でもわかる。

あとは予想通りの展開だ。
ただ、中国がかなり慎重で、なかなか領海に入ってこないし、人民軍は影も見えない。
「自衛」のタテマエがある日本軍は、なんとか人民軍がちょっとでも領海侵犯しないかと、ワクワクドキドキしながら待っているのだが、中国はさすがにそう簡単に挑発に乗ってこない。

■■

この状態が何時までも続くのかというと、やはりいつかは暴発するのではないかと思う。

先に書いた大統領選の結果と、日本の総選挙の日程にも関連してくる。
オバマが勝って、年度末に解散総選挙という話になってくると、一気に緊張は高まる。

来年度になると、新党にも政党交付金が入る。今年も、地方交付金は差し止めても政党交付金は期日通りに払っている。
民自公の宿敵にして、究極の貧乏政党「国民の生活が第一」にも、数億円の資金が入る。
たぶん、その前に解散総選挙をやるだろう。

尖閣が火を噴くとすれば、その直前だ。
年末にドンパチが始まって、正月には右翼が大フィーバー。年が明ければ、まるで米国の9.11直後のような空気に。
戦闘自体は、直ぐに米国が仲裁に入るふりをして終結。自公民維新は、救国内閣とか称して大同団結、大政翼賛会と化して選挙を戦う。

そのシナリオで考えると、選挙後も野田内閣になるのではないかという気もする。
ここまでの悪行に耐えられる、強靱な悪人は実はなかなかいない。
並の悪人では、安倍晋三のように腹を壊して投げ出すのがオチだ。

自民党は旧来の財界から右翼の担当。
民主党は連合、解放同盟などの既成団体担当。
本当は犠牲になる立場なのに自覚のない大衆は維新の担当。

強力な選挙協力で、絶対多数を獲得。
首班指名は、出来レースで野田再選。

そんなシナリオが、着々と進行しているような気がする。

■■

国内では、無慈悲な放射能は人間をむしばみ続けている。
地面から、空気から、食べ物から。

福島はもちろん、東日本のかなり広汎な地域が汚染されている。
人が住むような場所ではなくなっている。

 → 静かなるアウシュビッツ

そこからの避難・移住を計画するどころか、汚染を撹拌(除染とも言う)したり、汚染地を広げることばかり熱心に行って、半数近い子どもたちの甲状腺に異常が出ているにもかかわらず、被曝の影響は無いと言ってはばからない。
今の日本はそういう国だ。

尖閣がどうしたとか騒いでいるが、国民が本当に危ないときには、決して助けてはくれない。

そんなこの国を変えるにはどうしたらいいのか。
一度ぶっ壊して作り直すのでないかぎり、選挙でまともな議員をたくさん送り込むしかない。
国民投票も市民運動も必要なことだけれども、予算と権力を握っている国を動かさなければ
どうしたって田作の歯ぎしりになってしまう。

たしかに、これまで政治には失望させられ続けてきた。
ついに実現した政権交代までが、見るも無残な最後を遂げてしまった。

市民運動を続けてきた人たちから見ても、ごく少数の例外を除いて、議員という人たちが如何に食えない存在か骨身にしみているだろう。
保守とか革新とかの別なく、言うだけムダというあきらめを感じている人も多いはずだ。

でも! もういちど、もういちど賭けてみたい。
ここで諦めたら、地獄に向かって向かう列車の中で絶望的な努力、誤解を恐れず言えば自己満足の努力を続けていく以外に為す術が無くなる。

 → 国民、人民、市民、大衆、民衆 なんでもいいけど、生きてる人間の生活が第一

政治を市民の手に!
その一番の近道は、もの言う市民と議員(候補)とが徹底的に討論することではないだろうか。
これまで、ありそうでなかったこの企画。
議員は一段高いところに登って、市民は半ば諦めて という関係を打破したい。

市民の実感・実践・経験を議員(候補)にぶつけて、自分たちの代表を「作る」こと。
この当たり前のことが、これまで偽装民主国家日本では行われて来なかった。
逆に言うと、それに耳を貸すような議員はほとんどいなかった。

しかし、この逆境は、チャンスでもある。
自公民維の大政翼賛会のまえに苦渋をなめる野党議員にとっては、今こそ本当の代表になるチャンスでもある。
そこにしか、活路はない。
このままいけば、間違いなくばたばたと討ち死にし、絶滅危惧種と揶揄されることは間違いないのだから。

もの言う市民、もの言いたかったけどどうしたらいいかわからなかった市民、そうした人びとと共に闘う選挙運動。
そのきっかけになる運動が求められている。

■■

これまで、市民運動と政治活動をつなぐ立ち位置で運動を続けてこられた団体が関西にもある。
陸山会裁判と検察の腐敗を糾弾する御堂筋デモなどを決行してきた 市民が訴える!大阪宣言の会
多くの政治家や識者のセミナーを精力的に企画してきた 政治と生活を考える会

また、私のようにネットで政治的な言論を続けている人も多い。中にはかなりの影響力を持っている人も少なくない。

そうした仲間が集まり、とりあえず次の選挙までの期間限定プロジェクトができないかと、現在密談中。
(あ、言ってしまった)

口が滑ったついでに、名称は、「政治を市民の手に!プロジェクト」

具体的なことは、近日中に発表します。

一緒にやろう という人はぜひ!

政治家に言いたいことを言う、納得できれば少しでも動く。
そんな方を募集します。(とりあえず関西圏)

何がどこまでできるかわからないが、絶望以外の未来につながる道を探したい。
手遅れになる前に




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