2012-10-07(Sun)

どこから反撃すべきか

国民の生活が、とんでもないことになっている、または、なりそうなことは、多くの人が感じている。

震災、原発、被曝、ガレキ、核廃棄場、消費税、TPP、オスプレイ、普天間・辺野古・沖縄基地、尖閣開戦、自衛隊の米軍統合、マスメディア腐敗、言論弾圧、検察暴走、不当逮捕。その他、医療も教育も食品も、何もかも、実に枚挙にいとまがない。

コイズミの暴走にたまらなくなって2005年9月からこのブログを書き始めたのだが、あの当時がノンビリして見えるくらい、今の状況は酷い。
私がブログを書き続けてきたのは、いくらかでも人様に読んでもらいたい、警鐘を鳴らしたいという思いもあったのは確か。でも、一番は自分のためだった。
言いたいことを言わないと心が病んでしまうから、やむにやまれずに書いてきた。

だから、リアルの世界の市民運動や政治運動にはほとんど関わらずに来た。おかげさまで、安定して毎日1000人くらいの人に読んでもらえるようになったので、そこで自分の視点を伝えることが、自分なりの「運動」なのだと考えてきた。

ところが、3.11を境にして「それでいいのか」という疑問に苛まれるようになった。そして、決定的だったのは、今年5月の日米首脳会談だった。
これについては、その時の記事を参照していただきたい。

【警報】憲法9条を捨てたも同然の日米共同声明


これまでの保守反動系の政治家は、憲法を改正(悪)して戦争をできる国にしようとしてきた。ところが、野田はこのハードルを一瞬で飛び越えてしまったのだ。
つまり、憲法なんて守る必要ないから改正も必要ない という決断を下し、さっさと実行に移してしまったのである。

具体的には、動的防衛力という言葉を曲解し、自衛隊を実質的に米軍の傘下に置いてしまうということを、オバマと約束したのだ。日本のマスメディアはこのことを一切報道しなかったので、ほとんどの人がいまだに気がついていないが、ウォール・ストリート・ジャーナルだけは当時報じていた。

日米首脳会談、安全保障問題が焦点に


このあたりから、私も書くだけではあかんやろ と思い始めた。
6月の始めくらいからは、関電前にも行ってみるようにした。当時は200人くらいだったろうか。

ちょうどそんなおり、知人から「原発の避難者支援のイベントをやるから手伝って欲しい」との話が舞い込んできた。それが、8月31日にやった「未来をつくるフォーラム」だった。そしてその実行委員会は、「避難者と未来をつくる会」として継続的に支援活動をしていくことになった。

この会に関わることにした理由は、タイミングもさることながら、やはりこの国の一大事を一つあげろと言われたら、「放射能汚染と被曝」だと思うからだ。
どれもこれもが私自身にも国民全体にも巨大な影響をおよぼす大問題ばかりななかで、なんで「放射能汚染と被曝」をいの一番に上げるのかというと、
「ここが、もっとも激しく刃がぶつかり合っている地点だ」と考えるからだ。

ほとんど内乱と言ってもいいこの国で、問題がもっとも深刻に、もっとも妥協の余地無く、もっとも包み隠さず、かつ当事者が明確である問題。それは今現に目の前に広がってしまった「放射能汚染と被曝」だ。

この「放射能汚染と被曝」について、野田内閣(あるいは自公民維の翼賛会)は、「隠蔽し見捨てる」という大方針を明確にしている。あのソ連ですら避難させたような汚染度の地域を平気で「復興」させるという。

ここには、静かではあるが生きるか死ぬかの抜き差しならない対決がある。

静かなるアウシュビッツ

多くの人が勘違いしているが、日本の政府や官僚は、広島、長崎、チェルノブイリに学んでいないのではない。誰よりも徹底的に学び尽くして、その成果を隠蔽と切り捨てのために、フル活用しているのだ。その象徴が山下俊一なのである。

自国の国民を数百万という単位で棄民し、少なくとも数万人を見殺し=「殺す」と決断した野田内閣。ここに、どの問題にもまして待ったなしであり、かつ鋭い対決軸がある。

逆にいうと、野田内閣とそれを操る米国サイドがもっとも恐れているのは、被曝を強要させられた膨大な民衆が立ち上がることだ。
彼らの被曝には、なにをどう捏ねくり回しても言い訳が立たない。まったく、100%自分に責任のない不当な被曝強要だ。その人びとが澎湃(ほうはい)と立ち上がってきたとき、内閣も権力も立ち往生する。その段階で警察が弾圧すれば、全国に火は燃え広がっていく。

それがわかっているから(なにせ彼らは学び尽くしている)、山下俊一という妖怪を送り込み、エートス福島という故郷愛を人質にしたエセ運動まで動員し、被曝地の地域社会の相互監視体制を整え、物言えぬ汚染地を作り出している。

それでもなお、当然のことながら数百万の被曝者の不安はなくならない。多くの人が様々な形で立ち上がっている。それは、集団疎開裁判であったり、自分の子どもを守る避難や移住であったり、中には悲しい自殺という形をとってしまうこともある。

その思いを、立ち上がった勇気を、関西の地でどうやって受け止めるべきなのか。
何をするのが、一番いいのか。それを、「避難者と未来をつくる会」で考えてみたいと思った。
これまで、反原発運動や保養キャンプなどの活動をしてきた方々の考え方や実行力を間近で見せてもらいながら、今まさに脳細胞がちぎれるくらい考えている。

■■

ところで、どんな運動をしていくにも、政治と無関係ではいられない。
政治の実体を、ものすごくリアルにいうと、税金と法律だ。公的な資金なしに、法律の根拠なしに、
「放射能汚染と被曝」の問題を解決することはできない。純粋NPOレベルでできる支援は、かなり限られたものにならざるを得ない。

正確にいうと、問題が大きすぎて、NPOレベルでどうこうなる範囲を遥かに超えてしまっている。
この点は、被曝を深刻に考えている人たちにも、再認識をお願いしたい。

国土の数%に及ぶ地域が、おそらくは除染不能なくらいの汚染地域になり、そこに少なくとも数百万人の人びとが今も暮らし続け、被曝し続けている。
たしかに、そこから1人でも2人でも避難してもらうこと、山下俊一の影響のない正確な検査をしてもらうことは必要だ。能書きいっている間に、1人の子どもが助かればそれにこしたことはない。

しかし、残念ながらあまりにも田作の歯ぎしりであることは、活動している誰しもが感じている。それをブレイクスルーできるのは、やはり政治の力なのだということは、疑いようがない。
好むと好まざるとに関わらず、政治にコミットすることは不可避なのである。

市民運動を真面目にやっている人は、政治に期待をもてなくなっている。それはそうだろう。これまでの政治家で、なにか期待をできるような面子がいたか?せいぜい社民党だけれども、あまりにも非力だ。政治そのものを動かそうという気概がない。
共産党はたしかに重要な役割を演じてきたが、惜しむらくは、最後は「自分の組織が第一」なのである。多くの市民運動家が、共産党には失望してきた残念な歴史がある。

そんななかで、政治にコミットすることを最初から諦めてしまう気持ちはわかる。
が、今はそんなことを言っていられない。
そして、決して万全ではないけれども「国民の生活が第一」を中心にした国民連合は、もしかしたら「汚染と被曝」に対してもとり組むことができる可能性がある。
少なくとも、そういうメンタリティを持った議員がいることは間違いない。

いくら「近いうち」が永遠の長さを持っているとしても、来年3月までには総選挙があるだろう。4月になって政党交付金が新党に交付される前に、たぶん決着を付けに来るだろう。
その選挙で、自公民維新の大政翼賛会が絶対安定多数をとってしまったら、日本の国民に残されている可能性は暴動くらいしかない。

その政治的な深刻さを、市民運動家でさえもどこまで認識しているのかな、と思うときもある。
今の日本は、ファシズムよりも非道いのだ。ナチスの禁煙運動でも有名なように、ファシズムは国民の健康を徹底的に管理する。健康オタクだ。

もちろん、それは戦争装置としての壮強さを保つためであり、それに適わないと見なされた障害者は虐殺されたのであり、決して国民のためを思ってやったことでないのは言うまでもない。
しかし、それでもなお、一応は国民を維持することは必要だという認識をもっていた。

ところが、野田政権のやっていることは、被曝放置、エセ除染、放射性ガレキ拡散焼却、健康被害隠蔽、検査拒否。もう、国民の健康がガタガタになって、国としての体裁に支障が出ても構わない、という決断をしている。これは、恐るべきことだ。
世界史上で、これほど自国民を無差別に殺戮することを選択した政府があっただろうか。もはや、一つの国という形式はすでに崩れ去り、見えない弾の飛び交う内戦が勃発している。

一昨日の関電前での不当逮捕、大飯での再稼働阻止活動を取材したOnenessTVへの家宅捜索など、警察もこれまでよりも一歩も二歩も踏み込んだ弾圧をしかけてくることを決めたようだ。被曝と避難を訴えている運動へも、これまで以上の分断工作と露骨な弾圧が加速することが予想される。

この事態を、なんとか暴動ではなく前に進めるためには、どうしても政治の力が必要だ。
「国民の生活が第一」と国民連合が、できれば過半数。悪くても、大きな影響力を持てる程度の議席を確保することが、どうしても必要だ。

■■

そのためには、市民運動のパワーと政治家を結びつけることだろう、と思い、政治と生活を考える会の森田さん、大阪宣言の会の西岡さんとともに、「政治を市民の手に!プロジェクト」をやろう という話になった。

当初は、非・民自公維新の議員、候補者と、市民運動家や何かやりたいという人たちの徹底討論会をやろうと画策したのだが、議員に話を聞いてみると、すでに選挙臨戦態勢に入っており、そうしたイベントに出かけるのはもう無理ではないか、ということだった。
ちょっと、思い立つのが遅かった。

そこで、それに代わるイベントや活動を現在思考中。
少なくとも言えることは、問題の基軸は「放射能汚染と被曝」。
そして、それを政治・選挙という現実的な日程や活動の中にどう活かして、一票でも多く話のわかるひとにつなげていくのか。

その二つがバラバラになってしまえば、政治は要を失い、市民運動は最悪の場合自己満足に終わってしまう懸念がある。

ひとつ参考になるのは、ロビー活動という方法。ロビー活動をやろうというのではなく、票を集める代わりに自分たちの主張を議員に届けるというところを見ておきたい。
ロビーというと贈収賄犯の巣窟みたいな印象があるが、基本は票だ。

議員のお手伝いで票集めに回るのではなく、市民が自立して集票力をもち、それをもって議員に談判する、という機能を持てないか。

ロビーと違うのは、利害関係だけのつながりではないと言うこと。あくまでも、理念として共有できる議員に対しての働きかけであり、票で吊るのではない。
だが、そうは言っても国会議員も落選すればただの人で、実現する力を発揮できない。
だから、課題を迫る以上は票も集めるよ、という双方向の関係であるべきだ。

気をつけなくてはいけないのは、かつて流行った勝手連が、利権集団化した例があること。政治ゴロとも言うが。
応援してやるから言うこと聞け みたいなことになると困る。
あくまでも、ベースは基本的な価値観を共有できること。その上で、簡単にいかない問題を詰めていく ということだ。

「放射能汚染と避難」は、まさにそういう課題だと思う。
脱原発を明言している議員でも、この課題になるとしどろもどろになるのが現状だからだ。

被曝のこと以外でも、生活者の感覚をきっちり議員に伝えていくためにも、そして、それが無責任な放言にならないためにも、「政治を市民の手に!」という双方向の関係をつくることは必要なことだろう。

今のところ、このくらいの漠然としたアイディアしか出てこない。
たぶん、差し迫る選挙のタイムスケジュールには、ややピント外れなことになってしまうかも知れない。
とにかく、あと数日唸って、もうちょっと具体的な提案にまとめたいと思う。

ぜひ、読者のみなさんの建設的なご意見も聞かせていただきたい。
よろしくお願いします。



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<具体的には、動的防衛力という言葉を曲解 し、自衛隊を実質的に米軍の傘下に置いて しまうということを、


動的防衛力、とういうのは削減された装備や人でより効率よく日本を守るためのものです。
輸送、通信、情報共有能力を高め、迅速により"動的"な防衛力を構築することがどう曲解され、 なぜ自衛隊が米軍の傘下となるのかご回答下さい。
またメディアで報道されていない、という主張をされているようですが、日経や読売には動的防衛力という言葉は登場しました。
それがあなたの望む解釈で取り上げられていないからといって、日本国内で全く報道されていないような主張は間違いです。
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