2013-04-08(Mon)

できもしない地震予知より、目の前の悲劇予知能力が必要だ

このまま行くと、夏の参議院選は 経済政策と憲法改正が論点になるだろう。

しかし、ハッキリ言ってどちらも本気ではない。
最重要な課題からの、スピンオフ。目くらましにすぎない。

経済政策、いわゆるアベノミクスが茶番なのは言うまでもない。
札を刷って市中銀行にくれてやるだけの政策を、政策と呼ぶのもばからしい。行き場のないカネが渦巻いて、銀行のブタ積みが激増し、結果、そのほとんどはアメリカ国債に消えていく。

米国の財政を支えるために、日本が札をする。それだけのことだ。
物価は上がり、給料は上がらず、正社員でもすぐクビにできるようになる。ただそれだけの結果が待っている。

改憲は、できるならやりたいと思っているだろうが、無理にやる必要もないはずだ。なぜなら、すでに憲法は奴らの足かせになっていないからだ。
憲法違反をしても、べつに何もおきないからだ。

裁判所は、あたかも三権分立が生きているかのように見せるために、衆議院選挙の無効判決を出したが、それ以外では国に憲法を守らせる機能は放棄している。というか、自ら憲法など守る気がない。
教科書的に言うと、憲法を守らせるのは裁判所のように思われているが、じつはそこから違う。

憲法というのは、国家と人民の契約書だ。
妥協の産物ではあるが、とりあえずそれが守られている間は、お互いに休戦しよう、という休戦条約なのである。

逆に言うと、憲法を守らないと革命おこすぞ、というプレッシャーがあって初めて憲法は守られるのだ。
国が憲法違反をしようものなら、数百万人が首相官邸に押し寄せて、言うことを聞かなければそのまま占拠するくらいの背景があって初めて、国は憲法を守るのだ。

戦後の自民党政権は、何やかんや言って、革命の可能性、または亡霊におびえて憲法を気にしながら統治してきた。少しずつはみ出しながらも、完全に無視することはできずにきた。
それを、ざっくりと踏み越えたのがコイズミだった。やつは「憲法?そんなものあったっけ?」 くらいの勢いでこれ見よがしに踏みにじって見せた。

そして、それに対する日本国民の答えは、2009年の政権交代だった。
それ以上でも以下でもなかったのである。

自民党は慌てたかもしれないが、米国を筆頭にコアな支配層は密かにほくそ笑んだに違いない。
なんだこの程度か。政権交代を主導した小沢一郎さえ潰してしまえば、あとは日本人なんて何も怖くないぜ。何十年も革命の亡霊を恐れてきたなんて、あ~あムダなことをしたもんだ と。

そしてその後どうなったかは、皆さんの知るとおりである。
ところが、そこに3.11が襲った。
筆舌に尽くしがたい惨禍に加えて、原発が爆発した。
いくら日本人を舐めきった連中でも、これには慌てたことだろう。一つ間違えば暴動になる。そう考えたはずだ。

あまりに悲惨さに、自衛隊といえども暴動に同調する可能性がある。少なくとも、被災者に銃を向けることはできないだろう。
だから、米軍が直接出動した。事故直後に横須賀からも退避した米軍が、わざわざ被曝しに行ったのは、もちろんトモダチだからではなく、暴動鎮圧を想定してのことだったはずだ。
被曝しながら作戦に従事した個々の兵士には何の恨みもないし、むしろ感謝する気持ちはあるけれども、作戦の真意はそういうことだ。

ところが、日本人は筆舌に尽くしがたいほど、、、おとなしかった。
どんなに痛めつけられ、捨てられ、屈辱を味わっても、決してオカミには逆らわない日本人。
20万人集まった集会の主催者は、警察の車に乗って解散を呼びかける、摩訶不思議の国 日本。

あの光景を見て、コア支配層は、まず絶句しそして高笑いしたことだろう。
(主催者を揶揄しているのではなく、何もできなかった我が身を恨んでいる。)
そして悟った。日本人に対しては、何も遠慮する必要はない。憲法なんて、もう一切守る必要はない。
すでに、改憲の必要すらない と。

憲法という契約は、遅くとも2012年7月に、一方的に破棄された。今、日本で違憲状態なことは、いくつかの選挙区だけでなく、枚挙にいとまがない。でも、それは何の支障もなくまかり通っている。すでに、憲法は失効しているも同然なのだ。

憲法という契約を破ったら革命だぞ という力が民衆にないこと、それをコア支配層が確信したこと。この2点をもって、憲法は実質的に無くなった。

では、なんで必要のない憲法改正をことさらに言い出すのか。
安倍晋三や石原慎太郎の狙いは何なのだろうか?

それはもちろん、最重要問題から目をそらす、撒き餌としての改憲騒ぎだ。
改憲と言えば、猫も杓子もそれに夢中になることを、コア支配層は知っている。
むしろ、そのためにこの憲法という契約書は作られたという一面もある。

 奴隷の民主主義と 奴隷頭の帝国

下手くそなサッカーチームは、右サイドにボールを蹴り込まれると、全員がボールに殺到し、逆サイドに振られたとたんに敵はノーマークで悠々ゴールを決める。
同じことがおきようとしている。

敵にとって改憲は、できれば儲けものだけど、実質的にはどうでもいい課題だ。
そこにウルサイ連中を全部引きつけておいて、その瞬間に逆サイドにパスを出す。
逆サイドとは、被曝隠しとTPPだ。

今の日本で、どうにもこうにも誤魔化しようのない惨劇は、被曝とTPPだ。
普通に考えれば、どうしても許容範囲を超えている。
暴動まではいかなくても、また政権交代がおきるくらいの負のインパクトはある。

そこから目をそらすためのでっかい目くらましが、石原や安倍の改憲騒動なのである。
もちろん改憲はさせるべきではないが、一番大事なことは、最重要課題を見失わないことだ。
被曝とTPPがもららす、3.11をだめ押しする悲惨な結果を、一人でも多くの国民が知ることだ。

日本人には、今こそ予知能力が必要だ。
それは、原発にお墨付きを与えるためのできもしない地震予知ではなく、自らにふりかかりつつある不幸を予知する、悲劇予知能力だ。


■■■■■お知らせ■■■■■

十津川杉の家 構造見学会
4月13日(土)12:30~13:30
場所 大阪市福島区玉川
参加希望の方はメールにて
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リーマンショック以降の異常な円高はとても無視できるものではないでしょう。この異常な円高のせいで国内の雇用が海外に流失し、企業の倒産・リストラ・自殺が相次ぎました。鳩山氏がリフレ派だったことを忘れていませんか? 民主党政権下で行うべき政策でした。円高放置の麻生・菅・野田の政策が立派ですか? 正しい経済政策ってどんなものですか?

マガジン9
森永卓郎の戦争と平和講座
第57回
金融緩和をどう考えるのか
www.magazine9.jp/morinaga/121212/

今に、「日本に活断層などない!」と言い出しそうな感じもします。そもそも、「活断層」かどうかの判定も出来ないのにどうやって、地震予知なんてするんですか(原発推進、容認のための出来レースだと思いますが)?避難訓練も、原発の再稼働、あるいは新設を前提にしたものだと思いますよ。原発というと地方ですが、地方なんて給与とかいう以前にまともな仕事などないも同然ですし、、、給与が上がるという希望があるだけ都市部(の真ん中から上な人たち)はましかもしれません。でも、これ以上、政府や大企業、官僚には余計なことはしてくれるなというのが本当のところです。そんなことされるぐらいだったら、無能でいてくれた方が良い。そうとしか思えません。まあ、PIIGS問題もベルギーにキプロス、スロベニアと行き、ますます終わってますが、、、
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