2014-01-17(Fri)
今こそ「カタロニア讃歌」を読もう~反ファシズムのために~
都知事選を巡っては、支援者どうしの泥仕合がヒートアップしている。
履歴も政治の作法も違う宇都宮さんと細川さんという2人の候補(予定)の支援者が、お互いのネガティブキャンペーンをやらかし、あの時はこうだった、この時はこう言った、あの件はどうする、この件は許せない。そんな言葉がネット上を飛びかっている。
私自身は前の記事書いたように、ギリギリで細川さんを支持したいと思っている。そして、宇都宮さんには細川陣営と政策協議をして、できるだけ小泉の毒を薄める役割を果たしてもらいたい。そう思っている。
しかし、現実はうまくいかないもので、その可能性は限りなく小さいようだ。
宇都宮さんの撤退を進言しに行った木内みどりさんは、宇都宮さんに説得され木内さんはそれに感涙したと、夫の水野誠一さんがそのいきさつを紹介している。
リンク→ 宇都宮さんが、細川さんの出馬でも、決して降りない理由・・
このなかで、宇都宮さん自身の言葉としてこのように書かれている
「結果を急いではいけません。法律ひとつ作るのだって何年も掛かるんですから」
この認識が、細川さんを推して一本化を求める人の危機感との決定的な違いなのだろう。
私はこの一文を読んで、今回の知事選に限っては、49:51だったものが20:80で細川支持と思い切ることができた。
運動家としては立派な言葉だけれども、必勝を目指す候補者としては言ってはならない言葉だと思ったから。
私は、こと選挙に関しては、結果を急ぎたいと思っているから。
■■
それと、細川で行くしかないと判断する根拠はマスメディアの力だ。
くやしいけれど、日本の政治、とくに選挙はほとんどマスメディアによって操作されている。総選挙、参院選と生活の党支持でかかわってみて、骨身にしみてそれは感じた。
ネガキャンならまだしも、マスメディアに無視された候補は、よほどの知名度がない限りは勝てない。少なくとも大きな選挙区に当選者1人の選挙では勝てない。
まったくの不正義ではあるが、これが現実だ。
マスメディアが無視戦術をとらない、そこまで危険を感じていない反安倍候補が細川さんであり、マスメディアが喜んで騒ぐのが小泉なのは誰もがわかっていること。
その意味でも、勝つためにはしかたのないギリギリの選択なのだ。
いくらメディアの権力に屈するのか!と叫んでみたところで、それで勝てるわけではない。圧倒的な敵を前にしたときには、戦術と戦略と理念はちゃんと分けて考えなくては、正義を叫びながら負けて負けて負け続けるしかない。
■■
それにしても、どちらの支援者も、頭に血が上りすぎである。
どうしても一本化が無理であれば、脱原発の中できれいな棲み分けをするしかなではないか。
共産党、社民党の福島さんグループ、多くの市民運動グループは状況がどうなろうと宇都宮さんで行くだろう。そして、何年かかっても運動を前進させていこうとするのだろう。
誇りを守り、自分たちの運動にとってリスクを最小限にする方法は、次につなげる戦い方としては間違いではない。
小沢支持のグループ、社民党の一部、一部の市民運動グループなどは、小泉の毒を知りつつも細川さんを支持するだろう。どうしても勝ちたいという思いが強いからだ。
勝っても負けても、とてもリスキーな戦いといえる。勝てば小泉の毒が動き出すだろうし、負ければ前者のグループからボロボロに言われ、脱原発勢力からはじき出されるかもしれない。
私は後者の立場を選ぶけれども、どちらにしてもそれぞれ考えて選択しているのだから、それなりにリスペクトして前に進むしかない。
「今でしょ」と感じているかいないか、この数年でファシズムが大爆発すると思っているかまだしばらく余裕があると思っているか、これは予知能力がない以上認識の違いとしか言いようがないのだから。
泥仕合が激化しつつある今、ぜひとも皆さんに読んでほしい本がある。
カタロニア讃歌(ジョージ・オーウェル)
私も読んだのはかなり以前だが、ファシストの反政府軍を前にして内部抗争を繰り広げ、いわば自滅していく反ファシスト勢力の姿に、身もだえする思いをしたことを憶えている。
別にこれで日本共産党批判をするつもりではない。当時のあの共産党と今の日本共産党が同じ組織というわけではないのだから。ただ、なんて愚かなことをしたのか。フランコが勝利したのはなぜなのか。それを実感してもらいたい。
頭に血を上らせても良いことはない。(そう言っただけでも怒られたが・・・) とにかく、こうなったらそれぞれがベストを尽くすしか方法はない。
少なくとも、しかたないから細川さんを支持するという現実主義の人々は、そのこともまた理解できるのではないだろうか。
■■
こうなってくると、細川陣営が小泉よりにどんどん引っぱられていくのを引き戻すのは、小沢グループしかない。生活の党を支持している私たちしかいない。
自民党の河野太郎グループははっきりと細川支持で行くらしいし、子コイズミも舛添は支持しないと明言している。たぶん、17日の会見が延期された理由はこのへんだろう。
細川さんを実質的に引っ張り出したのはたぶん小沢さんだろうから、あまりに酷い公約にはなるまいと思っていたが、どんどん自民党に引きずられていくと、舛添と何が違うのかよく分からないものなりかねない。
そういう自覚を持って、細川さんの公約をチェックしたい。
思えば生活の党の政策だって、こうやって支持者との普段のやり取りを経て決まっていった。いまだに、生活保護法の問題とかカジノのこととか、どうかと思うことも多い。が、それこそ「結果を急いではいけません。法律ひとつ作るのだって何年も掛かるんですから」という言葉を思い出したい。
細川陣営の場合、(最初の頃の)生活の党のように風通しが良いとは思えないのでかなり大変だが、支持するからモノが言える というのは政治の世界の常道だ。
細川さんが勝てば、おそらくは国政レベルでも大きな再編へとつながっていく可能性が高い。かなり憂鬱ではあるが、少しでもマシな方向に向かわせるために、この流れに対して、ケチツケではない前向きな声をあげていこうと思う。


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履歴も政治の作法も違う宇都宮さんと細川さんという2人の候補(予定)の支援者が、お互いのネガティブキャンペーンをやらかし、あの時はこうだった、この時はこう言った、あの件はどうする、この件は許せない。そんな言葉がネット上を飛びかっている。
私自身は前の記事書いたように、ギリギリで細川さんを支持したいと思っている。そして、宇都宮さんには細川陣営と政策協議をして、できるだけ小泉の毒を薄める役割を果たしてもらいたい。そう思っている。
しかし、現実はうまくいかないもので、その可能性は限りなく小さいようだ。
宇都宮さんの撤退を進言しに行った木内みどりさんは、宇都宮さんに説得され木内さんはそれに感涙したと、夫の水野誠一さんがそのいきさつを紹介している。
リンク→ 宇都宮さんが、細川さんの出馬でも、決して降りない理由・・
このなかで、宇都宮さん自身の言葉としてこのように書かれている
「結果を急いではいけません。法律ひとつ作るのだって何年も掛かるんですから」
この認識が、細川さんを推して一本化を求める人の危機感との決定的な違いなのだろう。
私はこの一文を読んで、今回の知事選に限っては、49:51だったものが20:80で細川支持と思い切ることができた。
運動家としては立派な言葉だけれども、必勝を目指す候補者としては言ってはならない言葉だと思ったから。
私は、こと選挙に関しては、結果を急ぎたいと思っているから。
■■
それと、細川で行くしかないと判断する根拠はマスメディアの力だ。
くやしいけれど、日本の政治、とくに選挙はほとんどマスメディアによって操作されている。総選挙、参院選と生活の党支持でかかわってみて、骨身にしみてそれは感じた。
ネガキャンならまだしも、マスメディアに無視された候補は、よほどの知名度がない限りは勝てない。少なくとも大きな選挙区に当選者1人の選挙では勝てない。
まったくの不正義ではあるが、これが現実だ。
マスメディアが無視戦術をとらない、そこまで危険を感じていない反安倍候補が細川さんであり、マスメディアが喜んで騒ぐのが小泉なのは誰もがわかっていること。
その意味でも、勝つためにはしかたのないギリギリの選択なのだ。
いくらメディアの権力に屈するのか!と叫んでみたところで、それで勝てるわけではない。圧倒的な敵を前にしたときには、戦術と戦略と理念はちゃんと分けて考えなくては、正義を叫びながら負けて負けて負け続けるしかない。
■■
それにしても、どちらの支援者も、頭に血が上りすぎである。
どうしても一本化が無理であれば、脱原発の中できれいな棲み分けをするしかなではないか。
共産党、社民党の福島さんグループ、多くの市民運動グループは状況がどうなろうと宇都宮さんで行くだろう。そして、何年かかっても運動を前進させていこうとするのだろう。
誇りを守り、自分たちの運動にとってリスクを最小限にする方法は、次につなげる戦い方としては間違いではない。
小沢支持のグループ、社民党の一部、一部の市民運動グループなどは、小泉の毒を知りつつも細川さんを支持するだろう。どうしても勝ちたいという思いが強いからだ。
勝っても負けても、とてもリスキーな戦いといえる。勝てば小泉の毒が動き出すだろうし、負ければ前者のグループからボロボロに言われ、脱原発勢力からはじき出されるかもしれない。
私は後者の立場を選ぶけれども、どちらにしてもそれぞれ考えて選択しているのだから、それなりにリスペクトして前に進むしかない。
「今でしょ」と感じているかいないか、この数年でファシズムが大爆発すると思っているかまだしばらく余裕があると思っているか、これは予知能力がない以上認識の違いとしか言いようがないのだから。
泥仕合が激化しつつある今、ぜひとも皆さんに読んでほしい本がある。
カタロニア讃歌(ジョージ・オーウェル)
私も読んだのはかなり以前だが、ファシストの反政府軍を前にして内部抗争を繰り広げ、いわば自滅していく反ファシスト勢力の姿に、身もだえする思いをしたことを憶えている。
別にこれで日本共産党批判をするつもりではない。当時のあの共産党と今の日本共産党が同じ組織というわけではないのだから。ただ、なんて愚かなことをしたのか。フランコが勝利したのはなぜなのか。それを実感してもらいたい。
頭に血を上らせても良いことはない。(そう言っただけでも怒られたが・・・) とにかく、こうなったらそれぞれがベストを尽くすしか方法はない。
少なくとも、しかたないから細川さんを支持するという現実主義の人々は、そのこともまた理解できるのではないだろうか。
■■
こうなってくると、細川陣営が小泉よりにどんどん引っぱられていくのを引き戻すのは、小沢グループしかない。生活の党を支持している私たちしかいない。
自民党の河野太郎グループははっきりと細川支持で行くらしいし、子コイズミも舛添は支持しないと明言している。たぶん、17日の会見が延期された理由はこのへんだろう。
細川さんを実質的に引っ張り出したのはたぶん小沢さんだろうから、あまりに酷い公約にはなるまいと思っていたが、どんどん自民党に引きずられていくと、舛添と何が違うのかよく分からないものなりかねない。
そういう自覚を持って、細川さんの公約をチェックしたい。
思えば生活の党の政策だって、こうやって支持者との普段のやり取りを経て決まっていった。いまだに、生活保護法の問題とかカジノのこととか、どうかと思うことも多い。が、それこそ「結果を急いではいけません。法律ひとつ作るのだって何年も掛かるんですから」という言葉を思い出したい。
細川陣営の場合、(最初の頃の)生活の党のように風通しが良いとは思えないのでかなり大変だが、支持するからモノが言える というのは政治の世界の常道だ。
細川さんが勝てば、おそらくは国政レベルでも大きな再編へとつながっていく可能性が高い。かなり憂鬱ではあるが、少しでもマシな方向に向かわせるために、この流れに対して、ケチツケではない前向きな声をあげていこうと思う。


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