2014-05-30(Fri)

シロアリいろいろ ~貧困の原因を探る 6~

おまちかね かどうかはわかりませんが、シリーズ6回目です。

シロアリの生態に切り込んでみたいと思います。
といっても、このシリーズの目的は、なんで私たちが働いても働いても楽にならないのか、まともな働き口さえないのか、という理由を、ざっくりと探求することなので、シロアリの悪逆非道ぶりを事細かに暴いていくことは、ここではしません。

あくまでも、生まれた価値や富が、何処にどう回って、なぜ私たちに回ってこないのか、返ってこないのか、それを考えてみます。

■■

ところで、私はシロアリにはちょっとうるさい。
なぜなら、こう見えても本業は建築家であり、シロアリは無視のほうであっても天敵なのだ。

日本で活躍中のシロアリは、主に3種類いる。ヤマトシロアリ、イエシロアリ、アメリカカンザイシロアリ である。
それぞれに特徴がある。

日本中のほとんどの場所に生息し、私たちが目にするのがヤマトシロアリの被害だ。木造の家の土台や柱の根本を食われる。一番多いのは、タイル貼りのお風呂の入り口の下。かなりの確率でカジカジされている。
ただ、ヤマトシロアリの1グループの行動範囲は数mと言われ、よほど放置しない限り家が崩壊するほど食い尽くされることは無い。気がついた時点で退治して、その部分を補強すればなんとかなる。

ところが、イエシロアリはそうはいかない。
南の方の海沿いにしか生息していないと言われているが、最近は不気味に北上しているという噂もある。こいつは、テリトリーが家数軒分に及ぶので、退治するにはご町内で協力しなければならない。そしてその食欲たるや、床下をちょっとというレベルではなく、家が使い物にならなくなるとも言われている。

アメリカカンザイシロアリは、数は少ないものの、米国大陸から輸入される木材とともに海を渡ってやって来る。
こいつの困ったところは、木材の中だけで生活しているので発見しにくいということと、湿気ていなくても平気なので2階でも屋根でも食ってしまうと言うこと。
気がつかないうちにじっくりじっくり数年をかけて家中の木材を空洞にしていく。気がついても、退治する方法も確立されていない。

こういうムシたちの生態を思い出すにつけ、税金と国民の富をガジガジと食い尽くす連中をシロアリと呼ぶのは、まさに言い得て妙だと思う次第。

■■

ヤマトシロアリは、伝統的な利権屋である。
地域社会にも深く根を張って、談合だの癒着だの贈収賄だの、で個人レベルの懐を潤す連中だ。
身近なところでは、わが吹田市長の井上哲也さんなどのように、自分の後援会長の会社に入札もせずに市の仕事を何百万も発注したり、まあ、そういう類の連中である。

日本中にくまなく生息しているので、いっこいっこの被害は小さくても、総額としてはかなりのものになっている。とはいえ、時々は摘発されて増殖しすぎにブレーキが掛かり、けっしてうれしくはないが結果としては共存してきた。
このシロアリのために、私たちの生活が決定的に破壊されたり、生きていけないほど搾り取られたりということは、マクロで見ればなかった。

まさに、これはヤマトシロアリだ。
現在の私たちの生活不安の原因の一部にはなっているけれども、その割合はかなり小さい。

それにたいして、国家のシロアリは規模が違う。
まさに、国の家シロアリである。

獲物は毎年200兆円。来年も新たに200兆円。再来年も200兆円。。。。。 さらに、これまで溜め込んできたものが数十兆円。これは独立行政法人という魔法のカーテンで隠してしまったので、もはや全体像は分からない。

もちろん、その全額がイエシロアリのエサになっているわけではないが、かなりの部分が経済活動にも私たちの財布にも回らずに、食われて消えている。
なにせ、1年間の経済活動を全部合計しても500兆円のこの国で、200兆円がその獲物なのだから、イエシロアリによる被害は、私たちの生活を直撃している。


そして本当に恐ろしい敵は、海を渡ってやってくる。
安倍晋三は西の海が危ないと盛んに煽り立てているが、すくなくとも今現在危ない連中は、東の海の向こう米国からやって来る。

このアメリカシロアリは、よくハゲタカなどとも言われるけれども、時々飛んできて獲物をパッとさらっていくハゲタカと言うよりも、姿をかくして浸透し、いつの間にか空洞にしてしまうアメリカシロアリのほうが相応しい。
米国流の新自由主義を信奉して日本の政財界に浸透している人たちを、新自由主義の発祥の地にちなんでシカゴボーイズなんていう言い方もあるらしいが、かれらもまたアメリカシロアリのなかの働きアリである。

人間のアメリカシロアリがムシのアメリカシロアリと違うのは、その場で食い尽くすのではなく、電子のパイプをとおして本国にそっくり送ってしまうことだ。
その場で食うのであれば自ずから限界というものがあるけれども、咀嚼もせずにドッと流すだけなので、ほぼ無制限に奪っていく。私たちが、自民党や日本政府がやったことだと思っていることの、かなりの部分がアメリカシロアリの仕業だったりする。イエシロアリの胃袋にすらおさまらず、本国に直送されている富は、実は驚くほど巨額だ。

どのシロアリにしろ、自分たちでは価値や富を生み出さず、他人が生み出したものをかすめ取っていくのだから、その分私たちが苦しくなるのは理の当然である。ひねもす酒池肉林に溺れる貴族を奴隷労働が支えていた社会と、現代は実はさほど違わないのである。

■■

さて、ここでシリーズの復習をしておく

① 新たな富を生み出す源泉は3つある。
1.原価がタダの自然エネルギー
2.余分の原価がかからない人間の工夫
3.再生のための原価を支払わない資源エネルギー

①-2 膨張を続ける付加価値の押し売りのために貧困な人口爆発が作られる

② 価値の源泉のうち資源エネルギー(石油)が圧倒的であり、それを握っている者に富は集中する

③ 世のおカネのほとんどは日銀券ではなく市中銀行が原資もないのに貸し出した借金(信用創造)

④ 生み出された価値は不労所得(利子と地代)でゴッソリ天引きされ、どこかに溜めこまれる

⑤ 金融とは、バブルで膨らました実体のない巨額のおカネを使って、利子や担保として実体のある価値を奪うこと

こうして、通常の経済活動だけでも、すってんてんになるくらい私たちは奪い尽くされる。
石油の価値が大きいとしても、石油はそのままでは黒い燃える水である。
人間の頭脳や労働によって、石油を加工しなければ新しい価値は作れない。だから、私たち働くものが価値の源泉であることは間違いない。マルクスの時代だろうが現代だろうが、たぶんどんなに未来になっても、そのこと自体は変わらないだろう。

その価値の源泉である私たちが、②~⑤のような仕組みで、情け容赦なく、ある意味自動的に貧乏になっていく。
ただし、ここまでは経済的な仕組みによるものだ。

シロアリがここまでと違うのは、そこに政治や国家権力というものが入り込むことだ。
税金と称してわずかに手元に残った富を徴収し、それを様々な用途につかう権限、すなわち国家権力によって、きわめて人為的に作られたのが、シロアリという利権構造である。

まずは、国のイエシロアリについて、考えてみたい。

税金、社会保険、その他で徴収される公的負担は、国家予算となり、官僚の手によって配分される。
ここにある大問題を、詳細に知りたい方は、こちらの本をおすすめする。

特別会計への道案内 (松浦 武志 著)
亡国予算 闇に消えた「特別会計」 (北沢 栄 著)


おっと、そろそろ仕事に戻らねば・・・
ということで、イエシロアリについては、次回に

 自分のカネとひとのカネ ~貧困の原因を探る 7~

貧困の原因を探るシリーズ まとめ
①付加価値って何?
②みんなそろって金持ちになれるか?
③錬金術
④永遠にゼロにならない利子負担
⑤金融という化け物

■■山本太郎さん 6/1来阪のお知らせ

以下彼のFBより

もう、我慢出来ない。
「山本太郎のひとこと言わせてっ!」大阪が決定!

6月1日(日)18時半開場 19時~21時
会場:クレオ大阪中央(大阪市立男女共同参画センター)研修室1
   大阪市天王寺区上汐5-6-25
会費:入場無料
定員:40名(先着順)申込み不要
問合せ先:080-3730-3915(担当:安部)
http://www.creo-osaka.or.jp/chuou/index.html

是非、山本太郎の話を聞きにきて下さい。

(引用以上)


■■ お仕事のお知らせ ■■

こんなセミナーを 6/14にやります
興味のある方は、記事中の連絡先か、私まで(info@mei-getsu.com)ご連絡下さい

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