2014-10-30(Thu)

株価崩壊とドミノ辞任 (後編)

1年半にわたって、何も出てこなかったスキャンダルが、ものすごい勢いで噴き出している

辞任した二人以外にも

塩崎厚労相 厚労省関連の業界団体などから献金、地元老人ホームへの秘書による口利き
西川農水相 実刑判決の安愚楽牧場から献金、親族企業からの物品購入
望月環境相 賀詞交歓会での支出が別の会合への支出と判明
江渡防衛相 資金管理団体から江渡本人へ寄付、政党支部からも本人に寄付
宮沢経産相 SMバーへの交際費支出、外国人企業からの献金、東電株所有
有村女性活躍担当相 脱税で罰金判決を受けた企業から脱税発覚前に寄付
BLOGOS 安倍政権を窮地に追い込むことになった右傾化と金権化 より)

そして麻生財務相と安倍晋三本人にも

“SM大臣”が霞む…安倍首相&麻生大臣「政治資金」放蕩三昧
日刊ゲンダイ 2014.10.26


安倍首相と麻生副首相、政権2トップの政治資金の使い道はそろってデタラメ。目に余る放蕩三昧で、一方はキャバクラ、一方は「元愛人」の店に入り浸っていた。
 安倍首相の資金管理団体「晋和会」の10~12年分の収支報告書をみると、「行事費」という名目で多額の飲食代を計上。その規模は3年間で3000万円近い。
(略)
麻生大臣のデタラメ支出だ。資金管理団体「素淮会」の10~12年分の収支報告書によると、「交際費」名目で消えた飲食代は12年分だけで3000万円を突破。3年間の総額はナント、1億円近くに上る。

(引用以上)

改造前の面々が清廉潔白だったとは信じられないので、ここにきてこうした不正情報がダダ漏れになっているのは、あきらかに何かの意図がある。
メディアに対して、「流してよし」という指令が流れたのである。
安倍晋三に、「もう降りろ」という勧告であるし、「アベノミクスはもうお終い」という意味でもある。
日本のメディアに対してこんな指令を流せるところと言えば、米国方面しかない。

米国の指示で云々という話をすると陰謀論者というレッテルを貼る人がいるが、形だけの独立国である日本には、総理大臣をトップとする表の系列と、米本国からの指令を受ける裏の系列があることなど、もはや周知の事実だろう。幻の小沢政権を葬り去った裏の系統は、厳然として、ある意味普通に存在する。陰謀などと言うオドロオドロシイものではなく、普通の顔をした官僚や検察やマスメディアである。
この裏の系列の許可なしに、メディアはこのような不祥事オンパレードを報道できない。だから、改造前は全く何も出てこなかったのだ。

ではなぜ、安倍政権は「おしまい」と言われているのだろうか。
もちろん前編で書いたようなネオナチに対する拒絶・抑制もある。が、何よりも大きいのはアベノミクスの賞味期限が切れたということだ。

アベノミクスの3本の矢とは、金融緩和(お金ジャブジャブ)、大型予算(公共工事バラマキ)、規制緩和(公共の売り渡し) である。 1本目は、ジャブジャブとお金を刷って、投機資金を提供した。おかげで、国内企業への貸し出しはまったく増えずに、株価だけが上昇した。 2本目は、なんの脈絡もなく公共工事をばらまいて、一部だけ好況感演出した。 そして3本目は つまづいた。

米国、というか、米国を窓口とする多国籍金融資本が一番望んだのは、3本目の矢である。国民の財産、頭脳、公共財、公共サービス、そうした日本の「金目」一切合切を自由にする権利を手に入れたかった。
その手口は、TPPと特区とコンセッションだ。

TPPと特区はよく知られているので説明を省く。
要するに、外資の好きなように商売できるフリーハンドである。

問題はコンセッション。
これは、かの竹中平蔵氏がしつこく要求しているので、読んで見るとその欲望の深さが分かる

突破口は「特区」と「コンセッション」―“成長戦略”の要件④


空港・道路・上下水道などキャッシュフローを生むインフラの簿価は約100兆の規模(ネット)に達する。例えばこの半分の運営を10年で民間に開放すると、50兆円規模のコンセッションが可能であるということになる。
(引用以上)

一件公設民営で良いことのように見えるけれど、実態は、国民が何十年もかけて税金で作ってきた公共財を、格安に払い下げて外資の運用先にしなさい ということだ。

ところが、このTPPや特区やコンセッションについては、自民党も一枚岩では動かなかった。そうこうしているうちに、アメリカ国内でもTPPには慎重論が強くなり、合意が難しくなってしまった。 国際金融資本、いわゆる新自由主義の人々は、激怒したに違いない。

特区やコンセッションも、自民党の支持基盤である土着の利権者との利害が対立し、そう簡単には進まない。
何の利権も持たない私たちから見ると、土着利権屋というのは身近な悪の権化のように見えるけれども、外資との関係においては、むしろ国民利益を守る方向に寄与している面もあるのだ。

この土着利権を頭から「ぶち壊す」と言って登場したのが小泉純一郎であるし、橋下徹である。
しかし、なんやかんや言って、生活に根ざした土着利権は強いのである。小泉も橋下も、結局は風穴を開けるには至らなかった。

その点、安倍晋三は名門のお坊ちゃまとして土着利権とも関係しながら、米国にも忠誠を誓いつつ、心情的にはネオナチ、という三方美人をやらかしているのである。だから、なかなかにしぶとい。
これだかスキャンダルをぶちかまされたら、グラグラになるかと思いきや、無視していれば何とかなると思っている節がある。

■■

しかし、早晩アベノミクス、というか安倍政権には引導が渡されるだろう。
それはたぶん、株価の暴落というかたちでやってくる。

前提として知っておいていただきたいのは、日本の株式市場の、ストックで3割、フローで7割が外資だということだ。
東証で扱っている株の時価総額は約500兆円弱。そのうち3割は外資が所有している。およそ150兆円前後だ。

また毎日の株の売買の7割は外資によるものだ。日本人のマネーは3割に過ぎない。
だから、取引前に発表される外資系の注文動向を見ると、その日は上がるか下がるかがほぼ分かるようになっている。

参考→
外資系証券売買動向 日経平均比較チャート


安い円を買って日本の株をより格安に買える外資は、今年の夏まではどんどん買い増ししてきた。おかげで見かけの株高が演出され、外資の所有比率はうなぎ登りになった。
異次元緩和のマネーは、日本企業の投資へのではなく、こうやって外資を経由して日本の株を押し上げたのである。

しかし、見せかけのアベノミクスももう限界が見えてきた今、海外投資家は「売り逃げ」のタイミングを計っているだろう。日本人が買い支えている間に、少しでも売り抜けておきたい。
ただ、あまりにも所有比率が高くなってしまったので、一気に売り抜けることはできず、先月末から売り越し基調が続いている。10月だけで3兆円の売り越しであるから、1ヶ月で所有割合の2%を売ってしまったことになる。

10月第4週、海外投資家が日本株を374億円売り越し=現物先物合計
ロイター 2014.10.30


ちなみに、このマネーはおそらく日本の短期国債に回っている模様。短期に限って言うと、8月時点ですでに63%くらいが海外投資家が所有している。おかげで日銀が買い取ってマネーを市場に流そうとしても、売り物がないという事態が起きている。なんと、人気沸騰で金利がマイナスになっている。

短期国債の札割れで高まった「量」の壁
日経 2014/10/30


20141030-2.jpg

マイナス金利でも、株が暴落したら日銀が必死の金融緩和策でどっと買い取ってくれるから、絶好のヘッジになるということなのだろう。

■■

谷垣が年内解散を匂わせたのも、こうした動きを察知してのことだろうが、おそらく解散総選挙はやらせてもらえないだろう。株売り抜けはもう動き始めているし、ユダヤ系の影響も大きい国際金融資本が、自らの植民地でネオナチが主流になるのを許すはずがない。 安倍の辞任は時間の問題ではないかと思う。

ただ問題は、その後任は石破になる可能性が高く、私たちにとって事態はなにも好転しないということだ。
新自由主義にとって「良い政権」にするだけのことで、日本国民にとってはよりいっそう貧困の道を進むだけである。

ただその中でいくつかのことはあり得るかもしれない。

増税の延期。原発村の衰弱。辺野古の取消。

なぜならば、米国や国債金融資本にとって、どれも無駄な政策だからだ。

より金を吸い上げるには今は増税よりも減税だということは理論的に明らかだ。
日米原子力協定は日本に核武装させないためのものであり、特に原発推進のためにあるのではない。原子力にしがみついているのは、日本の土着利権なのである。
辺野古基地も同様。米軍にとっては必要ない。ただ、思いやり予算が欲しいから日本の側の「作らせてください」という要求を認めている。

こうした日本の土着利権が原因で米国や国際金融資本の真の利益に関係ないものは方針変更されていく可能性は、情勢次第ではあるかもしれない。

その一方で、金、資産、頭脳、公共財、公共サービス、すべてが容赦なく奪われていく。
もちろん、その中には自衛隊も入っている。集団的自衛権というのは、安倍がポーズつけているような右翼的な話ではなく、自衛隊という軍事財産を人間ごと米軍に差し上げます、ということなのである。TPPの軍事部門と言ってもいいかもしれない。

短期国債や株は外資の所有が増えているが、その一方で郵貯&かんぽマネーはドドドッと米国に流出している。

20141030-1.jpg
ゆうちょ資産研レポート 2014.9 より)

真ん中へんにある「外国債」が、近年急増しているのが分かる。
この資料は郵貯分だけなので、かんぽも合わせるとおそらく30兆円くらいが、すでに絶対に返ってこない米国債に消えている。
こうやって、350兆円の日本人の虎の子は、あれあれと思う間に消えていくのだろう。

国民の年金積立金であるGPIFも、早晩同じ運命になる。
今話題になっているのは、株式投資の枠を12%から25%に拡大するとかいう話だが、たぶんそれは無いと私は踏んでいる。これは、海外投資家が株を売り抜けるまでのつなぎであり、「GPIFが買うからまだ株は上がる」という風説の流布ではないか。

GPIFは日本株24%に倍増・国内債40%か-新資産構成市場予想
10月30日(ブルームバーグ)


日本株は「ひとまずは『うわさで買って事実で売れ』といった反応になるかもしれない」と予想。
(略)
18日付の日経新聞はGPIFが国内株の目標値を20%台半ばへ大幅に引き上げる方向で調整に入ったと報じた。
(略)
外債と外株も合計23%から30%程度まで高める一方、国内債は60%から40%台に下げる方向

(引用以上)

本当の狙いは、最後の行、「外債を23%から30%」というところにある。
絶対に返ってこない米国債に、我々の年金の資金もつぎ込んでしまおうというのが、GPIF改革の本当の狙いだ。
たぶん、段階的にもっと多くが持って行かれることだろう。 

まさに、前門の新自由主義、後門のネオナチ である。
仮にネオナチが沈んだとしても、それで楽しい事態になるわけではないのだ。

■■

しかしそれでも、安倍政権が沈没すれば、やはり国民の意識はすこし動き出す。民主党裏切りの後遺症で、安倍政権やむなしの空気が貼りついていたものが、少しは風が吹き出す。

特に、沖縄県知事選挙でオナガ氏が勝ち、その勢いもふくめて辺野古をストップさせることができれば、たとえその背景に米軍の事情があったとしてもやはり、国民の意識は動く。
保革連合で闘うオナガ氏は、まさに「国民の生活が第一」と相似形である。沖縄の闘いを、本土の私たちもしっかりと学ばせてもらわなくてはならない。

そのために、選挙の直後、11月29日に下記の講演会を企画している。
沖縄の闘いを、保革連合のオナガ陣営のそれぞれの努力と思いを、玉城デニー議員から聞いてみたい。

昨年は糸数慶子さんをお呼びして革新の側からの沖縄をお聞きした。
今年は、一貫して保守の立場から基地問題にとりくむ玉城デニーさんに、デニーさんだからこそ見えること、話せることをお話しいただきたい。

質疑の時間もしっかり取るので、ぜひとも多くの方に参加いただきたい。

玉城デニー氏講演会

講演会は解散総選挙がほぼ確実のため、中止となりました。
詳細は、追ってお知らせいたします。


11月29日(土)18時開場 18時半開演 20時半終了予定

※玉城デニー衆議院議員のホームページはこちら http://d21tamaki.com/




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究極の選択

財務省をはじめとする官僚が身売りを決行中。
安倍も政治家としてその策に乗っている。
しかし彼の行をうとした策に漏れが生じ始めたので、お払い箱。
 まぁ、こんな所ですか?
処で保革連合って言いますが、翁長氏は当選後本当に辺野古を止められると考えていますか?
私は仲井真氏と同じ運命を辿ると思っていますよ。
県民が金と廃止の両方を要求すれば、負けです。
そして翁長氏もその流れを止められないでしょう。
それは福島の県知事選と原発との関係と同じです。
究極の選択を求められているのは、国民なのではないでしょうか?
自由党 近畿ブロック
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