2014-11-23(Sun)

有権者と主権者

もうしばらくすると、皆さんの家にも投票用紙の引換券が送られてくる。

それをもって12月14日に投票所に行くか、それ以前に市役所などに行けば投票ができる。
コンビニに行くのと同じくらいの労力で有権者の権利を行使することはできるのだが、半分近い人が、コンビニ並みのらくちんなこともしない。

じゃあ、たとえば投票所で500円の金券を配ったらどうなるだろうか。おそらくかなり投票率はアップするだろう。
安倍が急に言い出した金券配布は税金を使った買収行為だが、仮に野党提案で全会一致で決まったことだったらどうだろう。

政府広報や自治体が「投票に行きましょう」なんていう虚しい宣伝するのを一切やめて、400億円くらいの予算を組んで投票したら500円券をハイっと渡す。これで投票率80%になれば、少しはいい国にならないか?

このブログを読んでくれている人ならば、それでも「えっ何かおかしいぞ」と感じるだろう。
その違和感こそが、「有権者」と「主権者」の差なのだ。

たしかに選挙で投票することは、もっとも大きな結果をもたらす民主主義の要ではある。
だからその権利を有する人を有権者とよぶのも理解はできる。

しかし だ。
国民の持っている権利は、行使できる権利は投票だけではない。
だけではないどころか、主権=この国を統治する権利をもっているのだ。

たぶん、この国に住む人の99・99%が、自分が国を統治する権利をもってるなんて思っていない。
自分が「統治される」側ではなく、「統治する側」にいるなんて、99.999%の人が思っていない。
でも、もしこの国が民主主義の国ならば、国民はみな「統治する」側におり、その権利を持っているということになる。
そうでなかったら、そこは民主主義ではなく、独裁国家か植民地だ。

現実はどうか。
99.999%の人が「自分は統治されている」と思いながら、日本は民主主義だと信じて疑わない。
まったく矛盾していることに、誰も気が付かない。

私自身、あなたは有権者です、と言われて何の疑問も感じてこなかったが、よく考えてみると「有権者」という言葉はだれがつくったのだろうか。
公職選挙法には、選挙権という規定はあるが、有権者という言葉はない。
もちろん、日本国憲法にもない。あるのは「主権の存する日本国民」である。

有権者をマスに表現した言葉が、票田だ。稲刈りのように「刈られる」対象としての票田。
まさに、主権とは正反対の、刈られる有権者。

「有権者」という言葉こそは、主権を奪いとり、投票する権利だけを残してやったぞ、ありがたく思え、という意味なのである。

500円の金券の話に戻ろう。
お国に与えてもらった投票の権利ならば、そこに金券のおまけの権利がついていてもおかしくはない。
それで投票率が上がれば、結構な話ということになる。

しかし、なぜ違和感を感じるのか。
それは、本来は選挙権はお国に与えてもらったものではなく、自分たちが主役であるために自分たちで守るべき権利だからだ。その感覚が心の底にかすかに残っているから、ご褒美もらって投票に行く、ということに違和感を感じるのだ。

しかし、現実は厳しい。
自分が主権者だと思っている0.01%だけがワーワー言っている。そのなかで、実際に体を動かしてでも主権を行使してやろうとするのは0.001%、人数にしておそらく1000人くらい。
最低限の民主主義の体裁を整えるにも、二ケタ足りない。

なぜ、こんなことになったのだろう。

投票率が上がらない、B層がどのこうのと言う前に、なんでこうなったのか、それを考えないといつまでも同じことの繰り返しだ。投票に行こうとか、対処療法ではどうにもならない。
そのことが、これからのコアだ。骨髄だ。

今度の選挙はやれることをやれるだけやるしかない。
その結果はわからない。
でも、その後も生き続けなければならない。

なんで日本はこういう特殊な国になってしまったのか、どうやってそうなったのか。
それをわかって、その底から立ち上がっていこうという人間が、どれだけ増えていくか。
そこにかかっているような気がする。

大きなヒントは 『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』 が与えてくれる。

http://www.shueisha-int.co.jp/archives/3236

右翼からは左翼と言われ、左翼からは右翼と言われるこの本は、政治家でも学者でもない在野の編集者が書いた。
これを、これまでのステレオタイプで批判してしまう自分を自覚すること、これが大きなヒントだ。

ぜひとも読んでみて、無意識に湧き上がる感情を、霊体離脱したつもりで上空から見つめてみてほしい。
おぼろげに次の一歩が見つかるかもしれない。

空を飛んでいるつもりで掌の上にいた孫悟空は、それを自覚したときポッキリと自尊心が折れてしまったが、私たちが乗っかっている掌は慈悲深いお釈迦さんではない。ポッキリいったら終わりだ。
自覚して、そしてそこから抜け出さなくてはならない。

有権者から主権者へ、大転身を遂げること。

気が付いたら、実践あるのみ!

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今度、オーストラリア出身の知人が、オーストラリアの義務投票制度について、選挙管理委員会?主催の勉強会か、討論会で話をすることになっていると言ってました。選挙を権利と考えるのか、義務と考えるのかで、投票率を上げる政策が変わって来ると思います。今のような状況が続くのであれば、義務投票制度の導入も必要なのかもしれません。ただ、現状では、日本人自体が本来の憲法の位置付けを理解して無いようなので、投票率が上がっても、それほど何も変わらないかもしれません。長い年月がかかると思いますが、義務教育の中で、憲法、法律、自由とは何かを討論で子ども達に理解させていく必要があると思っています。
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