2015-05-07(Thu)

「沖縄から学ぶ」ということ

私は、気軽に「沖縄に連帯」とか「沖縄を支援」と言わない。
本土の体たらくは、「連帯」とか「支援」などと言えたものではないからだ。
沖縄を踏みつけてその足をゴリゴリとねじり込む安倍晋三たちを選んでおいて、連帯とか支援とかは、とてもじゃないが口にできない。
私たち本土の人間がまずやるべきは、自分たちがお荷物にならないように、自分たちの状況と格闘することだ

本土の状況は、まったく何も希望が見えない。
誤魔化す必要はない。この際、はっきりと絶望的な状況を直視することだ。

どんなに少数でも、どんなに連戦連敗でも、北極星が見えていればまだしも希望が持てる。
しかし、その北極星がどこに光っているのか、どれが北極星なのか、ほとんどの人には分からない。

党というものに過剰な期待はしていないし、してはいけないと思うけれども、しかし、こういう時には小さくとも明るく輝いて「こっちに行こう」と指し示すことはできるはずだ。
しかし、あの長い名前の党は、「分かるヤツにだけ分かれば良い」と言わんばかりに暗くほのかに揺らめいている。

そんな中で、沖縄だけは本土とは月とスッポンの闘いを続けている。
オール沖縄は、単に保革連合というのみならず、市井におけるオール沖縄となり、先鋭的な辺野古浜の闘いのバックグラウンドになっている。それがあるからこそ、あの凶暴な海保も、辺野古で闘う人たちを完全に排除することができない。

翁長知事は、保守の立場であるがゆえに、より広い沖縄の人々の心を捉えている。
安倍晋三との対談での翁長知事の言葉は、重く鋭くそして優しく心に響いた。
 
翁長知事・安倍首相会談全文(冒頭発言)


この沖縄の闘いに感動し、沖縄に続け、沖縄に学ぼう と言いたくなる気持ちはわかる。
しかし、沖縄の本土の間には、(戦後だけでも)70年間に及ぶ脱植民地闘争の歴史が横たわっている。
沖縄は当初は名実ともに、72年移行も基地の島として、植民地であることを嫌でも思い知らされる日々を生きてきた。
政治とか闘争とかというレベルではなく、日常生活の中で誰もが常に「植民地」を感じざるを得ない70年間だった。

本土はどうか。
矢部宏治著の「日本はなぜ『基地』と『原発』を止められないのか」でつまびらかなように、本土もまた植民地であり続けたにもかかわらず、ほとんどの日本人の日常生活からはその痕跡は消し去られた。
だれもが「植民地」だとは露ほども思わずに呑気に生きてきた。

この70年の差は、一朝一夕で埋まるものではない。
「続け」とか「学べ」とか言っても、おいそれとできるものではないのだ。
むしろ、そう口にすることで、免罪符を手に入れたかのような錯覚に陥らないように気をつけなければならない。

■■

それでも私は、「オール沖縄に学べ」と言う。

矛盾しているようだが、厳しくとも、遠くとも、そこにしか道は無いからだ。

オール沖縄に学べと言うことの根本は 「日本は植民地であり、独立しなければならない」ということを知れ、ということだ。
「植民地の平和」とか「植民地の民主主義」というものは 存在し得ない。

これまで平和や民主主義に見えたものは、宗主国の意向で「飼育」されていた期間なのであって、そんな見せかけは宗主国が「飼育」から「使役」に方針転換すれば瞬時に失われる。
それが、今わたしたちの眼前で進行している事態だ。

そのことを、70年かけて血肉化してきた沖縄から学ぶことで、より短い時間で気づくことができるのではないか。
そして、気づいたならばどうすればいいのか、沖縄は身をもって教えてくれている。

沖縄は、明らかに「独立」を意識している。
政策としての琉球独立論ではなく、「自分たちが米国にも日本にも依存せずにどうやって生きていくべきか」という意識を明確にしている。

保革連合は、大同小異とか戦術的な妥協ということではなく、「自分たちが生きていく」というレベルで意識が一致したからこそ実現したのだろう。
沖縄とても、2014年に至るまでは、やはり保革ははげしく対立してきたのだから。

オール沖縄から学ぶべきは、戦術や野党共闘の話ではなく、「自分たちが生きる」「自分の足で立つ」という覚悟なのだ。
本土の右翼も左翼も保守も革新も、決定的に欠けているのは、「自分の足で立つ」覚悟なのだ。

「日本の独立」なんて言うと、左派の人々からは極右扱いされるかも知れない。
これまで「独立」を声高にいう連中は、かならずセットで「かの戦争は亜細亜解放戦争だった」とかいうゴタクを並べてきたからだ。

日本が未だに独立していないということと、かつて侵略戦争をやったということは、それぞれ真実だ。
かつてどころか、戦後も長きにわたって経済的な侵略を続けてきた。(最近は経済的には逆転しつつあるようだが)

「独立」と「聖戦論」はセットなのではなく、わざとセットにして右翼に語らせることで、「独立」を薄汚い復古趣味に見せ、アジア諸国からも警戒させ、日本のタブーに仕立て上げた。宗主国による、そのようなシナリオだったのである。

私たちが言うべきは 「日本の独立」と「侵略の反省」であり、その両方を明確にすることで初めて、くびきから解放されるのである。

「日本の独立」と「侵略の反省」
これを、どこかで聞いた言葉で言いかえるならば 「自立と共生」ということになる。
小沢一郎氏のこの言葉は、宗主国に真意を悟られないように、わざと曖昧に語られてきたが、真意はそういう意味であろうと推察する。

■■

小沢氏は、宗主国に悟られないように、ファイティングポーズをとらずに、保守政治の枠の中で独立の能力を養う戦略を進めてきた。
しかし、陸山会事件によって、小沢氏のその戦略は敵に見抜かれ潰された。
さらに、3.11による原発爆発という未曾有の事態を前に、アイマイ戦略をとりつづけることができなくなってしまった。
あきらかに、戦略の転換を迫られた。

小沢氏の今日の苦境は、その戦略転換をなしえなかったところにある。
ファイティングポーズをとらざるを得なくなったにもかかわらず、基本戦略はこれまでどおりの保守政治の枠から出なかった。政治家ー秘書ー後援会ー支援者 というヒエラルキーから外に踏み出すことができなかった。
本当の意味で「民に依拠する」ということができなかった。

オール沖縄から学ぶべき二点目は、ここにある。
生活者、民に依拠する闘い方。生活の中でいかにして脱植民地の意識を紡ぎ出し、編んでいくのか。
党とか小沢ファンのような狭い世界にとどまらず、本当に民に依拠するとはどういうことなのか。

これとても、「はい学びました」と言える様な簡単な話ではもちろんない。
なにかヒントになることを全神経を集中して見つけ出し、時間をかけて自分たちで考えていくしかない。

「時間かけていたら間に合わない!」という悲痛な叫びも聞こえてくる。
私も同感だ。
でも、残念ながら70年間の蓄積(洗脳)を1年や2年で解くことはできない。
原発が爆発しても根本は変わらなかったのだから、もっと悲惨なことにならない限り、大きく変わることはない。

書きながら泣きそうだが、でも現実から逃げるわけにはいかない。
悲惨な状況になったとき、暗くとも瞬いていようとも、北極星があるか無いかは、大きな違いだ。
星の光を残すことができるのかどうか。光を届けるために働く人々が息づいているのかどうか。

そのために、沖縄から学ぶことは、他の何にもまして重要だ。

5月30日、大阪に玉城デニー議員を招いてお話を聞く。
生活の党と山本太郎となかまたちの幹事長であり、沖縄3区選出の玉城デニーさんは、保守の立場から翁長知事を支え、オール沖縄の重要な要となっている。

4月も米国に渡り、主要な米国議会の議員に翁長知事の書簡を手渡し、翁長氏が訪米するための下地づくりに奔走された。

 県外移設へ協力を 玉城氏、米議員に知事書簡(沖縄タイムス)

ぜひとも、お話しを聞きに来ていただきたい。

■■

生活フォーラム関西 定例講演会
オール沖縄から民主主義を学ぶ

2015年 5月30日(土)18:30~20:30
ドーンセンター 5階特別会議室 会費500円
(大阪市中央区大手前1-3-49 TEL 06-6910-850 天満橋駅から徒歩5分)

講師 玉城デニーさん
     衆議院議員(沖縄3区)
     生活の党と山本太郎となかまたち 幹事長
主催 生活フォーラム関西
申込 フォーラムのブログの申込フォームに入力
    または メール sforumkansai@yahoo.co.jp
         FAX 06-6720-8051
        で、お名前・会員or会友or一般・ご連絡先・人数 をお知らせ下さい


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なぜ小沢一郎を支持するのでしょうか。
その根拠がよく分からない。
小沢一郎が現在の基盤の政治制度、小選挙区制を作り上げました。政治の場には用意されて起こらなかったことなどないというような言葉(うる覚え)もあります。
彼は東電勝俣と繋がりがあるし選挙の不正にも口を突っ込まない。
戦争を失くすには、原発を失くすには、その具体的意義から考えなくてはだめ。教科書的に「分かる」のではなく実際のことを理解するべき。日本人は本当に理解するのが得意ではない。日本国憲法談義とかは、そういうところの封鎖。言ってもどうせお分かりにならないだろうなとは思いますが。

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