2015-09-07(Mon)

デモと選挙の相関関係

デモなんかやっても無駄だ、というシニカルな意見で必ず出てくるのが、1960年11月の総選挙で自民党が圧勝し池田内閣が誕生した件だ。

このときの数字は

自由民主党 22,740,271
日本社会党 10,887,134
民主社会党 3,464,147
日本共産党 1,156,723
諸派 141,941
無所属 1,118,905
総計 39,509,123
棄権・無効 14,803,870
当日有権者数 54,312,993

このなかで、安保に反対していたのは社会党、民社党、共産党なので、その合計は

15,690,004票である。

その年6月15日の国会前デモが最大33万人(主催者発表)であるから、単純に言うとデモ人数の50倍の得票と言うことになる。

この当時は主催者発表もかなり膨らましていたと思われるが、そのぶん全国での運動の広がりもあったので、だいたいデモ参加30万人という数字をとっておく。

■■

もっと最近のことでは、2012年末の総選挙で、やはり自公が圧勝した件だ。

これは、私も運動の片隅にいて、大ショックをうけてフラフラになったので、デモなんか無駄だという意見を、鼻で笑う気にはならないのだ。

2012年7月29日には20万人(主催者発表)が官邸前に押し寄せた、そのわずか半年後だった。

このときの比例の数字は

民主党 9,628,653
国民新党 70,847
自由民主党 16,624,457
日本維新の会 12,262,228
公明党 7,116,474
みんなの党 5,245,586
日本未来の党 3,423,915
日本共産党 3,689,159
社会民主党 1,420,790
新党大地 346,848
新党改革 134,781
幸福実現党 216,150
合計 60,179,888
投票率 59.32%

この時点で脱原発を掲げていたのは、みんな、未来、共産、社民、大地。
維新も中途半端に脱原発依存を言っていたので、これは半分カウントすると

20,257,412票 となる。

これはなんと、1960年よりも多い。

デモの20万人はかなりふかし気味ではあり、国会周辺の延べ人数と全国各地の関電前デモなども加味して、だいたい10万人というのがデモ参加人数ではないだろうか。とすると、52年前はデモx50=得票 だったものが、デモx200=得票 ということになっていることがわかる。

倍率が4倍になっている要因としては、2012年の段階では、デモや集会と言った大衆運動の伝統が完全に途切れていたので、気持ちはあってもデモに参加できなかった人がかなり多かったはずだということがある。60年頃は町内会の提灯行列なんてものもあったらしいが、2012年にはそんなものは影もなく、運動の広がりかたは全然違っていた。

それと、60年安保当時は、運動の最先頭にいた全学連の人々は、選挙という方法に否定的だったということもあるだろう。

いずれにしても二つの事例だけから判断するのは危険かもしれないが、しかし、かなり顕著な現象であり、大きな運動の結果であるので、50倍から200倍という事実は、注目に値するのではないかと思う。

■■

以上から判断するに、やはり現時点での30万人デモというのは、かなり大きなインパクトを持っていると言える。

現状の、60年頃に比べて「誰でも気軽にデモ行進」という状態ではない時点で、30万人が国会を取り囲むと言うことは、即ち、次の選挙での政権交代がかなり現実味を帯びるということだからだ。

前にも書いたように、30万人というのは、国会「前」どころか、国会周辺にもとてもおさまらない人数だ。
国会周辺の地図をにらむと、外周の道路が合計1.5キロx幅30m=45000㎡。甲子園球場の客席面積の2倍であり、ここが埋め尽くされると、ほぼ10万人である。
ということは、一回り外側の最高裁~内堀通り~外務省~首相官邸が人で一杯になると30万人を超えてくるだろう。

デモ参加人数が増えてくると言うことは、それだけ倍率は下がってくるけれども、それでも60年安保の時のような動員や国民運動になる以前に、30万人が参加すれば、その100倍の3000万票、すなわち文句なしの政権交代が見えてくる。

少なくとも、「敵にはそのように見える」ということだ。

だから、10万クラスにはまだビビらなくても、30万にはビビりまくるはずだ。

「デモなんかやっても」、と冷笑する気持ちは分からないでもないけれども、カネもチカラもない私たちが選挙で勝つために、実は一番近道なのがデモなのではないか、とも言えるのである。

■■

ただし、

デモだけやっていれば選挙で勝てるか、というとそんなことは絶対にない。

まさに60年安保の全学連が選挙に取り組まなかった同じ轍を踏んでしまったら、結果は同じことになる。

まずは投票する党が必要だ。
そして、各選挙区、各地方で運動する組織が必要だ。
なによりも、選挙資金をカンパする少なくとも数十万人の会員が必要だ

デモに参加した30万人が年に1万円のカンパを出し、うち3万人が手と足を動かして手伝いに走り、さらに3千人が地域のリーダーとして差配を振るえば、マスコミが必死に吹かす逆風をものともせずに政権交代は実現できる。
そしてなにより、そうやって当選させた議員は、2010年の民主党のようにあっさりと裏切ることができない。

と、デモの先がまだまだ大変なのだけれども、それでも、「デモなんて」と斜に構えている場合ではない。

あなたがデモに参加することは、そのうしろに、まだ見えない100人200人がいる、ということなのだ。

気分よく出かけていこうではないか。




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No title

無関心、沈黙は、現状の流れに 消極的ながら賛同した者と見做す、
これが、傲慢ながら 現実の権力者共の脳内だろう。

殺されたくなかったら、ひと声くらいは鳴く、
ワンでも モゥ~でもいいから、

それが、生きてるあかし・・

No title

私は正直、デモは無駄ではないけど、それは都市部だけだろうな、と感じています。
なぜなら、都市部(官邸周辺に限定しても良い)を離れてしまえば、特に地方では、まず現役世代にはデモをやっている事を知らない輩がたくさんいます。ついでに新聞テレビマンセーの団塊世代はデモを否定的に捉えています。
要するに、情報統制にして言論封殺ですわ。官邸前のデモをネットを通じて拡散しようとしても、ネットに触らずテレビ新聞を鵜呑みにする団塊世代は大勢いるし、現役世代は他人事です。こういう人たちの選挙行動は二つに一つ。何も考えずに慣習で自民党と書くか、選挙に行かないか、です。
まあ自分の子供や孫、旦那が戦争に取られて初めて気付くのでしょうけど、当然、遅いんですよね。でも、これが地方の実態だと思います。だから、官邸前でデモやろうがそれが選挙結果に結び付く可能性は低いかなぁ、と感じます。
ついでに言うなら、デモに参加した人たち、高校生・大学生グループを除く大人たちは、よく厚顔無恥にも参加できるなと思っています。だって、投票率から考えると半分は行っていないんですから。学生たちに言いたいのは安部政権にNOを突き付けるだけでなく、選挙に行くよう、国民にも訴えてほしいところです。「あなたたちが選挙に行かなかったから私たちが戦争に行く羽目になったんだ」って言っても良いんじゃないかと思うくらい。

No title

8/30始めてデモに行った。
でも声を上げるまでの気にはならなかった。
個人でネットや知人と話している方が性に合うようだ。
別にデモを否定しているわけではない。皆さんの頑張りに多いに敬意を表しますよ。
それに自分はもう何所に投票するか、ブレるのを止めました。何があっても、一番左ってね(笑)
この左を嫌がっているのは、保守だけではないですよね。リベラル左派までが嫌って文句をつけています。
でも何故文句を付けるのかを考えれば分かり易いんですね。それは的を得ているからですよ。
アメリカの属国を止めたいなら、ココしか有りません。
別に私は日米安保反対派では有りません。必要悪と考える人間です。
基地を減らせば政治屋官僚の利権が減ります。(戦争の危機が減るんじゃ有りませんよ。)国民の安心は改善されます。(米軍基地の脅威や兵士の事件事故を裁けるようにする。)
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