2015-10-27(Tue)

「組織」は時代遅れか?

ビジネスから政治に至るまで、上意下達のヒエラルキー型組織は時代遅れで、ネットワーク型の連携が流行ということになっている。

さらに、シェアという概念がそれに加わり、あたかも所有や所属の境界線もあいまいになってきたかのように見える。

とくに振興の市民運動の世界では、組織ばったことをすると蛇蝎のごとく嫌われて、なかには実力で排除されることもあると耳にする。

市民運動が、組織を嫌う気持ちは理解できる。
だいだい、もともとが善意であればあるほど、組織の中でのいがみ合い、組織同士の抗争はつきもので、いったい何のために運動を始めたのかすらわからなくなるようなことも珍しくない。

そして、組織は長く続けば続くほど、個人を超越して、存続意思をもって暴走し始める。
なにか矛盾が起きた時に、組織を変えるのではなく、個々人を犠牲にして組織が生き残ろうとする。

これはたぶん、有史以来、連綿として進歩なく続いてきた歴史なのだろうと思う。
そんな組織を嫌う気持ちは、私にも十分すぎるほどある。

■■

しかし、政治でも経済でも、本当にネットワーク型で成功している事例は、本当にあるのだろうか。

インターネットを介しているからネットワーク型 なんていうお粗末な議論ではなく、本当にヒエラルキーの存在しないネットワーク型で、何事かをやり遂げたという話を、私はまだ聞いたことがない。

きわめて限られた環境においては、十分なスキルと目的を共有しているものが集まり、ネットワーク型で成果をだすことも充分あり得るだろう。
しかし、そもそもヒエラルキー型が時代遅れで、次はネットワーク型だ、というのならば、もっと普遍的に成果が出せなくてはならないだろう。たまたま偶然、すっごいメンバーが集まった時だけできました、では困ってしまうのだ。

もちろんビジネスでもそうだし、政治の世界でもそうだ。

そして、政治の世界での「ネットワーク型幻想」は、実はきわめて危険ではないか、と思うのだ。
すくなくとも、ヒエラルキーを排除してどうにかなる、という根拠が理解できるまでは、あえて幻想という言い方をする。
その幻想としてのネットワークは、実態としてはより大きなヒエラルキーの傘下に組み込まれているということはないのか、予断なく検証する必要がある。

傘下に組み込まれるとまではいかずとも、意図的に無力化されていることはないのか。
ネットワークという名の「バラバラ」にされているということはないのか。

以前も書いたけれども、推定400万人もの人が全国でデモなどに参加したというのに、一カ所にあつまったのはせいぜい10万人にすぎない。 これは、ネットワークなのか、バラバラなのか。

ついさきごろも、「オールジャパン」という集会と、「総がかり」という集会がすぐ隣の区で同時刻に行われていたのは、総オールなのか、バラバラなのか。

少なくとも言えることは、敵にとって、もっとも最大最強のヒエラルキーにとって、抵抗するものがネットバラバラだったら、とっても助かるということだ。
市民運動の組織嫌いは、残念ながら、そうした結果を招いてしまっている。

■■

私は、ヒエラルキーを否定してしまうのは、今の段階では間違いだと考える。

組織の恐ろしさを知っている人こそが、注意に注意を重ねて、組織を作っていくべきなのではないだろうか。
今はまだ、その段階を越えていかなければ、日本に民主主義の真似事すら始まらない。

だからこそ、小沢一郎さんに期待したのだが、残念ながら小沢さんは自ら国民組織を作り上げる意思はないようだ。
理念としてのオザワイズムは生きているけれども、国民組織、市民組織としての小沢党ができることはない。

今残っている最後の糸は、太郎党をつくることだ。

「山本太郎となかまたち」といういかにもヒエラルキーを否定したかのようなネーミングをしているし、後援会にいたっては「太郎’sネットワーク」というそのまんまだが、しかし実態は誰が見ても、山本太郎さんを頭にすえた組織である。否も応もない。
無理矢理に、太郎さんの指導性を否定して、幻想のネットワークにしてしまえば、それはなかよしたちの同好会に終わってしまう。

党とか組織とかいう生臭さは、太郎さん自身が忌避するところではあるだろうが、それでもなお、いや、忌避する人々だからこそ組織の核になっていくべきだ。
組織が大好きな人たちにやらせるのは、それこそ危険キワマルからだ。

今はたぶん、反原発運動以来の太郎ファンが多数を占める「なかまたち」が、太郎さんをトップにして「動ける」組織になれば、太郎さんが国会から離れられなくとも、チラシや動画を活用して、全国で運動していくことができる。

全国300の小選挙区に、各10人の「動ける」人、100人の手伝う人、1000人のカネ出す人 がいれば、確実に政権は取れる。
そのもっともカギになるのは、10人、すなわち全国で3000人の「動ける」人が生まれるかどうか。

「動ける」人、これまた古色騒然に言うならば「活動家」が、どれだけ生まれてくるかどうかが、運命の分かれ道なのだ。
そして、今はバラバラの状態だけれども、実はそれに近い数は存在しているはずだ。

野党共闘も、もしできるのならばやるべきだが、コアを解体したり融合したりしてはいけない。
それぞれの理念は掲げながら、その場その場で共闘をするのだ。

私は、 反戦と独立を明確にしている小沢さんや太郎さん以外を自らの核だとは思わない。
そういう同志を、どれだけ「組織」できるか。

5年、10年というタイムスパンの中で、70年間の焼け野原から雑草が芽を出すような民主主義の始まりを、植民地からの解放を、この国の歴史の責任を負いながら、勝ち取っていこうという意思。

前の記事で提案したチラシ作戦を一つの水路として、そういう意思を組織として集めること。
これが、当面の最大の課題であると、私は思っている。


■■

記事と直接は関係ないけれども、下記のようなラップバンドの方からコメントをいただいたので、紹介しておきたい。

京都で自主レーベルにて音楽活動中のBALSEと申します。(略)
今夏公開した反戦ラップ曲「NO MORE WAR」、ご機会あればご一聴願えると幸いです。来月この曲が入ったフルアルバムを全国リリース予定です。微力ですが、無力でないなら意味はあると信じて、ライブでも伝えまわっております。

NO MORE WAR
https://youtu.be/H05mgUHja0A

公式サイト
http://kyotobalse.com/




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