2016-10-24(Mon)

巧妙なトラップ

ちょっと前まで、解散だ~ と大騒ぎしていたのに、このところ声が小さいような気がする。

新潟では衝撃的な自公の敗北だったけれども、衆院補選は民進の自滅というか自公の圧勝だったのだから、もうちょっとボルテージがあがっても良さそうなものだ。

ところが、こんな記事まで出ている始末

自民議席「86減」の可能性 下村博文幹事長代行、次期衆院選で
2016.10.24 産経

夏の参院選で各党候補者が得た票数を衆院選に当てはめて単純比較したと説明。平成26年12月の衆院選小選挙区で自民党が得た223議席(追加公認含む)が「137になる可能性もある」と指摘。(引用以上)

まるで日刊ゲンダイのようなことを自民党の幹事長代行が言うのだから驚きだ。
大選挙区の票を小選挙区に当てはめること自体、ほとんど意味がない。意味がないのを、たぶん充分分かっていて下村は言っている。
なぜか。

一つには、発言の主旨の通り若手への引き締めということはあるだろう。
しかし、本当の狙いは、民進を蟻地獄に引きずり込むための罠ではないのか。
民進が、年末解散にノリノリになるように、仕向けている。

民進執行部と連合は、野党共闘したら票が減る、と本気で思っている。
バカじゃないかと思うのはこちらだけで、奴らは本気で思っている。
だから、「野党共闘の票で86減だったら、民進単独なら圧勝じゃないか」と、通常の脳みそでは考えられないようなことを考えるに違いない。
まあ、圧勝とまでは思わないだろうが、意外と行けるんじゃなの と強気になるだろう。

また、野田のような本当の極悪分子は、民進だけでは勝てないことを分かっている。ただ、野田の使命は「負けること」だから、負けるために野党共闘に必死に反対している。
繰り返すが、野田の使命は「民進党を負けさせること」だ。その使命を全うすることによって、自分の議席だけは安泰なのだ。
そこを勘違いしてはいけない。

だから野田は、あの下村発言を聞いて、脳みそが沸騰している執行部とは別の判断をする。 
「新潟の二の舞をしてはいけない」「また野党共闘ができてしまって自民が86も減ったら大変だ」「共闘できないうちに早いこと解散したほうがいい」
と、いずれにしても、民進は解散総選挙に前のめりになっていくだろう。

もちろん、これは罠だ。
孫子の時代から現代まで、戦はウソと駆け引きの応酬なのだ。

そして、もし自民党が民進党を本気で潰しにかかっているのだとしたら、戦争と改憲がほんとに迫っているということだ。
平時においては、口だけ民進は、自民党の大事なパートナーだ。口先だけ反対すると見せかけて、ズルズルと自民の言うなりになる。負けるための選挙をやって、自民をバックアップする。そんな民進を、自民は本気で潰すことはない。

ところが、戦時になれば話は別だ。
反対すると見せかけて、なんて悠長なことは言ってられない。
即断即決の専制体制を築かなくては、戦争はできない。

下村のあの「弱気」発言は、そうした2017年に向けての、巧妙なトラップなのではないか。
そんな気がしてならない。



ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ  応援お願いします

関連記事

comment form

管理者にだけメッセージを送る

comment

No title

山岸章氏が連合を創った時「共産党系の労働団体を除き、民社党(同盟)と社会党系労働組合を結集する」で、出来たのが連合。その後「非自民。非共産党で政権を担える政党を創設する。」で出来たのが民主党。こんな言葉の遺稿集を今度出すんだそうだ。その編集者の一言「そうやって1回政権を担えた」。うん??一回担えれば、それで良いのか?
そうかァ!『一回』担えれば良かったんだ。その後はリベラル保守やリベラル左派を引きずって、自民党をポケGOじゃないが「永遠の与党自民党」にして置く処置だったんだな、とワカちゃったんだな。
だからもう、この党は見限った。何でも共産党は「除く」なのが、この党の基本なんですね。参議院選挙よく市民が繋いだもんですね。
あ!だから再度断ち切る為に野豚が出て来たんだ!
出てきたけど新潟は、そのお陰さまで反核発電側が勝てた。森裕子氏の「死ぬ気で頑張る」が奏功した。
自民は米国から戦争準備を言い渡されている可能性はありますね。最早新自由主義どころか自由主義(資本主義・経済)が崩壊するかもしれない瀬戸際に追い込まれてるようです。独逸銀行が崩壊すれと800億ドルのデリバディブもどうなるか分からないのですが、米国はもっと凄くて、550兆ドルも抱えてるんだそうです。幾ら資産家(金持ち。資本主義者)にはノーリスクハイリターンで稼がしてきていても、もう商品を作れなくなれば、崩壊する訳ですよね。ねずみ講は鼠算で膨れていきます。その兆しが見えてきました。そこから逃れる為にウクライナシリアなど戦争で稼ごうとしてきたんですが、ロシア中国に阻止され、動き辛い状態。これを解決するには、戦争(核戦争含む)を仕掛けるしかありません。中ロと米国は直接戦争する気は余り有りませんが、属国にはさせたがっています。処が英仏独は逃げ出しています。残るは日本だけなんでしょう。
そして最後はそれでも収まらず、自分で暴発しなきゃならない事態になるんじゃないでしょうか?だって日本が戦うのは中国位しか日本人の中の保守でも容認しない方が多いでしょうからね。南スーダンでの駆け付け警護は中国・ネパール軍も国連NGO・NPOに化けていた米国傀儡組織は助けなかった。それを何とかしなくちゃいけないので、日本に命令してきたんでしょう。しかし自衛隊も陣地守るので精一杯という事で誤魔化すかも(笑)あのチキン安倍は防衛省にそういう秘密令を出している可能性もあります。
米国は怒るだろうなァ(笑)
生活フォーラム関西
なんとしても政権交代を!
20140723-3.jpg
カレンダー
08 | 2023/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
リンク1
貴重な情報をいただいています
(順不同)
リンク2
ブログ内検索
twitter
田中龍作ジャーナル
20140723-4.gif
ひとびとの経済政策研究会
松尾匡氏ら気鋭の経済学者による  政策提言と勉強会
ひとびとの
マガジン9条
パレスチナ・オリーブ
パレスチナで作られたオリーブオイルやオリーブ石けん。これはお勧め。
palestineolive.jpg
RSSフィード
blogranKing.net

カウンター
最近の記事
プロフィール

明月 こと 山岸飛鳥

Author:明月 こと 山岸飛鳥
木の家プロデュース 明月社 主宰
一級建築士
趣味 キコリ 畑
取り柄 貧乏
Email : info@mei-getsu.com

明月社のアルバム
明月社の作品や家づくりのアイディアなど ちょくちょく更新しています
アルバムLOGO
木の家プロデュース明月社
ホームページをリニューアルしました
meigetsusha.jpg
明月社へのご連絡

名前:
メール:
件名:
本文:

明月社 facebookページ
六甲菜園ブログ
郊外楽園プロジェクトの六甲菜園
rokkou-sides.jpg
おすすめの本
こんな時代だから、お薦めしたい本。アフィリエイトではありません。

自伝的戦後史(羽仁五郎) jidentekisengosi.jpg

おすすめの本 2
日本はなぜ「基地」と「原発」を止められないのか

nihonhanaze.jpg

おすすめの本 3
日本はなぜ「戦争ができる国」になったのか
nihonnhanaze2.jpg
おすすめの本 4
世界超恐慌の正体

sekaichoukyoukou.jpg

おすすめの本 5
そして、日本の富は略奪される

sositenihonnno.jpg

おすすめの本 6
コンクリートが危ない

conclete.jpg

おすすめの本 7
家を建てる。家づくりはたたかいだ

iewotateru.jpg