2016-12-21(Wed)

第二の砂川判決 ~国辱の辺野古最高裁判決

墜落したオスプレイの残骸を見下ろしながら、飛行再開を強行した翌日、今度は屈辱の最高裁判決が下された。

米、国勝訴確定を歓迎=辺野古工事の早期再開期待
2016.12.20 時事通信


米国が国勝訴を歓迎したのではない。順番が逆だ。
米国が歓迎するから、国が勝訴したのだ。

まさに、第二の砂川判決。
マッカーサー大使が日本の外務大臣と最高裁判事に直接圧力をかけて、在日米軍を違憲とした伊達判決を覆した砂川裁判。
58年の時を経て、まったくの相似形がたちあらわれた。
日本は、いまだに植民地であり、法治国家は幻想にすぎない。

高裁の異常な判決を、翁長知事の弁論も聞かずに維持した最高裁判決は、沖縄のみならず、主権を奪われた主権者全員にとっての屈辱だ。これを国辱と言わないのなら、国なんて存在する意味がない。

最高裁がそのまま維持した福岡高裁の判決について、下記の論考が要所をまとめている。

【木村草太の憲法の新手】辺野古訴訟の最高裁判断 憲法反するあしき前例
2016年12月18日 沖縄タイムス


判決が、仲井真弘多前知事の埋立承認処分の適法性を審査対象としたのは誤りだ。前知事の決断時には合理的に見えても、後に、新たな事実や、考慮すべき要素が見いだされることもある。翁長雄志現知事の行った取消処分の適法性を判断するには、前知事ではなく、現知事の処分の判断の合理性・適法性を審査しなくてはならない。

環境問題の専門家からなる第三者委員会は、今回の埋め立てが「環境保全」への「十分配慮」を求める法律に違反していると判断した。(略)通常であれば、特別の事情が示されない限り、裁判所は専門家の判断を尊重する。しかし、今回の判決は、第三者委員会の判断のどこにどのような問題があったのかを指摘していない

憲法92条は、自治体の組織・運営に関わる事項を「法律」で決すべき事項としている。しかし、米軍基地の設置基準や手続きを定めた法律や辺野古基地設置法は制定されていない。従って、辺野古新基地の建設は、そもそも違憲である。

これに対し判決は、自治権制限は「条約」に基づくものだから良いのだ、と開き直った。言うまでもなく、法律と条約は異なる法形式だ。原審の判断は、安保法制で騒がれた「解釈改憲」どころか、憲法明文に反する解釈だ。

(引用以上)

解釈の余地もないような違憲判決でも、米国に命じられれば出してしまう最高裁判所。
これが、私たちが押し戴いている 三権分立 の実態だ。

このような、屈辱的な判決は、どんな判事でも出せるわけではない。
良心の残っている判事だって、もちろんいる。
しかし、この第二の砂川判決たる所以は、こういうところにもあった。

辺野古トンデモ判決の裏に裁判所の露骨人事! リベラルな裁判官を異動させ行政べったりの裁判官を抜擢
2016.9.17 リテラ


この判決を出した多見谷寿郎裁判長は、“行政訴訟では体制寄りの判決を下す”ともっぱら評判だったからだ。
(略)
この多見谷氏の着任人事が極めて異常だった。〈代執行訴訟が提起されるわずか18日前に、東京地裁立川支部の部総括判事から慌ただしく福岡高裁那覇支部長に異動している。この転勤が普通と違うのは、多見谷氏の立川支部の部総括判事の在任期間が1年2カ月と妙に短いことだ。裁判官の異動は通常3年ごとである。また、前任の須田啓之氏もわずか1年で那覇支部長を終えて宮崎地家裁の所長に転じており、これも妙に短い〉
(略)
「前任の須田氏は『薬害C型肝炎九州訴訟』で国と製薬会社の責任を厳しく指弾して賠償を命じるなど、リベラルな判決を出した“過去”があるので、外されたと見るべきでしょう。

(引用以上)

ここぞという時には、より抜きの「犬」を送り込んで、何が何でもやりたいようにする。
米国のご機嫌を取るためなら、三権分立どころか、三権一致団結で自国民を踏みにじる。

■■

それでも、30年前ならば、沖縄に重しは押しつけて本土の我々は温々していられたかもしれない。
しかし、もはやそんな仮初めの平和と繁栄は、本土にだって残っていない。

自ら進んで世界経済の落ちこぼれになってきた日本。
稼いだカネを、ぜ~んぶ米国に貢ぎ、米国債を買い、米国に預け、米国に投資してきた日本。
おかげで、一国だけGDPが停滞したままの日本

20161221-1.jpg

このグラフのJAPAN だけが真っ平らなことも、オスプレイが堕ちても「感謝しろ」と言われることも、裁判所が米国の言いなりになることも、ぜんぶ同じだ。
同じ根っこであり、同じ毒なのだ。

日本人が、誇りを持って独立しない限り、同じことが延々と続いていく。
いや、もっともっと悪くなる。

トランプの米国は、ドルの下落(国債金利の暴騰)をおさえるために、なりふり構わないだろう。
中国やサウジアラビアはすでに米国債を売り始めている。頼みの綱は、日本だけだ。
これまで以上に、ジャパンマネーは米国に吸い上げられていく。

ジャパンマネーとは、日本人が稼いだカネだ。
日本で循環させれば経済は成長し、給料も上がっていくけれども、稼いだカネを片っ端から米国に持って行ってしまうのだから、経済成長などできるはずがない。
グラフのJAPAN の線は、より一層下降していくだろう。

沖縄のことを他人事だと思っていると、因果応報、本土の私たちはどんどん貧乏になっていく。
同じ仕組みなのだ。

植民地支配からの解放。
沖縄を返せ、空を返せ、海を返せ、カネを返せ、主権を返せ!

左翼は「国民のプライド」から逃げるな。
右翼は本当の「国辱」に怒れ。

怒りを解き放て



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No title

>オスプレイが堕ちても「感謝しろ」と言われ

沖縄で事故を起こしたオスプレイについて海外の人達はどう思ってるのか?

「日本人はなんでこの事故にそんなに怒っているのか?今回の事故は誰にも被害を出さなかったのに、なぜ日本人はそんなに問題にする?」

「今回の事故だけど、パイロットは乗組員や民間人に被害を出さないようにベストを尽くしたと思うよ」

「日本人は恩知らずにも程があるよ。我々は日本が中国や北朝鮮から侵略されないように支援してるのにさ。本来なら我々はもっと感謝されるべきなんだよ。やっぱりトランプが言ってることは正しいってことだな!」

「オスプレイの墜落を異常に心配したり、政治問題にしようとしてる日本人は馬鹿だよ!今年の6月に自衛隊の乗ったU125が墜落して6人が亡くなってるけど、彼らはそれについては問題にしないのかね?オスプレイが今回の事故より前に起こした最後の事故は2012年の6月の事故(死亡者なし)だけど、それから今まで全然事故を起こしてなかったのに、オスプレイだけを異常な程批判するのはオカシイだろ」

「現在の日本はとても豊かな国だからね。だから自分たちで軍隊を結成して、自分達で国を守ることも可能だと思うけどね」

といった反応です。つまり、米軍は日本を守っているので、日本人は米軍に感謝するのが当りまえといった反応が世界の常識的判断です。それゆえ、片務条約である日米安全保障条約を破棄し、自分達の国は自分達で守るという普通の独立国家に日本がならない限り、日本は米国からの独立はできません。

富国強兵という言葉がありますが、国の根幹は経済と軍事です。ところが、現在の日本は軍事の面において米国に大きく依存しています。日本が米国から独立するには軍事の面において米国から自立する必要があります。現在日本は憲法9条の制約があり、自衛隊は反撃力【反撃力は戦争の抑止力にもなります】を持っておらず、反撃力は米軍に依存しています。

戦前の日本における帝国主義と戦った日本共産党も、1950年代あたりまでは憲法9条を改正して国防軍を創設すべきといった主張をしていたんですけどね。

これまでの人類の歴史を見ても、傭兵を雇って、自分達の国を自分達で守らなくなってしまった国は、その傭兵に国を乗っ取られ滅んでいます。在日米軍は傭兵のようなものでしょう。日本は軍事の面で米国に依存するのをやめないと日本は滅ぶでしょう。

日本が対米従属なのも、その根底には軍事・安全保障の問題に関する米国依存の問題があります。以前の投稿でも述べたのですが、本気で日本が米国から独立したいのであれば、憲法9条を変えるかどうかは別にしても、最低限、日米安保条約は破棄すべきです。

日本一国だけでは、日本を守れないというのであれば、憲法9条を改正し、集団的自衛権の行使を認め、他国と対等な軍事同盟を結べばよいのです。
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