2017-03-02(Thu)

【安倍晋三記念小学校】やっぱり大量のゴミはなさそうだ 航空写真で検証

イマドキは便利なもので、暦年の航空写真が、簡単にタダで見られる。

タダと言っても、税金は払っているのだが、国土地理院のこちらのサイト
→ 地図・空中写真・地理調査  > 主題図(地理調査)

わたしは、依頼を受けた建築予定地の地盤状態を見るのに、「土地条件図」をよく使っている。
それ以外にも、「明治時代の低湿地帯」なんていうのもあって、色々見ていると面白い。

で、今回注目したのは、土地条件図の中で見ることができる航空写真。
戦後直後から現代まで、その土地がどうなってきたのか、歴史がわかるようになっている。

くだんの土地について、その写真をずらっと並べてみる。
黒い中央の黒い十字が学校敷地の北端、つまり高速道路との境くらいになる。どの写真も縮尺は同じなので、見当をつけていただきたい。

1945~1950

ほとんどが田んぼらしいが、あぜ道と田んぼの間に三角の池があり、その右側もよくわからん状態。


20170302-1945.jpg


1961~1964

高速道路の工事中。池とわからん地帯は、これまたよくわからん状態。
もしかすると、この辺で変なモノを埋め立てた可能性はある。

20170302-1961.jpg


1974~1978

高速道路があり、飛行機も飛んでいる。第十中学も見える。
問題の土地は、池だったところも含めてかなり密集した住宅地になっている。

20170302-1974.jpg


1979~1983

まだまだ家は多いが、徐々に買収されて減っているのがわかる。
しかし、この状態でゴミを埋めるのは不可能だろう。

20170302-1979.jpg


1984~1987

ずいぶん家が減っているなあ。
寂しげではあるけれども、まだ人は住んでいるので、まさかゴミ処理場にしていることは考えられない。

20170302-1984.jpg


2004~

この間で20年飛んでいる。もうすでにキレイな更地。
が、土地の高さに注目。住宅地だった時とあまり変わらない。つまり、大量のゴミを埋めることが不可能。
しかも、20年前にはすでに中学も完成しており、その隣の国有地を闇のゴミ処理場にしたというのは、いくらなんでもありえない。

20170302-2004.jpg


2007~

変わらず。木の位置も同じ。


20170302-2007.jpg

ということで、変なゴミやら汚染物を埋めたのは、高速道路の工事をしているころの、1950年代から60年代初めがかなり怪しい。
そして、埋められたのは敷地の北端にあたる池と、その周り。

特に、深く埋まっているのは池だった場所だろう。

つまり、深い場所からゴミが出たのは、その一画だけで、その一事をもって、「校舎の下全部に深さ9mのゴミが埋まっている」という話にしたのだろう。

また、田んぼを住宅地にした、1960年代後半から1970年代初めも、2mくらいならば怪しげな土を使って田んぼを埋めた可能性は高い。
この当時ならば、たぶん野放しでやられていただろう。

ただし、仮にもその上に家が建っていたのであって、国交省が試算したように、ゴミ率47%などと言うことは絶対にない。
いくら簡易な建物でも そんなところに建てたら自分の重さで自然に倒れてしまう。


なお、この地域一帯は、それこそ明治時代は湿地であり、全体が埋め立て地だから、少し深く掘ればドロドロの腐ったような土が出てくる。私の事務所がある江坂なんかも同じ。
これ自体は、汚染とかゴミとかではなく、こういう地域の宿命。


以上、もはや誰もが信じていないけど、8億円分ものゴミは、あの敷地には埋まっていない。
深さ9mまで、ぎっちりゴミが詰まっていることは ありえない。



森友事件のひとつのハイライトは、国交省航空局の、きわめて不自然な動きだ。

2012年7月1日 他の買収用地とともに関空会社に移管したものを、
2013年1月10日 この土地だけを航空局は 取り戻した。

2016年3月末から 地中埋設物の撤去費用の見積もり。
            これまでやったことない。初体験。
            すでに実施済みの工事なのに「見積もり」            

2016年4月14日 わずかしか存在しないゴミに対して8億2千万円の見積もりを提出。

8億円が高い安いではなく、国交省の役人が、たぶん担当社も替わっているはずなのに、継続的にこれだけ不自然な便宜供与を、自発的にするわけがない。

もっと言えば、中枢にいない一議員の口利きぐらいでは、危なくてやれないほどの不自然さだ。

かなり大きなチカラが、安倍晋三の権威とネームバリューをフル活用し、安倍もそれを許し、神社本庁、日本会議、国交省、財務省、大阪府、おおさか維新、などなどがあうんの呼吸で籠池総裁を担ぎ上げ、わかっているだけでも6年越しで進めてきた、詐欺行為の一貫だ。

籠池総裁への個人攻撃で、トカゲの尻尾切りをしようというのが、安倍晋三を含む「大きなチカラ」側の方針らしい。
安倍防衛隊のマスコミ関係は、全力でその任務をまっとうしようとしている。
鴻池メモも、そのための作戦だろう。

ターゲットを間違えてはいけない。
籠池総裁への個人攻撃は、安倍晋三の思う壺だ。

今は松井知事に学校認可を人質に取られているから、籠池総裁も口を開けないが、認可が下りなければぶちまける可能性が充分にある。
その時に、気持ちよく洗いざらいぶちまけてもらうための、舞台設営をしておくことが、今必要なことだ。




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こんどは「安倍=加計学園」事件。アベノミクスの正体はこれなのか

1) アベノミクスの成果とは,国民の財産の私物化だったのか  こんどは,岡山県にある学校法人・加計学園グループへの土地無償譲渡の疑惑が言われています。  加計学園の理事長は総理の親友で,またしても安倍総理夫人・昭恵氏が そこの経営する神戸市にある認可外保育施設の名誉園長で,という,なんとも恐ろしい事態が明るみに出始めていますよ。

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comment

給食センターは数キロ離れてんだから来歴の繋がりはない
隣の土地は端的に言えば国からプレゼントされただけ
支持層に届けば地価に影響はないとする鑑定も存在する

周辺の土地

証人喚問での葉梨議員の説明によれば、公園用地と給食センター用地として豊中市に売却したときも、似たような金額が撤去費用として算定されていたとあります。
ゴミがあるかどうかキッチリ調べていないというのはそうだと思うし、それは問題だと思うのですが、安倍夫妻の圧力がどうのこうのというよりは、単に役人の仕事がいい加減で、「周辺の土地とだいたい揃えとけばいいだろ」ぐらいの感覚で値段を決めてしまったみたいな感じではないのでしょうか?

No title

国民の財産である国有地をこのように処理している責任者が、国税のトップにすわるとは、国民は税金を払わなくなるでしょう。答弁している役人も全く自覚が無いのでしょうか。個人としての責任は問われないのでしょうか。役人ならなにをしてもよいのでしょうか。

No title

ここに学校を建てることに成功して、一番得をするのは誰ですか。

ありがとうございます!

ありがとうございます!
専門的な知見に引き込まれて拝読し、シェア・ツイートさせていただきました。

どなたかが、なぜこの国有地に大量のゴミが埋まっているのかについて、
①伊丹空港発着の航空機の騒音対策に、国が接収した際の住居などの解体ガラ
②1900年代末に国の指定が解除され民間住宅地になったが、阪神大震災で被災し立ち退かされた際の住居などの解体ガラ
の2重の解体ガラのようです。
しかし、だとしても9・8mの高深度までこれらのガラが埋まっている筈が有りません。
また野中(のなか)のため池の深さが9・8mもあるとも常識的には考えられません。

「まず8億円の値引き有りき」の辻褄合せは明白です。

>わかっているだけでも6年越しで進めてきた、詐欺行為の一貫だ。

つまり民主党政権時代にも進められてきた大プロジェクトということですが、民主党政権にも自民党政権にも強大な影響力を持つフィクサーのような者が今の時代にもまだいるということでしょうか。
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なんとしても政権交代を!
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