2017-03-21(Tue)

【森友疑獄事件】国税庁長官・迫田英典こそが巨悪の元締め

森友疑獄事件は、あまりに話がややこしくて、マニアックに追いかけている私のような者はべつとして、一般の人にはかなり分かりにくい話になっている。

教育勅語と日本会議、私学審議会と大阪維新と松井知事、8億円値引きの国交省と財務省 安倍夫婦の寄付と印籠 ぜんぶつながっているとはいえ、しかもどれもこれも相当オオゴトであるにもかかわらず、バシッとしたインパクトになりきれていない感がある。

それは、「悪者」が明確ではないからだ。
悪者を作り上げてバッシングする橋下流とでも言うべきやり方が良いかどうかはともかく、やはり一般の人の目には「悪者」がはっきりしていないと、受け止め方がボヤッとしてしまうのは否定できない。
悪者でないのに悪者に仕立て上げるとか、小悪人をスケープゴートでぶったたくのはよろしくないが、本当の悪党がいるのならば、吊して叩くのに遠慮は要らないはずだ。

もちろんこれは、証拠を積み上げて詰めていくほうの話ではなく、全国の関心を集め、現政権の支持率を下げるための作戦の話である。

この事件の当初は、籠池総裁という異形の悪党がいたので、だれの目にも印象は鮮明だった。しかし、籠池総裁が尻尾切りされ、それに刃向かう姿勢を見せていることから、単純に悪党としては見にくくなってしまった。
安倍昭恵の関与は明白ではある。自らすすんで印籠になって便宜供与する「最強の私人」は、まったくもって卑劣な女性であると思うけれども、しかし主役級ではない。

菅野氏やマスコミの論調も、松井知事の責任を問う方向になっている。大阪府の私学審議会での「認可適当」は、どうみても超強引であり、しかもそれを 俺は知らんと言い張る松井の傲岸不遜は、たしかに悪党にふさわしい。
実際にカネに関わる部分は、どうも維新系が仕切っていたのではないか という疑惑もいろいろ出てきている。


今日の21日で、藤原工業の振り出した手形が落ちなかったようなので、これから恨み骨髄の下請け業者から、どばどば情報リークが出てくるだろう。
その意味でも 維新と松井を叩いておくのは正解だ。

ただ、大阪ではその意味が実感できるのだが、全国的に「維新を叩くべし」「松井を叩くべし」というモチベーションが共有できるのかというと、そこはちょっと疑問なのである。
橋下・松井というキャラクターに対するイメージも、維新に対する心証も、大阪と全国ではかなり違う。大阪人の維新に対する支持も恨みも、どっちも他地方の人にはなかなか伝わらない。
だから、やはりメインキャストは ちょっと違うのかなという気はする。

そこで登場するのが、この男である。

20170317-2.jpg

国税庁長官・迫田英典

日本中から血のにじむ税金を巻き上げている張本人。
このドラキュラ迫田、副島隆彦氏に言わせると「タックステロリスト」迫田が理財局長だった時、色々と工夫をこらして森友疑獄のシナリオライターをつとめ、その功績で国税庁長官に就任した可能性が高いのである。

福島のぶゆき議員 「(総理に)1年で5回も会った理財局長は迫田だけで、他は1回か2回。しかも予算関連だから理財局長と主計局長とコンビで入るのが通例なのに、迫田は官房長と事務次官と入っている」

辻元清美議員「当時の迫田理財局長は役人なのに答弁に出てこない。籠池泰典だけではなく、(安倍と同じ)山口県出身の迫田を参考人招致すべき」



つまりこういうことだ。
森友疑獄はほんの氷山の一角で、こいつらは次から次へと、国有財産を「合法的に」横流しして、その上がりを巧妙に環流させているのではないのか。

そして、そのプレーヤーは日本会議のなかからプロジェクトごとに選抜され、関連する現場の役人は「それ系の案件」だなと忖度したり斟酌したりして、全力で通すようにしなければならない という暗黙の共通認識があるのではないのか。

また、学校建設が都合が良いのは、補助金という形で税金を注ぎ込めるし、寄付金というかたちでマネーロンダリングもできる。
何十億円も優遇された学校法人から、利得の割合に応じて後から還元させれば、税金もアングラマネーも見事に関係者のポケットに収まることになる。

日本だけでも20兆円はあると言われているアングラマネーの資金洗浄に学校法人などの公益法人が使われることは もやは常識らしい。以下は1年以上前の記事である。

狙われる公益法人 脱税・マネーロンダリングの隠れみのに
2015.12.12 産経


何とかしてドラキュラ迫田を守ろうとする財務省の姿勢をみていると、どうやら迫田こそが「それ系」の手配師であり、実務の元締めなのではないか。
そして、日本会議のネットワークとは、全国津々浦々に張り巡らされた「それ系案件」実行部隊の組織でもあったのではないか。
氷山の全容がおぼろけにでも見えるようにするためには、迫田のこれまでの行動を徹底的に洗うことが必要だろう。

その巨大な国会犯罪を暴くために、迫田英典を、証人喚問すべきだし、私たちも写真付きでどんどん宣伝するべきだ。

そして、その元締めと同郷のよしみを通じ、実行部隊の日本会議の精神的支柱ともいうべき人物こそが、安倍晋三内閣総理大臣である。安倍晋三という印籠があったからこそ、「それ系」は効力をもって進められていった。その見返りは、なぜか一強の絶対権力だ。まさに、「それ系」の印籠であることが、安倍晋三の権力の源泉なのではないか と私は本気で疑っている。

そして、そのような国家犯罪は、かなり有能なプロデューサーがいなければ完遂できない。
それこそが、ドラキュラ迫田だ ということを証明することが、本当に日本を揺るがす疑獄事件の始まりになる。

迫田を吊せ!
この声が、全国の隅々で税金を巻き上げられて泣いている人々の口からうめきのように漏れ出てくる時、日本は変わり始めるだろう。



ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ  応援お願いします


関連記事

trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

沈黙は国を滅ぼす

 3月19日の日曜日に大阪・豊中の中央公民館で行われた森友学園疑惑の学習会に行ってきました。その報告をします。  会場には開演30分以上前の13時20分位に着きましたが、既に黒山の人盛りで、整理券を発行する騒ぎになっていました。「講演会場には50人し...

comment form

管理者にだけメッセージを送る

comment

No title

今日の証人喚問で私が肝と思うところは以下です。籠池氏は定期借地の期間を10年から50年にできないかと交渉していたこと。工事業者がゴミが出てきたというので、値引きの交渉はつい最近辞めた顧問弁護士がした。籠池氏はえらい安くなったという印象をもった。また売買価格非公表にすることは、籠池さんはどちらでもよかったけれど、それなら非公表でと近畿財務局からの電話でなった。
今日(23日)から数日前の関西のテレビでゴミを排出した業者が、1.2mしか掘ってなくて2億円の費用ということと、3m下のゴミなんてはじめて知ったと話していた。今日の自民党の議員の質問の中に、パネルを使って8億円のゴミがあったと証人喚問の場で力説する異様さが際立った。この森友問題、一方でゴミ処理ビジネスも絡んでいないかと思った。籠池さんの全く知らない所で。

籠池側の事情

 こんにちは。こちらでコメントさせていただくのは初めてでしょうか。ずっと応援しております。

 山岸さんのおっしゃっていたとおりで、今は籠池氏をあまりいじめ過ぎてはいけないのは、別に彼の言い分がもっともだからではなくて、巨悪を糾弾するためにいくらかでも役にたちそうだからですね。それは他力本願に“籠池爆弾”を期待してばかりいてもダメだということでもあります。

 再チャレンジを云々する彼には――心情はともかく――11億円の未払いがあったり、まだまだ悪い奴らの世話にならなければいけない事情がある。何もかも暴露して、さあどうだとケツをまくるわけにはいかないのですね。籠池氏としては、つぶされないために、“爆弾”をちらつかせつつも、それらをすべて明らかにしてアベ一派と完全決裂してしまってはまずい。

 そういう事情をかかえた籠池氏をどれだけ有効に活用できるか否か、野党の手腕が問われるわけですが、なんだか頼りない気がしてしまうのが正直なところです。
 だいたい、籠池氏の証人喚問に同意する条件として迫田の喚問を要求するとか、そういう頑張りが全然ないのですからね。たった2時間ずつの喚問を受け容れてしまったのも、どやしつけてやりたいヘタレぶりですし――。

 100万円の話も、どっちとも決着がつかないままに終ってしまうような気がします。
 なんとか、私の予想を裏切ってほしいものと思っております。

No title

たくさんの問題点を内包していて複雑極まりない森友疑獄ですが、菅野完氏のチャート図はとてもよく整理されていて、ダマスゴミの報道に翻弄されることなく、疑獄の本質を見逃さないものになっています。。広く一般国民にこのチャート図を浸透させることが急務だと思います。
財務省関係の関係者を参考人なり証人喚問として招致できるか否かが、国民VSデンデン政権の勝敗を決すると言っても過言ではないでしょう。
この闘いにおいて、国民が持つべき“根拠”は、いうまでもなく“血税”です。これを盾に根拠に闘いまくるべきです。
あまりにもデンデン政権ならびに自公は、納税者の国民を舐めまくっているわけですから。

No title

連投ですが。

森友学園は、如何にも小規模・零細な事業体ですので、無理があったのでしょう。

東芝を始めとする大企業ならば、如何に不正を行うとも摘発もされず、公費を使い援助もされるでしょうし、警察・検察も動きません。

この国の政治は、一に米国、二に大企業、三四が無くて、大金持ち、この三者が優先的・特権的に福利を受けているのです。 

そう思えば、籠池総裁の復讐戦に期待しても良いかも。 間違っても殺されないように注意しなければ。 菅野氏が居るので少しは安心ですが。 

籠池総裁も、郷原氏のようなヤメ検の出来の良い弁護士に依頼しなければならないでしょう。 

因みに、郷原氏のブログは必見ですよ。 

No title

仰る通りです。迫田氏は森友に関する土地売買契約の3日前に、国税庁長官に栄転して、この案件から外れている。日本の役所はいつもこう言う手を使う。豊洲も濱渦氏が水面下で話をまとめ、都庁を去り、契約する時は別な人。
迫田氏の後任の佐川氏の紋切り型の答弁を聞くと、正直うんざりする。
官僚の答弁を崩せない苛立ちも感じる。攻めている真っ最中なので、時期尚早かもしれないけれど、せめて国民に損害を与えたことによる、結果責任だけでも負うべきだと思う。栄転なんてとんでもない。結果責任を負えないのなら、全て喋っていただきたい。森友事案進行中、総理を含む関係者と何度も会って何を相談していたの?記録がないから何とでも言えるって、やりたい放題ですね。不信感満載です。
この手で他の案件もある勢力に次々に、だとすると日本は空恐ろしい国です。

歴史の別れ道

日本では、敗戦後にも東西対立の余波を受け、旧体制派が温存されました。

戦後何十年にわたって、彼等は、力を蓄え旧体制への回帰を狙っていたのです。

この種の話は、何処の国でもあります。 旧ソ連が民主化後、旧KGB関係者等旧体制派がロシアンマフィアと連携したり、自らマフィアになり、政治・経済に影響を持つロシア。 

戦後に徹底的に粛清された筈のナチスが、未だに蠢動しているドイツ。

この国では、更に、政権も奪取したのですから、彼等の思うようにするでしょう。 

この事件では、虎の尾を踏んだ訳ですが、虎を退治しなければ我が身が危ないのは、誰でも分かる道理です。

しかし、この国の国民に、その道理が分かるでしょうか。 

後世から見れば、現時点の出来事が、歴史の別れ道であった、となるような気がします。

もう一歩、籠池さんは利用された!

いつも力のこもった記事をありがとうございます。
野党はこういう記事を書かれる方の力をお借りすればいいのに、と残念に思います。ネットにはいい記事が溢れているのに国会での質問議員の追及の甘さに「勉強しろ」と言いたくなってしまいます。

私も騙されていたのですが、昭恵夫人は「私は家庭内野党」と国民を騙しながら、夫の推進すること、戦前の学校をつくることにはものすごく共鳴して協力している。塚本幼稚園で講演し「他所に行くとここで出来た芯が揺らいでしまう」と言ったと聞き、当初はなぜそんなことをいうのかと驚いたのですが、心底日本会議系の思想を持った人間で、本人自身日本をそう言う方向に引っ張って行こうとしているのだと思います。

そこでふっと思ったのですが、昭恵さんは自分のイメージ作りをして問題のある人にどんどん近付いて沖縄の高江まで行き、現地の情報収集をしていたのではないでしょうか。そう考えると本当に恐ろしいです。
生活フォーラム関西
なんとしても政権交代を!
20140723-3.jpg
カレンダー
02 | 2023/03 | 04
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
リンク1
貴重な情報をいただいています
(順不同)
リンク2
ブログ内検索
twitter
田中龍作ジャーナル
20140723-4.gif
ひとびとの経済政策研究会
松尾匡氏ら気鋭の経済学者による  政策提言と勉強会
ひとびとの
マガジン9条
パレスチナ・オリーブ
パレスチナで作られたオリーブオイルやオリーブ石けん。これはお勧め。
palestineolive.jpg
RSSフィード
blogranKing.net

カウンター
最近の記事
プロフィール

明月 こと 山岸飛鳥

Author:明月 こと 山岸飛鳥
木の家プロデュース 明月社 主宰
一級建築士
趣味 キコリ 畑
取り柄 貧乏
Email : info@mei-getsu.com

明月社のアルバム
明月社の作品や家づくりのアイディアなど ちょくちょく更新しています
アルバムLOGO
木の家プロデュース明月社
ホームページをリニューアルしました
meigetsusha.jpg
明月社へのご連絡

名前:
メール:
件名:
本文:

明月社 facebookページ
六甲菜園ブログ
郊外楽園プロジェクトの六甲菜園
rokkou-sides.jpg
おすすめの本
こんな時代だから、お薦めしたい本。アフィリエイトではありません。

自伝的戦後史(羽仁五郎) jidentekisengosi.jpg

おすすめの本 2
日本はなぜ「基地」と「原発」を止められないのか

nihonhanaze.jpg

おすすめの本 3
日本はなぜ「戦争ができる国」になったのか
nihonnhanaze2.jpg
おすすめの本 4
世界超恐慌の正体

sekaichoukyoukou.jpg

おすすめの本 5
そして、日本の富は略奪される

sositenihonnno.jpg

おすすめの本 6
コンクリートが危ない

conclete.jpg

おすすめの本 7
家を建てる。家づくりはたたかいだ

iewotateru.jpg