2017-04-03(Mon)
【森友疑獄事件】 安倍政権をがっつり支える民進党
森友疑獄事件を見ていて改めて気がついたことの1つが
「民進党はやっぱりアホや」
ということだ。
せっかく裏切られた安倍晋三信者が情報ぶちまけてくれたのに、ぜんっぜん安倍の首を取る気がない。
とりあえず、NHKに映るときだけ目立っておこう くらいのあまあまの質問でお茶をにごし、もうそろそろ潮時かなという感じで手じまいしかけている。
自民議員“陰毛事件”スルー 森友の幕引き許す民進の逃げ腰
2017年4月2日 日刊ゲンダイ
この記事に限らず、多くの人が指摘しているように、本気でやるなら予算が通る前に全審議をボイコットして、その間に国民運動も呼びかけて、国会の内外から安倍政権を追い込むくらいのことは、最低限やらなければならない。
追求のやりかたも、籠池総裁や菅野完氏あたりから出てきたネタを場当たり的に追求してみせるだけで、事実を積み重ねて不正を証明することもせず、もっとも効果的なポイントに絞ってキャンペーンすることもせず、マスコミが取り上げているから今のうちにやっておこう という程度のものであった。
共産党は地方議員が大阪府や豊中市の情報を集めて国会議員にあげているので、民進に比べればずっとマシではあったけれども、野党が一丸となって「安倍の首を取る」という動きの中心にはなれなかったことは残念である。
まして、社民や自由のような最小限政党は、個人プレーの域を出ることができなかった。
産経やネトウヨの組織的な民進叩きも始まっているが、民進の幹部はNHKに映る予算委員会の間だけの期間限定で追求するつもりだったのだから、逆効果にしかなっていない。静かに手を引きたかった民進党が、むしろ騒がれることで引くに引けなくなっているのは皮肉な光景である。
少なくとも安倍晋三の首を取ることができる、唯一無二のチャンスを、茶番で終わらせようとする民進党。その姿をみるときに、あらためて、この事実を確認しておかなければならない。
「安倍政権を盤石に支えているのは民進党である」
2010年5月の鳩山の裏切りに始まって、消費増税に踏み切った菅直人、すべてを売り渡した野田佳彦。
化け物のような現在の安倍政権を生み出したのはこいつらだ。
そして、絶対に野党が勝たないように、間違っても再び政権交代なんてことにならないように、意図的に安倍政権に塩を送る続けることで、自分たち幹部の議席だけを安堵しているのが、民進党である。
間違ってはいけないのは、彼らは 「間違って」 そういうことをしているのではない。 「意図的に」やっているのだ。
それは今に始まったことではなく、古くは総評をつぶすための同盟、社会党に対抗するための民社党 という労組の顔をした体制補完勢力、野党をつぶすための野党の流れをくんでいるのであって、特段おどろくには当たらない。
むしろ、そういう存在だということが、何度も何度も何度も何度も明らかになっているのに、いまだに民進党に何かを期待する人が少なくないということが驚きである。
たしかに、若手の中には、こういう幹部の動きを良く思わない議員も多いとは思う。しかし、彼らもいざとなれば簡単に屈服する。口では勇ましいことを言っていても、内実は完全にヒラメであり、党本部のご意向に背くことは ぜっっったいにしない。
その姿も、私たちはこの数年、ずっと見てきたではないか。
最近でも、ミナセン大阪が野党共同街宣を何回呼びかけても、党本部やら大阪府連やらのお許しがないといって、街宣にすら出てこないのが、民進党の腑抜け予定候補たちである。
もう こんな連中に何かを頼ったり期待したりする発想を、根本から捨て去ることから、一歩を始めるべきなのではないか。
■
そんなときに、下記の論考は深く考えさせられた。
橋下徹・元大阪市長がアメリカで講演した件、それから売国官僚・高見澤将林(たかみざわのぶしげ)について
2017.4.2 アルルの男ヒロシ
アルルの男こと中田安彦氏が副島隆彦氏の学問道場HPに書いている文章だ。
彼の夢も希望もない話に全面的に同調はしないけれども、
「小沢一郎はそろそろ自らの政治革命の失敗について批判的に総括するべきだと思います。小沢が思っていたほど、日本人は賢くないし、近代人でもない。二大政党制という机上の空論を祭り上げたことに問題がありました。」
という一文には、う~んと唸ってしまった。
私も常々、小沢氏が「民進党を中心に」とか「民進党が野党第一党なんだから」という言い方をするのに、非常に違和感を感じてきた。
民進党がそんなに頼りになるのなら、あのとき分裂しなければよかったのであって、こいつら煮ても焼いても食えん と判断したから国民の生活が第一を立ち上げたのではなかったのか。
そんな民進党が、なんで野党第一党として共闘の中心になることがあるだろうか。そんな幻想を語っている間に、安倍政権は勝利を積み重ね、ついに両院で2/3を確保し、化け物のような独裁政権を完成させてしまった。
その意味では、民進党に望みをつなぐことを示唆した小沢氏にも、その小沢氏を支持してきた私たちにも、安倍化け物政権を支えてきた罪の一端はある。
とはいえ、小沢氏がどう判断しようが、この数年の結果は大きくは変わらなかっただろうから、やはり罪深きは民進党である。
もちろん、各地方や選挙区によって、民進党ともそれなりにうまくやっていく場所もあるだろう。それは否定しない。
しかし、大枠としての民進党は 実は安倍政権を支える足の一本であり、それこそが安倍政権の盤石の強さの秘密である。
それを意識的にやることで民進幹部は身の安全を確保し、そんな幹部にたてつくことのできない口先人間の集団が民進党というものである。
そのことを、改めて骨の髄から認識し直して、新年度に臨みたい。


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なんでボクは家を設計るんだろう 明月社のいえづくり 3
(2 からつづく)
コンクリートの寿命はほぼ強度に比例すると言われていて、JASSという国の基準を見るとFc18→30年 Fc24→65年などと書いてある。一般に住宅の基礎に使われるのはFc21というコンクリートなので、ちょうど上記の中間ということになり、設計上の耐久性は47.5年ということになる。あれ?意外と短いぞ。
200年住宅などという大ボラがコソッと消えた理由の一つがここにある。ほとんどの場合Fc21のコンクリートも測定すると25以上の強度になっているので、50年よりは長くもつと思われるが、それにしても設計上は50年のものを200年と銘打つわけにはいかないだろう。
明月社の標準仕様では、基礎のコンクリートは一般より一つ上のFc24を使っている。これならば設計上で65年、実質100年くらいは心配ないことになる。それと、Fc21だろうが24だろうが、コンクリートの施工が悪くて隙間だらけでは耐久性はがた落ちなので、基礎屋さんが手抜きをせずにミッチリ詰まったコンクリートを打設してもらうようにすることも重要だ。だからボクは、基礎工事の間はちょっとイヤミだけど2回は現場のチェックに出かけて、現場監督にも基礎屋さんにも緊張感を持って工事してもらうように注意している。
コンクリートと同じくらい構造体そのものに関わるのが集成材だ。集成材というのはカマボコ板くらいの木材を接着剤で貼り合わせて、柱や梁のような大きな材木にしたもの。欠点を省いて状態の安定した構造材であり、ほとんどの木造住宅メーカーがこの集成材で家を建てている。そして、言うまでもないが集成材の寿命は接着剤の寿命である。接着剤が寿命を迎えると、集成材の家はカマボコ板に戻ってしまい、原型をとどめないほどにバラバラになってしまう。かなり怖い。まあ、実際は一斉にバラバラになるのではなく、一番力がかかっている箇所や劣化の激しい箇所が、バキッとはがれることになるだろう。それでも怖い。
ほとんどの木造住宅が集成材で建てられている以上、当然ながら集成材の耐久性は明示されているはずだ。と思って探してみるが、実はそのようなものはない。長寿命系の接着剤についてはある程度データも出ているが、住宅の集成材で一般的なイソシアネート系接着剤の寿命については、なんと、誰も保証も断言もしていない。イソシアネート系接着剤はシックハウスの心配がないことから最近の主流になっているが、実は湿気に弱く耐久性は他の接着剤に劣るうえに、これまでの実績も25年ほどしかないというのに。
もちろん、だからといってイソシアネート系の集成材が25年でバラバラになる、と予言することはできない。東日本大震災や熊本地震の被害報告でも、集成材の剥離は問題になっていないので、現時点で社会問題化するほどの剥離事件はおきておらず、集成材は危ないぞと言ってしまうのは間違いだ。ただハッキリ言えることは、集成材の寿命は「分からない」ということだ。
寿命の分からないものを、たぶん大丈夫だと言って住み手に勧めるのは嫌なので、ボクは原則として製材品を使う。製材というのは、丸太を四角にカットしただけの材料。もちろん製材品には製材品の欠点があるので、それを補うためのノウハウもあるのだが、それはまた別のところで。とにかく、耐久性に関しては、杉や桧の製材品は千年の実績がある。
千年もつ杉や桧といえども、雨漏りしてはひとたまりもない。かの設計事務所で教わった「水仕舞い」である。ただ、設計事務所で習ったのは鉄筋コンクリートなどの話だが、木造住宅の実務を長年やってきて分かったことは、木造の水仕舞いの考え方は少し違うということだ。鉄筋コンクリートなどでは、「ここから先は水は一滴も入れない」という絶対の防水ラインが1本あるのに対し、木造の場合は太いラインが1本と細いラインが2本くらいの多重構造になっている。例えば屋根を見ると、屋根材で99%の雨を防ぎ、その下の防水シートで残りの0.9%を防いで、それでも侵入する0.1%は乾燥させる みたいな考え方になっている。外壁も同じ。なぜそんないい加減なことになっているのかと言うと、鉄壁の守りが崩れた時を想定しているからだろうと思われる。
鉄筋コンクリートでも建物は「動く」。まして木造はかなり動くので、何かの拍子に隙間ができて水が浸入することがないとは言えない。しかも、浸水した時にはコンクリートよりも当然ながら被害は大きい。その不利な条件を克服するために、1本の防衛ラインではなく、0.1x0.1x0.1のように限りなくゼロに近づけておいて、残った0.001はいったん木にしみこませてから乾燥させようという、一見ゆるいシステムになっている。ちなみに、乾燥させるのは雨水だけじゃなくて例えば釘に着く結露などもあるので、どっちみち必要なことでもある。
こんな話を聞くと、やはり木造住宅は安心できない、と早合点する人もいるかもしれない。でも安心していただきたい。長い期間で考えた時、最初から万が一を想定した多重システムのほうが、強固な単一のシステムよりも、ずっと安定しているからだ。これは、防水だけの話ではなく、防火性や耐震強度などでも同じことが言える。木造は、多くの点で性能が劣っているように見える。しかし、単品で劣っているからこそ、始めから多重防御を組んであり、家というシステムとしてはかえって安心できるようになっている。
もちろん、手抜きや無知による間違いがあったら元も子もないので、設計も施工も木造住宅というシステムを熟知していることが求められる。とくに雨漏りは木材の天敵であることは間違いない。建物が揺れた時、横殴りの強風の時、毛細管現象、様々な状況を想定した防水の原則を守るようにしたい。
耐久性のあるコンクリート基礎を作り、集成材ではない木材を使い、雨漏りを防げば、耐久性のある家はできるのだろうか。実は、まだ大事な要素が二つある。どちらも最近の家ではリスクは減っているものの、まだまだ無視することはできない。
その一つ目は、シロアリだ。土台や柱をスカスカになるまで食べてしまうシロアリ。漢字で書くと白蟻なので、この被害のことを蟻害(ぎがい)と言ったりする。もっとも、白蟻は蟻の仲間ではなく、ゴキブリに近い。家を食べてしまうことから、なにかモンスター的なイメージがあるけれども、一匹一匹はとても弱い生き物だ。知能も低くほとんど学習能力がないと言われている。とにかく目の前にあるものをカジる。知能がそこそこ高い生物は毒を食って仲間が死んでいたら「危ない」と思って逃げていくが、シロアリはお構いなしにカジるので、一番の防御策は点検である。少なくとも数年に1回は、床下と家の外周を点検した方が良い。とくに最近の家の場合は外回りのほうがリスクが高いといえる。
昔は床下は土のままだったので、シロアリの通行は自由だったが、最近はほぼ例外なくベタ基礎と言って、15センチくらいの厚さのコンクリートが敷き詰められている。縦横に鉄筋が入っているので大きな亀裂もできにくい。これを貫通して出入りするのはシロアリといえどもかなり苦労する。というか、何らかの隙間がないとまず不可能だ。配水管などがこのコンクリートを貫通していると、管とコンクリートの隙間ができるので、こういう箇所を無くすことが重要になる。どうしてもできてしまう時は、念入りにモルタルなどでふさぐ必要がある。
家の外回りは土に接しているので、シロアリは当然ここから伝って上がろうとするのだが、家の外回りは風が吹いたり日が照ったりする。シロアリは乾燥するとイチコロで、風や日光には至って弱いので、普通は基礎の外側を伝い登ることはあまりない。しかし、長年住んでいる家の周りは、エアコンの室外機やプランターが置かれ、物が積み上がり、スチールの物置が置かれるようになる。シメシメである。影になった隙間を、シロアリはやすやすと這い上がり、土台へと喰い進んでいく。そんなわけで、本気で点検する時は、家の周りに置いてある物をどけてみることが肝心なのである。
蟻害を最小限に食い止めるためには、土台に毒を塗っておきたいのは山々だ。
(4 へつづく)
「民進党はやっぱりアホや」
ということだ。
せっかく裏切られた安倍晋三信者が情報ぶちまけてくれたのに、ぜんっぜん安倍の首を取る気がない。
とりあえず、NHKに映るときだけ目立っておこう くらいのあまあまの質問でお茶をにごし、もうそろそろ潮時かなという感じで手じまいしかけている。
自民議員“陰毛事件”スルー 森友の幕引き許す民進の逃げ腰
2017年4月2日 日刊ゲンダイ
この記事に限らず、多くの人が指摘しているように、本気でやるなら予算が通る前に全審議をボイコットして、その間に国民運動も呼びかけて、国会の内外から安倍政権を追い込むくらいのことは、最低限やらなければならない。
追求のやりかたも、籠池総裁や菅野完氏あたりから出てきたネタを場当たり的に追求してみせるだけで、事実を積み重ねて不正を証明することもせず、もっとも効果的なポイントに絞ってキャンペーンすることもせず、マスコミが取り上げているから今のうちにやっておこう という程度のものであった。
共産党は地方議員が大阪府や豊中市の情報を集めて国会議員にあげているので、民進に比べればずっとマシではあったけれども、野党が一丸となって「安倍の首を取る」という動きの中心にはなれなかったことは残念である。
まして、社民や自由のような最小限政党は、個人プレーの域を出ることができなかった。
産経やネトウヨの組織的な民進叩きも始まっているが、民進の幹部はNHKに映る予算委員会の間だけの期間限定で追求するつもりだったのだから、逆効果にしかなっていない。静かに手を引きたかった民進党が、むしろ騒がれることで引くに引けなくなっているのは皮肉な光景である。
少なくとも安倍晋三の首を取ることができる、唯一無二のチャンスを、茶番で終わらせようとする民進党。その姿をみるときに、あらためて、この事実を確認しておかなければならない。
「安倍政権を盤石に支えているのは民進党である」
2010年5月の鳩山の裏切りに始まって、消費増税に踏み切った菅直人、すべてを売り渡した野田佳彦。
化け物のような現在の安倍政権を生み出したのはこいつらだ。
そして、絶対に野党が勝たないように、間違っても再び政権交代なんてことにならないように、意図的に安倍政権に塩を送る続けることで、自分たち幹部の議席だけを安堵しているのが、民進党である。
間違ってはいけないのは、彼らは 「間違って」 そういうことをしているのではない。 「意図的に」やっているのだ。
それは今に始まったことではなく、古くは総評をつぶすための同盟、社会党に対抗するための民社党 という労組の顔をした体制補完勢力、野党をつぶすための野党の流れをくんでいるのであって、特段おどろくには当たらない。
むしろ、そういう存在だということが、何度も何度も何度も何度も明らかになっているのに、いまだに民進党に何かを期待する人が少なくないということが驚きである。
たしかに、若手の中には、こういう幹部の動きを良く思わない議員も多いとは思う。しかし、彼らもいざとなれば簡単に屈服する。口では勇ましいことを言っていても、内実は完全にヒラメであり、党本部のご意向に背くことは ぜっっったいにしない。
その姿も、私たちはこの数年、ずっと見てきたではないか。
最近でも、ミナセン大阪が野党共同街宣を何回呼びかけても、党本部やら大阪府連やらのお許しがないといって、街宣にすら出てこないのが、民進党の腑抜け予定候補たちである。
もう こんな連中に何かを頼ったり期待したりする発想を、根本から捨て去ることから、一歩を始めるべきなのではないか。
■
そんなときに、下記の論考は深く考えさせられた。
橋下徹・元大阪市長がアメリカで講演した件、それから売国官僚・高見澤将林(たかみざわのぶしげ)について
2017.4.2 アルルの男ヒロシ
アルルの男こと中田安彦氏が副島隆彦氏の学問道場HPに書いている文章だ。
彼の夢も希望もない話に全面的に同調はしないけれども、
「小沢一郎はそろそろ自らの政治革命の失敗について批判的に総括するべきだと思います。小沢が思っていたほど、日本人は賢くないし、近代人でもない。二大政党制という机上の空論を祭り上げたことに問題がありました。」
という一文には、う~んと唸ってしまった。
私も常々、小沢氏が「民進党を中心に」とか「民進党が野党第一党なんだから」という言い方をするのに、非常に違和感を感じてきた。
民進党がそんなに頼りになるのなら、あのとき分裂しなければよかったのであって、こいつら煮ても焼いても食えん と判断したから国民の生活が第一を立ち上げたのではなかったのか。
そんな民進党が、なんで野党第一党として共闘の中心になることがあるだろうか。そんな幻想を語っている間に、安倍政権は勝利を積み重ね、ついに両院で2/3を確保し、化け物のような独裁政権を完成させてしまった。
その意味では、民進党に望みをつなぐことを示唆した小沢氏にも、その小沢氏を支持してきた私たちにも、安倍化け物政権を支えてきた罪の一端はある。
とはいえ、小沢氏がどう判断しようが、この数年の結果は大きくは変わらなかっただろうから、やはり罪深きは民進党である。
もちろん、各地方や選挙区によって、民進党ともそれなりにうまくやっていく場所もあるだろう。それは否定しない。
しかし、大枠としての民進党は 実は安倍政権を支える足の一本であり、それこそが安倍政権の盤石の強さの秘密である。
それを意識的にやることで民進幹部は身の安全を確保し、そんな幹部にたてつくことのできない口先人間の集団が民進党というものである。
そのことを、改めて骨の髄から認識し直して、新年度に臨みたい。


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なんでボクは家を設計るんだろう 明月社のいえづくり 3
(2 からつづく)
コンクリートの寿命はほぼ強度に比例すると言われていて、JASSという国の基準を見るとFc18→30年 Fc24→65年などと書いてある。一般に住宅の基礎に使われるのはFc21というコンクリートなので、ちょうど上記の中間ということになり、設計上の耐久性は47.5年ということになる。あれ?意外と短いぞ。
200年住宅などという大ボラがコソッと消えた理由の一つがここにある。ほとんどの場合Fc21のコンクリートも測定すると25以上の強度になっているので、50年よりは長くもつと思われるが、それにしても設計上は50年のものを200年と銘打つわけにはいかないだろう。
明月社の標準仕様では、基礎のコンクリートは一般より一つ上のFc24を使っている。これならば設計上で65年、実質100年くらいは心配ないことになる。それと、Fc21だろうが24だろうが、コンクリートの施工が悪くて隙間だらけでは耐久性はがた落ちなので、基礎屋さんが手抜きをせずにミッチリ詰まったコンクリートを打設してもらうようにすることも重要だ。だからボクは、基礎工事の間はちょっとイヤミだけど2回は現場のチェックに出かけて、現場監督にも基礎屋さんにも緊張感を持って工事してもらうように注意している。
コンクリートと同じくらい構造体そのものに関わるのが集成材だ。集成材というのはカマボコ板くらいの木材を接着剤で貼り合わせて、柱や梁のような大きな材木にしたもの。欠点を省いて状態の安定した構造材であり、ほとんどの木造住宅メーカーがこの集成材で家を建てている。そして、言うまでもないが集成材の寿命は接着剤の寿命である。接着剤が寿命を迎えると、集成材の家はカマボコ板に戻ってしまい、原型をとどめないほどにバラバラになってしまう。かなり怖い。まあ、実際は一斉にバラバラになるのではなく、一番力がかかっている箇所や劣化の激しい箇所が、バキッとはがれることになるだろう。それでも怖い。
ほとんどの木造住宅が集成材で建てられている以上、当然ながら集成材の耐久性は明示されているはずだ。と思って探してみるが、実はそのようなものはない。長寿命系の接着剤についてはある程度データも出ているが、住宅の集成材で一般的なイソシアネート系接着剤の寿命については、なんと、誰も保証も断言もしていない。イソシアネート系接着剤はシックハウスの心配がないことから最近の主流になっているが、実は湿気に弱く耐久性は他の接着剤に劣るうえに、これまでの実績も25年ほどしかないというのに。
もちろん、だからといってイソシアネート系の集成材が25年でバラバラになる、と予言することはできない。東日本大震災や熊本地震の被害報告でも、集成材の剥離は問題になっていないので、現時点で社会問題化するほどの剥離事件はおきておらず、集成材は危ないぞと言ってしまうのは間違いだ。ただハッキリ言えることは、集成材の寿命は「分からない」ということだ。
寿命の分からないものを、たぶん大丈夫だと言って住み手に勧めるのは嫌なので、ボクは原則として製材品を使う。製材というのは、丸太を四角にカットしただけの材料。もちろん製材品には製材品の欠点があるので、それを補うためのノウハウもあるのだが、それはまた別のところで。とにかく、耐久性に関しては、杉や桧の製材品は千年の実績がある。
千年もつ杉や桧といえども、雨漏りしてはひとたまりもない。かの設計事務所で教わった「水仕舞い」である。ただ、設計事務所で習ったのは鉄筋コンクリートなどの話だが、木造住宅の実務を長年やってきて分かったことは、木造の水仕舞いの考え方は少し違うということだ。鉄筋コンクリートなどでは、「ここから先は水は一滴も入れない」という絶対の防水ラインが1本あるのに対し、木造の場合は太いラインが1本と細いラインが2本くらいの多重構造になっている。例えば屋根を見ると、屋根材で99%の雨を防ぎ、その下の防水シートで残りの0.9%を防いで、それでも侵入する0.1%は乾燥させる みたいな考え方になっている。外壁も同じ。なぜそんないい加減なことになっているのかと言うと、鉄壁の守りが崩れた時を想定しているからだろうと思われる。
鉄筋コンクリートでも建物は「動く」。まして木造はかなり動くので、何かの拍子に隙間ができて水が浸入することがないとは言えない。しかも、浸水した時にはコンクリートよりも当然ながら被害は大きい。その不利な条件を克服するために、1本の防衛ラインではなく、0.1x0.1x0.1のように限りなくゼロに近づけておいて、残った0.001はいったん木にしみこませてから乾燥させようという、一見ゆるいシステムになっている。ちなみに、乾燥させるのは雨水だけじゃなくて例えば釘に着く結露などもあるので、どっちみち必要なことでもある。
こんな話を聞くと、やはり木造住宅は安心できない、と早合点する人もいるかもしれない。でも安心していただきたい。長い期間で考えた時、最初から万が一を想定した多重システムのほうが、強固な単一のシステムよりも、ずっと安定しているからだ。これは、防水だけの話ではなく、防火性や耐震強度などでも同じことが言える。木造は、多くの点で性能が劣っているように見える。しかし、単品で劣っているからこそ、始めから多重防御を組んであり、家というシステムとしてはかえって安心できるようになっている。
もちろん、手抜きや無知による間違いがあったら元も子もないので、設計も施工も木造住宅というシステムを熟知していることが求められる。とくに雨漏りは木材の天敵であることは間違いない。建物が揺れた時、横殴りの強風の時、毛細管現象、様々な状況を想定した防水の原則を守るようにしたい。
耐久性のあるコンクリート基礎を作り、集成材ではない木材を使い、雨漏りを防げば、耐久性のある家はできるのだろうか。実は、まだ大事な要素が二つある。どちらも最近の家ではリスクは減っているものの、まだまだ無視することはできない。
その一つ目は、シロアリだ。土台や柱をスカスカになるまで食べてしまうシロアリ。漢字で書くと白蟻なので、この被害のことを蟻害(ぎがい)と言ったりする。もっとも、白蟻は蟻の仲間ではなく、ゴキブリに近い。家を食べてしまうことから、なにかモンスター的なイメージがあるけれども、一匹一匹はとても弱い生き物だ。知能も低くほとんど学習能力がないと言われている。とにかく目の前にあるものをカジる。知能がそこそこ高い生物は毒を食って仲間が死んでいたら「危ない」と思って逃げていくが、シロアリはお構いなしにカジるので、一番の防御策は点検である。少なくとも数年に1回は、床下と家の外周を点検した方が良い。とくに最近の家の場合は外回りのほうがリスクが高いといえる。
昔は床下は土のままだったので、シロアリの通行は自由だったが、最近はほぼ例外なくベタ基礎と言って、15センチくらいの厚さのコンクリートが敷き詰められている。縦横に鉄筋が入っているので大きな亀裂もできにくい。これを貫通して出入りするのはシロアリといえどもかなり苦労する。というか、何らかの隙間がないとまず不可能だ。配水管などがこのコンクリートを貫通していると、管とコンクリートの隙間ができるので、こういう箇所を無くすことが重要になる。どうしてもできてしまう時は、念入りにモルタルなどでふさぐ必要がある。
家の外回りは土に接しているので、シロアリは当然ここから伝って上がろうとするのだが、家の外回りは風が吹いたり日が照ったりする。シロアリは乾燥するとイチコロで、風や日光には至って弱いので、普通は基礎の外側を伝い登ることはあまりない。しかし、長年住んでいる家の周りは、エアコンの室外機やプランターが置かれ、物が積み上がり、スチールの物置が置かれるようになる。シメシメである。影になった隙間を、シロアリはやすやすと這い上がり、土台へと喰い進んでいく。そんなわけで、本気で点検する時は、家の周りに置いてある物をどけてみることが肝心なのである。
蟻害を最小限に食い止めるためには、土台に毒を塗っておきたいのは山々だ。
(4 へつづく)
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