2017-04-15(Sat)

カンパとドネーション

最近は、市民運動界隈でも新しい横文字が多い。
20170415-1.jpgビラとかチラシはフライヤーとかいうらしい。私はフライヤーと言ったら厨房の揚げ物つくるあれしか思い浮かばない。
古色蒼然たるのぼり旗は禁止という集会なんかもあり、セブンイレブンで印刷するプラカードが主流だったりする。
デモはパレードで、カンパもドネーション。ドネーションが寄付という意味なのは知っているけれど、なんとなく違和感がある。

カンパという言葉は、すっかり市井に溶け込んでいるのでいまさら左翼用語だと言う人もいないだろうが、もともとはカンパニア闘争すなわち大衆闘争という意味からきている。wikiによれば、カンパニアというのはロシア語だそうでなるほど、左翼用語だったのだろうなと思わせる。英語にするとキャンペーンだそうである。

カンパがカンパニア闘争から派生しているということは、やはりドネーションとはそもそも意味が違っていたということになる。
寄付は集まったお金のほうが目的だけれども、カンパニアであれば多くの人に出してもらう行為のほうが主たる目的と言うことになる。どちらが良い悪いではなく、主目的が違う。

だから、左翼であっても金額をきっちり集めたいときは寄付と言うべきだし、イマドキ運動であっても出してもらう行為に主眼があるときはカンパと言ったほうが正確だ。
違いは、それだけではないような気もする。カンパは小銭を出してくれた人も運動の中の人であり、寄付はやや外に立っているというニュアンスがある。ドネーションという耳慣れない言葉で言われると、よりその感じが強くなる。

あまり関心の無い人にもちょっとでも目を向けてもらおうと言う意味では、外に立っているドネーションで良いのかもしれないし、運動に参加してもらおうという意識付けではカンパと言ったほうが良いのかもしれない。
どっちが良いのかはわからないが、そういう違いがある。

服装やら横文字やら音楽やら、イマドキの運動はかなり気を使って、古くさい左翼運動チックな臭いを消し、楽屋落ちにならないように努力をしてきた。
私自身そうした集会等々にも数多く参加してきたし、昨年の憲法フェス大阪では主催側で関わったりもした。
そして感じたことは、あまり効果が無いのかな ということ。

20170415-2.jpg音楽をやれば音楽好きはあつまるけれども、それは政治の課題の枠が拡がったのとは違う。
音楽イベントで政治にも触れたということであって、逆にその音楽を好きな範囲に限定されるし、音楽がなければ集まってこない人たちがほとんどと言うことになる。

ダサい左翼臭を忌避することでフツウの人々が大挙参加したかと言えば、なんのことはないご参集の方々の主力は団塊の皆様だったりした。
もちろん、沈黙していた団塊世代が定年退職したこともあって久々に街頭に出てきたことは、決っして悪いことではない。

ここ数年の経験を振り返ってみて、どうもピントが外れていたような気がしてならないのである。



イマドキの運動は大言壮語しない。
昔の左翼のように、デキもしないことを激しい言葉でアジることもしない。
誠実に思うことを述べて、あとは野党共闘でお願いね という話だ。

たしかに、政党間の桎梏を取り除くために、市民団体の介在は意味がある。お互いに、妥協するために言い訳になるからだ。大義名分と言ってもいい。
野党共闘が、大いに有効であるならば、それで万事OKなのだが。。。

20170415-3.gifもう繰り返さないが、民進党という鵺(ヌエ)を頼りにした野党共闘が、果たしてどこまで有効性があるのか。当面、選挙になれば共闘はせざるを得ないのは間違いない。しかし、「政権交代させないため」の集団を頼りにして政権交代がデキるわけがない。

せいぜい、大負けを小負けで済ませるという程度の効能しかないだろう。

今いちばん必要なのは、気楽に参加できる運動とか、ヌエのような大同団結ではなく、「頼りになる政党」 なのだと思う。
「頼りになる政党」の条件とは

1.権力も財産もコネもないフツウの人間が、死ぬまで生きられるような 確実性のある政策
2.自公や官僚に忖度せず、政策実現のために全身全霊をなげうつ
3.カンパニア=大衆組織をしっかりと作る

例え今は少数でも、この三つを確実に進める政党ができれば、選挙の様相は絶対に変わる と私は思う。
まったくの夢物語かと言えばそうではない。
社民党、自由党、さらには地方議員を擁する緑の党、新社会党、かなり数多くの無所属市議など、核になりうる人たちは存在する。問題は、それをまとめる人がいないだけだ。

それと重要なのは、大衆組織である。
大衆組織のない小選挙区制は、たしかに党本部の独裁体制を生み、安倍一強と言われる現状を作り出している。
しかし、各小選挙区ごとに100人の活動家がいて、1000人が年に1万円をカンパするならば、政党助成金に縛られることのない自立した運動ができる。最初はその1/10からでもいい。

この組織が共産党と協力すれば、自民+公明+維新+小池新党の連合軍とも互角に戦うことができる。

共闘すべきはヌエのような民進党ではなく、それ以外の人々であり、それが、野党共闘頼みではなく、自分たちの組織を作ると言う方向を向かなければ、いくら姿形や言葉遣いをどのように飾ったとしても、日々の暮らしに追われる国民の目には「趣味」にしか映らない。
本当に「頼りになる政党」を作る。それしかないと思う。




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なんでボクは家を設計るんだろう  明月社のいえづくり 11

10 からつづく

 日本の林業には輝かしい黄金期がある。1960年代前半から1970年代にかけて、国産の木材は飛ぶように売れた。出荷量は現在の3倍以上。当然値段も高く、物価を勘案すると2倍以上の価格で売れていた。つまり、今の6倍以上儲かっていたわけだ。しかしウハウハの極みにあった1980年から出荷量が急激に減り始める。戦災復興→高度経済成長→持ち家政策という一連の住宅景気が一段落したところに、第2次オイルショックだった。さらに1990年代のバブル崩壊後には出荷量のみならず価格も下がっていった。こうして濡れ手に粟の日本林業は、補助金でかろうじて命脈を保つ絶滅危惧産業になってしまった。
 木材の価格だけ見れば1980年までの価格は明らかに高すぎたのであり、濡れ手に粟をキッパリ諦めて適正な利益を生み出す程度に修正すべきだった。そうすれば輸入材にここまでシェアを奪われることもなかったし、少々の不況はあっても絶滅危惧されるところまで落ち込むことはなかったはずだ。

 さらに困ったのは、使える木を切り尽くしてしまったことだ。戦争中、お寺の鐘までが武器を作るために供出されたことは有名だが、木材も同様に日本木材統制株式会社という国策会社によって軍需用に乱伐され言い値で供出させられた。戦争に負けると今度は焼き尽くされた住宅の復興が始まった。敗戦直後は全世帯数の1/4にあたる420万戸の住宅が足りなかったというから、木材は伐れば伐っただけ高値で売れた。こうしてただでさえ荒廃した日本の山を、戦後は莫大な復興需要のために後先を考えず伐って伐って伐りまくった。

 もちろん拡大造林の大号令をかけて植林に励みはした。なんと15年間で400万ヘクタールに杉や桧を植えてしまった。400万ヘクタールというのはなんと日本の陸地面積の1割以上で、現在の日本中の宅地面積の2倍以上だ。恐るべし。しかし、当たり前だが植えた木は何十年かたたなければ商品にはならない。泥棒を捕まえてから縄をなうどころか、泥棒を捕まえてから縄の原料になる麻の種まきをするようなものだ。これだけの植林となると林業家ではない人たちも木材バブルに浮かされて里山の広葉樹を切り捨て、田んぼや畑にまで杉桧を植えた。本当は杉には適さない山にもどんどん植林した。
 低い山の南斜面に杉を植えると、目の詰まった良材はとれずに花をいっぱいつけて花粉を大量生産すると林業家に聞いたことがある。ご想像の通り、毎年春の花粉症はこの拡大造林運動の結果である。

 こうして需要の側からも供給の側からも木材バブルは幕引きとなったのだが、日本林業の基本路線はいつまでたっても「いつかまた値が上がる」「値を上げるためにもっと使え」だった。ボクは吉野の台風被害の木を使ってから、林業についての本を買い込んで読んでみた。そのほとんどが現状を嘆くばかりで、口を揃えて「日本の山は困っている」「国産材は安い輸入材に負けた」「日本の環境を守るためにもっと日本の木を使え」だった。最初は「大変だなあ」と同情していたのだが、何冊読んでも嘆き節なのに、ややうんざりしてきた。冷静な分析や、経営的な将来計画について書いてあったのは、当時読んだ中では唯一「イギリス人が見た日本の林業の将来」という本だけだった。おいおい日本人、自分で考えようぜ、と暗澹たる気分になった。

 それでも、明月社の家は国産材を使っている。産地は土佐嶺北、土佐梼原、吉野天川、十津川、球磨とその時々の縁でいろいろ替わってきたが、日本の山の木で建てるということは一貫してやってきた。しかも、いずれもその産地を自分の目で見てある程度その産地の事情を理解し、可能ならば住み手も産地まで同行して自分の住む家の木の一本くらいは自分で伐るようにしてきた。
 なぜ日本の木にこだわってきたのか。論理的に説明しろと言われてもちょっと難しい。理屈抜きの感情のほうが大きいからだ。自分たちの何代か前の世代の人たちが植えまくってしまった木材バブルのせいで、やっと使い頃になったら山に放置されている杉や桧たちが気になって仕方ないのだ。伐って使うのは人間の都合だから、そのまま放置しておけばいいという話は残念ながら通用しない。そもそも使うために植林した木たちだから、放置してもマトモに育たない。畑の野菜が間引きしないとヒョロヒョロになるのと同じで、過密に植林された杉や桧は放置すると異常に細長くなり、枝と枝が重なって地面には日光が届かない。草も育たず土は流れて根がむき出しになり、そこに台風や大雨がくるとまとめて倒れたり土砂崩れを起こしたりする。林業用に植林された山は、放置してもそう簡単に自然に戻りはしない。

 バブルに浮かれて伐りすぎて植えすぎた責任はボクにはないし、もちろん住み手にもない。同時に、植えられた木たちにも責任はない。けど、山に行って、使い頃の木たちが切り捨てられて腐っていく姿や、間伐もされずにロウソク林(異常に細く密集した状態)になってしまった姿を見ると、たまらない気持ちになる。もったいないどころか、植林地の中心でバカと叫びたくなる。ボクたちの住まいからほんの半日の距離にこうした木々がそれこそ山のように生えている。これはもう どうしたって使わずにいられなくなるのだ。
 それと、国産材は「気持ちがいい」。国産の杉や桧は輸入材のベイマツやベイツガや福州杉なんかと比べると、見た目も匂いも格段に気分がいい。別に国粋主義でもなければ輸入物を差別しているのでもなくて、感覚的に気持ちがいいというのは、ボクだけじゃないと思う。やっぱり同じような風土で育ってきたせいなんだろうなあ。

12 へつづく
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八方ふさがりな気分

こないだの官邸主催のお花見で、世間は「この非情時に何やってんだ」とか「昭恵夫人が厚かましい」とか批判で沸いているのだけど、私はアレと大手新聞の報じ方を見て、打ちのめされました。
アレは森友事件の幕引き&勝利宣言ですよ。
昭恵夫人が登場しても、記者は誰も森友を出さず、新聞もそれを書かない。
安倍への忖度記事が並んでました。
事前にマスコミを押さえ込んで、晴れやかな笑顔の昭恵夫人を登場させての勝利宣言です。黒を白に塗り替えるクリーンアップです。
もうマスコミは2度と森友を蒸し返さないでしょう。

誰が見ても明らかに嘘だとわかるものが、平然と通って行ってしまう。
誰もそれを止められなかった。
悔しい思いをしてる普通の人はいっぱいいるけど、政治の世界に手が届かない。手を伸ばしても、掴むべき人が居ない。
管理人どのの言う通り「頼れる政党」が必要。だけど、それを牽引して行くリーダーが居ない。
山本太郎氏が20人ぐらいいれば、何とかなるでしょうか?
多分それではダメだと思う。それくらい政治が腐敗しきってる。
安倍晋三は漢字には弱くても、めっぽうずる賢い。
政・官・司法・財界・マスコミをがっちり牛耳ってますよ。
たとえ「頼れる政党」が出来、安倍を倒しても、この腐敗構造は生き続ける。
かつての民進党のようにネガティブキャンペーンで追い出されるか、トランプのように頭を食われるか、どちらかに終わるのが見えてます。

結局のところ、基本の基本。国民一人一人が政治に興味を持ち、理解し、自分の頭で考え、日常会話の中で気軽に政治を議論できるくらいにならないと、何も変わらないのではないかと。
それを阻んでるのが、安倍政権の労働者を地獄に突き落とす改革です。
若い人は皆、長時間労働で疲れ果て、ものを考える気力すらない。

もう八方ふさがりです。

No title

北朝鮮のミサイル弾頭にサリン装着も想定、と大きく大本営発表をさせて国民を扇動せんと企図したアベの意図を見抜くことも出来ないこの国の国民では、民進党との出来レースの政治状況を脱するのは至難の業ではないでしょうか。

因みに、アベは、その言葉よりも動静を観れば、その真意が分かります。 仮に、実際に戦争が予期出来る情勢ならば、原発事故の際のように、日本に住む米軍人家族の一斉退避があるでしょうし。

(参考)
首相動静(4月15日)
午前7時36分、東京・富ケ谷の私邸発。
 午前7時49分、東京・内藤町の新宿御苑着。
 午前7時50分から同8時30分まで、昭恵夫人と共に沖田芳樹警視総監ら警視庁幹部、高島宗一郎福岡市長、地元の後援会関係者らと写真撮影。
 午前8時59分から同10時20分まで、首相主催の「桜を見る会」。あいさつ。アイドルグループ「ももいろクローバーZ」のメンバーや車いすテニスの上地結衣選手らと写真撮影。同21分、同所発。同34分、私邸着。
 午後0時30分から同3時42分まで、成蹊小学校の同級生と食事。
 午後4時41分から同58分まで、玉井義臣あしなが育英会会長。
 午後5時51分、私邸発。
 午後6時3分、東京都渋谷区のレストラン「ビストロ シロ」着。増岡聡一郎鉄鋼ビルディング専務、服部秀生セイコーインスツル執行役員、昭恵夫人らと食事。
 午後9時32分、同所発。
 午後9時50分、私邸着。

実際に、戦争も予期出来る情勢ならば、如何にも暢気なものと言えるでしょう。 本当に、この国と国民の安全保障を考えているのでしょうか。 

こんな人物を首相にした政権の支持率が50パーセント以上とは、狂っているとしか思えませんが。。。

自由党 近畿ブロック
国民の生活が第一!
KINKILOGO.png
自由党
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山本太郎となかまたち
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生活フォーラム関西
なんとしても政権交代を!
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