2006-08-03(Thu)

倚りかからず

今日、梅田のラーメン屋で醤油とんこつを注文した。ラーメンが来るのを待ちながら、ふと見上げると店の壁に、なにやら書がかいてある。

なんと、先日亡くなった、茨木のり子さんの詩であった。

倚りかからず
               
もはや
できあいの思想には倚りかかりたくない
もはや
できあいの宗教には倚りかかりたくない
もはや
できあいの学問には倚りかかりたくない
もはや
いかなる権威にも倚りかかりたくない
ながく生きて
心底学んだのはそれぐらい
じぶんの耳目
じぶんの二本足のみで立っていて
なに不都合のことやある
倚りかかるとすれば
それは
椅子の背もたれだけ


「倚りかからず」筑摩書房

どんな思想に傾倒しようが、どんな宗教に心酔しようが、それは確かに自由だ。しかし、自らのフラストレーションをぶちまけるために差別と極右の思想に走る者たち、ぶちまけることもできずにカルトにはまりこむ者たち。それらの人々に、この一篇の詩は届かないか。

今、自らと自らの家族の命運を、安倍晋三なる浮薄の徒に委ねんとするこの国の人々よ。
この一篇の詩を噛みしめてみよう。

そんなことを思いながら、ラーメンを噛みしめた。
何とも言えない味がした。
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 「流れるプールで死亡した女児は小泉改革の犠牲者である」のエントリーに同意する

東アジア平和大臣を任命し北朝鮮人権法に300億円の予算を付けて,きくちゆみさんの平和省を実現せよ!

金正日軍事独裁政権を打倒して南北朝鮮を平和的に統一し朝鮮半島を非核化する以外,東アジアに恒久的な平和を確立する方途はない.金正日体制を2008年までに転覆することができなければ,北朝鮮問題が中東におけるイスラエル問題(パレスチナ問題とも言う)とともに第三

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茨木のり子さんはもういませんが・・・?

明月さま 
変なものですよね・・・ラーメン屋さんで茨木さんに出会いましたか(^^) 石垣りんさんも今年亡くなりましたから 戦中戦後の流れを詩的感性で「建築」してきた逞しい女流(?)がほとんどいなくなりましたね。
しかし、彼女が残した言葉は力を持って迫ってきます・・・つまり私たちが生きているというなんですけれど。
茨木さんの「自分の感受性くらい」・・・もいいですね。
ではでは。
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