2017-06-15(Thu)

ブレーキのない車は必然的に暴走する

あと1時間で参院本会議が再開されるそうだ。

そして、「中間報告」とやらをやらかして、自ら「中間」といいながらいきなり強行採決をするらしい。

もう、安倍官邸の凶暴な振る舞いは、言葉では表現しきれない。

しかし、安倍政権も万全の体制であるわけではない。
10年前だったら3回くらい内閣総辞職するようなことが、この3ヶ月あまりの間におきている。
森友、加計、あいつぐ閣僚の不祥事、挙げ句の果てに強姦事件のもみけしまで。

それらを、籠池、前川、詩織の各氏が、自らの尊厳をかけて証言したにもかかわらず、安倍官邸を追い込むことができずに今日を迎えてしまった。
これまでは安倍官邸には一切逆らうことのなかったマスコミも、文春、新潮、朝日、毎日、東京などはかなり頑張ってスクープを飛ばし、特集を続けた。
客観的な状況は、さすがの安倍一強もいよいよか、と思われた。

しかし、そのすべての期待を裏切って、今日の凶暴採決を迎えてしまった。
読者諸兄諸姉がこの文章を読む頃には、すでに採決されているのかも知れない。



1990年代からの日本で進行してきたことは、政治のブレーキを破壊することだった。

具体的には 自民党の派閥、労働組合、社会党 この3つが粉々にされた。
その当時の目的は、新自由主義があらたな政商として日本経済を好き放題に食い物にすることだった。
いま安倍晋三が進めているような、極端な国家独裁を狙うものでは、必ずしもなかったし、極右の指向とはむしろ逆だった。

ところが、壊れたブレーキは元には戻らない。
ブレーキの壊れた自動車は、急速に暴走を始めた。その始まりが小泉劇場だった。
極端な従米で、論理を踏みにじる暴走だった。

それに対する、最後の抵抗が2009年の政権交代だったのだが、管・野田らの裏切りによって、最後に残っていたわずかなブレーキパッドがはじけ飛んだ。
もはや、暴走車をとめるものはない。あったとしても、せいぜいチャリンコのブレーキ程度であり、民進党に至ってはブレーキランプだけは点灯させてみせるが、ブレーキが利き始める寸前でペダルを止めるという高等戦術をやり続けている。

悪いやつは、昔から悪いのだ。
それをとどめるブレーキがあるから、そこにバランスが生まれ、なんとか暮らしてきたのが日本である。
安倍晋三も菅義偉も、昔から極悪だったのは変わりない。しかし、このような暴走が止まらないのは、ブレーキがぶっ飛んでしまったからだ。

そのことを自覚せず、ブレーキの機能をとっくの昔にやめてしまった民主党・民進党にダラダラと期待をかけてきたことが、今日の惨状を招いているのではないか。
3月に森友学園問題が噴き出してから今日までの、民進党の国会対応を見ていれば、いかに彼らが「寸止め野党」かがわかる。
自民党のスケジュールに会わせて、まことにお行儀よく「反対」と「追及」を行ってきたではないか。

国会戦術 民進党を他の野党幹部が批判「どうしたいの?」
毎日新聞2017年6月14日


国会議員717議席中 自民419+公明60+維新27=506 に 民進146 を加えて 652 が安倍官邸の暴走を許す勢力なのだ。
これに対し、明確に暴走を止めようという意思を持つ議員は50人いるかどうかだ。まさに、暴走車をチャリンコのブレーキで止めようとするようなもので、少なくとも議会の中でははじめから結論が見えている。

これらの勢力の中で、極悪はもちろん自民ではあるが、もっとも罪深いのはブレーキを踏むポーズだけとり続ける民進党である。
維新はまだしも自らの主張を正直に吐露している。汚れ役もやらされて、国民の目にも「どうやら野党じゃない」ということは明かである。
ところが民進党は、口先と見かけの態度は、暴走を止めようとしている。国会の追及場面だけ見ていたら、必死で安倍政権と戦っているように見える。実際、この期に及んでも民進党頑張れというネット上の声は多い。

しかし、よく現実を観察して頂きたい。
彼らは、自民党の暴走タイヤに触れる直前で、きっっちりブレーキペダルを止めているのだ。
全力で踏み込んでいるかのような表情をして、実は足首はかちっとブロックされているのである。
暴走するタイヤを挟み込んだら自らも火傷をする。そんなリスクは決して冒さない、頭のいい人たちなのである。

そして、安倍官邸は、民進がブレーキではないという確信をもっているから、何がおきようが、どんな証言を突きつけられようが、いかなる証拠が発覚しようが、「印象操作だ」「それにはあたらない」「確認できない」を繰り返しながら、前代未聞の凶暴採決に踏み切ろうとしているのだ。



とはいえ、ここで民進主敵論を唱えるつもりはない。
コミンテルンのような馬鹿な歴史は繰り返すべきではないし、スペイン内戦の教訓は胸に刻み込まなければならない。

ただし、民進頼みとは、きっぱりと決別しよう。
豪腕だった小沢一郎の間違いは、民主党を軸にしようとしたことだ。
寸止めブレーキで国民を欺く民進党を頼りにさせてしまったことだ。

過ちては則ち改むるに憚ること勿れ

50/717 という恐るべき現実を直視し、そこから逃げず、共謀罪を使った弾圧を恐れず、いつの日か政権を奪還することを決意することでしか、私たちが生きるべき次の一歩は見つけることはできない。



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「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。」と、日本国憲法前文に在るとおり、アベ政権は、国民の信託に依って立つ処ですので、この国の民が望んだ処を現実化されている訳です。

従って、その末路が如何になろうとも、「国民がこれを享受する」のは当然です。 憲法の定める処に依るのですから仕方がありません。

因みに、この国の国民を魚に例えるならば、溝に住む魚でしょうか。 少なくとも清流に住む魚ではありません。 己の住む環境に馴染んだ政権を選んだ訳でしょうから、己の末路は、己の選択の結果なのです。

何千年もの間、虐げられて来た民草に敗戦の結果に思いもかけずに与えられた民主主義と言う人類の宝物の真価が分からずに今日に至った訳です。 数十年の短い時間では、その真価がこの国の民には分からなかった、と言うことでしょう。

残念ですが、現下の世情は、一部を除きアベ政権批判とは程遠い処にあり、既に真面な政治・経済等への批判眼を失っている、と私には思えるので、今回の結末は当然のことと思われ、今後は、冷静に事態の記録を行い、後世に伝えるのが良いように思われます。

所詮、歴史は二度繰り返す、一度目は悲劇、二度目は喜劇として、と言われるように。 
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