2017-10-30(Mon)

安倍晋三の(萩生田浩一を含む)頭の中は99%加計隠し

いったい、安倍晋三という政治家の本性は何なのだろう。

嫌いな人、好きな人、それぞれに自分の思い込みであれこれ決めつけているけれど、その本当の正体はわかっていないのではないか。

ひとつには、あまりにもウソが多いので、どれが本心なのかわからないということはある。
そのことも含めて、一つだけ間違いないのは、一つの大きな勢力にベッタリではなく、いくつかの勢力のバランスを取っている、ということだ。

小泉純一郎などは、当時の米国によるジャパンハンドラーズ、とくにネオコンや軍産複合体の系列に身も心も捧げ尽くしているということが、ひと目見てわかった。
その意味では、発言も政策も一貫していた。一貫して、文字の通りの売国であった。

唯一、それを薄めて国粋右翼のご機嫌を取るために、靖国参拝だけは強行に続けた。
自分の哀悼の誠ならば、引退後も行けばいいのに、今は息子に任せきりだ。
そもそも、あのころの米中関係から、米国のお許しが出ていたというのが真相らしい。

ところが、安倍晋三はわかりにくい。いろんな傾向が入り交じって、あっちこっちにいい顔をしようとするからウソばかりになる。



前提として、日本の政権を外から揺る動かす大きな勢力を確認しておきたい。
大きくは三つあると思われる。

1.戦後一貫した従来からの米国によるハンドリング。日米安保の利権を巣窟として、省庁(官僚)から政治家からマスコミへの大きな影響力を行使している。吉田茂などのリベラルよりの自民党が主導。

2.戦後民主主義を忌み嫌う右翼。ただし、岸信介や笹川良一などを通じて右翼も米国の影響下におかれてきたことが日本の特質。

3.トランプによる新しい米国の意向。アメリカファーストのためにアジアから足を抜きたいという本質的な方向性を持っている。

この15年くらいの間に、それぞれ変質しているし、3はこの間登場したばかりだ。

1については、ネオコンの登場と小泉-竹中のゴリ押しによって、リベラル色が剥がれ落ち、今の自民党の惨状になっている。

2は、日本会議などの土着の右翼が台頭し、かならずしも米国系右翼のコントロールがきかなくなっているように見える。

1の従米勢力も、2の極右も、どちらも自民党の大事な支持基盤であり、一見すると対立するようにみえる勢力が、戦後の長きにわたって従米保守という枠組みで仲良く政権を支えてきた。
ところが、ここにきて、双方が極度の隷属と、極度の右傾化によってコントロールがきかなくなってきた。

そこで、この1と2の両方にいい顔をして調和をとりもつことが、安倍晋三の宿命だった。
リベラルの顔すら失ったただの奴隷と、A級戦犯を許してくれた米国への恩義をもう感じなくなった土着右翼という正反対のものを、なんとか安倍晋三というキャラクターが統一しなければならなかった。

統一と言えば、統一協会はそこで欠かせない働きをしたことだろう。
統一協会ほどわかりにくいものはないが、簡単に言えば、米国の軍事力と日本の経済力を、文鮮明の思想の下に従える(うまく利用する)ということだろう。そのためには、利用するものはなんでも利用する。
米国の奴隷でも、土着の右翼でも、時と場合によっては何にでもなれる。

この安倍晋三の特異なキャラクターこそが、彼が無敵の強さを誇る理由なのだと思われる。
ほとんどの政治家が、1か2のどちらかの影響を強く受けているものだが、安倍晋三は両取りなのである。

ところが、昨年から3のトランプが登場した。
トランプのアメリカファーストは、アジアはアジアで勝手にやってくれ、という方向性を持っているが故に、2の土着右翼が勢いづいた。
安倍晋三も、大統領選挙が終わるやいなや、50兆円の土産をもって、忠誠を誓いに出かけていった。

しかし、トランプと米国内の軍産複合体などの旧来勢力との対立は、日本で想像する以上のものがあるようだ。
つまり、1と3は並び立たない関係にある。

いくら米国でトランプが勝ったとは言え、従来の軍産をはじめとした巨大な利権勢力は大きなチカラを持っており、日本国内での支配力もしっかりと残っている。
そこで、ワンワンとトランプタワーに出かけていった安倍晋三は切り捨てられかけた。

それこそが、森友&加計疑惑である。
疑惑を暴いていったのは、現場の地道な努力であるけれども、これだけ大きな騒ぎになったのは、1の勢力がマスコミに許可を出したからに他ならない。

それでも安倍晋三は、ゲシュタポ化させた官邸をフルに活用して、必至の抵抗をしてきた。
そこに下された一撃が、希望の党 になるはずだった。
ジャパンハンドラーズと統一協会が、小池百合子への首のすげ替えを画策したのが、あの希望の党騒ぎだったのだろうと私は考えている。

 安倍晋三の運命を左右する統一教会(家庭連合)の分裂抗争 2017.9.25

その後、小池が「排除」をやらかして意図的に希望の党を失速させたのは、ゲシュタポ安倍官邸に何かを握られて脅された可能性が高いが、安倍晋三の側もジャパンハンドラーズに対してなんらかのカードを切ったはずだ。



ここまでの流れを見ると、安倍晋三は、1、2、3のそれぞれ対立する勢力に、全部いい顔をして生き延びるという選択をしている。
きわめて不安定な状態だが、どんな無理でもやらなければならない事情が、安倍晋三にはある。

それが、加計疑獄事件だ。

臨時国会冒頭解散、予告なしのステルス街宣、所信表明もなしの特別国会、臨時国会は開かず。
その挙げ句に、これだ。

与党の質疑時間、首相が拡大指示 萩生田氏に
2017/10/27 日経


もはや、国会は実施的に無効化されたようなものだ。
ナチスの全権委任法となにほどの違いもない。

ここまでやらなければ、逃れられないほどに安倍晋三とその一派は、加計疑惑で追い詰められているのである。

注意しなければならないのは、ここまでの無理無体は、支配体制としては決して理想的なものではないということだ。
矛盾を顕在化させずに、多数の国民が気が付かないうちに美味しい汁を吸い取るのが上手な支配であり、戦後民主主義はその意味ではとてもうまい支配体制であったと言える。

ところが、あまりにも誰の目にも強引な支配は、国民の目を覚まさせてしまうリスクが大きい。
支配者も、そうした歴史はしっかりと学んでいる。

にもかかわらず、ナチスなみの強行な支配をしなければならないのはなぜなのか。
安倍晋三が、ヒットラーみたいになりたいと夢見ているからだろうか?

いや、安倍晋三だってヒットラーがどのような最後を迎えたのかは知っている。
地下室で昭恵と心中なんてしたくないだろう。

なのに、なぜあえてここまでするのか。
その答えは、たぶん、バカみたいな理由だ。

加計隠し。

加計孝太郎は、安倍側近の政治家の面倒を見すぎたのだ。
加計孝太郎が暴露すれば、今でも教授の萩生田光一をはじめ、安倍政権と安倍晋三とその側近たちの政治生命が吹き飛んでしまう。
その恐怖に対する脊髄反射で、ありとあらゆることに手を染めている。

安倍晋三は加計隠しのために、ただ加計事件をもみ消すためだけに動いている。自民党ですら唖然とする今の超手抜き改憲案などは、ただただ加計事件から目をそらしたいだけのシロモノだ。
加計事件で逮捕されるくらいなら戦争だってやりかねない。コソ泥が見つかったら強盗殺人やっちゃうのと同じなのだ。

小池を潰したことで、なんとか一時的に命脈は保ったけれども、なんと血色が悪く暗い顔をしていることか。
ネットで日付を指定して安倍晋三の画像検索をしてみるといい。
昨年までの顔と、最近の表情の違いにビックリするはずだ。

これだけ安倍が怯えている加計問題を、野党もマスコミもネット民すら、ほとんど言わなくなってしまった。

11月5日にはトランプフィーバーで報道を染め尽くし、11月8日に国会を閉じて、その直後に獣医学部の認可を強行すると言われている。
事態も切迫しているのだ。

とにかく今は、皆で声をそろえよう

加計隠しを許すな!!



ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ  応援お願いします


関連記事

comment form

管理者にだけメッセージを送る

comment

足りないもの

貴殿の説には概ね同意します。

ただ・・・

書き方が難しい。
これでは万民に広まらない。

貴殿のお知恵をもってすれば、本来なら小学生でさえ分かりうるこの不正を、勉強嫌いな小学生にさえ分かるように表現できるはず。

ご心配なく

仕事がちょっと忙しいだけです。ご心配ありがとうございます

No title

更新がなくて、どうしましたか?ご無事ですか。しんぱいしてます。

加計学園の岡山理科大学獣医学部設置は「不認可」とすべし

加計学園岡山理科大学獣医学部設置は「不認可」とすべし!?

 今治市議会はまだ開会中なのですね。現在認可が下りていないので建設中の土地はまだ今治市のものだということが多く論じられていません。
 大臣認可直後,現在開かれている今治市議会が予算案を通過させて初めて土地譲渡や補助金32億円が決まるという指摘がありました。
 したがって建設反対の方々は,今治市議会解散を請求するため,リコ-ル署名集めをすべきでした。それをやらずに衆院選に出馬した黒川氏の行為は対応を間違ったと言わざるを得ません。

 しかしおそらくまた「認可延期」でしょう。または「不認可」でしょう。しかし不認可というのは,絶対に今後とも「不認可」ということではありません。
 設置審議会の助言と指導により,最終的に「認可」されることもあるのです。ただ加計学園は「定員不足は認められない」という理由や石破4条件のため認可されてこなかっただけです。
 
 「おしりを切った」ことに対する捜査の手が伸びていますから,4月1日ではなくて6月1日になるかもしれません。2,3ヶ月の延長はみずほ銀行が資金援助してくれるはずですから加計学園は倒産しません。
 
付記; 小生の「10月29日総選挙,30日認可」説は見事に外れました。しかし消費税廃止と社会保障費の軽減「だけ」を訴えなかった野党がなかったので,がっかりしているところです。
 国家非常事態法はダメだとか,戦争法廃止とか改憲反対とかいろいろ争点はありましたが,自民党の注文通り,いろいろな分野に口を出し投票棄権者の心に響く訴えをすることができませんでした。相も変わらね演説にも失望しております。 

No title

隠すってことは確実に脛傷ってことでしょう
それも総辞職レベルの大汚職です。

陸山会やらでさんざん隠蔽をの声を上げてた連中が一斉に黙りこくってるのが笑えますが。
インチキ選挙で勝利した厚顔を叩きのめしたい限りです。

No title

連投すいませんね。言い忘れたので
加計問題は安倍個人或いは加計個々人の問題として語られやすいのですが
確かにそれはそうなんですが

加計孝太郎は政商だ

という事をまず念頭に置かないといけませんね
かなり深い闇ですよ、奴とそのネットワークね

これは一瞬だけ流れた情報で裏は取れてないんですが
加計て岸信介の血を引いてるという話がありましてね。確かにそっくりなんです

岸は昭和の妖怪で、アンタッチャブルな存在とも言えますね
さすがにそれに匹敵はしないでしょうが
加計のネットワークが暴かれると困る人間は安倍だけじゃあないはずなんです

果たしてメディアや野党に暴けるでしょうか?その前にやる気がありますでしょうかね

No title

こんばんは、また書きますよ
小泉の靖国参については、確かにうるさい右派への配慮の面もありますが
当時の国際状況にも注意をはらうと分かりますよ

胡錦涛と廬武鉉です

両者とも、どちらかと言えば穏健で
国内の権力基盤がぜい弱
胡錦涛は上海閥や軍を掌握できず
廬武鉉も保守派などライバルを抑えるのに一苦労

彼等はアメリカにも都合が悪いんですね

小泉は両者の靖国参拝は控えてくれという願いを蹴って行ってますね
顔に泥を塗って国内で突き上げを食らわすことにより
彼等をより難しい立場に追い込んでいったのです

安倍についても、それほど難しく考える必要はないと思います
基本的には、小泉と変わりません

勝共~日本会議と考えれば
分析の1に該当します

アメリカの日本以外の統治方法を考えてみてください
お隣韓国からして軍事独資政権ですね
日本会議はその流れですから

トランプについては、彼の出現がワシントンに空白時間を創ったことは間違いないですね
ネオコンなどの野望に一定のブレーキ役を果たしました
しかし、今猛烈な巻き返しを受けかなり怪しいですね
生活フォーラム関西
なんとしても政権交代を!
20140723-3.jpg
カレンダー
08 | 2023/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
リンク1
貴重な情報をいただいています
(順不同)
リンク2
ブログ内検索
twitter
田中龍作ジャーナル
20140723-4.gif
ひとびとの経済政策研究会
松尾匡氏ら気鋭の経済学者による  政策提言と勉強会
ひとびとの
マガジン9条
パレスチナ・オリーブ
パレスチナで作られたオリーブオイルやオリーブ石けん。これはお勧め。
palestineolive.jpg
RSSフィード
blogranKing.net

カウンター
最近の記事
プロフィール

明月 こと 山岸飛鳥

Author:明月 こと 山岸飛鳥
木の家プロデュース 明月社 主宰
一級建築士
趣味 キコリ 畑
取り柄 貧乏
Email : info@mei-getsu.com

明月社のアルバム
明月社の作品や家づくりのアイディアなど ちょくちょく更新しています
アルバムLOGO
木の家プロデュース明月社
ホームページをリニューアルしました
meigetsusha.jpg
明月社へのご連絡

名前:
メール:
件名:
本文:

明月社 facebookページ
六甲菜園ブログ
郊外楽園プロジェクトの六甲菜園
rokkou-sides.jpg
おすすめの本
こんな時代だから、お薦めしたい本。アフィリエイトではありません。

自伝的戦後史(羽仁五郎) jidentekisengosi.jpg

おすすめの本 2
日本はなぜ「基地」と「原発」を止められないのか

nihonhanaze.jpg

おすすめの本 3
日本はなぜ「戦争ができる国」になったのか
nihonnhanaze2.jpg
おすすめの本 4
世界超恐慌の正体

sekaichoukyoukou.jpg

おすすめの本 5
そして、日本の富は略奪される

sositenihonnno.jpg

おすすめの本 6
コンクリートが危ない

conclete.jpg

おすすめの本 7
家を建てる。家づくりはたたかいだ

iewotateru.jpg