2018-01-16(Tue)

「逃げ恥」と日本人の自尊感情

正月に再放送された「逃げ恥」を見た人も多かっただろう。
普段はあまりテレビは見ない私も、あのドラマは面白がってみていた。

「逃げ恥」のテーマは、たぶん平匡さんの自尊感情の変遷だった。
みくりさんの分析では男としての自尊感情が低すぎる平匡さんが、どうやってそれを回復していくのかという筋書き。
(こんな乾いた解説はなんの面白みもないけど)

みくりさんが実は自分のほうが自尊感情なかったんだと気が付いたりしつつ、最後は小さなコミュニティーの中に登場人物の自我が収斂されていく。
結局、自尊感情というのは自立した感情ではなく、小さな輪っかの中で相互認識されることで満たされる、というようなラストだったように見えた。

これって、日本人の自尊感情を、うまく表現している。
一見すると、あまりに低すぎる自尊感情。
でも、身の回りのコミュニティーで認められることで、それはちゃんと満たされる。

「エラい人」には何をされても怒らない日本人。
モリ・カケ・スパコン・リニア ・・・  総理大臣がどんなに不正に関わっていても、お大臣様のなさることには諦めてしまう日本人。
より強い権力が大鉈を振るわない限りは、ジッと我慢する日本人。

おそらく外国人から見れば、こんな日本人は「自尊感情が無い」と見えるだろう。
しかし、人間は自尊感情無しでは生きていられない。
平匡さんだって「プロの独身」というプライドを握りしめていた。

日本人は、共同体の一部であるということが、それにあたる。
家族や会社や地域などの、一員として認められることが生きるためのプライドになってきた。

それを拗(こじ)らせたのが、ネトウヨである。
フツウに小さな輪っかで認められていれば、そこで満足できるのだが、そこから外れてしまうとより大きくて観念的なものに頼らざるを得ない。
それが 日本 であり 国家 であり たぶん 安倍晋三 でもあるのだ。

自立もできず、孤独にも耐えられず、かといって小さなコミュニティーで受け入れられず、そんな人間たちの最後の駆け込み寺が 日本 なのだ。
だから、彼らにとっての日本は、自らの弱さを覆い隠す傘であり、弱い自分や弱い日本を認めないためには必然的に排外主義に走らずにいられない。

日本人批判や、ネトウヨ批判がしたくてこんなことを書いているのではない。
この深い自尊感情の谷をこえなければ、日本は変わらないだろう と言うことを言いたいのだ。

日本だって、江戸時代には頻繁に百姓一揆が起きていたし、明治に入っても自由民権運動は津々浦々にまで行き渡って大いに盛り上がった。
60年安保や70年安保闘争は、いまだに当事者がたくさん生きている。

とはいえ、百姓一揆や自由民権運動は、ムラという共同体を基盤にしていた。
安保闘争は、そうした旧来の共同体がコワされていく過程そのものへのアンチだったようにも思える。
そしてその後は、マイホーム主義などという言葉が流行ったように、核家族と会社しか、ほとんどの人にとって認められる場所は無くなってしまった。


ではどうするか。

道は二つしかない。
抵抗する共同体を築き上げるか、ひとり一人が自立するか である。

どちらが正解なのか、いまはわからない。
ただ、このままジッと傍観していると、ネトウヨのように安倍晋三の仕掛けた右翼コミュニティーに絡め取られるか、あるいは、見せかけだけのリベラルサークルに吸引されるか、いずれにしても本気で抵抗する気のある塊はほとんど残らないのではないか、という気がしてならない。

そんなわけで、とりあえず、自由党と生活フォーラム関西という、自分のまわりのちっちゃい輪っかはなくさないようにしなくちゃ、と思う次第。
この小さな塊で日本を変えられるとは思わないが、雨粒のもとになる雲粒くらいにはなるだろう。

ちなみに、一つぶ雨は雲粒の100万倍だそうである。
気が遠くなるけれども、そんな小さな雲粒がなければ雨は降らない。



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No title

>この深い自尊感情の谷をこえなければ、日本は変わらないだろう と言うことを言いたいのだ。

もっと唯物的に考えたいものである。
CIA系広告屋とそれに呪縛されているマスメディアとの関係構造を破壊しなければ、この課題は解決されないと思う。
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