2019-12-17(Tue)

【訂正あり】れいわ新選組は本当にカルトなのか??

 このところ、れいわ新選組にたいするかなり厳しい批判がネット上でも見られます。「カルト」とか「ファシズム」とか、かなりボロかすに言われています。
 これが、ネトウヨさんたちから投げかけられているのならば、あまり気にすることもないのですが、多くは「「リベラル」とか、中にはれいわ新選組を応援している(た)人からも聞かれるので、無視できないなあと思った次第です。

 批判が増えたきっかけは、野党再編の動きがある一方で、れいわ新選組は独自路線でいくらしいことが見えてきたことと関連しています。
 山本太郎さんは、以前から「消費税を5%にする」を旗印にした野党共闘を呼びかけていましたが、現在進行形の立憲民主+国民民主+社民の統合話は、むしろ党内の増税派が後押ししているように見えます。
増税同盟(当面は8%同盟)が成立か?

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 このまま行けば、れいわ新選組は野党共闘せずに独自で総選挙に臨むことになりそうです。12月12日の宇都宮の街頭記者会見では、全国の選挙区に100~131人の候補者を立てると、各ブロックごとの人数まで明らかにしました。かなりリアルです。
 当然ながら、これまでも「れいわ新選組は野党共闘を壊すのか!!」とおかんむりだった「リベラル」諸氏は、怒り心頭ですので、カルトだファシストだという罵詈雑言に火がついたのも、わからなくはないです。
 でも、私は「リベラル」には特に価値をおいていません。ラディカルかどうかが大事なので、「リベラル」さんたちがどう言おうが、意見は拝聴しますが、それを鵜呑みにするつもりはありません。

 問題は、これまでどちらかというと 太郎さん対しては親和的な人たちから、疑問の声が増えてきたことです。まあ、熱烈な支持者から見たら、当ブログもそのように見えるのかもしれません。
 


そのような諸々の発言も聞きながら、私自身が危惧することを書いておこうと思います。

第1に、支持層の固定化です。
大阪街宣の記事でも書きましたが、熱烈な支持者はつよく固まっていますが、選挙で勝つための裾野が広がっていません。
共同通信は一貫してれいわ新選組の支持率が高く出ますが、各社平均すれば2%未満であり、選挙後の傾向は決して上向いていません。

この状態では、太郎さんだけはどこから出ても通るかもしれませんが、ほかのブロックは全滅の危機です。
近畿ブロックはおよぞ35万票で比例1人ですが、前回の参院選のときの近畿ブロック内の票の合計は15万6千票くらいです。1人通すためには2.5倍にしなければなりません。 

この部分、私のカウントミスです。すみませんでした!!正しくは下記の表の通り29万7千票でした。
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  5万票の上積みですから、1人当選の可能性は近くなりましたが、厳しい闘いであることは変わりません。

野党共闘をあきらめて、れいわ新選組単独でこれを集めるためには、近畿で予定されているらしい17人の候補者が、自己犠牲的に頑張って2万票ずつかき集めるしかありません。(以前の共産党方式みたいですけど、共産党はほぼ全区に出していましたから、たった17人でこれをやるのがどんだけ大変かってことです)

ちなみに、参院選の全国比例の太郎さん以外では、知名度のある蓮池徹さんと固定客のある大西つねきさんが約2万票を集めましたが、ほかの方は数千票です。一人2万票を集めるのは、並大抵ではありません。

第2に、そうした危機感が支持層の中で薄く、異様な楽観論がまかり通っているということです。
当ブログへのコメントでも見られますが、とくに数多あるフェイスブックの○○○応援する会的なグループでの発言を聞いていると、夢と現の区別がついていないのかなあ という発言が多く見られます。
本気でれいわ新選組を勝たせたいのならば、こんなのんきな発言できないでしょうに・・・ 結局、れいわ新選組が勝つことよりも、ご自分の心の平安を求めることを優先してしまっているとしか思えません。

心配の第3は、こうした支持層の固定化と、異様な楽観論を、れいわ新選組の運動方針が認めているように見えることです。
以前の街頭記者会見は、事前告知をほとんどしませんでした。固定客で埋まってしまって、通りがかりの人に聞いてもらえないからという理由でした。
ところが、選挙後の街宣はかなり告知をしているので、通りがかりの人は人垣の後ろの方から眺めることしかできません。

今日17日も太郎さんは大阪で出版記念のトークイベントをされるようですが、これも新刊の『#あなたを幸せにしたいんだ 山本太郎とれいわ 新撰組』を購入した人限定。どっぷりファンクラブの様相です。
出版社の営業戦略もあるのかもしれませんが、なんか「以前と違うなあ」と感じることしきりです。

れいわ新選組から支持者へのオフィシャルな運動方針はただ一つ、ポスターボランティアです。
ポスターを持って、見知らぬ家を一軒一軒ピンポンして、ポスターを貼らせてくださいとお願いして回ります。
これは確かに、ものすごく重要な活動ではあります。私も何回か出かけて参加しましたので、実感としてわかります。
一般の人の生の声や反応を聞けること。そして、少々のことではめげない強靱な精神を鍛えること。この2点は、ほかには代えがたいものがあります。
実際に回ってみれば、世論調査の支持率は外れていないことが肌身でわかりますし、それを踏まえた上で前を向こうという気骨をもった運動部隊を育てることができます。

ただし、そのハードルの高さから、多くの支持者は二の足を踏んでいるのが現状であり、せっかくのマンパワーを生かし切れていないという気はします。
また、一人が一日でお願いできる数はせいぜい2~30軒。仮に1000人が週に1回ったとしても、1年で訪問できるのは150万軒。そのうち5%に貼らせてもらえたとしても75000軒くらいです。
実際はそこまでの人数は動いていないと思われるうえに、遅くとも来年秋には解散が濃厚なので、多くても1万軒というところでしょうか。
これはおそらく、自民党と公明党の一つの小選挙区のポスター数といい勝負でしょう。

運動戦略の一環としてのポスター貼りの重要性はよくわかるのですが、広報戦略の柱にする意味が私には理解できません。
自民党に対抗するための広報戦略にはなり得ない方針を、支持者に唯一あたえているのがなぜなのか。れいわ新選組の方針には疑問を感じてしまいます。

心配の第4は、「#あなたを幸せにしたいんだ」という標語です。
選挙で中心となったこのスローガンには、私は選挙中からずっと違和感を感じています。
以前の太郎さんならば「あなたに幸せになってもらいたいんだ」と言ったんじゃないかなあ、と。

こんなことを言ったら太郎さんに失礼かもしれませんが、なんか「義務感に縛られている」ように見えるんです。
れいわ新選組を立ち上げるというときには、いよいよ好きなようにやるんやなと思って見ていましたが、始まってみると、どんどん苦しげな太郎さんの姿があり、やりたいことをやっているのか、やらねばならないことをやっているのか、見分けがつかなくなりました。

こんなことを言うと、あっちからもこっちからも総スカンを食うかもしれませんが、あえて言いますけど、太郎さんが本当にやりたいこととズレがあるのならば、れいわ新選組は一度おいといて、もう一回出直しても良いんじゃないかと、私は思います。
山本太郎という希有な政治家を潰さないことを、私は優先したいのです。



れいわ新選組はカルトか? というのが今日のテーマでしたね。
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そもそもカルトってなんでしょう。
元々は、新興の宗教で、まだ市民権を得られていないもののことであり、良いとか悪いとかの価値基準は含まれていなかったようです。それがだんだん、狂信的な新興宗教を指すようになったと同時に、既成勢力が新興勢力を潰すためのレッテル貼りにも使われるようになりました。
ですから、現代のカルトという言葉には、二面性があるわけです。

リベラルさんがれいわ新選組を「カルト」と呼ばわるときには、明らかに後者の意味合いがあります。
しかし、どんな新興勢力でもカルト呼ばわりされるかというとそんなことはありません。やはりある傾向が見られる場合です。その傾向とは、カリスマと、カリスマに救いを求める大衆の存在です。
この点では、れいわ新選組は条件に合致します。良い悪いはともかくとして。

太郎さんの訴えるメインテーマは、消費税をなくし、効果的な財政出動をバンバンやって、まずは食えない状態を解消しようという経済政策のはずです。大阪街宣でも、最後はそのことをこと細かに話していました。
しかし、れいわ新選組としての熱量の源は「生きづらい人たちの自己解放」のエネルギーが圧倒的です。

経済政策で当面の命の危機を回避するという現実的な政策よりも、まだ政策という形にはならない人間解放の根源的なエネルギーが勝っており、そのことを、やすとみ歩さんは「カオス」と表現されたのかもしれません。
もちろんこれも山本太郎さんの人柄のなせる技であり、参院選に選定された候補者のもつ力でもあります。

とは言え、理想や夢を語ることと、現実の政治とは目的が違います。
れいわ新選組に救いを感じる人たちは、幸か不幸か日本の中で多数派ではありません。生きづらさを抱えている人は圧倒的に多いでしょうが、それを外化(自分の外に原因や解決を求める)していない人がほとんどです。
せいぜい目の前の関係性しか見ておらず、それが社会構造のせいだとか、政治で解決できるなんて、ぜんぜん思っていません。

ですから、今の人間解放のエネルギーでは、れいわ新選組は選挙には勝てません。支援者がいくら熱くなっても、支持率は一向に上がらないことがその証拠です。
生きづらい人が、その原因や解決策を探すために外に目を向けるには、ステップが必要です。
そのステップこそが、消費減税や財政出動などの大胆な経済政策なのです。

最初は目先の利害で選択してみたら、「あれ、政治でこんなに変わるんだ」と実感できる。それが、太郎さんの描く戦略なのだと、私は理解してきました。
ところが、現在のれいわ新選組は、そのステップをすっ飛ばして、一足飛びに人間解放を希求する集団になりつつあります。
そんな姿を、悪意を持って見ると、カルトと言うことになるのでしょう。



しかし、私は少なくとも現状はカルトではない と考えます。
まず、教組(?)である太郎さん自身がそんなつもりはないだろうからです。
最近は直接話も意思疎通もありませんので、本当のところ何を考えておられるのかはわかりませんが、漏れ聞くところでは「消費減税で政権交代」という基本路線はぶれていないようです。

さらには、現状は固定されたものではなく、支援者が「れいわ新選組はもっともリアルな政党である」ことを思い出し、勝つためにどうしたらいいのかを、シビアに考えれば、カルトとはほど遠い政党として機能する可能性が十分にあるからです。

自由党時代も、「小沢さんなら何とかしてくれる」と根拠レスに考えてしまう通称オザシンの方々が一定数おられましたが、れいわ新選組の支持者も、「太郎さんなら何とかしてくれる」とワケも無く考えちゃう人がいるような気がします。
そこまででなくとも、「ボクたちは正しいんだから勝てる」みたいな、良く言えば純粋、悪く言えばあまりに幼稚な考えも、散見する気がします。

初めて政治に関わった人も多く、様々な心情が渦巻いているのは、当然と言えば当然です。
しかし、いつまでもその場にたたずんでいては、太郎さんの描いた道筋は一歩も前に進みません。
ここで大事なのは、れいわ新選組という党が、「みんな 勝つために頑張ろう」と大号令をかけることです。ポスターボランティアも含む、効果的で有機的な作戦を打ち出し、全国で有機的な行動を起こしていくことです。

参院選直後に「秋にはボランティアセンターを作る」と聞いていましたが、真冬になっても影も形も見えません。
各地で勝手連が勝手に活動することを、自発的ですばらしいと評価することもできますが、今はもう次の段階に進まなければなりません。その理由は、これまで書いてきた通りです。

太郎さんの戦略を実現するための、具体的な行動方針を、党本部が立てることができるのかどうか、そこにかかっていると、私は感じています。



その上で、きわめて現実的な私の考えも書いておきます。

私は、れいわ新選組も「新民主党(?)」に参加すべきだと思います。
ただし、二つ条件があります。
ひとつ、各候補者が「消費税をなくそう」と訴える自由。党の方針は8%でもいいので、各候補者には自由裁量をあたえること。
ふたつ、党議拘束をしないこと。アホな民主党の二の舞をせず、国会での採決は各議員の良心に基づくこと。

この二つを条件につけて、私は新党に合流でいいと思っています。
党内派閥として、公然とれいわグループを名乗るのもOKです。
それしか現実的な道はないと思います。

<追記>本当はもう一つ、代表選をやること。絶対に。
 民主党政権が裏切った時の首脳陣はすべて役を降りるべきです。議員辞職まではいいませんが、ヒラ議員になるべきです。
 それが民主的に執行されることを期待します。

<追記2>さらに一つ、これはれいわ新選組も同じなんだけど、主権者が党員になれない党って何だ?ってことで、明文化した規定をつくって、条件をクリアすれば党員になれるようにすること。

しかし、今のれいわ新選組の状態では、もし太郎さんが「合流」と言ったら、とたんに支援者が冷めてしまう可能性があります。
「まず勝って、命の危機を回避する」ことよりも、ご自分の心の平安を優先する人が多いからです。
あるいは、夢を見るばかりで、現実の勝負の厳しさを実感していない人が多いからです。

そのためにも、まずはれいわ新選組が単独で、現実的運動のステップを一歩進めることが、どうしても必要です。
党として、そのような判断をできるのか、あるいは現状の固定客を固める路線でとどまってしまうのか、見極めていきたいと思います。

その方向性次第では、最悪の場合にはカルトに陥ってしまう可能性も、ゼロではないと肝に銘じつつ。


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