2006-10-24(Tue)

イーホームズ藤田社長のメッセージを解説してみる

gyakukarayomebanikuisikutuu7.gif


きっこの日記に連日掲載される藤田氏のメッセージを読んで,主旨と心意気は誰にでも伝わると思いつつ,やや専門的なことも出てくるので,ちょっと生意気に解説してみようかな,という気になった。

よく知っている人には当たり前の話なので読み飛ばして欲しい。また,細かいことはすっ飛ばすので,中には例外もあるかもしれないが無視するので,あまりその辺はつっこまないで欲しい。


■■まず,イーホームズとは何なのかということ。

■藤田社長自らが言うとおり「国家の指定確認検査機関」なのだが,そもそも「確認検査」とは何か。

建物を建てるときには,「建築確認申請」というものを,従来は行政に提出していた。そして,行政がその申請を「確認」するのだ。
気を付けて欲しいのは,「許可」でも「届け」でもなく「確認」である。

どうしてかというと,「許可」だと,「許可」した内容に行政が責任をもたなければならない。しかし,合法である限り行政は責任は一切取らない。雨漏れしようが,床が傾こうが,違法がない限りは行政は一切無関係である。だから「許可」とは言わない。

かと言って「届け」は無条件に受理するだけで,設計内容には一切口出しできない。

結局,口は出すけど責任は取らない,と言う意味が「確認」という言葉になったわけだ。

この作業を,従来は行政がやっていた。しかし,自由化とか行政改革とか言って,この作業を民間会社に委託するようになった。
最近,駐車違反を民間会社が取り締まるようになったのと同じである。

それで,藤田氏は自らを「見なし公務員」とか「公僕」と言っているわけだ。

■さらに,イーホームズは藤田氏曰く「唯一の独立系検査機関」であったらしい。つまり,ほとんどの「民間」検査機関は,天下り組織か,大手住宅メーカー等が出資する会社だということ。

私の知る限りでも,そのように見受けられる。
今度の耐震偽装事件でも,何故かほとんとお咎め無しだった日本ERIも,大手出資の会社である。こちらのホームページを見ると,ミサワホーム,大和ハウス,パナホーム,三井ホーム,積水化学工業(ハイム)などが並んでいる。

他の検査機関も,ここを見ると並んでいるが,分かる限りではいかにも天下りの財団法人か,ゼネコン,電力,ガス,などの大手出資の会社。
ちなみに,私はどちらもイヤなのでフランスの外資系の会社をよく使う。まあ,気持ちだけの問題だけれど。

それはともかく,大手や天下りのパイプが弱かったイーホームズという姿はよく分かる。

■■次に,耐震偽装の核心であった「構造計算」とは何か

■大きな流れは,だいたいこうなる

1. 建物の形,大きさ,重さから,地震の時と台風の時に,どの部分にどのくらいの力が掛かるのか計算する。

2. 掛かる力には万が一を考えて安全率を1.5~2倍かける

3. 設計されている建物の各部分が,どのくらいの力に耐えられるのか計算する

4. 掛かる力(安全率みたもの)と耐えられる力を比較して,耐えられる方が大きければOK

いわゆる,「1.0を下回る」とか言われるのがこれ。耐えられる力を掛かる力で割ったとき,1.0より大きければOKということ。

■構造計算書は膨大な量になる
ちょっとしたマンションならば,軽く本一冊分くらいの書類にびっしりと計算式が書いてある。正直,私も木造が専門なのでちんぷんかんぷんだ。

これを,検査機関がするのだが,この費用はどうなっているか。
たとえば,ファミリータイプが50戸程度のマンションならば,検査費用は20万円くらい。そのうち構造が半分として,10万程度。半分が担当者の給料とすると5万円。ということは,だいたい2日で検査してしまわなければならない,ということ。

同じソフトに入れ直すようなことならばできるだろうけれども,ソフトが正しいかどうか検算するようなことは,2日ではとっても無理だと思う。

結局,計算の手順が正しいかどうかを見る程度で,計算の中身まで見ていたら,検査会社は倒産する。

■そこで登場するのが「図書省略制度」だ。
藤田氏のメッセージの中で,重要な位置を占める。

この図書省略制度とは,国交大臣認定の構造計算プログラムを使えば,確認申請に構造計算書を付けなくていいですよ。という制度。

だから,この制度を使っていると,構造計算の検査はもちろんできない。することは,大臣認定のプログラムを使っていたかどうかの確認だけだ。藤田氏のメッセージの中で,佐藤信秋事務次官(当時)が「図書省略制度においてヘッダーの印字を見落とした単純なミス」と言ったというのは,このことである。

しかしこの物件は,図書省略制度を適用していなかったので,この事務次官の発言はデタラメだと,藤田氏は言っているわけ。

■図書省略制度の問題
で,この省略制度の前提になる,プログラムの大臣認定であるが,大臣が直接ソフトをいじって認定するわけではない。実際は,天下り団体=財団法人日本建築センターが性能評価をし,それに基づいて大臣は認定をしている。

そして,今回のように,容易に偽装できるプログラムが,日本建築センターで評価され,大臣が認定していることを,藤田氏は糾弾している。

というか,もっと大きな枠組みで見ると,確認申請を民営化し,なおかつ確認検査会社が倒産しないために,強引にプログラム評価=図書省略という制度を作ったことを,糾弾しているというべきだろう。

本来手数料と税金で賄っていた確認検査行為を,手数料だけで賄うのだから,どこかで手抜きさせたあげないと倒産する。その手抜きが「プログラム認定」「図書省略制度」であったということだ。

■■財団法人日本建築センター
この偽装可能なプログラムを評価したのも日本建築センターであるが,さらに,この日本建築センターは自分で確認検査会社もやっている。

そして,あろうことか,自分でもイーホームズと同じように,偽装に気が付かずに確認をおろしていたのだ。

そのことを,藤田氏は以下のように書いている

日本建築センターの偽装を公表しないのですかと田中課長補佐に問い質したところ、「確かに、偽装はされていました。しかし、再計算を行なったところ、1.0を下回るどころか、1.0を大きくクリアしていたのです。だから、偽装はされていても、低減していないので公表しません」と言いました。

確かに,日本建築センターのウソばればれと言える。なぜなら,再計算で1.0を上回るのならば,偽造する必要がないからだ。

イーホームズやヒューザーは逮捕され消滅し,日本建築センターや日本ERIやアパグループはのうのうと生き残るのでは,まったくもって理不尽である。


■■200万棟以上の耐震偽装の可能性について

■じつは,もっとひどいというのが私の考え。
藤田氏のメッセージ中にある「新耐震基準」というのは,1981年5月以降である。それ以前の建物は,基準がだいたい7掛けだったから,いわゆる1.0で比較すると0.7程度の偽装並の強度しかないはずだ。

■現存する日本の住宅は5300万戸(総務省統計)。うち,新耐震基準のものは,およそ3000万戸。

以上から判断すると,2300万戸は偽装並の旧基準。3000万戸の内,北側大臣が発見した偽装率15%を掛けると,450万戸に偽装の可能性あり。

すなわち,2750万戸,実に日本の住宅の半分以上が,偽装か偽装並。

これは,古い住宅の耐震診断をする経験からも,たぶん当たらずとも遠からずだろうという実感がある。

■星の数ほど不正があるならば,まず,時の権力者の近くから断罪すべし。
権力に近いものが甘い汁を吸って,末端の悪党だけが締め上げられるような,まるで時代劇のようなことが行われている。

同じ悪事を働いたならば,まず権力=安倍晋三に近いものから罰しなければならない。そうでなければ,腐敗が腐敗を呼ぶ,腐りきった世の中をもっと腐らせてしまう。

藤田氏が,いま,安晋会副会長のアパグループを断罪するのは,そういう意味であろうと思う。

馬淵議員は,今更・・・みたいな調子で,あまり追及の姿勢がないけれども,あらためて今,(補選も負けたことの挽回も含めて)がっちりと追及していただきたい。


■■専門用語など,耐震偽装について分かりにくいことは,どうぞコメント欄に質問を書いていただきたい。可能な限り,回答したいと思う。

一応これでも,建築家の端くれなので。


※追記
大阪方面の方,馬淵議員の登場するシンポジウムです
お時間がありましたらぜひ

「いい家塾3周年シンポジウム」2006年10月29日一心寺シアター倶楽
詳しいことはこちら
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「引用伝播」の術 も今後強力な武器になるかもね ニンニン^^

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藤田社長がんばって!

はじめまして。我が家は欠陥住宅なのですが、建築士さんに調べてもらったところ、壁量計算が間違っていました。しかし、公的機関が確認申請で壁量計算の間違いを見逃していました。複雑な構想計算の偽装を民間の検査機関が見逃して藤田社長は国会でネチネチ責められていましたが、超単純な壁量計算の間違いを見逃した公的機関はお咎めナシです。これっておかしくないですか?

偽装は想定外ですが、壁量計算が間違っているのは予測可能で、そもそも確認申請では壁量計算があっているかどうかをチェックするのではないのでしょうか。

確認申請なんてズサンで悪用し放題。建築の世界は法律の不備だらけ。確認申請がおりたからって、まともな家が建つ保証はゼロ。確認申請で偽装を見逃したから公的資金導入っていうのはわかりません。

もはや正気ではない

●沖縄知事選 浜四津公明党代表代行を告発 虚偽事実公表罪で キラめく会の事務局長
http://www.asyura2.com/0610/senkyo28/msg/184.html

●竹中大臣が雇ったPR業者作成 「ターゲットPR『小泉支持者はIQが低い』内部文書」
http://interceptor.blog13.fc2.com/blog-entry-112.html


●「教育基本法改正促進委員会」はテロ組織?
http://www.janjan.jp/government/0403/0403031636/1.php

●高橋哲哉氏意見陳述(教基特名古屋地方公聴会)
ttp://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/91f9142302290e07607c3ce85c065ee1
>その安倍氏が「国が危機に瀕したときに命を捧げるという人がいなければ、この国は成り立っていかない」と述べている

●教育基本法と「世論偽装のタウンミーティング」総合計は、なんと19億6758万111円
ttp://www.asyura2.com/0610/senkyo28/msg/125.html

●改憲、教育基本法「改正」の真の狙いは何か~「アメリカのために命を投げ出せ」というのか
ttp://sp.mt.tama.hosei.ac.jp/users/igajin/rouken068.htm

●法整備からみる戦争準備態勢 -自民党 戦争に向けての60年の歩み そしていよいよ総仕上げへ
ttp://d.hatena.ne.jp/rainbowring-abe/20060815#1155588766

●教育基本法改正反対メール一斉送信フォーム(教基法特別委員会の議員や政党、マスコミ宛)
http://www.hyogo-kokyoso.com/webmail/kyoikukihonho1.shtml


●安倍首相にお辞めになっていただきたい100の理由列挙運動
http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/fc1dfcf3c8fbfd99f9240439a46a0326

管理人の明月です。藤田氏に対する批判は,私自身もないわけではないのですが,安倍一族を擁護するための批判とは,全く別物です。非常にまぎらわしいので,安倍擁護につながる藤田氏批判は即削除します。

わかりやすい解説に感謝

規制緩和が進んだと言われているアメリカでさえ、日本よりずっとしっかりした建築確認制度があり、検査料も十倍以上。
3000万円のマンションを購入するのなら安全性のチェックに20万くらいかかってもその方が安心なはず。
それが50世帯分で20万円で、安全チェックをすます制度が変。
登記だけで20万以上かかっているでしょう。登記より大変な手続きとチェックだと思うけど、コスト意識変じゃないですかね。

とてもわかりやすい解説だと思ったのですが
ぱっと見て
200万棟以上・・のくだりですが
誤読しないでと言うのは無理でしょう

mikanさん,コメントありがとうございます。実務をやっているものとして,よく分かります。ただ,そのうえで,今回のことは,制度改革論に収束させてはいけないと思っています。制度が悪い,だけではすまない,癒着の構造があると思うからです。制度論に収束されると,その面が隠れてしまいます。最新のエントリーも見てください。

いずれにしても

解説読ませていただきました.
私も建築士です.そして、この問題の背後にあるものについて
少しばかり書かせていただきます.

このような問題がどこで発生しているか、いうと、やはり、
権力に近いとか末端で役人をかかえていないとか、資本が
小さいとかではなくて、実際の1級建築士の能力がおとってい
る、いや、建築業界全体の個々の能力が時代においついて
いないというところではないでしょうか.

構造や設備の知識がなくても、設計監理をおこなっている.
構造や設備の知識がない上に、設計すらやったことのない役人
が確認事務を行う・・.
このような実態がまかり通る世の中を野放しにさせてきた行政
に一番の責任があると思うのです.

数年前に、士会などの民間団体が新しい資格をつくろうと行動
していたかと思います.
なぜあのときに国はついてこなかったのでしょうか.つまり、実情を
認識しながらなぜこのような状況を放置したのか、また、士会など
の団体やわれわれ建築士はなぜ、その実情を踏まえ、より良い
サービスを目指しうごかなかったのか.
つまり、私は構造・設備がわからないので、この仕事の設計監理
には構造と設備の専門家を外部に委託し、監理までやらせます
とか、クライアントに宣言するくらいのことを制度化しなかっただろう
かと思います.

今回の偽装の問題の根本はモラルだと役人はかたっていますが、
そのモラルが一番もとめられているのは、行政、おまえたちだろうと
思うのです.
いままでのいきさつを棚に上げるなら、資格などの制度自体も棚に
あげて、すべて民間に任せるくらいの制度にあらためるべきです.
なぜ今の時代に、確認事務のように、権限はあるけど責任はない
役人が、自分たちの瑕疵は隠蔽し、新しい資格云々といえるのか、
本当にあきれてしまいます.
藤田さんや八代の建設会社や悪人に仕立て上げられたヒューザー
など、実はこれら役人の被害者でしょう.確かに法令に触れるところは
あったにせよ、だれも偽装問題では無実なことがそれをものがたって
います.

藤田氏がいろいろ行動されることは勝手にやればいいでしょうが、
以前国会で民主党の議員が、元請設計事務所の所長を非難
していましたが、それと同じで、まったくの無意味です.当事者には
意味があるかもしれませんが、あんな行動は重箱の隅をつつくような
ことにしか思えません.また、世間を騒がした耐震偽装問題も、実は
重箱の隅でしかなかったと思います.
もう一度国会で、行政が今までやってきたことをきちんと捉えなおし
て、その上で、どのような制度や法律がいいのか議論するべきです.
特に、少なくとも、国土交通省の責任を棚にあげるようないまの方向
は、役人たちのずうずうしさを助長させるだけではないでしょうか.
あまりに性急に制度を変えてもどうだろうと感じています.(ただ、今
回の改正案は役人が建築士の受験資格すらなくなっています.
この点だけは評価できます.)

藤田氏も、問題の本質へ視点を向けてほしいです.
周りの入知恵があって、あのような行動をされているのでしょうが、
民主党の国会で、所長をあげつらった議員のように、馬鹿っぽく
みえるのが、とても不憫で残念です.


藤田氏が「正義」云々を語ることについて、懐疑的な人が少なからずいるようですが、藤田氏も人間ですから、過ちも犯すでしょう。それを取り上げて、彼の言うことすべてがでたらめで信憑性に欠けるというのは早合点すぎる。国民にとって重要なのは、彼の告発内容が真実か否かだろう。彼の人間性は問題ではない。

管理人です。新耐震以前の建物は,同列ではない,と書いているのです。合法的に作っていても,今の基準で照らしたら耐震偽装並の0.7程度だ,ということを書いているのです。誤解の無いように願います。昔の車の衝突安全性は,平均すれば,明らかに今の基準では欠陥並みですよね。

■■200万棟以上の耐震偽装の可能性について の件ですが、新耐震基準で設計された建築物と、それ以前の建築物を同列に並べて比較し、「すなわち,2750万戸,実に日本の住宅の半分以上が,偽装か偽装並。」と言うのはあまりにも建築士として見識が浅いと思います。
現代の車の安全性と20年前の車の安全性を比較し、昔の車は手抜き設計だといわんばかりで乱暴ですね。

コピぺさせていただきました

こんばんは。
御記事を転載専門ブログにコピペさせていただきました。

http://kihachin.7.dtiblog.com/blog-entry-55.html

ところで

http://hochi.yomiuri.co.jp/feature/topics/false_quakeproof_data/news/20060708-OHT1T00054.htm
>しかし検察側の指摘では最初に偽装を見つけたのは設計事務所「アトラス設計」の渡辺朋幸代表で「内部監査が有効に機能していると印象づけようとして、虚偽の内部監査報告書を作り国交省に説明、記者会見でもウソの発表をした」という。
>藤田被告の弁護人はこれを認め「ほかに言われて気が付いたというのでは、みっともないと思ったようだ」と、姉歯被告ばりの“証言の偽装”の理由を説明。ちなみに渡辺代表は今年1月の本紙取材と検察の調べに対し、藤田被告から「電車に乗るとき、ホームの端に立たない方がいいですよ」と、どう喝めいた恐怖宣告を受けたと告白している。

 ということで、本当に検査機関が設計の偽装を見抜けないのが当然ならば「内部監査が有効に機能していると印象づけよう」という動機と矛盾してしまいますね。
 法廷で藤田氏の弁護士が偽証したのでしょうか?それとも、検査機関が偽造設計を見抜けないのが当然という考え方が間違っているのでしょうか?

解説ありがとうございます。

わかりやすかったです。こういう動きがもっと力を持ち出すと日本もいい国になるんでしょうね。とにかく安倍さんには、首相として、国民の公僕として、自分の身内でもなんでも悪いところは明るみに出して欲しいですね。
自分が悪いことしてたら無理でしょうけど。
ところで、コメント欄にも体制側のネットウォッチャーが紛れ込んでいるようですね。執拗に日本建築センターを擁護している。ネットは必ずしも弱者のためのものではないということですね。向こう側も火消しや煽動に動き始めることでしょう。
がんばってください。ありがとうございました。

しかし

 しかし、イーホームズが杜撰な検査しかしないところであるというのは、業界では有名という話は多数あります。姉歯も言っていましたが、利害関係の無いはずの個人の建築関係者も言っていますね。

これから家やマンション購入を考える者

はじめまして、大変わかりやすいご説明、感謝します。
このマンション偽装問題は今、関連会社から購入を検討している購入やだけの問題ではありません。
これから真剣に、一生暮らす住まいを検討している我が家も被害者になる恐れがあると言うことです。
藤田社長みたいな、こういった不正を正す心意気をもった方に建築設計をお願いしたいです。
でも耐震強度三分の一って本当ですか?
近所に建っているマンションもその危険があるってことですよね。
我が家の賃貸マンションも危ないのでしょうか?

図面はみないのでしょうか?

こんにちは。元意匠屋で、現在は建築実務からは、離れている一級建築士のものです。
確かに、現在の制度にはかなり問題があることは、建築関係者であれば、特に確認申請など実務で係わる人にとっては、想像に難くないし、藤田氏にも同情すべき点は多いかと思います。
そこで、一つ、教えて頂きたいのですが、確認審査機関は、「構造図」のチェックはしないのでしょうか?姉歯物件の時、「1階と最上階の柱の断面が同じだった」という話を聞いたような気がします。構造の専門家じゃなくても、意匠屋でも、あるいは土木屋さんでも、「なんやこの図面は?」と思うと思うですが・・・
つまり、僕が思うのは、そりゃあ計算書のチェックは、大変だろうけど、構造図の断面のチェックぐらいは、できそうな気がするのですが・・・

あとづけ

>「偽装されていると思ったのですが、再調査したらちゃんと強度がクリアしていました」という意味で言っていることが推測できる。

↑だとするならば、そのように公表すれば良かったのではないでしょうか?
公表せず指摘されてからの、あのコメントでは上記の意味で言ってるとの推測には無理があるのはないでしょうか。

中古のマンションについて

とてもわかりやすい解説をありがとうございます。
いままで、マンションについて、新基準(81年以降)で立ったのなら
大丈夫だろうとたかをくくっていたのですが、そうではないということが
わかりました。賃貸にしろ購入にしろ構造計算の部分から再度確認して選ばなければならないということですね。たいへんな問題ですね。

ありがとうございます

こんにちは、はじめまして。きっこの日記から来ました。
マスコミにほぼ無視されながらも藤田社長ががんばっているので応援したいのですが
専門的な話はピンとこない→興味を持ちにくい→身近に感じにくい、と思っていました。
とても分かりやすい解説でした。もっと多くの人に知ってほしいと願ってやみません。

確認コスト

はじめまして、こんにちは。
確認検査費用をその値段にしたのは、誰なんでしょうか?
結局安かろう悪かろうの建築行為と同様のアクドイ行為そのものが、確認検査機関でも行われていたことが大きな要因でもあるわけですよね。
藤田氏だけ吊るし上げは大変気の毒だし、のうのうとしている関連機関・政治家は許せませんが、藤田氏にはどうせならば、このコストでは「ろくな検査ができない」ことを何年も前に訴えてほしかったと思う今日この頃。

解説

とてもわかり易い説明ありがとうございます。民主主義の格好をしただけの情報すらストレートに国民に流れてこない国に住んでいる以上、善良な各ジャンルの方々のちからの結集が今一番必要であると思います。藤田社長の待ちに待った10月18日だったと思うのでこの勇気ある告発を無駄にできませんね!また専門家の視点でここはこういうことですよ。ということがありましたら是非教えてください。ありがとうございました。

藤光建設の告知と疑義

藤光建設が「エグゼプリュート大師駅前」について、適法な建設で藤田告発を事実無根の中傷であると告知しています。
http://www.myhome21.jp/

これに関して、この告知こそ建築基準法6条1項及び同6項違反となる「工事着工後の確認済証の交付」の違法の証明ではないかとの疑問がヤフー掲示板に投稿されています。
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=NW&action=m&board=552019599&tid=bqbfl6afeya4n56auldbj&sid=552019599&mid=1462

こんにちは

明月さん、こんにちは。
私は、藤田東吾社長が総理官邸へ直訴しに向かった時の様子を撮影した「らくちんランプ」の管理人です。
私は建築の素人なので、あまり詳しいことは知りませんが、耐震偽造事件に関連した国交省の役人の答弁には、数々の嘘が散りばめられていると思いますので、今後はその嘘を、明月さんのような知識を持った方々が、専門家の視点で一つ一つ暴いていくことが肝心だと思います。
また、本文を私のブログにコピペさせて頂いてもよろしいでしょうか?
あと、本文とは関係ないいやがらせコメントは、出来るだけ早く削除した方がよろしいかと思います。

ちょっよ弱いな

“日本建築センターの偽装を公表しないのですかと田中課長補佐に問い質したところ、「確かに、偽装はされていました。しかし、再計算を行なったところ、1.0を下回るどころか、1.0を大きくクリアしていたのです。だから、偽装はされていても、低減していないので公表しません」と言いました。 ”

>確かに,日本建築センターのウソばればれと言える。なぜなら,再計>算で1.0を上回るのならば,偽造する必要がないからだ。

↑このやりとりはちょっとじこつけでしょう。
別に国交省の糞役人を擁護するつもりはないけど、「確かに偽装はされていました」と言った言わないは別としても、仮にそう言ったとしてもそれは、後の文言から容易に「偽装されていると思ったのですが、再調査したらちゃんと強度がクリアしていました」という意味で言っていることが推測できる。
要するに言葉のアヤだけの話じゃないですか。録音があるわけでなし、藤田氏がどのような言葉のアヤで聞いたかというだけの話を決定打のようにいうのは論理的ではない。

図書省略制度

藤田氏の主張は「計算書その3」を添付しているので、同制度は利用していないし、その議論は不要ということでした。
認定プログラムによる一貫計算を前提とした検査ではなかった、ということになるのでしょうか?
その場合、「利用者証明書を大臣認定書と同等と考えていた」という同社のコメントが腑に落ちません。
「一貫計算ではない場合、計算プロセスをすべて追ってチェックするのが基本だ」とする国交省の見解は妥当なのでしょうか?
また、「構造計算書その3」とはどのようなものなのでしょうか?

とてもわかりやし解説です

こんばんは、いつも読んでいます。とてもわかりやすい解説です。これって藤田社長の原文に注釈として入れて転送するといいですね。ふつうの国民にもよくわかります。そして何が問題なのかも。

どうも失礼いたします

いや~、これホントに分かりやすいです。
図書省略制度関連の部分。
藤田さんの素の文面だけではちょっと意味が分かりにくかったんですよ。
助かりました!

構造計算もおぼろげながら・・・といいますか単にイメージだけでしか捉えてなかったんですけども、より具体的に把握することが出来ました。
マンション一棟なんてことになると、ものすごい分量なんですね~・・・。
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