2006-10-27(Fri)
藤田氏の決起の意味
らくちんランプさんから先のエントリーに訂正依頼をいただいて,あらためて,藤田氏の決起の意味は何なのかと考えてみた。
時間がないので,単純思考になるが,
1.アパグループなどの偽装疑惑をあらためて提起した
2.川崎市や日本建築センターなど,自治体や天下り団体の偽装疑惑を提起した
3.これが,個別的問題ではなく,国の認定や制度などの問題であり,日本中に耐震偽装がはびこっている可能性を明らかにした
4.徹底して安倍晋三に突撃直訴することにより,安倍晋三とそれを取り巻く国家権力の姿を目の前にみせてくれた
らくちんランプさんの指摘は,「偽装を見抜けなかったのは検査会社の手抜き」という論理は,このうちの一番大事な3番目の論拠を揺るがすという意味だったのかと思う。
耐震偽装がはびこる理由は,根本的には安倍晋三などの権力者と癒着した業者に,一番の原因がある。そして,癒着としか言えない態度で業者に道を開いている国家権力も同罪である。
その際に,中間に挟まった検査会社というものが,その癒着のトライアングルの中にいるのか,そうでないのか,というのが,問題意識の焦点だと思う。
結果として,偽装を見抜けなかったことは事実だ。そして,技術的には絶対に見抜けないようなものではないことも,前回書いたとおりだ。
だから,なぜ通ってしまったのか,は二つに一つしかない。そこまで手をかけなかったか,分かっていて通したかだ。
そして,この偽装を分かっていて通したとしたら,まさに癒着のトライアングルの一角を占めるということになる。
私が一番知りたいことは,そこだ。
状況証拠から見ると,今まで名前が挙がっている中では,ERIは臭い。建築士でない設計士(?)のアトラス設計なる怪しげな人物がどこからか湧いて出てきたりして,怪しげなことこの上ない。
川崎市や日本建築センターは,偽装が発覚した後に誤魔化しているのは間違いない。最初の検査時においては,官民癒着の可能性もあるし,ただのザル検査の可能性もある。
このときに,偽装を見抜けなかったことの責任論は,確かに意味がない。見抜けなかったではなく,知っていて通した ということを問題にするからだ。
「見抜けなかったのは検査会社の怠慢」論も,「見抜けなかったのは国の基準が問題」論も,どちらもこの際は問題外だ。
前者は,個別会社の責任論で終わってしまうし,後者は制度改革で終わってしまうからだ。
本当にそうだったのか。知らずに見抜けなかったのか。そうではなくて,知っていて通したのではないのか。それが問題だ。
いずれにしても,今回の耐震偽装事件は,総研がらみの一連の事件も,アパグループの事件も,一般論に流すことなく,具体的に関係者を洗い出し,構図を明らかにし,断罪することが何よりも大事だと思う。
建築士法を変えたり,罰則を厳しくするのは結構だが,それで今回のことを流してしまってはいけない。安晋会に関わるものも含めて,具体的に引きずり出さなければならない。
藤田氏の決起は,そのための大きな飛礫になった。その行為をおとしめるつもりは,もちろんない。前回のエントリーで書いたことは,藤田氏を応援する意味で書いていることは,分かっていただけるかと思う。
時間がないので,単純思考になるが,
1.アパグループなどの偽装疑惑をあらためて提起した
2.川崎市や日本建築センターなど,自治体や天下り団体の偽装疑惑を提起した
3.これが,個別的問題ではなく,国の認定や制度などの問題であり,日本中に耐震偽装がはびこっている可能性を明らかにした
4.徹底して安倍晋三に突撃直訴することにより,安倍晋三とそれを取り巻く国家権力の姿を目の前にみせてくれた
らくちんランプさんの指摘は,「偽装を見抜けなかったのは検査会社の手抜き」という論理は,このうちの一番大事な3番目の論拠を揺るがすという意味だったのかと思う。
耐震偽装がはびこる理由は,根本的には安倍晋三などの権力者と癒着した業者に,一番の原因がある。そして,癒着としか言えない態度で業者に道を開いている国家権力も同罪である。
その際に,中間に挟まった検査会社というものが,その癒着のトライアングルの中にいるのか,そうでないのか,というのが,問題意識の焦点だと思う。
結果として,偽装を見抜けなかったことは事実だ。そして,技術的には絶対に見抜けないようなものではないことも,前回書いたとおりだ。
だから,なぜ通ってしまったのか,は二つに一つしかない。そこまで手をかけなかったか,分かっていて通したかだ。
そして,この偽装を分かっていて通したとしたら,まさに癒着のトライアングルの一角を占めるということになる。
私が一番知りたいことは,そこだ。
状況証拠から見ると,今まで名前が挙がっている中では,ERIは臭い。建築士でない設計士(?)のアトラス設計なる怪しげな人物がどこからか湧いて出てきたりして,怪しげなことこの上ない。
川崎市や日本建築センターは,偽装が発覚した後に誤魔化しているのは間違いない。最初の検査時においては,官民癒着の可能性もあるし,ただのザル検査の可能性もある。
このときに,偽装を見抜けなかったことの責任論は,確かに意味がない。見抜けなかったではなく,知っていて通した ということを問題にするからだ。
「見抜けなかったのは検査会社の怠慢」論も,「見抜けなかったのは国の基準が問題」論も,どちらもこの際は問題外だ。
前者は,個別会社の責任論で終わってしまうし,後者は制度改革で終わってしまうからだ。
本当にそうだったのか。知らずに見抜けなかったのか。そうではなくて,知っていて通したのではないのか。それが問題だ。
いずれにしても,今回の耐震偽装事件は,総研がらみの一連の事件も,アパグループの事件も,一般論に流すことなく,具体的に関係者を洗い出し,構図を明らかにし,断罪することが何よりも大事だと思う。
建築士法を変えたり,罰則を厳しくするのは結構だが,それで今回のことを流してしまってはいけない。安晋会に関わるものも含めて,具体的に引きずり出さなければならない。
藤田氏の決起は,そのための大きな飛礫になった。その行為をおとしめるつもりは,もちろんない。前回のエントリーで書いたことは,藤田氏を応援する意味で書いていることは,分かっていただけるかと思う。
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