2005-10-22(Sat)
子どもの笑顔

言葉にすると月並みだけれど、世の中で何が一番良いかと言って、子どもの笑顔ほど良いものはない。もちろん、きれいなお姉さんの笑顔も良いけれども、やはり何処かに打算や見栄があったりする。
イラクにしても、パキスタンにしても、極限状態の中でなお笑う子どもの顔は、人間が生きていることを肯定できる唯一の根拠なのではないか。その笑顔を爆弾で吹き飛ばそうという連中が、どうして大きな顔をしていられるのか!
佐高信さんのHPを見ていて、1977年に米軍機が落ちた事故を思い出した。26歳の母親と3歳と1歳の子どもが死んだのだった。たしかパイロットは早速と脱出したのではなかったか。
その子どもが、虫の息で「ポッポッポ」を歌いながら死んだという記事を当時読んで、たまらない思いだった。自分の子どもがいる今、改めて思い起こして、言葉にならない、怒りとか悲しみとかそういった言葉では表現しきれない激しい思いに体が震える。
戦争というのは、こうしたことが数限りなくおきると言うことなのだ。当たり前のことだが、いま、戦争を語るときそうしたリアリティが全く欠如している。
国益が云々、北朝鮮が云々、日米同盟が云々、そんな話よりも自分の子どもの顔をよ~く見るがいい。その顔が血まみれになることを想像するがいい。
それは、どんな理由があっても、たとえ100万歩譲って正義の戦争だったとしても、許されることではない。自分たちは決して血を流さない権力者の、リアリティのない戦争賛歌に酔いしれていると、われわれ一般ピープルは血の代償を求められる。
私の仕事である家作りも、考えてみれば畢竟子どもの笑顔が目的である、と言える。だから、反戦な家づくりというのは、なにも特別なことではない、当たり前のことに過ぎないのである。
※「ロビンも歩けば」さんに、横浜の事故についての詳しいお話しが出ていました。リンクさせていただきます。
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