2006-12-22(Fri)
エライヤツほど無責任なのは皇軍の伝統
安倍首相が任命責任を否定、税調会長辞任で
安倍晋三首相は21日夜、政府税制調査会の本間正明会長の辞任について「税への高い見識と知識を生かしてほしいと思ったが、本人が一身上の理由でどうしても辞めたいということだったので、やむを得ないと判断した」と記者団に説明した。あくまでも自発的な辞任であり、自身の任命責任は否定した格好だ。(日経12/21)
任命責任のみならず,本間某は全然悪くないと言っている。さすがに,残虐きわまる戦争を指導しながら負けたとたんにアメリカに媚を売って生き延びた岸信介の孫だけあって,たいした神経だが,こういう無責任を微塵も恥じることのない精神構造は,まさに日本軍=皇軍の伝統だと言えよう。
「日本の戦争責任」最後の戦争世代から 若槻泰雄 小学館
この本を読むと,その感が一層強くなる。現役兵士として敗戦を迎えた著者が,実体験と取材とを通して書く皇軍の腐敗と無責任の構図は,とても昔話とは思えない迫力がある。
まず反対できないようにして,次に暴力的に戦争を遂行し,負けたら一切責任を取らない。配下のものを置き去りにして,自分だけ逃げ去る。
こういう日本皇軍の体質は,ものの見事に戦後の日本に受け継がれた。官僚も,政治家もさることながら,会社組織に典型的なのは,サラリーマン諸氏は実感できるだろう。
だから,耐震偽装事件も,結局は戦争責任の問題なのだ。おかしいと感じていた人間は多数いたはずなのに,「上が言うから」ととんでもないマンションやホテルがどんどん建ってしまったのは,まさにこの皇軍体質のせいに他ならない。
戦争責任をきちんと反省して,上が言ったことでもおかしいことはおかしい,と言える社会を作っていれば,こんなことにはならなかった。しかし,現実には,そんなことを言えば家族が路頭に迷うのは目に見えている。少なくとも,職場では異端児扱いで,イジメの対象だ。往復ビンタがないからといって,本質的に皇軍の体質と何ら変わらない。
大概のひとは,会社とはそんなものだ,と諦観しているかもしれないが,そうではない。これは,日本人が戦争責任をうやむやにして,瀬島龍三や岸信介などがのうのうと政財界を牛耳るようなことを許したから生じたことだ。
そして,その戦争責任をほおかむりして大きな顔をしてきた系譜の集大成が,A級戦犯に責任をなすりつけて自分だけ生き延びた岸信介の孫,安倍晋三であることは言うまでもない。
だから,安倍晋三がこのように無責任で卑怯で狭量なのは,彼個人の資質もあるけれども,そうあるべくしてそうあるのである。皇軍の系譜を今に甦らせることを使命とした安倍晋三にには,なんとしても破廉恥で無責任でいてもらわなくては,大日本帝国皇軍の名に恥じるというものだ。
安倍晋三の無能ぶりを評して,短命だという論議が多いが,この点を見た上で評価しないと,痛い目を見るような気がする。「安倍晋三」は個人ではない。戦争責任を葬り去りたいという系譜の上に,歴史的に生じた人格だ。甘く見てはいけないと思う。
安倍晋三首相は21日夜、政府税制調査会の本間正明会長の辞任について「税への高い見識と知識を生かしてほしいと思ったが、本人が一身上の理由でどうしても辞めたいということだったので、やむを得ないと判断した」と記者団に説明した。あくまでも自発的な辞任であり、自身の任命責任は否定した格好だ。(日経12/21)
任命責任のみならず,本間某は全然悪くないと言っている。さすがに,残虐きわまる戦争を指導しながら負けたとたんにアメリカに媚を売って生き延びた岸信介の孫だけあって,たいした神経だが,こういう無責任を微塵も恥じることのない精神構造は,まさに日本軍=皇軍の伝統だと言えよう。
「日本の戦争責任」最後の戦争世代から 若槻泰雄 小学館
この本を読むと,その感が一層強くなる。現役兵士として敗戦を迎えた著者が,実体験と取材とを通して書く皇軍の腐敗と無責任の構図は,とても昔話とは思えない迫力がある。
まず反対できないようにして,次に暴力的に戦争を遂行し,負けたら一切責任を取らない。配下のものを置き去りにして,自分だけ逃げ去る。
こういう日本皇軍の体質は,ものの見事に戦後の日本に受け継がれた。官僚も,政治家もさることながら,会社組織に典型的なのは,サラリーマン諸氏は実感できるだろう。
だから,耐震偽装事件も,結局は戦争責任の問題なのだ。おかしいと感じていた人間は多数いたはずなのに,「上が言うから」ととんでもないマンションやホテルがどんどん建ってしまったのは,まさにこの皇軍体質のせいに他ならない。
戦争責任をきちんと反省して,上が言ったことでもおかしいことはおかしい,と言える社会を作っていれば,こんなことにはならなかった。しかし,現実には,そんなことを言えば家族が路頭に迷うのは目に見えている。少なくとも,職場では異端児扱いで,イジメの対象だ。往復ビンタがないからといって,本質的に皇軍の体質と何ら変わらない。
大概のひとは,会社とはそんなものだ,と諦観しているかもしれないが,そうではない。これは,日本人が戦争責任をうやむやにして,瀬島龍三や岸信介などがのうのうと政財界を牛耳るようなことを許したから生じたことだ。
そして,その戦争責任をほおかむりして大きな顔をしてきた系譜の集大成が,A級戦犯に責任をなすりつけて自分だけ生き延びた岸信介の孫,安倍晋三であることは言うまでもない。
だから,安倍晋三がこのように無責任で卑怯で狭量なのは,彼個人の資質もあるけれども,そうあるべくしてそうあるのである。皇軍の系譜を今に甦らせることを使命とした安倍晋三にには,なんとしても破廉恥で無責任でいてもらわなくては,大日本帝国皇軍の名に恥じるというものだ。
安倍晋三の無能ぶりを評して,短命だという論議が多いが,この点を見た上で評価しないと,痛い目を見るような気がする。「安倍晋三」は個人ではない。戦争責任を葬り去りたいという系譜の上に,歴史的に生じた人格だ。甘く見てはいけないと思う。
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