2007-05-14(Mon)

無くして分かるありがたさ では遅すぎる!

60年という歳月は、そんなに長いのだろうか。

最初の10年は生きるのに精一杯だっただろう。
次の10年は立ち直りの中で、反省も生まれた。
その次の10年は、経済成長と反乱の時代だった。

問題はその次の10年 75年~85年だ。
反乱が鎮圧された虚ろな空気の中で、大転換は準備されていた。
そして、85年~95年には、反抗の芽がことごとく摘み取られていく。
それは、社会党の崩壊に象徴されている。

寄って立つモノの無くなった95年~05年は、不況と改革ファシズムが吹き荒れた。組合と教育とマスコミに集中的に重圧がかけられ、反対意見は分散し目に付かない。既成の勢力で、正面切って国民に呼びかけて反対を唱えるモノはいなくなった。(注1)


こうして迎えた今日この日に、改憲のための法案が強行採決された。

今残されているのは、口コミしかない。日本で残された手段は、口コミしかないのだ。

よーく目をこすって見てほしい

安倍首相は「自民党は新憲法草案をつくって改正の意思表示をし九条は変えると決めている」(沖縄タイムス5/12

なんの曖昧さもない。安倍は、9条は変えると決めているのだ。

それが、この7月の参議院選挙の争点だと言うのだ。
民主党は、絶対に勝てない。なぜなら

改憲発議 「全候補賛否表明を」 自民幹事長
中川氏は「参院選でもすべての党派、候補者が(参院の)6年間の任期中の新憲法制定発議に賛成か反対か態度を鮮明にすべきだ。」(西日本新聞5/12)

党内に改憲派が巣くっている民主党に、勝ち目はない。

しかしそれでも、私たちに残されている選択肢は、改憲反対の候補者を当選させることだけだ。もって自公を後退させることができなければ、9条の余命は3年と決まったようなものだ。

自民党の狙い通り、民主党は分裂してもらった方が、かえって良いかもしれない。前原などの改憲勢力とは、はっきり分裂して、国民の選択肢を鮮明にしてもらった方がいい。

改憲を争点にする、という安倍の挑戦から逃げていては、勝負にならない。改憲に反対する、戦争のできる憲法づくりに反対である、その1点が今の問題だ。

高齢化社会ということは、戦争を知っている人口が多いと言うことだ。戦争を知っている「高齢者」の方は、どんどん口を開いてほしい。
あなたが黙っていることで、子どもらは塗炭の苦しみに投げ込まれるのです。

叛乱の時代を知っている団塊の世代のかた。もうそろそろ定年で会社に気を使うこともない。長年ためてきたモノを、今はき出してほしい。どんなに恐ろしい時代か、実は私なんかよりもよく分かっているはずだ。

ものごころ付いたときには、平成不況だった若い皆さん。戦争で景気がよくなっても、あなたの財布に残るのは、出陣していく家族の写真だけ。オイシい思いができるのはほんの一握りのエリートで、一般庶民にできることは戦場での殺戮と戦死。

いくら目を背けても、現実は向こうからやってくる。本当に戦争が起きるかどうかなどと言う議論で時間を費やす前に、その可能性を無くすことが先決だ。

なんとしても、改憲に賛成する候補者を落選させよう。改憲に反対する候補者を当選させよう。何党でも何でも良い。他の主張も問わない。今は、その一点に私たちの命がかかっている。

※注1 共産党のように、閉鎖的な呼びかけしかしない団体は、むしろ安全弁として残されているような印象もあるが、この際、そんなことを云々するよりも、自分の選挙区で改憲に反対する議員は誰かを見極めよう。
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今こそ一致団結のとき

いつもこのブログをROMさせてもらっています。
今日、国民投票法案が可決してしまったことは非常に残念なことです。
しかしながら現状を見ると、改憲勢力の自公はがっちりと連携ができているにもかかわらず、憲法を守る勢力の民主党は亜流自民党状態、それについていかざるを得ないほど弱体化した社民党・そして相変わらず批判がお好きな共産党・・・と見事にチームワークが取れていません。
いろいろなしがらみがあるのはわかります。だけど今はそんなこと言っている場合でしょうか?日本が右翼総理の手によって崩壊へのカウントダウンを始めた今、この時計を元に戻すために今こそ一致団結のときではないのでしょうか。
とにかく民主党内の右翼議員を追放し、共産党内の強硬派を排除し、社民党は・・・手をつけなくてもいいか(笑)・・・沖縄のような選挙連携を全国的に展開するべきです。
明月さん、どうでしょうか?、
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