2007-05-30(Wed)
松岡農相 林道整備 BSE
故松岡農相が、利権の限りを吸い尽くしてきたとの疑惑がもたれている緑資源機構。この前身は、森林開発公団という。
今日の朝、松岡を追って自殺した(?)山崎某は、この公団の元理事。
実は、私はこの分野にはちょっと五月蠅い。山の木で生業をたてている私としては、何にも知りません、というわけにはいかないのである。
ということで、随分前に読んだ本を何冊か、思い出して本棚から取り出してきた。
森林開発公団については、やや古い本だが「大規模林道はいらない」という本が出ている。
私はこの本を読んで初めて、道路を林野庁が造っているということを知った。
主に環境問題という観点から、森林開発公団の解体を主張している本であるが、いかに天下りが甘い汁を吸うだけの無駄遣いをしてきたか、詳しく知ることができる。
日本の山と川をボロボロにしたのは誰か、ということが、よ~くわかる。
そして、その利権をジュルジュルと吸い続けていたのが、安倍晋三内閣の農林水産大臣だった、ということになりそうだ。
また、「林野庁解体論」という本もある。
これまた初めて、ダムを林野庁が造っているということを、この本で知った。
砂防ダムという、山の中に忽然と現れる、やや小規模のダムだ。これは、国交省も予算をとっており、競争するかのように造っているのだという。
これらにどれほどの金が動いてきたのか。
直近の平成18年度予算を見ると、直接に林道とダムに限ってみても、
林道建設 658億6300万円
ダム建設 663億7900万円
合計 1322億4200万円
この年の林野庁の総予算が4145億1900万円だから、実に32%が土木工事。
ちなみに、この年の国交省の砂防予算が2266億1300万円だから、林野庁の予算もけっしてバカにならない額なのだ。
ちなみにちなみに、ファシスト石原がふんぞり返っている、あの東京都庁の建物が1500億円余りだったから、毎年都庁を建てるくらいの予算を使っていることになる。
また、緑資源機構が直接ばらまいている林道の予算は、平成17年度で323億5700万円。それ以外に、農地整備と称して地面を掘り返す事業が250億円、借金の利息が100億円余り。
管理部門の人件費は4億6千万なのに、退職金の引き当てが3億3千万もある。いかに天下り天国かが分かる。
なお、林業に詳しい方のために付言すれば、この緑資源機構がつくる林道は、実際の林業に使うため作業道ではなく、スーパー林道のような大規模林道である。
このページに詳しい地図も出ている。
さて、こうしてオイシい思いをしてきた故松岡農相だが、政治思想となると、よく分からない。
松岡は、統一教会にも近かったようだ。
現職国会議員128人の「勝共連合・統一教会」関係度リスト(『週刊現代』99.2.27号から)
また、安倍晋三が事務局長をつとめる、神道政治連盟の国会議員懇談会にも、松岡利勝は名を連ねている。
しかし、いろいろな情報を探しても、金に汚いのはよく分かるのだが、政治思想の「せ」の字も出てこない。
結局、神道政治連盟も損得勘定で入っていたのではないかという感じがするし、統一教会から秘書を派遣してもらったのも、タダだからではないのか。
政治家なのに政治思想のせの字も遺っていないと言うのは、情けないようでもあるが、安倍晋三のように、極悪思想がてんこ盛りなのよりはよほどマシだ。
ただ、じっくりと色々な記事を見ていると、日本の農家を心配する気持ちは、どこかにあったのではないか、という感じもある。
BSEに関しても、ハンナンを巡る利権問題だけがピックアップされるが、基本的にアメリカ牛の輸入には消極的だった。
松岡農相自殺:農政通の政治家 一方で絶えぬ疑惑
「いいかげんな業者を認定した米政府のずさんさが問題だ」(06年2月)。米国産牛肉のBSE(牛海綿状脳症)問題では、自民党の調査団長として米国を視察。安易な輸入再開に反対した。
毎日新聞 2007年5月28日
米国産牛肉輸入:松岡農相とUSTR代表が意見交換
松岡利勝農相は3日夜、米通商代表部(USTR)のシュワブ代表と電話協議し、米国産牛肉の輸入条件などについて意見交換した。シュワブ代表は「全面市場開放の予定を示してほしい」と、生後20カ月以下の月齢条件を早期に撤廃するよう要請した。松岡農相は「すぐにと言われても難しい。国内手続きの必要がある」と拒否した。
米国は、牛海綿状脳症(BSE)の安全度について、5月の国際獣疫事務局(OIE)総会で月齢制限なしに輸出できる水準と認定される見込み。シュワブ代表はこれを根拠に「国際基準に従うと日本政府が国民に説明すればよい」と述べた。
日本は、輸入条件を見直すかどうかの前に、米食肉処理施設の査察で現行の輸入条件が機能していることを確認する必要があるとの立場。このため、松岡農相は「査察が大前提だ」と強調したが、シュワブ代表は査察に応じるかどうか答えなかった。【位川一郎】 毎日新聞 2007年4月4日 (もと記事なし)
かつては、コメの輸入自由化に反対して国会に座り込んだこともある松岡だが、しかし、アメリカの圧力には勝てず、
米産牛肉輸入条件、要請あれば見直し協議に応じる意向・松岡農相
松岡利勝農相は23日、米産牛肉の輸入条件の見直し協議について、米国側から正式な要請があれば応じる意向を表明した。国際獣疫事務局(OIE)から米国が月齢条件にかかわらず牛肉を出荷できる国に認定されたためだ。米国内で実施している牛肉出荷施設の査察で問題がないことを確認した後、早ければ6月に協議を開始する。 2007年5月24日/日本経済新聞
米国産牛肉、輸入量急増へ――5月以降は倍に
米国産牛肉の輸入が急増している。5月以降の輸入量は月間4000―5000トンとこれまでの2倍強となる見込み。 2007年5月26日/日本経済新聞
そして、この2日後に亡くなっている。
亡くなる前に、最後に接触したのは、秘書。 と言うことは、ひょっとして統一教会のかた?
以上のことをまとめると、こんな風に見えてくる。
狂牛肉の輸入に難色を示した農相が、数々のスキャンダルや不正をリークされ、それでもバックに着いている○○会のおかげで安倍晋三もかばい続けたけれど、(統一教会の?)秘書と話をした2時間後に、足の付く高さで首を吊って(?)自殺した。
さて、これをどう見るか。
今日の朝、松岡を追って自殺した(?)山崎某は、この公団の元理事。
実は、私はこの分野にはちょっと五月蠅い。山の木で生業をたてている私としては、何にも知りません、というわけにはいかないのである。
ということで、随分前に読んだ本を何冊か、思い出して本棚から取り出してきた。
森林開発公団については、やや古い本だが「大規模林道はいらない」という本が出ている。
私はこの本を読んで初めて、道路を林野庁が造っているということを知った。
主に環境問題という観点から、森林開発公団の解体を主張している本であるが、いかに天下りが甘い汁を吸うだけの無駄遣いをしてきたか、詳しく知ることができる。
日本の山と川をボロボロにしたのは誰か、ということが、よ~くわかる。
そして、その利権をジュルジュルと吸い続けていたのが、安倍晋三内閣の農林水産大臣だった、ということになりそうだ。
また、「林野庁解体論」という本もある。
これまた初めて、ダムを林野庁が造っているということを、この本で知った。
砂防ダムという、山の中に忽然と現れる、やや小規模のダムだ。これは、国交省も予算をとっており、競争するかのように造っているのだという。
これらにどれほどの金が動いてきたのか。
直近の平成18年度予算を見ると、直接に林道とダムに限ってみても、
林道建設 658億6300万円
ダム建設 663億7900万円
合計 1322億4200万円
この年の林野庁の総予算が4145億1900万円だから、実に32%が土木工事。
ちなみに、この年の国交省の砂防予算が2266億1300万円だから、林野庁の予算もけっしてバカにならない額なのだ。
ちなみにちなみに、ファシスト石原がふんぞり返っている、あの東京都庁の建物が1500億円余りだったから、毎年都庁を建てるくらいの予算を使っていることになる。
また、緑資源機構が直接ばらまいている林道の予算は、平成17年度で323億5700万円。それ以外に、農地整備と称して地面を掘り返す事業が250億円、借金の利息が100億円余り。
管理部門の人件費は4億6千万なのに、退職金の引き当てが3億3千万もある。いかに天下り天国かが分かる。
なお、林業に詳しい方のために付言すれば、この緑資源機構がつくる林道は、実際の林業に使うため作業道ではなく、スーパー林道のような大規模林道である。
このページに詳しい地図も出ている。
さて、こうしてオイシい思いをしてきた故松岡農相だが、政治思想となると、よく分からない。
松岡は、統一教会にも近かったようだ。
現職国会議員128人の「勝共連合・統一教会」関係度リスト(『週刊現代』99.2.27号から)
また、安倍晋三が事務局長をつとめる、神道政治連盟の国会議員懇談会にも、松岡利勝は名を連ねている。
しかし、いろいろな情報を探しても、金に汚いのはよく分かるのだが、政治思想の「せ」の字も出てこない。
結局、神道政治連盟も損得勘定で入っていたのではないかという感じがするし、統一教会から秘書を派遣してもらったのも、タダだからではないのか。
政治家なのに政治思想のせの字も遺っていないと言うのは、情けないようでもあるが、安倍晋三のように、極悪思想がてんこ盛りなのよりはよほどマシだ。
ただ、じっくりと色々な記事を見ていると、日本の農家を心配する気持ちは、どこかにあったのではないか、という感じもある。
BSEに関しても、ハンナンを巡る利権問題だけがピックアップされるが、基本的にアメリカ牛の輸入には消極的だった。
松岡農相自殺:農政通の政治家 一方で絶えぬ疑惑
「いいかげんな業者を認定した米政府のずさんさが問題だ」(06年2月)。米国産牛肉のBSE(牛海綿状脳症)問題では、自民党の調査団長として米国を視察。安易な輸入再開に反対した。
毎日新聞 2007年5月28日
米国産牛肉輸入:松岡農相とUSTR代表が意見交換
松岡利勝農相は3日夜、米通商代表部(USTR)のシュワブ代表と電話協議し、米国産牛肉の輸入条件などについて意見交換した。シュワブ代表は「全面市場開放の予定を示してほしい」と、生後20カ月以下の月齢条件を早期に撤廃するよう要請した。松岡農相は「すぐにと言われても難しい。国内手続きの必要がある」と拒否した。
米国は、牛海綿状脳症(BSE)の安全度について、5月の国際獣疫事務局(OIE)総会で月齢制限なしに輸出できる水準と認定される見込み。シュワブ代表はこれを根拠に「国際基準に従うと日本政府が国民に説明すればよい」と述べた。
日本は、輸入条件を見直すかどうかの前に、米食肉処理施設の査察で現行の輸入条件が機能していることを確認する必要があるとの立場。このため、松岡農相は「査察が大前提だ」と強調したが、シュワブ代表は査察に応じるかどうか答えなかった。【位川一郎】 毎日新聞 2007年4月4日 (もと記事なし)
かつては、コメの輸入自由化に反対して国会に座り込んだこともある松岡だが、しかし、アメリカの圧力には勝てず、
米産牛肉輸入条件、要請あれば見直し協議に応じる意向・松岡農相
松岡利勝農相は23日、米産牛肉の輸入条件の見直し協議について、米国側から正式な要請があれば応じる意向を表明した。国際獣疫事務局(OIE)から米国が月齢条件にかかわらず牛肉を出荷できる国に認定されたためだ。米国内で実施している牛肉出荷施設の査察で問題がないことを確認した後、早ければ6月に協議を開始する。 2007年5月24日/日本経済新聞
米国産牛肉、輸入量急増へ――5月以降は倍に
米国産牛肉の輸入が急増している。5月以降の輸入量は月間4000―5000トンとこれまでの2倍強となる見込み。 2007年5月26日/日本経済新聞
そして、この2日後に亡くなっている。
亡くなる前に、最後に接触したのは、秘書。 と言うことは、ひょっとして統一教会のかた?
以上のことをまとめると、こんな風に見えてくる。
狂牛肉の輸入に難色を示した農相が、数々のスキャンダルや不正をリークされ、それでもバックに着いている○○会のおかげで安倍晋三もかばい続けたけれど、(統一教会の?)秘書と話をした2時間後に、足の付く高さで首を吊って(?)自殺した。
さて、これをどう見るか。
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