2007-06-19(Tue)
改憲勢力についての新たな解釈
傲慢を自認する小林よしのりですら、いま改憲することに反対しているのに、なぜ安倍晋三は、参議院選挙の公約トップに改憲を掲げるのか。
まだ読み始めたばかりだが、「誇りを持って戦争から逃げろ!」という本がある。中山治という人が書いている。
その中で、
憲法を改正して自衛隊が自衛軍となることで、戦後長らく封印されてきた「軍部の論理」を日本は持つのだ。具体的に言うと、日本が自国領土奪回作戦という選択肢を持つことを内外に公式に表明することを意味する。
(中略)
自衛隊は「軍部の論理」を持っていなかった。それゆえ、侵略されたら反撃するだけの「専守防衛」に徹して、防衛線を拡大することも先制攻撃能力も侍だなかった。そしてこのことが、日本を先制核攻撃する口実を連合国に与えなかったこともたしかな現実なのだ。国運憲章の敵国条項はいまだに削除されてはいない。
だから私が、中国人民解放軍内部に台頭してきた「先制核攻撃論者」だったら、日本の憲法第九条改正を熱烈歓迎するだろう。尖閣諸島や台湾をめぐる軍事衝突で、日本を先制核攻撃する根拠が完成したからだ。憲法弟丸染改正と国運憲章の敵国条項さえあれば、後は核攻撃されたのは右傾化した日本の「自己責任」、という国際世論作りだけだ。それには日本国内の靖国問題や大東亜戦争賛美論を「報復無罪」の宣伝に使えばよい。(中略)
アメリカの核の傘など張子の虎だ。そこから、日本を先制核攻撃することで日本の大本営であるアメリカを牽制し、譲歩を引き出そうとする戦略が生まれる。
一見荒唐無稽のようでいて、じっくり考えてみると、なるほどと思う。
中国は、人工衛星の打ち落としに成功して以来、妙に「おとな」の対応をするようになった。それが良いと言っているわけではない。ただ、やたらと余裕シャクシャクの対応をしている。
そして、アメリカもまた、中国とのこうした緊張関係を、嫌というほどわかっているはずだ。だから、場合によっては防衛戦、場合によっては交渉のための捨て駒として、軍事力を持った日本という存在が必要なのだ。
そして、アメリカと中国の矛先を、バンパーとして受け止める役割を、日本は担わされようとしている。
その点で、アメリカの戦略からも、中国の戦略からも、改憲=戦争放棄の放棄は必然なのだ。
安倍晋三に連なる改憲勢力は、このことをわかった上で、改憲を公約の第1に挙げている。
安倍晋三たちは、私たちここに暮らす人間を、捨て駒とすることで、自分たちだけは特権的に生き延びようという、卑劣きわまりない魂胆で、改憲を進めようとしているのだ。
今度の選挙は、本当にトンデモなく大変な選挙になってきた。
まだ読み始めたばかりだが、「誇りを持って戦争から逃げろ!」という本がある。中山治という人が書いている。
その中で、
憲法を改正して自衛隊が自衛軍となることで、戦後長らく封印されてきた「軍部の論理」を日本は持つのだ。具体的に言うと、日本が自国領土奪回作戦という選択肢を持つことを内外に公式に表明することを意味する。
(中略)
自衛隊は「軍部の論理」を持っていなかった。それゆえ、侵略されたら反撃するだけの「専守防衛」に徹して、防衛線を拡大することも先制攻撃能力も侍だなかった。そしてこのことが、日本を先制核攻撃する口実を連合国に与えなかったこともたしかな現実なのだ。国運憲章の敵国条項はいまだに削除されてはいない。
だから私が、中国人民解放軍内部に台頭してきた「先制核攻撃論者」だったら、日本の憲法第九条改正を熱烈歓迎するだろう。尖閣諸島や台湾をめぐる軍事衝突で、日本を先制核攻撃する根拠が完成したからだ。憲法弟丸染改正と国運憲章の敵国条項さえあれば、後は核攻撃されたのは右傾化した日本の「自己責任」、という国際世論作りだけだ。それには日本国内の靖国問題や大東亜戦争賛美論を「報復無罪」の宣伝に使えばよい。(中略)
アメリカの核の傘など張子の虎だ。そこから、日本を先制核攻撃することで日本の大本営であるアメリカを牽制し、譲歩を引き出そうとする戦略が生まれる。
一見荒唐無稽のようでいて、じっくり考えてみると、なるほどと思う。
中国は、人工衛星の打ち落としに成功して以来、妙に「おとな」の対応をするようになった。それが良いと言っているわけではない。ただ、やたらと余裕シャクシャクの対応をしている。
そして、アメリカもまた、中国とのこうした緊張関係を、嫌というほどわかっているはずだ。だから、場合によっては防衛戦、場合によっては交渉のための捨て駒として、軍事力を持った日本という存在が必要なのだ。
そして、アメリカと中国の矛先を、バンパーとして受け止める役割を、日本は担わされようとしている。
その点で、アメリカの戦略からも、中国の戦略からも、改憲=戦争放棄の放棄は必然なのだ。
安倍晋三に連なる改憲勢力は、このことをわかった上で、改憲を公約の第1に挙げている。
安倍晋三たちは、私たちここに暮らす人間を、捨て駒とすることで、自分たちだけは特権的に生き延びようという、卑劣きわまりない魂胆で、改憲を進めようとしているのだ。
今度の選挙は、本当にトンデモなく大変な選挙になってきた。
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