2007-06-21(Thu)
土屋公献さんにエールを送る
朝鮮総連本部の売却を巡って、総連の代理人として奮闘している土屋公献弁護士に、私はあえて、賛辞とエールを送りたい。
今の時代に、進んで総連の代理人を務める弁護士はいない。
自民党から立候補する底の浅い弁護士はいても、マスコミで悪の権化のようにいわれている朝鮮総連の代理人を、いったい誰が喜んで受けるのか。
私の知る限り、故遠藤誠氏くらいではないかと思っていたら、ここに土屋公献という人がいた。
私は、総連の取引が合法だったかどうかは論じるつもりはない。闇であった可能性も否定はしない。
しかし、そのことと、国交のない北朝鮮との関係において「朝鮮総連は大使館の役割を果たしており、私自身の信念に基づいて行った」と言い切る土屋氏の見識とは、別問題だ。
確かに、結果的には土屋氏は、総連と元公安調査庁長官との闇取引に、まんまと利用された可能性もある。
朝鮮総連が売買契約1か月前に4億支払い、仲介の元社長に 2007年6月20日3時0分 読売新聞
しかし、そうした利用されるリスクを冒してでも、自らの信念に基づいて、正々堂々と行動される土屋氏に、私は尊敬の念を禁じ得ない。
その、土屋氏の信念とは何か。
9条ネットの共同代表をもつとめる土屋氏は、このように語っている
身を以って臨みし戦忘れねば、その愚かさと惨さ伝えん
実にわかりやすい、自分の体験にもとづいたはなしである。
戦場を体験した人の1割でも、土屋氏ほどの勇気をもって戦後を生きてほしかった。戦争を正直に語ってほしかった。そうすれば、今はまた違った時代になっていたかも知れない。
そんな甘えたことを言っても埒があかないことは承知の上で、それでもそう思ってしまうような、まっすぐな文章だ。
そもそも、なんで今、総連問題がマスコミをにぎわすか、という点も考えておきたい。
北朝鮮問題は、安倍晋三の残された隠し球だ。これを炸裂させる以外に、参議院選の自民惨敗は避けられない。
ところが、新たな米中関係に踏み込んだなかで、北朝鮮は「悪玉」の役割を演じ終えてしまった。降板させられたとも言える。
北朝鮮なしでは夜も日も明けぬ安倍晋三にしてみれば、「国際社会」という枠組みで金正日をイジレないのは致命的だ。
そこで、考えたのが、国内問題として北朝鮮を攻める、という方法だ。国内の北朝鮮=総連に「悪玉」を演じてもらうのである。
しばらく悪玉に暴れてもらった後には、必ず奇跡の大逆転が起こるのは、古今東西プロレス界の常識だ。
ということは、悪玉を懲罰したアベシンマスクのおかげで、なんと! 横田恵さんが帰ってきました! なんて言うのが、参議院選直前のシナリオではないのか。
あのように真っ直ぐな文章を書かれる土屋氏のことだから、そこまで読んで行動するなんてことはせずに、タダひたすら自らの戦争行為への謝罪の気持ちと、対北朝鮮の緊張を高めることを回避しようと、行動されたのだと思う。
それが、結果的に、アベシンマスクの芋芝居を引き立てる役を演じてしまったことは、残念ではある。
それでもなお、土屋氏の勇気ある行動を、私は評価する。
絶対悪を想定し、それにまつわるモノは、何でも100%悪だとする世の中は、既にファシズムだ。ほとんど、もう、そうなっている。
そんな中で、信念で行動した土屋氏を攻撃したり、沈黙を守ることは、ファシズムを追認する行為だ。
北朝鮮を認めることと、土屋氏の行動を認めることは次元が違う。そのことがわからなくなったとき、自由は最後の息を引き取る。
※TBいただいた護憲ウォッチ!さんの記事に、土屋氏は9条ネットの共同代表を辞めるべきと言うことが書いてある。
それに対して、私はこのようにコメントした。
金正日を批判することと、国家権力が総連を締め上げることは、全く別の次元の話です。 同様に、国家権力の締め上げに対して弁護することと、北朝鮮を応援することは、全く別の次元のことです。
それが、マスゴミの宣伝戦に敗北している今日、区別が付かなくなっています。 その現状を追認して、土屋氏に共同代表の辞任を迫るのは、9条ネットの死を意味するでしょう。
もっと単純に言っても、裁判で犯人の弁護をすることと、犯罪の後押しをすることは、全く別のことだ。
「キタチョウセン」という呪文を聞いたとたんに、そんな当たり前のことがわからなくなるのが、ファシズムというモノなのだ。
※この話題には、ネット右翼のcom、TBが予想されるが、すべて私の一存で一発削除なので、無駄な時間は使わないよう、忠告しておく。
今の時代に、進んで総連の代理人を務める弁護士はいない。
自民党から立候補する底の浅い弁護士はいても、マスコミで悪の権化のようにいわれている朝鮮総連の代理人を、いったい誰が喜んで受けるのか。
私の知る限り、故遠藤誠氏くらいではないかと思っていたら、ここに土屋公献という人がいた。
私は、総連の取引が合法だったかどうかは論じるつもりはない。闇であった可能性も否定はしない。
しかし、そのことと、国交のない北朝鮮との関係において「朝鮮総連は大使館の役割を果たしており、私自身の信念に基づいて行った」と言い切る土屋氏の見識とは、別問題だ。
確かに、結果的には土屋氏は、総連と元公安調査庁長官との闇取引に、まんまと利用された可能性もある。
朝鮮総連が売買契約1か月前に4億支払い、仲介の元社長に 2007年6月20日3時0分 読売新聞
しかし、そうした利用されるリスクを冒してでも、自らの信念に基づいて、正々堂々と行動される土屋氏に、私は尊敬の念を禁じ得ない。
その、土屋氏の信念とは何か。
9条ネットの共同代表をもつとめる土屋氏は、このように語っている
身を以って臨みし戦忘れねば、その愚かさと惨さ伝えん
実にわかりやすい、自分の体験にもとづいたはなしである。
戦場を体験した人の1割でも、土屋氏ほどの勇気をもって戦後を生きてほしかった。戦争を正直に語ってほしかった。そうすれば、今はまた違った時代になっていたかも知れない。
そんな甘えたことを言っても埒があかないことは承知の上で、それでもそう思ってしまうような、まっすぐな文章だ。
そもそも、なんで今、総連問題がマスコミをにぎわすか、という点も考えておきたい。
北朝鮮問題は、安倍晋三の残された隠し球だ。これを炸裂させる以外に、参議院選の自民惨敗は避けられない。
ところが、新たな米中関係に踏み込んだなかで、北朝鮮は「悪玉」の役割を演じ終えてしまった。降板させられたとも言える。
北朝鮮なしでは夜も日も明けぬ安倍晋三にしてみれば、「国際社会」という枠組みで金正日をイジレないのは致命的だ。
そこで、考えたのが、国内問題として北朝鮮を攻める、という方法だ。国内の北朝鮮=総連に「悪玉」を演じてもらうのである。
しばらく悪玉に暴れてもらった後には、必ず奇跡の大逆転が起こるのは、古今東西プロレス界の常識だ。
ということは、悪玉を懲罰したアベシンマスクのおかげで、なんと! 横田恵さんが帰ってきました! なんて言うのが、参議院選直前のシナリオではないのか。
あのように真っ直ぐな文章を書かれる土屋氏のことだから、そこまで読んで行動するなんてことはせずに、タダひたすら自らの戦争行為への謝罪の気持ちと、対北朝鮮の緊張を高めることを回避しようと、行動されたのだと思う。
それが、結果的に、アベシンマスクの芋芝居を引き立てる役を演じてしまったことは、残念ではある。
それでもなお、土屋氏の勇気ある行動を、私は評価する。
絶対悪を想定し、それにまつわるモノは、何でも100%悪だとする世の中は、既にファシズムだ。ほとんど、もう、そうなっている。
そんな中で、信念で行動した土屋氏を攻撃したり、沈黙を守ることは、ファシズムを追認する行為だ。
北朝鮮を認めることと、土屋氏の行動を認めることは次元が違う。そのことがわからなくなったとき、自由は最後の息を引き取る。
※TBいただいた護憲ウォッチ!さんの記事に、土屋氏は9条ネットの共同代表を辞めるべきと言うことが書いてある。
それに対して、私はこのようにコメントした。
金正日を批判することと、国家権力が総連を締め上げることは、全く別の次元の話です。 同様に、国家権力の締め上げに対して弁護することと、北朝鮮を応援することは、全く別の次元のことです。
それが、マスゴミの宣伝戦に敗北している今日、区別が付かなくなっています。 その現状を追認して、土屋氏に共同代表の辞任を迫るのは、9条ネットの死を意味するでしょう。
もっと単純に言っても、裁判で犯人の弁護をすることと、犯罪の後押しをすることは、全く別のことだ。
「キタチョウセン」という呪文を聞いたとたんに、そんな当たり前のことがわからなくなるのが、ファシズムというモノなのだ。
※この話題には、ネット右翼のcom、TBが予想されるが、すべて私の一存で一発削除なので、無駄な時間は使わないよう、忠告しておく。
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