2007-09-01(Sat)
シンプルに戦争を考える
こうしたい。
でも、そうできない。
なら、やっちまえ。
一番シンプルに戦争を考えると、こういうことだろう。
理屈はこどものケンカだが、やることは大量殺戮だ。
もうすこし、パターンを見てみよう。
■■
一番わかりやすいのは、イラク戦争のような資源を巡る争いだ。
ただ、いかにアメリカといえども、自国軍を直接投入する戦争は、必ずしも嬉しくはないから、まずは外交交渉がある。
軍事力を見せつけながら、交渉で言うことをきかせようとする。
それで、日本のようにヘコヘコと頭を下げれば、戦争は起きない。
軍事力を背景にした不正は行われるけれども、直接の戦争にはならない。
しかし、当然のことだが、すべての国が日本のように従順ではない。フセインやカダフィやチェベスのような指導者のいる国も出てくる。
するとやがては戦争になるのだが、やはり自国軍はできるだけ死なせたくないから、代理戦争を試みる。
かつての、イラン・イラク戦争のように、資金と軍事指導で傀儡政権を作り、まんまと資源を手にしようとする。
これは、もう世界中でやりまくりである。
しかし実は、この手は、なかなかうまくいかない。結局泥沼化し、平和維持とか言う名目で米軍や国連軍が出張っていくことになる。
■■
資源の他には、軍事的プレゼンス、とかなんとかいうものもある。
もちろん、資源も背景にあるのだが、直接的には、「その場所が軍事的に非常に重要であるからよこせ。」というものだ。
これはまさに、日本がこれにあたる。
「沖縄をよこせ!」 「ワン」 というわけだ。
もちろん、これも言うことをきかない場合が多々あり、これも戦争になる。
アフガニスタンなどは、かつての内戦の時から、この意味合いが大きいようだ。
パレスチナを巡る事態というのも、中東における唯一の親米非アラブ国としてイスラエルが存在する、ということのために、これだけの血が流されてきたし、今も毎日流されている、と言える。
■■
さらに、戦争をするために戦争を起こす場合がある。もちろん、現地の人間どうしを戦わせるのだ。
なにせ、あまり平和だと、武器が売れない。 どこかでドンパチやってくれないと、当たり前の話だが、軍需産業はあがったりだ。
そうすると、アフリカなどの部族抗争に裏から介入し、どちらかが勝ってしまわないように、バランスをとりながら支援するのである。そうすると、食うや食わずの最貧国が、10年も20年も高価な武器をぶっ放して内戦を続けることになる。
というか、それにすべて使い果たすから、最貧国なのだろうけれど、それにしても、普通、最貧国がそれだけ戦争する金がどこから出るのかと不思議に思うのだが、なぜか、ぎりぎりで生き延びて戦い続けるようになっている。
リベリアなんて言わばアメリカが作った国だけれども、際限のない内戦が続いている。
エチオピア、エリトリア、ソマリアなどアフリカの角の国々も、本人たちも何で戦っているのかわからないと言いながら、内戦や戦争が続いている。
もちろん、これに資源が絡んでいることも多い。
シエラレオネのダイアモンドとか、コンゴのタンタルとか。このパターンのほうが多いのかもしれない。恐怖の一石二鳥というわけだ。
もちろん、これはアメリカだけのことではない。アメリカが世界一なのはまず間違いなさそうだが、フランス、ロシア、中国などなど、地域的な覇権を求める国は、多かれ少なかれやっている。
■■
要するに、戦争なんて単純なのである。
これよこせ! と言って殺してぶんどるのが戦争なのだ。
にもかかわらず、日本でも、平気で戦争を賛美する連中が多くなった。
利害に結びついて戦争を推進しようとするものがいる。コイズミに代表されるアメリカ追従型や、瀬島龍三などの軍需産業と結託する連中もいる。これらは、確信犯である。戦争の何たるかを、十分にわかった上で、自らと自らの陣営の利益のために、自国民を死地に赴かせ、他国民を虐殺しようとする、確信犯であると言える。
一方で、小林よしのりなどに見られる、民族派のような連中もいる。彼らは、ピエロである。自分たちは、私利私欲とは無縁だと思いこみながら、何のことはない、まんまと利用されているのである。
しかし、このピエロこそが、戦争の本当の姿を巧みに隠して、国民を戦争へと引っ張っていくのである。
この構図は、当然のことながら、先の戦争の時から変わっていない。
アメリカとの関係が変わった以外は、全く同じ構図が続いている。
■■
安倍晋三は、確信犯でありながら、ピエロの役割も期待されて政権に就いた。
しかし、もはやボロボロである。
ボロボロではあるが、戦争の旗を降ろしたわけではない。
コイズミ政権では完全に冷や飯を食わされたピエロの諸君が、今、復権してきている。
自民執行部、平沼氏復党に前向き・誓約書求めず
政務官26人を決定、郵政造反組も4人起用
一方で、テロ特措法は、いよいよ焦点だ。
米大統領「テロ特措法延長に期待」 安倍首相に直接要請へ
米側がテロ特措法の延長への期待を首脳レベルで表明したのはこれが初めて。
このほか、北朝鮮による日本人拉致問題について、ブッシュ大統領は「拉致問題が解決されなければならないことを日本とともに北朝鮮に明確にしてゆく」と発言。
安倍晋三は、あからさまな従米ポチではないかのようなポーズをとり、民族派右翼と見せかける方向へと舵をきっているようだ。
テロ特措法では、拉致と絡ませてくることが予想される。
たぶん安倍は、参議院選では頼んでもきいてもらえなかった、拉致被害者の帰国を、今度こそやってくれとブッシュに泣きついているのだろう。
新自由主義を、ちょっとだけ引っ込めて、民族派右翼(のポーズ)へ。
この小細工に、惑わされてはならない。
本音むき出しの暴君か、人を惑わすピエロかの違いに過ぎない。
でも、そうできない。
なら、やっちまえ。
一番シンプルに戦争を考えると、こういうことだろう。
理屈はこどものケンカだが、やることは大量殺戮だ。
もうすこし、パターンを見てみよう。
■■
一番わかりやすいのは、イラク戦争のような資源を巡る争いだ。
ただ、いかにアメリカといえども、自国軍を直接投入する戦争は、必ずしも嬉しくはないから、まずは外交交渉がある。
軍事力を見せつけながら、交渉で言うことをきかせようとする。
それで、日本のようにヘコヘコと頭を下げれば、戦争は起きない。
軍事力を背景にした不正は行われるけれども、直接の戦争にはならない。
しかし、当然のことだが、すべての国が日本のように従順ではない。フセインやカダフィやチェベスのような指導者のいる国も出てくる。
するとやがては戦争になるのだが、やはり自国軍はできるだけ死なせたくないから、代理戦争を試みる。
かつての、イラン・イラク戦争のように、資金と軍事指導で傀儡政権を作り、まんまと資源を手にしようとする。
これは、もう世界中でやりまくりである。
しかし実は、この手は、なかなかうまくいかない。結局泥沼化し、平和維持とか言う名目で米軍や国連軍が出張っていくことになる。
■■
資源の他には、軍事的プレゼンス、とかなんとかいうものもある。
もちろん、資源も背景にあるのだが、直接的には、「その場所が軍事的に非常に重要であるからよこせ。」というものだ。
これはまさに、日本がこれにあたる。
「沖縄をよこせ!」 「ワン」 というわけだ。
もちろん、これも言うことをきかない場合が多々あり、これも戦争になる。
アフガニスタンなどは、かつての内戦の時から、この意味合いが大きいようだ。
パレスチナを巡る事態というのも、中東における唯一の親米非アラブ国としてイスラエルが存在する、ということのために、これだけの血が流されてきたし、今も毎日流されている、と言える。
■■
さらに、戦争をするために戦争を起こす場合がある。もちろん、現地の人間どうしを戦わせるのだ。
なにせ、あまり平和だと、武器が売れない。 どこかでドンパチやってくれないと、当たり前の話だが、軍需産業はあがったりだ。
そうすると、アフリカなどの部族抗争に裏から介入し、どちらかが勝ってしまわないように、バランスをとりながら支援するのである。そうすると、食うや食わずの最貧国が、10年も20年も高価な武器をぶっ放して内戦を続けることになる。
というか、それにすべて使い果たすから、最貧国なのだろうけれど、それにしても、普通、最貧国がそれだけ戦争する金がどこから出るのかと不思議に思うのだが、なぜか、ぎりぎりで生き延びて戦い続けるようになっている。
リベリアなんて言わばアメリカが作った国だけれども、際限のない内戦が続いている。
エチオピア、エリトリア、ソマリアなどアフリカの角の国々も、本人たちも何で戦っているのかわからないと言いながら、内戦や戦争が続いている。
もちろん、これに資源が絡んでいることも多い。
シエラレオネのダイアモンドとか、コンゴのタンタルとか。このパターンのほうが多いのかもしれない。恐怖の一石二鳥というわけだ。
もちろん、これはアメリカだけのことではない。アメリカが世界一なのはまず間違いなさそうだが、フランス、ロシア、中国などなど、地域的な覇権を求める国は、多かれ少なかれやっている。
■■
要するに、戦争なんて単純なのである。
これよこせ! と言って殺してぶんどるのが戦争なのだ。
にもかかわらず、日本でも、平気で戦争を賛美する連中が多くなった。
利害に結びついて戦争を推進しようとするものがいる。コイズミに代表されるアメリカ追従型や、瀬島龍三などの軍需産業と結託する連中もいる。これらは、確信犯である。戦争の何たるかを、十分にわかった上で、自らと自らの陣営の利益のために、自国民を死地に赴かせ、他国民を虐殺しようとする、確信犯であると言える。
一方で、小林よしのりなどに見られる、民族派のような連中もいる。彼らは、ピエロである。自分たちは、私利私欲とは無縁だと思いこみながら、何のことはない、まんまと利用されているのである。
しかし、このピエロこそが、戦争の本当の姿を巧みに隠して、国民を戦争へと引っ張っていくのである。
この構図は、当然のことながら、先の戦争の時から変わっていない。
アメリカとの関係が変わった以外は、全く同じ構図が続いている。
■■
安倍晋三は、確信犯でありながら、ピエロの役割も期待されて政権に就いた。
しかし、もはやボロボロである。
ボロボロではあるが、戦争の旗を降ろしたわけではない。
コイズミ政権では完全に冷や飯を食わされたピエロの諸君が、今、復権してきている。
自民執行部、平沼氏復党に前向き・誓約書求めず
政務官26人を決定、郵政造反組も4人起用
一方で、テロ特措法は、いよいよ焦点だ。
米大統領「テロ特措法延長に期待」 安倍首相に直接要請へ
米側がテロ特措法の延長への期待を首脳レベルで表明したのはこれが初めて。
このほか、北朝鮮による日本人拉致問題について、ブッシュ大統領は「拉致問題が解決されなければならないことを日本とともに北朝鮮に明確にしてゆく」と発言。
安倍晋三は、あからさまな従米ポチではないかのようなポーズをとり、民族派右翼と見せかける方向へと舵をきっているようだ。
テロ特措法では、拉致と絡ませてくることが予想される。
たぶん安倍は、参議院選では頼んでもきいてもらえなかった、拉致被害者の帰国を、今度こそやってくれとブッシュに泣きついているのだろう。
新自由主義を、ちょっとだけ引っ込めて、民族派右翼(のポーズ)へ。
この小細工に、惑わされてはならない。
本音むき出しの暴君か、人を惑わすピエロかの違いに過ぎない。
- 関連記事
-
- お告げで決まる私たちの未来 (2007/09/15)
- ブッシュが安倍に渡した引導は「拉致を忘れろ」では? (2007/09/12)
- 安倍晋三が職を賭す「意味」 (2007/09/10)
- 迂回融資は犯罪なのに迂回給油は犯罪ではないのか(追記あり) (2007/09/07)
- 国民を守るどころか、公然とウソをつく防衛省 (2007/09/04)
- よけいなお世話だが不倫と政治 (2007/09/03)
- シンプルな戦争 その2 (2007/09/03)
- シンプルに戦争を考える (2007/09/01)
- 出産難民 (2007/08/31)
- 改造内閣は麻生への引継内閣ではないか (2007/08/29)
- ブッシュがいま真珠湾をいう理由 (2007/08/27)
- ある日 自衛隊が消えたら・・・ (2007/08/25)
- 「耐震偽装の解決」を偽装した建築基準法改定 (2007/08/23)
- 新自由主義陣営の分裂 塩崎・中川・小池・守屋 (2007/08/21)
- 株安・ドル安の何が怖いのか (2007/08/18)