2008-05-19(Mon)

四川大震災と三峡ダムのことなど

四川省地震について、なかなか全体像がわからない。
まだ、把握できる状態ではないのだろう。

四川省の面積は 約48万5千平方キロメートル 人口が8千800万人程度だそうだ。
日本の面積が 37万7千平方キロメートル 人口が1億2千700万人余りと比較すると、いかに大きいかわかる。
成都は1000万都市だそうだから、東京並みの大都会だ。

何も知らないで、四川省と聞くと、どんな場所か想像ができないが、少しはイメージしやすい。

これだけ人の多いところで、長さ100キロ、幅30キロの範囲、しかも深さ10Km以内で推定6mものズレをおこしたことで、今回のような壮絶な被害が出た。
阪神大震災が、長さ約40キロ、幅約10キロ、震源の深さ13Kmでずれはで最大2.1メートルだったそうだから、四川地震のすさまじさがわかる。

長さ100キロ・幅30キロの断層動く 名大解析 
2008年05月13日

四川大地震の断層、地表に到達 現地で静岡大教授確認 
2008年05月17日朝日

しかも、断層が動いた時間が45秒もあり、周期の長い揺れになったと思われる。
周期が長い、ゆっさゆっさという揺れは、老朽化した建物を破壊しやすいという特徴がある。
これももまた、被害を大きくした要因なのだろう。

それにしても、このまま行けば死者が10万人に迫る勢いで、数百万人が避難生活をしている状況は、1923年の関東大震災をも凌ぐ被害の大きさだ。
さすがの台湾さえも、支援をおこなっている中で、ひとり静かな国がある。

そう、アメリカである。

ここ数年のアメリカの中国政策を見ていれば、すぐにでも巨額の援助をするように思われたが、なんと50万ドルを赤十字に渡しただけ。
小さい国や私企業でも、数千万や数億という援助をしているなかで、ほとんど援助拒否に等しい態度である。

地震そのものについても、

揺れの範囲、日本列島すっぽり 四川大地震で米機関推計 
2008年05月18日 朝日
最大の揺れは日本の震度換算で6弱程度で、震源から約80キロ離れた大都市の成都は同5弱程度と推計された。
専門家は「断層の真上では、日本の震度で6強や7の揺れが起きた可能性が高い」としている。


と、被害状況から考えると首を傾げるような発表をしている。


一方、中国はトップが、他のことをほっぽり出して、交代で陣頭指揮をとっている。
まあ、シカトされるよりはましかもしれないが、なんでここまでするんだろう? という感じもする。


この二つから考えられるのは、四川には「何か」がある、ということだ。
それを、把握しているのは、アメリカと中国のトップ。

中国トップは、「何か」をまもるために現場に張り付き、アメリカは「何か」のために中国が膝を屈して泣きついてくるのを待っている。


で、いったいこの辺になにがあるのかと眺めてみると、三峡ダムと今回の地震の関連を述べているサイトが結構ある。

一般的にダムと地震の関係については、私の初めて知ったのだが、普通にありうる話らしい。

ダムが地震を起こす (樫田秀樹氏ホームページ)
週刊プレイボーイ03年7月8日号

三峡ダムについても、確かに懸念されてきたようだ。

三峡ダムの早期完工、問題はないか? 
2006/07/14  janjan

さらには、原因となった龍門山断層は、プレートテクトニクスで説明されるとなるほどと思ってしまうが、実は歴史上動いたことが無い断層らしい。

震源断層、歴史上活動なし=予知連で報告、「非常に珍しい」
2008年5月19日時事通信


ただし、地図を見ると、三峡ダムから震源までは直線距離で700Km以上離れている。
これは、仙台のダムが原因で神戸で地震が起きたような話で、重量や水の浸透ということだけでは、説明できない。
どうやら今回に関しては、中国バッシングをしたい連中の便乗騒ぎのような気もする。


とすると、何だろう。
この地域、広く見れば、厳しい弾圧を敷くチベットは、四川省の西側になる。
成都からラサまでは1200キロほどあるけれども、省としては隣接している。

やはり、普通に考えると、四川省での災害からくる無政府状態と、チベットの反政府運動との連動を抑える目的で、胡錦濤や温家宝が現地で目を光らせている、と見るべきか。
アメリカは、あえて事態の混乱を待ち望み、震源地が大量の難民で無政府状態に陥り、チベット人が決起するような状態を、誘導しているのではないか。

そして、いよいよ中国がアメリカに泣きついたところで、チベットは生殺しにして切り捨てる。同時にそのタイミングで、四川にもドカンと支援を投入する
そうやって、アメリカは中国に恩を売り、もちつもたれつの関係を築きたいのではないか。


それにしても、これほど四川やチベットに中国政府が敏感に反応するのは、やはり何かがあるのではないだろうか。
グーグルの地図で見れば、なにも書いていない四川とチベットの省境なのだけれども、こんなことを言う人もある。


四川地震異説 (日本の風景、世界の風景)

⑥核兵器地下爆発実験失敗説
地下核実験の目的は、新型核兵器の爆発実験意外に、古い核兵器を爆発処理し、新型核兵器をそろえるためである。地下核実験で生じる波は、地震を誘発する危険があるといわれているが、これまでには、そのような誘発地震はなかった。しかし、今度の秘密地下核実験が、四川省大地震の間接原因であったのか、なかったのか。十分な検証が必要、とアメリカは言うだろう。中国は核実験はしていなかった、と言うであろう。
中国では原子力発電所を21基まで増やしたが、使用済み燃料プルトニウムを処理するために、水爆を増やした。
中国の核兵器研究施設は四川省にある。チベット自治区には実験設備があり、古い水爆を処理し、原発連動の新型水爆を保管している。核ミサイル発射基地もチベットの地下にある。

このような新型核兵器の地下核実験の失敗が、四川大地震を誘発した、とする国際的批判に、中国政府は、チベット自治区・四川省のいかなる核施設にも全く異常がないと公式発表した(2008.5.18)。このことは、核関連物質は四川省、核廃棄物はチベット高原にあるとする、専門家の見方を一部肯定したことになる。
なお、中国が外国からの救援隊を地震発生から3日後に地域を限定して受け入れるようになったのは、四川省とチベットの核関連施設の隠蔽をしていたためであろう。


なるほど、はっきりした根拠はもちろん無いけれども、はるかかなたのダムとか、活断層の突然変異よりは、ありそうな話であり、全てのストーリーと符合する。




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断層とマグニチュード(続きNo.4)。

http://homepage2.nifty.com/GmaGDW/grw/gdwx005.htm
http://homepage2.nifty.com/GmaGDW/grw/gdwx006.htm
denali断層系(マッキンリー山脈にある)
http://sms.dpri.kyoto-u.ac.jp/thesis/m_asano.html
トルコ・アナトリア断層系(画像あり、ウィキペディア)
アナトリア断層 で検索してください。
サンアンドレアス断層系(画像あり、ウィキペディア)。
サンアンドレアス で検索してください。

断層とマグニチュード(続きNo.3)。

一方、
2004年末のスマトラ沖地震では断層の長さが1,300kmです(本州の長さに匹敵)。
http://www.s.u-tokyo.ac.jp/info/coralreef.html
モーメントマグニチュード(Mw)は9.1~9.3の超巨大地震です。
M9クラスとなると断層長が少なくとも600km以上は必要になります。

資料:
http://homepage2.nifty.com/GmaGDW/grw/wdr/wdr005.htm
http://homepage2.nifty.com/GmaGDW/grw/wdr/wdr007.html

断層とマグニチュード。

近年、内陸の横ずれ断層としては
2001年のチベットの地震
http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/sanchu/Seismo_Note/EIC_News/011114.html
2002年のアラスカ中部の地震(denali断層系)
http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/sanchu/Seismo_Note/EIC_News/021103AL.html
があります(ともに人があまり住んでいないため被害がほとんどなかった)。
ほかにも、横ずれ断層型としては、
過去に一度に数百キロの大断層が動いたM8程度のアナトリア大断層系の巨大地震(一度動いてしまうとドミノのように連鎖反応する)や
有名なサンフランシスコ大地震も同じ横にずれたM8程度の巨大地震でした。
日本の四国地方を横切る大断層、中央構造線断層系も横ずれです。

断層とマグニチュード。

モーメントマグニチュードでいうと断層面積(長さ、幅)とずれ量と剛性率(地盤の固さ)から算出します。
沈み込む海溝では断層幅が最大200km程度取れるのに対して、内陸では地殻の厚さから30~40km程度しか取れません。よって、今回の四川大地震の断層の長さと幅から単純計算してもMw8程度で相応です。
また、断層面は一様ではなく、ずれが大きいところもあれば、ずれが小さいところもあります。ほとんど小さいところは地表に断層の食い違いを見ることはできません
(わかりやすくいえば、目に見える事象として塊のインド大陸が中国がのってるユーラシアプレートを押してヒマラヤ山脈ができたのですが、ヒマラヤ山脈一帯はすべて同じ高さではなくて
高いところもあれば低いところもある。衝突する力の加わり方が均一ではない。それと同じ考えです)。


今回の四川大地震は余震分布などの解析から長さおよそ300kmの断層が動いたことがわかってきました。
http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/topics/china2008/
内陸の浅いところで起きた逆断層型のメカニズムの地震としては世界最大級の部類に入ります。

日本も中国も砂の城だと思う

初めて海をみた日の感動を
いまでも
ありありと思いだす
転校したての十歳の頃だった

寝ぼけた朝の顔を
波に浸しては
じゃぶじゃぶと洗った
そのあと
海の大きさや
波の荒さに負けてたまるかと
砂の城を懸命で作った

日が暮れるまで
海鳥が行きかう浜のど真ん中
波に壊されては
また作り直した砂の城

故郷の海と波だけが知っている
いまでも
変わらないぼくの性格

ぼくの記憶のなかに
いまもありありと聳えてるのは
あまりにも無鉄砲な
もろすぎた砂の城

いまも昔も
奴隷たちの国で
唇を噛みしめながら生きてきたから


どっちなんでしょうかね。
フランスの某メディアはインドネシア地震をアメリカの地震兵器の仕業と言ったわけですが、HAARPやドリル核ミサイルなど総動員すれば、できるんでしょうかね。可能性は0ではないでしょう。

しかし、その意見がとおるなら、「つまようじでひっかいていたら家が倒れた」という噴飯ものの説明も可と言うことになります。

史上動いたことがないと言っても、その史上はたかだか5000年、
5000年動かないからこれから未来永劫動きませんと言うのが、説明として成立するかね。

やはりこれだけの巨大地震は、逆断層に相当のプレートストレスが存在しなければ起きようがないでしょう。これはどこの国の一流専門家に聞いても同意見だと思いますよ?

「中国政府が敏感に反応するのは、やはり何かがあるのではないだろうか。」
とのことだが、あるとしたら、
周辺チベット自治区が世界に「中国はチベットをいじめて見捨てて死なせてるんだー」と泣きつくことへの恐怖。
オリンピックはお流れ、全世界から白眼視、執行部総辞職
これはさすがに彼らは防ぎたいでしょ?

さらに、フルフォード氏は、付近に核兵器工場があったのではないかといってたと思ったが?これも恥部だよなあ。
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