2008-07-15(Tue)

ガソリン税強行はアメリカ製エタノールのためだった

忘れないうちに、メモ書き。

石油がわかれば世界が読める」瀬川幸一著
P98より

(エタノールの価格目標が)100円というのは、エネルギー以外にも、国産バイオマス燃料の意義を認め、何らかのインセンティブを付加することで、消費者段階では現在のガソリン価格並みにしようとする考え方である。
具体的には、約60円の揮発油税を免除することにより、リッター40円相当のものにしようとする考え方である。


ここでは、国産のセルロース系エタノールのことについて書かれているのだが、しかし、なぜ自民党が何が何でも無理矢理にガソリン税の再可決を強行したのかがわかる。

ブラジルのサトウキビ由来エタノールと違って、アメリカのコーン由来エタノールは非常に効率が悪い。
10のエネルギーを作るのに、19のエネルギーを消費するという。(前出p86)
当然、コストも高くなり、自然破壊も激しくなり、行き詰まることは目に見えている。

でも、作ってしまったエタノールを捨てるわけに行かない。
どうするか。答えは明白。

そう。近い将来、お金のコストもエネルギーコストも高くて競争力のないアメリカのコーン由来エタノーは、日本に強制的に売りつけられる。
そうなったときに、ガソリン税という下駄履き部分を免除しなかったら、だれも高いエタノールなんて買わない。

つまり、数年先にアメリカから押し売りされる高いエタノールの、値引き幅として、ガソリン税は強行されたのである。

自民党がなぜ自滅的に再可決したのか、不思議でしょうがなかったが、これですっきり理解できた。


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アメリカをあまり悪くは言いたくないが、
アメリカ人の一部や産軍複合体は完全にいかれている。
先日アメリカの某州で洪水起きたが、
ああ、カトリーナのときの二番煎じかと思ったものだ。
おかけでとうもろこしはバカ高くなり、先物で大もうけした奴は、
某国軍事関係者を中心に相当数いるだろう。

さて、
http://alcyone.seesaa.net/article/102972519.html
というわけで、
売国奴血祭り作戦を開始しないのかねえ、右翼の連中は。

念のため

共産党を排除はしませんが、共産党関連でもシンパでもありません。念のため。

ここ共産党関連なんだ・・・
なっとく

記事と無関係のコメントで恐縮ですが

 TBが通らないので、私のブログ記事へのリンクを貼ります。やり直します。

 祝☆日本共産党創立86周年&『たしかな野党 支え続けて 上げ潮めざす!』の意味をあらためて考えました

~党名で社名で「共産」名乗っても“ええやん!”~
~たしかな野党 支え続けて 上げ潮めざす!~

記事と無関係のコメントで恐縮ですが

 TBが通らないので、私のブログ記事へのリンクを貼ります。

 祝☆日本共産党創立86周年&『たしかな野党 支え続けて 上げ潮めざす!』の意味をあらためて考えました
 http://shima-spirits-jcp.cocolog-nifty.com/taiki/2008/07/post_cb31.html

~党名で社名で「共産」名乗っても“ええやん!”~
~たしかな野党 支え続けて 上げ潮めざす!~

どうしていつも奇をてらった論理にのみ取り憑かれるのですか?
政府がそこまで考えているとホントに思いますか?

いや、あまりすっきりしません・・・
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