2008-07-26(Sat)

金もないのになぜ預金封鎖を心配するのか

先日から、相続税やら預金封鎖やら、金持ちが怯えるようなことばかり書いている。
もちろん、相続税をいくら上げてもらおうが、今すぐ預金封鎖と財産税を実施されようが、私個人としてはさほどの被害はない。

副島隆彦氏によれば、戦後の昭和21年に実施された預金封鎖・財産税は、今のお金で10億円以上の資産家を主な対象にしたものだったという。
だから、最高金額を納税したのは天皇家だったらしい。

そんな話を聞くと、ますます縁のない話、というか、どうぞやっとくれ と言いたくもなる。

■■
しかし、昭和21年と現在とでは、決定的に違う要因がいくつかある。
アメリカ主導で決められているのは今も当時も同じだけれども、そのアメリカの意志が違う。

狙いは反共の砦だったにせよ、少なくとも「日本を復興させる」という明確な目標があった。
ただでさえかろうじて生きているという日本の庶民に、経済的にとどめを刺してしまっては、復興はできない。
だから、金持ちから取るしかなかった。

しかも、当時は日本でも革命が起きるかもしれない、というリアリティがあったはずだ。
そんなときに、庶民から広く薄く奪い取るようなことはできなかった。
逆に、大金持ちから奪うことで、人気取りにすらなったのではないかと想像する。

もっと現実的には、庶民には金が無さ過ぎて、奪うに奪えなかった、という事情もあろう。
金は、大金持ちに一極集中していたのである。

■■
ひるがえって、今はどうか。
アメリカに「日本を繁栄させよう」という意志があるだろうか?
無い。
日本はすでに用済み。卵を産み終わったニワトリのようなもので、あとはツブして食べてしまうだけだ。

だから、労働力であり、かつ、購買力でもある庶民の経済力を温存することに、なんの配慮もないはずだ。

豊臣秀吉ですら、「百姓は生かさぬよう殺さぬよう」と言った。
これは、まさに支配者にとっての至言で、その社会を支配し続けて行こうと思うならば、庶民を殺してしまっては、元も子もないのである。
かつての自民党政治というのも、こうした面があったように思う。
悪政ではあるけれども、日本を殺してしまっては、自分たちも生きられないということはわかっていた。

ところが、今のアメリカ主導の政治は、そんなことお構いなしだ。
絞るだけ搾り取って、結果死んでしまっても「自己責任」。
コイズミ・竹中から、日本の政治は「生かさぬよう殺さぬよう」ではなく、「死ぬまで絞る」に変わってしまったのである。

■■
そんな無茶苦茶なことを平気でするのは、「革命」なんて夢のまた夢、文句一つ言わないでハゲタカについばまれていく、自虐的な日本人だからだ。
たぶん、世界中で、ここまで自虐的に進んでエサになるのは、日本人くらいしかいないだろう。
これほどに、アメリカにマインドコントロールされた国民だから、用済みになればエサにして終わり、という安易な処理をされてしまう。

こんな例もある。
いわゆる拉致被害者を救う会。アメリカに見捨てられるやいなや佐藤前会長が辞任。名誉会長も固辞したらしい。
彼の現代コリアというサイトを見ても、制裁解除に抗議するようなものはなく、

テロ支援国家指定解除する今のブッシュ政権を見ていると、安倍政権前のわが国政府の北朝鮮政策よりも酷い。だが、そういうアメリカに日本の拉致解決や安全保障問題が左右されていく、どうしようもない現実がある。

と、どうやら諦めの境地だ。

■■
さて、昭和21年と決定的に違うもうひとつのことは、庶民もある程度のお金を持っているということだ。
なにせ、消費税というものがあり、さらに引き上げが検討されているくらいで、広く浅く収奪するということが可能な程度には、日本の社会はお金が分散している。

大金持ちをのぞいた平均貯蓄は、だいたい500万くらいだそうだから、これだけでもたぶん200兆円くらいになるだろう。
680兆あまりある国債残高の3割にのぼる。

前出の副島氏によれば、昭和21年当時は、ほとんどの庶民は所得税を払う水準ではなかったそうだから、これはやはり全然違う。
当時のように、大金持ちだけから集中的に収奪する、ということにはならない、と見た方がいいだろう。

長年働いてやっと手にした退職金や、親の代からの家屋敷や株券など、ちょっとした財産が狙われる。
若い夫婦が、家の頭金にと苦労してためた100万や200万の貯蓄も、ごっそり持って行かれる可能性がある。

■■
最後に、決定的に違うのは、アメリカが破産寸前だということ。
なりふり構わず、戦争と収奪で生き残りをかけている。

今、最大の危機である、ドルと米国債暴落については、この記事がわかりやすい。

米国債クライシス 住宅公社危機の飛び火懸念
FujiSankei Business i. 2008/7/23

ドルという飛銭と世界危機 
2008.7.26 産経ニュース

ドルとアメリカの国債を買い支えているのは、日本と中国だ。
中国は、アメリカの言うなりにはならない。
自分の国民がたとえ餓死しても、忠実にドルと米国債を買い続けるのは日本しかない。
その資金を確保するには、日本の財政を立て直さなくてはならない。
そのためには、預金封鎖・財産税。

こんな、あり得ないストーリーが、現実味を帯びてくるのである。



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B・フルフォード、植草一秀両氏の対談DVDが届いた。
植草氏によれば、アメリカというのは本質的にダブルスタンダードの国で、建て前とは別に実際にはごく少数の非常に強力な勢力が支配権を持っているという。連中によるマインドコントロール...いや、もはやシャブ漬け同然だと思う。
サビのとこだけ英語で叫んでキメてるつもりだろうが、よその国に逆にそこだけ突如日本語で「オレはオマエが好きだぜぇ~ッ」などと歌う間抜けな歌手はいまい。
深夜のNHK-東京カワイイ★TVが白痴カワイイ顔の女子たちを映し出していた。
「白人」になりそこなったマイケル・ジャクソン同様、彼女たちを心底気の毒に思う。
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