2008-09-16(Tue)
それでもやっぱり今回は小沢一郎を支持するわけ
全回の記事には、色々なコメントやTBをいただいた。
ペガサス氏からのTBにあるような森田実が指摘する大連立の可能性など、ヒヤッとするものもあった。
しかし、森田実は、願望や危機感と分析との区別が曖昧なところが多分にあるし、なにより、公共事業イケイケ論者である。
ブントをやめたあと、ゼネコンがパトロンになったのだろうか?
そんなどうでもいい憶測はおいといて、とにかく、公共事業を増やす政治家を支持する、という一点で動いているようだ。
だから、反ネオリベ、反コイズミ、反米を叫んで、小沢を持ち上げ民主党支持を訴えてきた。
ところが、自民党(麻生)が公共事業を増やすと言い、民主党がそれを一言批判するや否や、急転直下、民主党も「大連立」するからダメだと言いだした。
公共事業を増やすことにチョットでも反対の姿勢を見せると、それまで絶賛していたものでも、とたんにこき下ろすのである。
そんなこんなで、多くのブロガーが森田実の論説を参考にしているけれども、私はあまり信用していない。
それに、コイズミ-小池ラインが民主党と大連立をするという筋書きは、まずあり得ない情勢だ。
「麻生総裁」確実に、300票超の公算…読売調査
2008年9月15日 読売新聞
全国の自民党員の投票傾向を調査したところ、麻生氏は現時点で、6割弱の支持を集めており、地方票141票の行方を試算すると、麻生氏は、ほぼ100票を固めた。また、麻生氏は同日夜現在、国会議員386人のうち、211人の支持も固めている。
もちろん、アメリカ様の意向を無視した総裁が登場することはないので、ネオリベとは正反対のように見える麻生が、実はベタベタの従米であるという、以前の記事を参照していただきたい。
ドロドロの内乱の時代が始まったようだ
ここで書いた麻生政権の役割は、「増税してアメリカに献上する」ということ。そのための言い訳として、公共事業をバラマクのである。
将来の消費税率、10%台 麻生氏が見通し
2008.9.14 日経新聞
総選挙前に増税を口にするということは、よほどの覚悟と見ていい。
私はもう一つ、公明党が民主党にすり寄る可能性と、自民党の側の分裂の可能性を書いた。
この筋書きどおりに進んでいるのかな と思わせる事態が、小沢一郎の国替えのニュースだ。
小沢氏「国替え」 公明に揺さぶり 総裁候補陣営にも波紋
2008.9.15 毎日新聞
「公明党が自民党と一緒に選挙をやるなら(対立候補を)立てる、ということだろう」。民主党幹部は14日、国替えを巡る小沢氏の真意をこう解説した。
民主党は、矢野絢也元公明党委員長が「言論活動を妨害された」として公明党の支持母体、創価学会を提訴した問題で、矢野氏を臨時国会で参考人招致する構えを示して公明党への圧力を強めている。公明党を民主党側に引き寄せることが狙いで、「小沢氏の東京12区への国替え」示唆も、こうした戦略の延長線上にある。
波紋は自民党内にも広がる。東京選挙区で民主党は12区以外にも、自民党総裁選候補者の地元である与謝野馨氏の1区、石原伸晃氏の8区、小池百合子氏の10区で1次公認決定を見送っており、「小沢氏の国替え先では」との憶測が広がる。
これは、なかなかのヒットだと思う。
公明党は、権力につくことにしか興味がないから、政策や連立相手などどうでもいい。
権力につくことで学会員を増やす。学会員を増やすことで権力をつかむ。この連鎖だけが頭の中を回っているのだろう。
だから、落ち目の自民党を見限るかどうか、信濃町方面では連日ケンケンガクガクの議論がされているはずだ。
そこにこの爆弾が落ちてきたら、もう公明党は判断停止状態だ。
万が一判断を間違えて政権から外されたら、池田センセの逆鱗に触れること間違いなし。
しかも、この国替え作戦は、コイズミの姑息な刺客などとは違って、小沢自らが出るという。
相手が太田であれ与謝野であれ、小沢にしても絶対に勝てる相手ではない。
政治生命をかけるという言葉が、見せかけではないことを、これ以上はないほどに表現している。
国民に対しても、民主党内に対しても、公明党に対しても、自民党に対しても、アメリカに対しても だ。
もう一つ、東京8区での保坂展人さんとの選挙協力もGood
石原バ●息子vs保坂展人を、自民vs社民+民主 としてたたかうことは、非常に象徴的な意味がある。
注目の選挙区になるだろう。
こういう選挙区で、きちんと選挙協力できれば、共産党にも存在価値があるというものだけれども、どうやら勝ち目のない沢田某候補をたてるようだ。
情勢がどうであろうと、自分の組織のことしか考えられないのでは、公明党と変わらないメンタリティと言わざるを得ない。
一人でも多くを当選させるのは政党として当然だが、そのことと、一人でも多くを立候補させることとは別のはなしだ。
表も裏も分かった上であえて「比例区は共産党へ」を叫ぶBLOG BLUESさんの気持ちも分かるのだが、現実的な次の一歩を決めなくては前に進まない。
ちなみに、8区=杉並区には私の両親が健在だったりする。
とうぜん保坂氏を応援してくれるだろう。
それはともかく、(どうも今日は話題が右往左往してしまう・・・) 民主党は、というか小沢一郎はやはり本気なのだと思う。
小沢一郎は嫌いだ、という声は良く聞く。
私もわからないでもない。
けれども、そんな贅沢なことをいってられるのか、と自問する。
あるいは、そんな小沢一郎に賭けるしかないほどに、ずりおちてしまった自らのふがいなさを嘆くべきだ、と自答する。
社民党や共産党が、一挙倍増の大躍進をしても、30人あまりにしかならない。
そのぶん自民党が減ったとしても、まだ余裕で絶対安定多数なのである。
現実的には、民主党を軸として、社民、共産が選挙協力で議席と発言権を強化しながら、自民を崩す。できれば分裂させる。
そして、公明党は一定数は絶対に確保してくるだろうから、主導権を取らせずに、影響力を押さえ込む。
この筋書きしか、今、目の前には残されていない。
どう考えても、他の物語は夢語りにすぎない。
お互いにシバリをかけながら、できるだけ悪いことのできない方向に固めていく。
これは、逆に言うと柔軟性に欠ける政権になるから、経済政策や様々な場面では、マスコミの総攻撃にあうこともあるだろう。
一つのことを決めるのに、あ~でもないこ~でもないと議論や調整をしないと進まないということだ。
しかし、コイズミのような独裁者に奴隷のように扱われるよりも、こっちのほうがずっとマシだ。
対アメリカという意味でも、いきなり反米にはなり得ない。
ぎりぎりの交渉ということになるだろう。
それでも、100要求されて120献上するようなポチ政権よりも、ギリギリ80に粘るほうが良いし、なによりも、その交渉過程を見ることで、国民が「搾り取られている」ことを自覚することができる。
もちろん、そんな状態が理想的なわけはないし、長くも続かないだろう。
アメリカも旧来の日本の利権屋も、いつまでも黙ってはいない。
いまは小沢の迫力で一本化している民主党を、ゆさぶってバラしにかかるだろう。
昨年のように小沢が弱みを握られたり、体力的にもたなくなれば、一気に分裂する可能性もある。
そんなこんなの可能性を考え合わせても、やはり、今はできることをするしかない。
だから、私は、アフガンのISAF派兵反対と、ファニーメイやフレディマックへの投資(奉仕)をしない、ということを条件に、民主党を軸にした社民(ありうるならば共産)の選挙協力体制を支持する。
ペガサス氏からのTBにあるような森田実が指摘する大連立の可能性など、ヒヤッとするものもあった。
しかし、森田実は、願望や危機感と分析との区別が曖昧なところが多分にあるし、なにより、公共事業イケイケ論者である。
ブントをやめたあと、ゼネコンがパトロンになったのだろうか?
そんなどうでもいい憶測はおいといて、とにかく、公共事業を増やす政治家を支持する、という一点で動いているようだ。
だから、反ネオリベ、反コイズミ、反米を叫んで、小沢を持ち上げ民主党支持を訴えてきた。
ところが、自民党(麻生)が公共事業を増やすと言い、民主党がそれを一言批判するや否や、急転直下、民主党も「大連立」するからダメだと言いだした。
公共事業を増やすことにチョットでも反対の姿勢を見せると、それまで絶賛していたものでも、とたんにこき下ろすのである。
そんなこんなで、多くのブロガーが森田実の論説を参考にしているけれども、私はあまり信用していない。
それに、コイズミ-小池ラインが民主党と大連立をするという筋書きは、まずあり得ない情勢だ。
「麻生総裁」確実に、300票超の公算…読売調査
2008年9月15日 読売新聞
全国の自民党員の投票傾向を調査したところ、麻生氏は現時点で、6割弱の支持を集めており、地方票141票の行方を試算すると、麻生氏は、ほぼ100票を固めた。また、麻生氏は同日夜現在、国会議員386人のうち、211人の支持も固めている。
もちろん、アメリカ様の意向を無視した総裁が登場することはないので、ネオリベとは正反対のように見える麻生が、実はベタベタの従米であるという、以前の記事を参照していただきたい。
ドロドロの内乱の時代が始まったようだ
ここで書いた麻生政権の役割は、「増税してアメリカに献上する」ということ。そのための言い訳として、公共事業をバラマクのである。
将来の消費税率、10%台 麻生氏が見通し
2008.9.14 日経新聞
総選挙前に増税を口にするということは、よほどの覚悟と見ていい。
私はもう一つ、公明党が民主党にすり寄る可能性と、自民党の側の分裂の可能性を書いた。
この筋書きどおりに進んでいるのかな と思わせる事態が、小沢一郎の国替えのニュースだ。
小沢氏「国替え」 公明に揺さぶり 総裁候補陣営にも波紋
2008.9.15 毎日新聞
「公明党が自民党と一緒に選挙をやるなら(対立候補を)立てる、ということだろう」。民主党幹部は14日、国替えを巡る小沢氏の真意をこう解説した。
民主党は、矢野絢也元公明党委員長が「言論活動を妨害された」として公明党の支持母体、創価学会を提訴した問題で、矢野氏を臨時国会で参考人招致する構えを示して公明党への圧力を強めている。公明党を民主党側に引き寄せることが狙いで、「小沢氏の東京12区への国替え」示唆も、こうした戦略の延長線上にある。
波紋は自民党内にも広がる。東京選挙区で民主党は12区以外にも、自民党総裁選候補者の地元である与謝野馨氏の1区、石原伸晃氏の8区、小池百合子氏の10区で1次公認決定を見送っており、「小沢氏の国替え先では」との憶測が広がる。
これは、なかなかのヒットだと思う。
公明党は、権力につくことにしか興味がないから、政策や連立相手などどうでもいい。
権力につくことで学会員を増やす。学会員を増やすことで権力をつかむ。この連鎖だけが頭の中を回っているのだろう。
だから、落ち目の自民党を見限るかどうか、信濃町方面では連日ケンケンガクガクの議論がされているはずだ。
そこにこの爆弾が落ちてきたら、もう公明党は判断停止状態だ。
万が一判断を間違えて政権から外されたら、池田センセの逆鱗に触れること間違いなし。
しかも、この国替え作戦は、コイズミの姑息な刺客などとは違って、小沢自らが出るという。
相手が太田であれ与謝野であれ、小沢にしても絶対に勝てる相手ではない。
政治生命をかけるという言葉が、見せかけではないことを、これ以上はないほどに表現している。
国民に対しても、民主党内に対しても、公明党に対しても、自民党に対しても、アメリカに対しても だ。
もう一つ、東京8区での保坂展人さんとの選挙協力もGood
石原バ●息子vs保坂展人を、自民vs社民+民主 としてたたかうことは、非常に象徴的な意味がある。
注目の選挙区になるだろう。
こういう選挙区で、きちんと選挙協力できれば、共産党にも存在価値があるというものだけれども、どうやら勝ち目のない沢田某候補をたてるようだ。
情勢がどうであろうと、自分の組織のことしか考えられないのでは、公明党と変わらないメンタリティと言わざるを得ない。
一人でも多くを当選させるのは政党として当然だが、そのことと、一人でも多くを立候補させることとは別のはなしだ。
表も裏も分かった上であえて「比例区は共産党へ」を叫ぶBLOG BLUESさんの気持ちも分かるのだが、現実的な次の一歩を決めなくては前に進まない。
ちなみに、8区=杉並区には私の両親が健在だったりする。
とうぜん保坂氏を応援してくれるだろう。
それはともかく、(どうも今日は話題が右往左往してしまう・・・) 民主党は、というか小沢一郎はやはり本気なのだと思う。
小沢一郎は嫌いだ、という声は良く聞く。
私もわからないでもない。
けれども、そんな贅沢なことをいってられるのか、と自問する。
あるいは、そんな小沢一郎に賭けるしかないほどに、ずりおちてしまった自らのふがいなさを嘆くべきだ、と自答する。
社民党や共産党が、一挙倍増の大躍進をしても、30人あまりにしかならない。
そのぶん自民党が減ったとしても、まだ余裕で絶対安定多数なのである。
現実的には、民主党を軸として、社民、共産が選挙協力で議席と発言権を強化しながら、自民を崩す。できれば分裂させる。
そして、公明党は一定数は絶対に確保してくるだろうから、主導権を取らせずに、影響力を押さえ込む。
この筋書きしか、今、目の前には残されていない。
どう考えても、他の物語は夢語りにすぎない。
お互いにシバリをかけながら、できるだけ悪いことのできない方向に固めていく。
これは、逆に言うと柔軟性に欠ける政権になるから、経済政策や様々な場面では、マスコミの総攻撃にあうこともあるだろう。
一つのことを決めるのに、あ~でもないこ~でもないと議論や調整をしないと進まないということだ。
しかし、コイズミのような独裁者に奴隷のように扱われるよりも、こっちのほうがずっとマシだ。
対アメリカという意味でも、いきなり反米にはなり得ない。
ぎりぎりの交渉ということになるだろう。
それでも、100要求されて120献上するようなポチ政権よりも、ギリギリ80に粘るほうが良いし、なによりも、その交渉過程を見ることで、国民が「搾り取られている」ことを自覚することができる。
もちろん、そんな状態が理想的なわけはないし、長くも続かないだろう。
アメリカも旧来の日本の利権屋も、いつまでも黙ってはいない。
いまは小沢の迫力で一本化している民主党を、ゆさぶってバラしにかかるだろう。
昨年のように小沢が弱みを握られたり、体力的にもたなくなれば、一気に分裂する可能性もある。
そんなこんなの可能性を考え合わせても、やはり、今はできることをするしかない。
だから、私は、アフガンのISAF派兵反対と、ファニーメイやフレディマックへの投資(奉仕)をしない、ということを条件に、民主党を軸にした社民(ありうるならば共産)の選挙協力体制を支持する。
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