2009-01-02(Fri)

世界中の子どもたちが笑う日は・・・

♪世界中のこどもたちが
  一度に笑ったら
  空も笑うだろう
  ラララ海も笑うだろう
      作詞 新沢としひこ
      作曲 中川ひろたか

しかし、2009年は残念ながら血塗られたニュースで始まってしまった。
パレスチナのガザでは、毎日何人もの子どもが殺されている。

ハマス有力幹部、イスラエル軍空爆で死亡
2009年01月02日 AFPBBNEWS

イスラエル-ハマス双方とも48時間停戦拒否
2009年01月01日 IBTIMES

2090102.jpg

イスラエルの暴挙は、世界中の人々の非難を集めながらも、まったくためらうことなく続けられている。
こともあろうに、年末年始をねらって行われた爆撃は、1月9日と20日に向けられているのだろう。

1月9日は、ファタハのアッバスが任期満了になる日。20日はもちろんオバマの就任式だ。
イスラエルにとって最悪のシナリオは、パレスチナの選挙が行われて正式にハマスが権力を握り、それをオバマが追認(または黙認)する、というものだろう。こうなれば、イスラエルは消滅とまではいかなくても、相当大幅な後退を強いられる。限定された地域に、軍事的に手足を縛られて閉じ込められるような形になっていく。長期的には消滅に近いかもしれない。

そんなことをさせてたまるか、というイスラエルの悪魔的なあがきが、今回の爆撃に他ならない。
イラクとアフガンの泥沼に加えて、経済危機という爆弾が破裂したアメリカは、これ以上の戦線を維持することはできない。だから、オバマはイラクから撤収し、イランとは話し合いをするといっている。
イスラエルは、そのアメリカンの足下を見て、無理矢理にでも戦争に引きずり込もうとしている。
そして、それが嫌ならイスラエルの支援を続けろと、強引に迫っているのである。

オバマは、実際のところ困り果てているのだろう。
この一大事に対して、なんのコメントも発していない。
黙認しつつも、ブッシュ政権のようにはっきりと支持もしていない。

フランスは、アラブ地域での発言権を強めようと盛んに動き回っているが、何の成果もなく終わっている。
日本の麻生くんに至っては、おざなりな電話でイスラエルにバカにされ、世界中の笑いものだ。
ただ、サルコジの仲裁の失敗で明らかになったのは、停戦のためには「イスラエルがガザの封鎖をやめればいい」ということだ。
ガザのパレスチナ人を兵糧攻めにするような、卑劣きわまりないことをやめれば、ハマスも停戦する、と言っている。
要するに、直接的な今回の爆撃の原因は、イスラエルによるガザの封鎖だということだ。

日本の海と空が封鎖されたと想像してみよう。
あっという間に食料は無くなる。輸入も輸出もできないのだから、ほとんどの工場はストップ。
その惨状を世界に知らせるジャーナリストの入国すらできない。
それでも、日本ならばまだしも田畑もあるし山も海もある。しかし、ガザという小さい地域が孤立して、どうやって人が生きていけというのか。ここまで持ちこたえているだけでも奇跡的だ。


いったい、どうしたら世界中の子どもたちが一度に笑う日が来るのか。
私には皆目わからない。
目の前の子どもの笑顔はかわいい。泣き顔ですらかわいい。
でも、それはとりあえずの平和があるからだ。
もし、日本が戦争になったとしても、大人は自業自得ともいえなくもない。
労働組合すらバカにして、たたかうことをやめてしまった報い。抵抗しなければ生きていけないということから、逃げてしまった報い。
しかし、子どもには何の責任もない。業は無い。

子どもは笑って生きる権利がある。というか、そういう生き物だ。
だから、本当は、世界中の子どもたちが一度に笑うことなんて、実に簡単なことなんだと思う。
なにもせず、見まもっていればいい。
かってに笑い、かってに泣き、ふとした拍子に世界中の子どもが同時に笑う瞬間がくるだろう。

海も空も共鳴し、山や河もざわざわと響き合う。
その瞬間がくることを、信じ続けたい。




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