2009-01-06(Tue)
この虐殺がイスラエルの自衛だって??
ガザの惨状は、保守だの革新だのを超えて、多くの人の心に突き刺さっている。まさにそのとき、ブッシュはこう言い放った。
米大統領、イスラエルを擁護 「自衛の望み理解」
2009.1.6 日経
ブッシュ米大統領は5日、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの地上侵攻について「自衛したいというイスラエルの望みを理解している」と述べ、イスラエルを強く擁護した。
大統領は「ハマスは罪のないイスラエルの人々を殺すために、ガザを利用した」などとハマスを重ねて非難。ガザの市民の人道状況への懸念を表明しながらも「停戦には条件が必要だ」と強調した。
国務省のマコーマック報道官は同日の記者会見で、停戦の条件とは「3つの要素」すべてを満たすことだと指摘。ハマスによるロケット弾攻撃の停止、ガザの通行再開、地下トンネル問題の解決を掲げた。ガザの地下トンネルはエジプトからハマスへの武器密輸ルートとされる。
この一言から、「自衛」という名の戦争とはどんなものかがよく分かる。
しかし、この戦争はどんな意味でもイスラエルの自衛戦争でない。
田中宇氏の言うとおりだとすれば生き延びるための戦争かもしれないが、それはパレスチナやハマスやガザからの自衛ではなく、アメリカに捨てられないための戦争であり、ガザはその犠牲、生け贄になっている。
そもそも、直接的な原因が何かと言えば、イスラエルなどによるガザの封鎖だ。
地理的にはイスラエルとエジプトだが、経済封鎖という意味ではアメリカはもちろん、日本も下手人だ。
誰も彼もが、ハマスをテロ組織と言うが、正々堂々と選挙で多数を取り、ハニーヤ首相が全く合法的に権力を握ったのだ。
それを、アメリカ、イスラエル、日本をはじめ、PLOやアラブの一部までもが認めないという、まったく民主主義のカケラもないことをした。
時間順に整理すると
2006年
1月 パレスチナ評議会選挙でハマスが圧勝
3月29日 ハニーヤ内閣
3月12日 ガザからイスラエルへの入国を封鎖
6月 イスラエルがガザへ武力侵攻
6月25日 市場への物資の搬入を封鎖
2007年 (封鎖継続)
6月12日 ハマスがガザを武力掌握
2008年
1月19日 ハマスとイスラエルが停戦
23日 エジプト国境の封鎖を解除
24日 イスラエルがヨルダン川西岸地区を襲撃してハマスら殺害
ハマスがガザからロケット弾攻撃
25日 イスラエルがガザの封鎖を再開
6月 ハマスとイスラエルが停戦 (封鎖は継続)
11月4日 イスラエルが武力侵攻と空爆
ハマスはロケット弾による報復
食料や燃料までも封鎖、国連の食料輸送も禁止
ガザ地区へのジャーナリストの立ち入り禁止
11月13日 国連の食糧配給停止
ガザ市民の生命と人権は危機的な状態へ
参考サイト
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B9" target="_blank" title="WIKIPEDIA ハマース">WIKIPEDIA ハマース
アムネスティインターナショナル日本
UNHCHRプレスリリース
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/News20081226_124043.html" target="_blank" title="東京外国語大学中東イスラーム研究教育プロジェクト">東京外国語大学中東イスラーム研究教育プロジェクト
どうだろう。
日本のマスコミが、いかに偏った報道をしているかよく分かるのではないだろうか。
現在の状況を現地から伝えている声
きっこのブログ アブデルワーヘド教授からの続報
http://www.msf.or.jp/news/news2.php" target="_blank" title="国境なき医師団">国境なき医師団
この戦争は、どんなに強弁してもイスラエルの自衛戦争であり得ないが、逆に、二重の意味でガザの自衛戦争だ。
イスラエル軍の武力封鎖と「国際社会」の政治的経済的な封鎖によって、生命の危機に瀕したことへの自衛と、文字通り侵略への自衛だ。
餓死することなく、同時にイスラエルの奴隷にならずに生きようと思えば、戦うしかなかった。
ただ可哀想という目線だけでなく、命と尊厳のために絶望的な戦いに立ち向かっているんだということを理解したい。
そして、そうであるからこそ、人間をなぶり殺しにするイスラエルへの怒りは大きい。
米大統領、イスラエルを擁護 「自衛の望み理解」
2009.1.6 日経
ブッシュ米大統領は5日、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの地上侵攻について「自衛したいというイスラエルの望みを理解している」と述べ、イスラエルを強く擁護した。
大統領は「ハマスは罪のないイスラエルの人々を殺すために、ガザを利用した」などとハマスを重ねて非難。ガザの市民の人道状況への懸念を表明しながらも「停戦には条件が必要だ」と強調した。
国務省のマコーマック報道官は同日の記者会見で、停戦の条件とは「3つの要素」すべてを満たすことだと指摘。ハマスによるロケット弾攻撃の停止、ガザの通行再開、地下トンネル問題の解決を掲げた。ガザの地下トンネルはエジプトからハマスへの武器密輸ルートとされる。
この一言から、「自衛」という名の戦争とはどんなものかがよく分かる。
しかし、この戦争はどんな意味でもイスラエルの自衛戦争でない。
田中宇氏の言うとおりだとすれば生き延びるための戦争かもしれないが、それはパレスチナやハマスやガザからの自衛ではなく、アメリカに捨てられないための戦争であり、ガザはその犠牲、生け贄になっている。
そもそも、直接的な原因が何かと言えば、イスラエルなどによるガザの封鎖だ。
地理的にはイスラエルとエジプトだが、経済封鎖という意味ではアメリカはもちろん、日本も下手人だ。
誰も彼もが、ハマスをテロ組織と言うが、正々堂々と選挙で多数を取り、ハニーヤ首相が全く合法的に権力を握ったのだ。
それを、アメリカ、イスラエル、日本をはじめ、PLOやアラブの一部までもが認めないという、まったく民主主義のカケラもないことをした。
時間順に整理すると
2006年
1月 パレスチナ評議会選挙でハマスが圧勝
3月29日 ハニーヤ内閣
3月12日 ガザからイスラエルへの入国を封鎖
6月 イスラエルがガザへ武力侵攻
6月25日 市場への物資の搬入を封鎖
2007年 (封鎖継続)
6月12日 ハマスがガザを武力掌握
2008年
1月19日 ハマスとイスラエルが停戦
23日 エジプト国境の封鎖を解除
24日 イスラエルがヨルダン川西岸地区を襲撃してハマスら殺害
ハマスがガザからロケット弾攻撃
25日 イスラエルがガザの封鎖を再開
6月 ハマスとイスラエルが停戦 (封鎖は継続)
11月4日 イスラエルが武力侵攻と空爆
ハマスはロケット弾による報復
食料や燃料までも封鎖、国連の食料輸送も禁止
ガザ地区へのジャーナリストの立ち入り禁止
11月13日 国連の食糧配給停止
ガザ市民の生命と人権は危機的な状態へ
参考サイト
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B9" target="_blank" title="WIKIPEDIA ハマース">WIKIPEDIA ハマース
アムネスティインターナショナル日本
UNHCHRプレスリリース
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/News20081226_124043.html" target="_blank" title="東京外国語大学中東イスラーム研究教育プロジェクト">東京外国語大学中東イスラーム研究教育プロジェクト
どうだろう。
日本のマスコミが、いかに偏った報道をしているかよく分かるのではないだろうか。
現在の状況を現地から伝えている声
きっこのブログ アブデルワーヘド教授からの続報
http://www.msf.or.jp/news/news2.php" target="_blank" title="国境なき医師団">国境なき医師団
この戦争は、どんなに強弁してもイスラエルの自衛戦争であり得ないが、逆に、二重の意味でガザの自衛戦争だ。
イスラエル軍の武力封鎖と「国際社会」の政治的経済的な封鎖によって、生命の危機に瀕したことへの自衛と、文字通り侵略への自衛だ。
餓死することなく、同時にイスラエルの奴隷にならずに生きようと思えば、戦うしかなかった。
ただ可哀想という目線だけでなく、命と尊厳のために絶望的な戦いに立ち向かっているんだということを理解したい。
そして、そうであるからこそ、人間をなぶり殺しにするイスラエルへの怒りは大きい。
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