2010-06-01(Tue)
ガザと辺野古の関係
おそらく、今一番戦争をしたいのは、イスラエルだろう。
中東で完全に孤立し、国連でも身方はアメリカだけ。
NPTはあたかもイスラエル非難決議の様相を呈し、クリントンを通してオバマをつなぎ止めておかなくては、息の根がとまってしまいそうになっている。
もちろん、現実的に息の根を止められそうになっているのは、ガザ地区の住民だ。
2007年以来3年間も物理的に封鎖され、生きているのが不思議なくらいだ。
その大軟禁状態にあるガザに、人道支援物資を運んでいた船を、イスラエル軍が急襲し、19人以上を殺し480人以上を拉致した。
6隻の船と人道支援物資も強奪した。
しかも、公海上であり、重大な国際法違反、つまり海賊だ。
その他のYOUTUBE 動画1 動画2
この鬼畜のごとき行為に対して、国連安保理もEUも非難の決議を上げているが、オバマは静かに「遺憾の意」を表しただけ。
日本の鳩山や岡田にいたっては、何も言わない。
共産党も社民党ですら、今のところ何も言っていない。
日本の政治家は目の前のことしか見えないのか・・・
自分たちのことで頭がいっぱいで、目には入っても脳みそに届いていないのかもしれない。
しかし、他ならぬ鳩山をここまで追い詰めたものと、この鬼畜の襲撃事件の、根っこが同じだったとしたらどうだ。
ハトはそこまで、頭が回らないのか?
いや、わかっているからこそ、屈服した今となっては「遺憾の意」すら口にすることができないのか。
あまりにも無理がある辺野古への基地建設を、強引に明記させたアメリカのやり方は、アメリカ自体の利害から考えても合理性を欠いている。
実際に辺野古に作れるのかどうかはどうでもよくて、政権を沈没させるためだけに仕組まれた筋書きである。
それにしても、だ。
ここまで日本がアメリカの属国であることを、あまねく国民に思い知らせるようなことをするのは、アメリカにとても奴隷頭=官僚にとっても得策ではないはずだ。
それを何故 と考えていたときに飛び込んできたのが、ガザ支援船へのイスラエルの襲撃だった。
在日米軍だけじゃない米軍全体の再編計画は、沖縄からグアムへの移転に象徴的なように、駐留地からアメリカへ軍を引きあげるのが特徴だ。冷戦時の体制から、いわゆるテロとの戦いへの体制に というわけだ。
核廃絶を言い出したのも、敵味方双方に核がある場合と双方に無い場合で、どちらがアメリカに有利か という判断だ。
相手がソ連のときは核軍拡だったけれども、相手が小さくてしぶとい国の場合、お互いに核を持たずに通常戦力で勝負した方が、アメリカはリスクを負わない。
沖縄から米軍を減らすのも、こうしたアメリカの都合で勝手にやっていることであり、ありがたがったり、「代わりを見付ける」義務を負ったりする筋合いはない。
ただし、この米軍再編には、もう一つのストーリーと表裏一体だ。
つまり、米中の2G体制の確立。
そして、それに危機感をもったのが、北朝鮮とイスラエル。
北朝鮮とイスラエルは、宗主国が中国とアメリカという違いはあるし、宗主国に対する影響力の大きさも違うけれども、それでもやはり似ていると思う。
ヒットラーのナチスドイツに痛めつけられたユダヤの国 イスラエル。
ヒロヒトの日本帝国に痛めつけられた朝鮮人の国 北朝鮮
ファシズムの犠牲になった歴史から出発しながら、極めて独善的で凶暴な国家になってしまった。
冷戦時には、片やアメリカ片やソ連がバックについて、凶悪な国へと育成されていった。
それぞれの陣営の悪役として、その役割を演じてきた。
しかし冷戦後、北朝鮮はソ連を失い、中国との微妙な関係を綱渡りしてきた。
イスラエルは、アメリカに対する強力な影響力はあるものの、次第に厄介者あつかいされるようになってきた。
イスラエルと北朝鮮は、戦争が無くては 戦争の緊張感が無くては、存在し得ない国だ。
世界中に戦争をふりまく米軍と、不可分一体なのである。
イスラエルは言うまでもなく、北朝鮮も米軍と対峙する悪役になることによって中国のパシリをやるのが役どころだから、肝心の米軍がいなくなってしまったら、存在価値が全くなくなってしまう。
イスラエルは、アメリカの直接的な庇護がなければ、中東と欧州で孤立し、せいぜい最小限の範囲に押し込められるか、ヘタをすれば国家消滅(元に戻る)だ。
ようするに、この二つの国だけは、米軍に冷戦型の世界配置をつづけほしいのである。
在外米軍を本土に引き上げるような米軍再編は、どうしても困るのである。
だから、イスラエルはガザの封鎖を続けている。
一触即発だというメッセージをアメリカに送り続けるために、150万人のパレスチナ人をガザに閉じ込め、生命すら危ぶまれるような状態を強制している。
そして、北朝鮮の武器が中東のテロ組織に流れている とか言って、陣営のあっちとこっちでエールを送っているのである。
今回の 支援船への鬼畜のごとき襲撃も、まさにその流れにある。
オバマとクリントンへの、強烈なメッセージだ。
「行っちゃダメ!」
天安の沈没は、直接は事故に近いものだった可能性が高いようだが、これを北朝鮮の仕業と決めつけたのは、ガザ支援船を襲ったのと 同じ力が働いているのだろう。
北朝鮮とイスラエルのまわりで、今にも戦争が起こりそうな状態を作っておくこと。
それにより、米軍再編を進ませず、冷戦型の構図を温存しておくこと。
こうした力の源は、どうやらイスラエルにあるように思われる。
日米合意に辺野古と書かかせた圧力は、直接的には日米の利権ドロドロ官僚によるものだろうが、そのもう一つ上には、こうしたイスラエルの思惑がある。
北朝鮮の目の前にいる在日米軍をグアムに移転させるな ということだ。
クリントンは積極的に、オバマはおそらく渋々この圧力にしたがっている。
これはよく見かけるユダヤの謀略論みたいな話では無い。
軍事は政治の延長である以上、こうした国際的な政治圧力があったのではないか、という推測だ。
だから、辺野古に基地を押しつけられた沖縄も、反対した福島さんも、屈服させられたハトも、断固イスラエルの暴虐に抗議すべきだ。
最後に
エルビス・コステロ イスラエル公演中止
2010.5.20 スポニチ
英ロック歌手エルビス・コステロさんは20日までに、イスラエルの対パレスチナ政策を理由に、6月30日と7月1日にイスラエルで予定されていたコンサートをキャンセルすることをウェブサイト上で明らかにした。
コステロさんは、イスラエルが「国家安全保障の名の下にパレスチナの人々を威嚇したり、屈辱を与えたり、もっとひどいことをしたりしている」と指摘。その上で、イスラエルでのコンサートが「無実の人の苦しみについて何も考えていないと受け取られることがある」「良心の問題だ」と説明した。

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PS. 6月13日に保坂のぶとさんの集会が高槻でひらかれる。
時間が許せば参加したいのだけれども、保坂さんのホームページに日にちと場所はあるが時間が書いていない。
何時からですか~
中東で完全に孤立し、国連でも身方はアメリカだけ。
NPTはあたかもイスラエル非難決議の様相を呈し、クリントンを通してオバマをつなぎ止めておかなくては、息の根がとまってしまいそうになっている。
もちろん、現実的に息の根を止められそうになっているのは、ガザ地区の住民だ。
2007年以来3年間も物理的に封鎖され、生きているのが不思議なくらいだ。
その大軟禁状態にあるガザに、人道支援物資を運んでいた船を、イスラエル軍が急襲し、19人以上を殺し480人以上を拉致した。
6隻の船と人道支援物資も強奪した。
しかも、公海上であり、重大な国際法違反、つまり海賊だ。
その他のYOUTUBE 動画1 動画2
この鬼畜のごとき行為に対して、国連安保理もEUも非難の決議を上げているが、オバマは静かに「遺憾の意」を表しただけ。
日本の鳩山や岡田にいたっては、何も言わない。
共産党も社民党ですら、今のところ何も言っていない。
日本の政治家は目の前のことしか見えないのか・・・
自分たちのことで頭がいっぱいで、目には入っても脳みそに届いていないのかもしれない。
しかし、他ならぬ鳩山をここまで追い詰めたものと、この鬼畜の襲撃事件の、根っこが同じだったとしたらどうだ。
ハトはそこまで、頭が回らないのか?
いや、わかっているからこそ、屈服した今となっては「遺憾の意」すら口にすることができないのか。
あまりにも無理がある辺野古への基地建設を、強引に明記させたアメリカのやり方は、アメリカ自体の利害から考えても合理性を欠いている。
実際に辺野古に作れるのかどうかはどうでもよくて、政権を沈没させるためだけに仕組まれた筋書きである。
それにしても、だ。
ここまで日本がアメリカの属国であることを、あまねく国民に思い知らせるようなことをするのは、アメリカにとても奴隷頭=官僚にとっても得策ではないはずだ。
それを何故 と考えていたときに飛び込んできたのが、ガザ支援船へのイスラエルの襲撃だった。
在日米軍だけじゃない米軍全体の再編計画は、沖縄からグアムへの移転に象徴的なように、駐留地からアメリカへ軍を引きあげるのが特徴だ。冷戦時の体制から、いわゆるテロとの戦いへの体制に というわけだ。
核廃絶を言い出したのも、敵味方双方に核がある場合と双方に無い場合で、どちらがアメリカに有利か という判断だ。
相手がソ連のときは核軍拡だったけれども、相手が小さくてしぶとい国の場合、お互いに核を持たずに通常戦力で勝負した方が、アメリカはリスクを負わない。
沖縄から米軍を減らすのも、こうしたアメリカの都合で勝手にやっていることであり、ありがたがったり、「代わりを見付ける」義務を負ったりする筋合いはない。
ただし、この米軍再編には、もう一つのストーリーと表裏一体だ。
つまり、米中の2G体制の確立。
そして、それに危機感をもったのが、北朝鮮とイスラエル。
北朝鮮とイスラエルは、宗主国が中国とアメリカという違いはあるし、宗主国に対する影響力の大きさも違うけれども、それでもやはり似ていると思う。
ヒットラーのナチスドイツに痛めつけられたユダヤの国 イスラエル。
ヒロヒトの日本帝国に痛めつけられた朝鮮人の国 北朝鮮
ファシズムの犠牲になった歴史から出発しながら、極めて独善的で凶暴な国家になってしまった。
冷戦時には、片やアメリカ片やソ連がバックについて、凶悪な国へと育成されていった。
それぞれの陣営の悪役として、その役割を演じてきた。
しかし冷戦後、北朝鮮はソ連を失い、中国との微妙な関係を綱渡りしてきた。
イスラエルは、アメリカに対する強力な影響力はあるものの、次第に厄介者あつかいされるようになってきた。
イスラエルと北朝鮮は、戦争が無くては 戦争の緊張感が無くては、存在し得ない国だ。
世界中に戦争をふりまく米軍と、不可分一体なのである。
イスラエルは言うまでもなく、北朝鮮も米軍と対峙する悪役になることによって中国のパシリをやるのが役どころだから、肝心の米軍がいなくなってしまったら、存在価値が全くなくなってしまう。
イスラエルは、アメリカの直接的な庇護がなければ、中東と欧州で孤立し、せいぜい最小限の範囲に押し込められるか、ヘタをすれば国家消滅(元に戻る)だ。
ようするに、この二つの国だけは、米軍に冷戦型の世界配置をつづけほしいのである。
在外米軍を本土に引き上げるような米軍再編は、どうしても困るのである。
だから、イスラエルはガザの封鎖を続けている。
一触即発だというメッセージをアメリカに送り続けるために、150万人のパレスチナ人をガザに閉じ込め、生命すら危ぶまれるような状態を強制している。
そして、北朝鮮の武器が中東のテロ組織に流れている とか言って、陣営のあっちとこっちでエールを送っているのである。
今回の 支援船への鬼畜のごとき襲撃も、まさにその流れにある。
オバマとクリントンへの、強烈なメッセージだ。
「行っちゃダメ!」
天安の沈没は、直接は事故に近いものだった可能性が高いようだが、これを北朝鮮の仕業と決めつけたのは、ガザ支援船を襲ったのと 同じ力が働いているのだろう。
北朝鮮とイスラエルのまわりで、今にも戦争が起こりそうな状態を作っておくこと。
それにより、米軍再編を進ませず、冷戦型の構図を温存しておくこと。
こうした力の源は、どうやらイスラエルにあるように思われる。
日米合意に辺野古と書かかせた圧力は、直接的には日米の利権ドロドロ官僚によるものだろうが、そのもう一つ上には、こうしたイスラエルの思惑がある。
北朝鮮の目の前にいる在日米軍をグアムに移転させるな ということだ。
クリントンは積極的に、オバマはおそらく渋々この圧力にしたがっている。
これはよく見かけるユダヤの謀略論みたいな話では無い。
軍事は政治の延長である以上、こうした国際的な政治圧力があったのではないか、という推測だ。
だから、辺野古に基地を押しつけられた沖縄も、反対した福島さんも、屈服させられたハトも、断固イスラエルの暴虐に抗議すべきだ。
最後に
エルビス・コステロ イスラエル公演中止
2010.5.20 スポニチ
英ロック歌手エルビス・コステロさんは20日までに、イスラエルの対パレスチナ政策を理由に、6月30日と7月1日にイスラエルで予定されていたコンサートをキャンセルすることをウェブサイト上で明らかにした。
コステロさんは、イスラエルが「国家安全保障の名の下にパレスチナの人々を威嚇したり、屈辱を与えたり、もっとひどいことをしたりしている」と指摘。その上で、イスラエルでのコンサートが「無実の人の苦しみについて何も考えていないと受け取られることがある」「良心の問題だ」と説明した。

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PS. 6月13日に保坂のぶとさんの集会が高槻でひらかれる。
時間が許せば参加したいのだけれども、保坂さんのホームページに日にちと場所はあるが時間が書いていない。
何時からですか~
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