2005-10-01(Sat)

真理は少数にあり

先日、山岡俊介さんのストレイドッグにおじゃましたところ、「共謀罪に反対なら選挙に出ればいい」というコメントを見かけ、止せばいいのに「選挙に出ないのは 真理は少数にあり だから」などとお節介なコメントを入れてしまった。

とうぜん、本コメントの方からは反論も出ているが、これ以上山岡氏のブログを使うのも申し訳ないので、こちらで少々コメントしたい。

真理は少数にあり という言葉が、どこから出てきた言葉か。私の知る限り、羽仁五郎師が彼の浅間山荘事件に対してコメントした言葉だと認識している。そのように羽仁先生が自著に書いている。

この羽仁先生の言葉の根底には、戦争中に「進歩的」インテリゲンチャを含めて、ほとんどの人間が反対の声を上げられなかった、ということがある。それが、戦争に負けてマトモになったかというとそうではない。羽仁先生の弟子の林健太郎東大総長が、学生を弾圧する先頭に立っている。

学生は学生で、自分が行きたくても行けない人らの代表としてインテリの責任を果たそう、なんて考えもせず、早いこと卒業して良い会社に入ろうということばかり考えている。これは考えることを放棄している。

そういう脈絡の後に、浅間山荘事件が起き、世を挙げて暴力反対のキャンペーンに晒されているときに、「真理は少数にあり」と言われた。

赤軍が正しいとか正しくないとか言うことではなくて、少数の中から生まれる真剣な声を、多数の思考停止した合唱によってかき消してはいけない、という意味だろう。

これは、最近ではオウムにもつながる。オウムが良いとは私もサラサラ思わないが、どんなやり方でも抹殺せよと言うような思考停止の大合唱は、ある意味オウムよりも怖い。

和歌山カレー事件でも同じだ。林真須美氏が犯人かどうかは分からない。否定もできない。が、それにしても、状況証拠だけで、自白すら無しで、高裁も死刑判決。これは、近隣に愛想よくしていないと死刑になるかも知れない、ということだ。一体、自由なんてどこにあるんだろう。

こういう状況に対して、我らが羽仁五郎師は「真理は少数にある」と言ったんだと思う。

共謀罪というのは、ある意味、多数の意見に対しては適用されることがない。思考停止の大合唱に対して、ちょっと待て目を覚ませ! と言おうとしたときにかかってくる。

選挙で勝つというのは、一定多数になった結果を表現している。それはそれで、否定はしない。やりたい人はやったらいいと思う。

ただ、ここで問題にしているのは、そこまで行くにはどうしたらいいか、あるいは、そうした合法的な一定多数に対しても、法を曲げてでも(三権分立さえ頭からぶっ飛んでいる人たちが)大合唱しながら弾圧することに対してどうしたらいいか、ということだ。

コイズミ総統と天木直人氏が、票において大差であったからコイズミ総統が真理である、というのが今の政治手法だ。郵政民営化だって、造反議員は言うに及ばず、当の全国特定郵便局長会から全逓(JPU)まで、この政治圧力の前にアもンも言えなくなっている。

選挙ではとうてい勝つ見込みはなくても、言い続けること、声を出し続けることが、なにより必要だ。

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comment

 
 「真理は少数にあり」の意味がよく分かりました。
 そうですね。日本人は、空気や雰囲気に弱いと言われていますが、それの
原因は「みんなに合わせることが正しいことである」と変な条件反射がある
からですよね。少数意見か多数意見かで判断するのではなくて、どちらが合理的
かで判断するようにしなければなりませんね。
 お教え下さり、どうもありがとうございました。
 
9条ネット

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